ヌ・ザジオ・レ

登録日:2011/04/23 Sat 00:24:21
更新日:2024/01/26 Fri 10:32:15
所要時間:約 5 分で読めます





……ギギジョグ・ドデデロ(良いよう、とっても)



●ヌ・ザジオ・レ


種族:グロンギ族(サンショウウオ種怪人)
呼称:未確認生命体:※※号(Not.No / 警察にはその存在を把握されていなかった為)
身長:不明
体重:不明
能力:不明
演:高月忠

【概要】

ヌ・ザジオ・レは『仮面ライダークウガ』の登場キャラクターの一人。
初登場はEP:12「恩師」。劇中に於ては「影の男」とも呼ばれる。
同作の敵であるグロンギの一員だが、バラのタトゥの女と同様に怪人体が最後まで登場しなかった存在でもある。

人間体はサングラスに黒い服、装飾品で飾り立てた初老の男。

基本的には寡黙な性格。設定によると狭くて暗い場所を好むとされる。
口癖のギギジョグ(良いよう)などを始めとした独特の口調で喋る。ひょっとしたらグロンギ語における方言のようなものかもしれない。

【能力】

「ラ」と共に「ゲゲル」を管理する役割を持つ「ヌ」の称号を持つ存在で、「ゲゲル」を監督する「ラ」に対して、「ゲゲル」に使用される様々な道具の作成と修復を行っていた。

「ゲゲル」がグロンギにとって神聖なる儀式である事もあってか、その役目は非常に重要であり、
事実、ゴ集団による『ゲリ・ザキバスゲゲル(黒き闇のゲーム)』の開始はザジオによる、“ゴンムセギジャジャ(ゴのプレイヤー)”の全ての武器の修復の完了を待ってから開始されている。

基本的には廃工場をアジトに、ズ・ゴオマ・グ長野県の九郎ヶ岳遺跡周辺から回収して来た古代から使用していた道具を修復する作業に従事していたが、メ・ガリマ・バが「ゲゲル」の際に使用した大鎌はザジオ独自の製作。

そもそもは修復していた道具も古代にザジオが創造した物である可能性も高く、「わざわざ修復していたのには儀式的、もしくは現代では替えが利かない物資で創造されているか」などの理由が考えられるが、詳細は不明。

『ゲリ・ザギバスゲゲル』の開始後は「ン」のベルトの修復に専念しており、途中でパーツの一部を奪い逃走したゴオマの反乱などの自体により遅れを見せたものの、ゴ・ジャーザ・ギの「ゲゲル」の完了までに修復を終えろというバラのタトゥの女の命令を遂行。
完成したバックルを受け取り、遂に完全な力を取り戻した“ダグバ”に殺害される事となる。

なお、このザジオの殺害理由も「整理」の一環であり、全ては『キュグキョブン・ジャリ(究極の闇)』の到来に必要なグロンギの崇高な使命に基づいた行動によるものらしい。


【道具】

ここでは、グロンギが「ゲゲル」に用いた道具(アイテム)を挙げていく。

グセパ(腕輪)

標的の数を自らカウントする為の腕輪で、ズ集団メ集団達下級集団のプレイヤーが「ゲゲル」に用いた。

ドドゾ(ボード)

ホワイトボード式のカウンターで、下級集団が「規定人数」を申告するのに使用。
ズ集団」はバラのタトゥの女が数を指示し、メ集団は自らが殺害するリントの数を書き込む。
EP:10「熾烈」にて警察がアジトに踏み込んだ際に押収され、失われた。

バグンダダ(カウンター)

押収されたドドゾに替わりザジオが作成、もしくは修復した、柄の付いた算盤式のカウンター。
新しいドドゾを用意する暇が無かったのかどうかは不明だが、メ集団は失われたボード式の替わりとして上記と同じ使い方をしていたが、
本来はラ・ドルド・グが『ゲリ・ザギバスゲゲル』に臨む「ゴ」のプレイヤーの殺害したリントを数える為の道具である。
EP:45「強敵」にて、ドルドを狙った一条の狙撃で破壊された。

大鎌

「ゴ」を真似て「ゲゲル」を行ったメ・ガリマ・バの為にザジオが製作した。
クウガや「ゴ」の武器と異なり変化を伴わないが、怪人態の時だけ現出させることはできる。
ガリマの能力と合わさった切れ味は凄まじく、多数のリントを仕留めてみせた。
「ゴ」のプレイヤーの為の道具の修復作業の合間を縫っての仕事であり、本人曰く「ゴオマがノロマ(パーツの回収)で良かった」との事。

