レイレイ(ヴァンパイアシリーズ)

登録日:2014/08/19 Tue 12:28:42
更新日:2023/12/09 Sat 16:05:55
所要時間:約 5 分で読めます




「アイヤー!とかシェイシェイ♪とか言ってる場合じゃないワケ」


レイレイとは格闘ゲーム「ヴァンパイアハンター」から登場する、ヴァンパイアシリーズのキャラクターである。

CV(格ゲー系のみ表記):荒木香恵(ハンター)、根谷美智子(セイヴァー)、早見沙織(MARVLE VS.CAPCOM3、PROJECT X ZONE)


フルネームは少泪泪(シャオ・レイレイ)。
海外版ではHsien-Ko(ヒシェンコー)という名前になっている*1

化け物が集うこのゲームでは珍しく人間の姿をしているが、彼女はキョンシーである。ゾンビじゃなくてキョ・ン・シ・-!と本人も発言している。
水色の肌、胸元が開いたぶかぶかな服、そこから覗けるおっぱい、巨大なかぎ爪、垂れたお札など外見的特徴が多い。
実はこのお札はお姉ちゃんのリンリンであり、お札や人間の姿でレイレイをサポートしているのだ。

中華娘や異形の姿、武器娘などの属性を持つキャラでもある。
モリガンフェリシアより後発なものの、シリアスな境遇とは裏腹な明るいキャラ付けから人気が高い。
本家シリーズでは軽めながらも普通の口調だが、外部作品や二次創作では「~アル」などのベタな中華キャラ口調にされていることも多い。


●各作品でのレイレイ

レイレイはレイレイでも、各作品ごとに人物像が異なる場合がある。

○ヴァンパイアハンター

「ま、中国といえばとりあえず4000年だから」

レイレイとリンリンは中国で仙術を伝承してきた少(シャオ)家に生まれた双子の姉妹だった。
だが、二人が16歳になる誕生日の前日、故郷の村が墓場からよみがえった亡霊の襲撃を受ける。
仙術師の母は娘と村を守るために、固く使用を禁じられた「異形転身の術」を用い、
金色の龍に姿を変えて悪霊達を撃退したものの力尽き、魂を闇に囚われてしまう。
レイレイとリンリンは母の残した秘伝書から異形転身の術を知り、
二人は使用した者の魂が決して救われないことを知りながら、自ら異形のものに転身し強大な力を獲得する。
こうして、闇に囚われた母を救うため、姉妹は闇の住人達と戦いに行くのであった。

エンディングでは母を救うものの、力尽き死んでしまう。
だが、本来ならそのまま闇に囚われてしまうところ、救われた母の魂の力によって二人は転生する事が出来た。

性能面では微妙なキャラクターであり、新キャラのドノヴァンと同レベルの弱キャラである。
構えが横に広いため当たり判定がでかいのに加えて頼りになる技が少なく、守りが弱いため一気にもってかれやすい。
天雷破も強力だが、出しこなせるようになるまでが苦労する。


ヴァンパイアセイヴァー

「なんか、ずいぶんヘンな夢を見てたような気もするけど…」
「うん、あたしも…あっ!」

転生した二人は前世の記憶を失い、ごく普通の家庭に生まれた双子としてささやかに暮らしていた
しかし、二人には仙術師の力が受け継がれ、16歳の時に見知らぬ女性(前世の母)の不思議な夢を見て力が覚醒する。
それは二人をあらゆる災厄から守る聖なる力であり、救われた前世の母からの、かつての娘達への恩返しでもあった。
だがそれがジェダとか言うハタ迷惑な奴に「価値ある魂」として感知され、二人は魔次元に転移してしまう。
更に二人の容姿そのものはハンターの時と同じ(全くの別人に転生したわけでなく、生前の容姿をそのまま受け継いでいる)で、術によりキョンシーとお札姿となっているが、転生後のため、ハンター時代の記憶はない。
(このため容姿含めてハンター時代と同一人物ではあるが、ハンターとは性格が微妙に異なっている)
体と魂に刻まれた仙術師としての素質と力を頼りに、魔次元からの脱出を図るべく
二人は再び戦いに身を投じる。

戦闘が高速化した本作では地上戦の弱さが突き刺さる。
空中戦や天雷破が強力なので、どうにかして有利な状況で戦いたい。

エンディングではジェダを倒した後、夢に登場した神秘的な女性に導かれて助けられる。
脱出する直前、二人は彼女が前世の母であることを思い出すのだが、それも一瞬のことだった。
目が覚めると二人は知らない遠くの町に倒れており、変な夢を見ていたような気がするが何が起こったのか一切思い出せない。
何がなんだか分からないままヒッチハイクで自宅を目指し、ようやく大好きな今世のパパとママの元へ辿り着いたのだった。


ポケットファイター

「いつもより、多く回っております~!」

設定はハンター時代準拠で、闇の住人たちを討伐する旅の途中、旅費が尽きたのでバイトを探す日々。
そんな時、「三食昼寝付き・実働二時間」というホワイト企業も真っ青なバイト先を見つけ、
広告主に会いに行った結果、レイレイ達は戦いのことなどすっかり忘れサーカスの花形スターとなるのであった。
また、豪鬼使用時のラスボスとして登場し、戦闘の末、彼の新しい修行の場として墓場を提供している。

軽いノリの作品なので、本編の様に重い展開は皆無。

どの作品でも基本的に弱い・微妙な強さのレイレイだが、本作では一転して一強。
ジェムを出しやすく回収もしやすい。また、凶悪な連携やマイティコンボなども有している。


MVC3UMVC3

「あたしたち、タマシイになったおかあさんをたすけにきたんです」
「でも、ぐたいてきにどうしていいのかわからなくなっちゃったの。なぜかアメコミのヒーローが、おそってくるし……。」

(ステキじゃない?これが終わったらデートに誘うわ)
(待ちなさいよ。ボクの方が先に目をつけたんだからね!)
(なんですって。私のほうが年上なんだから譲りなさいよ)

MARVELとのコラボ作品であり、UMVC3は完全版と言っていいもの。
MVC3では『ハンター』、UMVC3では『セイヴァー』の設定である。
二人がマイティ・ソーに惚れたり、レイレイがボクっ娘になったりしている。が、ボクっ娘設定は担当者の気の迷いによるものだったようで、今回限りの設定となっている*2
また、台詞がやけにメタっぽく、天然キャラ寄りである。


性能面では……両方の作品でド底辺キャラ。
MVC3から弱かったのにUMVC3ではまともな調整もされず、離猛魂+旋風舞アシストしかできない。
遅くて火力もないため、戦闘機の集うこのゲームに紙飛行機で参加しているも同然である。


NAMCO×CAPCOMPROJECT X ZONE

「…まあ、この程度なら大丈夫なワケ。キミは下がってていいアルよん」
「そういうわけにはいかないわ!」

ナムカプではガンサバイバーの鳳鈴と成り行きでペアとなる。
レイレイが特にマイペースなため、かなり振り回されている様子。

「死んでてもお腹は減るのよね……あーうー……」
「後で元気の出るミックスジュースを作ってやるさ!」

PXZではデッドライジングのフランクさんとペアに。
二人共なんでも武器に使ったりする共通点があるため、相性はかなりいい。
このレイレイはナムカプと同一人物だが、ナムカプ版と異なり、今作の口調はどこか冷めた感じの本家に近い。
ソロユニット掛け合いはレイレイもフランクさんもどっかズレているため、かなり微笑ましい。
また、ナムカプ準拠なので設定そのものは『ハンター』時代準拠だが、本編におけるストーリーは『セイヴァー』に準拠しているため、
公式サイトでは『セイヴァー』でのキャラ設定に準じたキャッチコピーがつけられている。

ちなみに両作品とも、リンリンはまったく出て来ない。それどころか、「リンリン」よりも「お札」と呼ばれる事が多い始末。
PXZのクロスゾーン辞典ではちゃんと「このお札は、お姉ちゃんのリンリンだよ♪」と発言しているので、存在自体はしているようだ。
しかし、いずれも相方がゾンビハンターなのは何の因果か…。


●リンリン

レイレイの双子のお姉さん。フルネームは少鈴鈴(シャオ・リンリン)。
彼女がお札となり、キョンシーになったレイレイが暴走しないように抑えているという設定。
ゲームでは人間姿は一瞬しか登場せず、普段はお札であり、これといったセリフもないため、印象が薄い。
ナムカプやPXZに至ってはセリフどころか存在が危ういレベルである。
ゲームによっては全編通してお札のまんまと言うのも珍しくない。
またお札には通常文字が描かれているが、場面によっては文字ではなく顔文字のように表情が描かれることもある。

小説版では道士である自分たちの力を当てにして何もしようとしない村人たちを嫌悪するなど冷たい性格で、
母が死んだ意義に疑問を抱く悩めるキャラクターとして描かれている。
MVC3ではお調子者のレイレイを戒める言動が見られるが、面食い。
MARVEL SUPER HEROESでは隠しキャラのアニタの技で召喚される役として豪鬼と共に登場する。
スーパーパズルファイターIIXの家庭用では隠しキャラとしてお札姿のリンリンが使用できる。
MVC3のDLCではリンリン姿のレイレイを使う事が可能。リザルト画面での笑顔がかわいい。


●主な技

○特殊技

  • ダッシュ
一瞬消え、一定方向先に現れるタイプのすり抜けダッシュ。

  • 空中ダッシュ
空中をテクテク走るダッシュ。遅いがかわいい。


○必殺技

  • 暗器砲
ブカブカの袖にぎゅうぎゅう詰め込まれた暗器を投げる飛び道具
弱は足元に向けて、中は放物線軌道で遠くまで投げる。強は真上に投げ、中段判定で落下してくる。
斧とかナイフとかに交じり、豪鬼人形やバルログの爪、春麗の腕輪やアイルー人形も投げる。おいそれ暗器か。
一部の暗器にはヒットした相手を気絶させる効果がある。
ES版は天雷破と同じ鉄球を3個転がすものになる。