「ゴ」の武器

最上位階級「ゴ」の使用する専用武器。
怪人態が身に着ける指輪(ゴ・ガメゴ・レ)やアンクレット(ゴ・ベミウ・ギ)、イヤリング(ゴ・ザザル・バ)など、装飾品をモーフィングパワーで変化させる(もしくは武器を装飾品として携行している)。
クウガが終盤までは“近い道具”からしか専用武器を生み出せなかったのと同じ理由で、恐らくは「モーフィングパワー」の伝導がスムーズに行く組成をしているのだと思われる。

「ン」のバックル

“ダグバ”が身に付ける為の黄金のバックル。
欠片ですら強大な力を持つが、使いこなすには「資質」が必要となる。
全ての力を引き出し、『究極の闇をもたらす者』となった者はから物資をも創造する力を得る。


【関連人物】


またの名を「バラのタトゥの女」
グロンギを率いる「ラ」の管理者。

「ゲゲル」の資格を失った後、九郎ヶ岳遺跡と東京を行き来してせっせと道具を回収していた。
その関係もあってか、ザジオはゴオマの反乱の際にはそれを哀れむ発言をしている。

  • ライターの男
演:高岡良平

EP:5「距離」に登場した謎の人物。
名前は便宜上の呼称であり、『仮面ライダー図鑑』では「謎の存在」の名前で記載されている。また、登場した場所から「水族館の男」とも。
ザジオと似たような服装をしており、ゲゲルの準備を取り仕切る言動を見せていたが、本編ではその後の登場や言及は無く、正体が明かされぬままであった。

放送終了後に刊行された『テレビマガジン特別編集 仮面ライダークウガ』では「同一人物かは不明」としながらもザジオと関連付けて記載されているが、後年の『仮面ライダー図鑑』ではザジオとは別に記述されており、互いのページにおける関連人物にも挙げられていないなど別人と思しき解釈で紹介されている。

放送当時、ファンサイトでライターの男に関する考察が行われていたところ、突如『設定上はアンコウの怪人「ヌ・アゴン・ギ」であり、ヌ・ザジオ・レとは別人』という内部情報がリークされた。
しかしこの内部情報とされるソースそのものは提示されておらず結局のところ真偽不明である。
このリークが正しい場合、ヌ・アゴン・ギのキャラクター立ち消えに伴い、名前だけは番組未登場の未確認生命体第15号アンコウ種怪人メ・アゴン・ギに流用されたと考えられる。
その後、インターネット上では『ライターの男は「ヌ・アゴン・ギ」というザジオの弟子』という説に変化していった。

そしてクウガ20周年配信の際に高寺Pが
「「アンコウ男」こと、のちのザジオが登場予定だったが見送られた」
「闇の男(ライターの男)が幹部格から武器職人に変更になった」
と言った旨をツイートしている*1

つまり、設定変更に伴い同一人物とも別人とも取れる曖昧な立場になってしまったようだ。

なお、リークに関しては「アンコウ」という部分が一致しているため、少なくとも内部の事情を知る人物からの情報だったと言える。



【余談】

ゴ・バダー・バが専用武器(バギブソン)として変化させる以前のバイクの調整も行っている描写から、現代のリントの技術も理解していると思われる(「モーフィングパワー」の応用か?)。

最上位の「ゴ」たるゴ・ガドル・バや戦いの中で強化されたクウガは殆ど共通性の無い物体から専用武器を作り出すまでになっていたが*2、「ン」たるダグバに至っては思念だけで大気の組成を操り、嵐を巻き起こし、プラズマ化した元素により人々を虐殺した*3
霊石による変身システムを含め、古代リントとグロンギの共通の技術とは物質の意識によるコントロールと云う事だろうか?

元々はボスないし幹部的な立ち位置が想定されていたらしく、東映と縁深いベテランである高月氏がキャスティングされていたり、登場初期に大物っぽく振舞っていたのはその名残らしい。

現在でこそ別名は「サンショウウオ種怪人」と表記されているが、テレビ朝日公式サイトでは「サンショウウオ男」と記述されていた。

グロンギ族は自身の怪人モチーフとなった動植物のタトゥーを持ち、ザジオの場合は右の手のひらにサンショウウオを象ったタトゥーがある。
しかし、タトゥーが分かるのはン・ダグバ・ゼバによる「整理」によってバラバラにされたシーンのみである。




「ボボ・ヅギビ……ギギジョグ・ドデデロ……」

※訳:この追記……良いよう、とっても……。

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最終更新:2024年01月26日 10:32

*1 とは言えさすがに一部記憶違いがあることも記述してある

*2 木片から「剣」を作る等

*3 これが「超自然発火能力」だが、特別なエネルギーを必要とする技術ではない