  • 旋風舞
袖から鎖を伸ばして天井に掴まり、振り子運動しながら片方の爪で引き裂く。
様々なネタがあるためトリッキーな動きが出来るが、ダメージを与える技としては弱い。

  • 返響器
銅鑼を鳴らして音波を放ち、音波そのもので攻撃したり飛び道具を跳ね返すこともできる。


○EX必殺技など

  • 天雷破
袖から分銅を落として地震を起こし、大量の鉄球を降らせて攻撃。分銅がしゃがみガード不可、地震が立ちガード不可のため近距離だとガードが難しい。
順押しコマンドであることとコマンドに↑が含まれるため出しにくいが、これをマスターしてこそレイレイ使いの初歩である。
代表的な連携がしゃがみ中キックキャンセル天雷破、略して「中足天雷」。
出すのは難しい上もはや本作を知っているプレイヤーからすれば知識だけならば一般常識レベルのコンボだが、
それでも突然出されたらガードしきるのは非常に難しい。いかにこのコンボのガード崩し能力が高いことの証左である。
ナムカプやPXZだと、最後にタライが落ちてきて仲間をピヨらせるオチがつく。

  • 地霊刀
地面から「勅令 昇龍剣」と書かれた刀を画面端まで順に生やす。レイレイと画面端の距離によってダメージ変化。
レイレイに近い状態でヒットさせれば連鎖して大ダメージだが、離れていればしょっぱい。
ポケットファイターでは自分の背後から左右に剣を突き出す必殺技になっている。

  • 中華弾
時限爆弾を投げる。カウント中は攻撃を当てて移動させることが可能。
ダメージは大きいが、レイレイも巻き込まれる上にガード可能とネタ気味な性能。
低確率で、通常よりもカウントが短い赤い爆弾が出現するが性能自体に違いはない

  • 離猛魂
ダークフォース。お札が剥がれ、人間化したリンリンが後方に現れる。MVC3だとお札のまま。
技名の読みは「りもうこん」。つまりいわゆるリモコン操作である。
ガード・投げ・必殺技・ダッシュが出来ない代わりに、ハイパーアーマーを得て通常技も性能アップする。
レイレイとリンリンの位置によっては解除時の隙が大きく、有用とは言い難い。
MVC3ではデメリットのない単なるハイパーアーマーである。旋風舞アシストとのコンボが有用だが、それしか出来ないのがレイレイと言うキャラ。
PXZだと、攻撃力UPのスキル扱い。


●他のキャラとレイレイ(上記記載のキャラ以外)

○ザベル・ザロック
「マァイスゥィィーート・ハァーーート!  レェイレイちゅわァーーん!」

ヴァンパイアのキャラクター。ゾンビ。
一方的にレイレイに惚れているが、当のレイレイは死んでいる方とは付き合いたくないらしい。

○アーサー(魔界村シリーズ)
「闇の住人を相手にするなら、間合いと投てきの精度が何よりも重要!特に肩は、日頃から鍛えておくことだ!」

あの軟弱かつ強靭な騎士。
MVC3やPXZでは、魔物狩りの先輩かつ武器を投げるという共通点があるため、「白銀の武器投げオヤジ」とか言って尊敬している。

○Dr.ストレンジ(MARVEL)
「やあやあどうしたんだい、おじょうちゃん。なにか、おこまりかな?」

MARVELの魔法使い。
MVC3ではレイレイの妄想で登場している。
UMVC3では参戦できたよ、やったね!


●余談

キョンシーモチーフなせいか、『セイヴァー』での勝ちセリフで(前世の記憶がない設定なはずなのだが)自身の体をジョークにした死体ネタを飛ばしている他、外部出演した先のゲームでもゾンビ扱いされたり、自分自身でも「自分は死んでる」旨の発言をしているが、厳密には彼女自身はキョンシーに似た体質の人外と化しただけで、死んで蘇ってああなったわけではない。
またこれに関連して彼女がいわゆる「キョンシージャンプ」をほとんど行わず普通に走ったり蹴りなどの体術をこなせるのもこのためである。
仮に死んで生き返ったとすると、エンディングで死を迎えて転生するという流れにつじつまが合わないことになる。


「追記ってのもナンだし、修正ってのもアレだし」

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最終更新:2023年12月09日 16:05

*1 異形転身の術でキョンシーとなっている時の名前であり、本名は国内版同様にレイレイという設定…とのことだが、作品によっては本名もヒシェンコーとして扱われていることも。

*2 https://www.nintendo.co.jp/3ds/interview/creators/vol21/index5.html