電光超特急ヒカリアン

登録日:2014/12/22 Mon 18:41:00
更新日:2025/08/13 Wed 15:27:25
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超特急に

正義の光が宿る時、ヒカリアンは誕生する。

さあ!空を見上げるんだ!

暗黒ブラッチャーの魔の手から、僕らの未来を守るため、

遥かなる星の海を越え、ヒカリアンが!今!やってくる!


電光超特急(でんこうちょうとっきゅう)ヒカリアン』とは、2002年から2003年頃までにかけてトミー(現タカラトミー)より展開されたアニメ作品である。
超特急ヒカリアン』の続編。

【概要】


前作の数年後を舞台にしているが、雰囲気が一新され、30分アニメに生まれ変わった。
本来は子供向けアニメなのだが、シリーズ構成の井上敏樹を始めとしたスタッフの大暴走により、前作でも度々見られた子供たちには絶対分からないパロディや内輪ネタ、メタ発言のオンパレード。
裏番組への対抗発言や制作に参加した東宝によるセルフパロディ、声優弄りになんでもアリ。余りにやりすぎてビデオ化の際に修正を食らったエピソードも多数。
時折、荒廃した世界観でヒカリアンたちがガチ戦死したり、ヒカリアンX絡み等のシリアスなエピソードも挿入されたが、その実はギャグアニメでガチシリアスをやるというある意味高度なギャグの一環であった。
同年に放送された『星のカービィ』に続く、第2の和製『サウスパーク』と呼ばれる程のカオスアニメ。

内容はヒカリアンがブラッチャーと戦うお話は前作から引き継ぎになっているが、やや矛盾している点も見られる。
後期は前作ファンへのサービスとして新橋テツユキも再登場するが、最終回直前の進行が更にハチャメチャになった。

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【登場人物】


〈人間〉

◆聖橋ケンタ
CV.木村亜希子
人間側の主人公。
ヨーヨーが得意な小学4年生。初期はやや内向的な性格だったが、ヒカリアン達と出会ったことによりだんだん明るくなっていった。
基本的には大人しい性格で周囲に振り回されがちだが、イザという時の勇気と根性は誰にも負けない。
たとえブラッチャー相手でも悪事を働いていない時には普通に接する広い器を持ち、ハチャメチャな連中ばかりの本作中では一番の良識人。
ブラックからは「俺達の心のオアシス」とすら評された。
中盤以降はスーパーロボット、ライトニングガルーダの正パイロットとして活躍する。
しかし、ウエストとの友情はもはやバカップルの域にまで達している。


◆神田ミナヨ
CV.嶋崎はるか
前作のヒロインで、本作でも引き続き登場。本作では中学生になっている。声優も続投している。
いつの間にか実家がカレー屋「ヒーヒーカレー」から中華料理店「374(ミナヨ)庵」に商売換えしており、基本的にはチャイナドレス姿で登場する。
(一度だけ前作の衣装でカレーを持って出演するシーンも有る)
初期の頃はケンタやヒカリアン達にサポートやアドバイスをしてくれるお姉さんだったが、その実本作における最凶キャラである。
そのド天然と時折見せる腹黒さで大暴れし、メタ発言も連発。何故か個人で某マ〇ンガーZそっくりな巨大ロボットを持ち出してきたりとやりたい放題。
本作がカオス化した元凶その1。
また前作からキャストが続投している唯一のキャラだったりもする。(一応ブラックエクスプレスもOVA版準拠のキャストだが)

◆市ヶ谷ソノカ
CV.梶田夕貴
活発な女の子で学級委員。
……しかし、回が進むにつれ、彼女もぶっ壊れていき、第二のミナヨちゃんと化していった。
ウエスト曰く「ソノカちゃんますます変な人になってきたね……」
彼女も某ダ〇アナンAやビ〇ーナスAそっくりな巨大ロボットを持っている。

◆品川スグル
CV.真田アサミ
自宅でスペースシャトルを建造できるレベルで大金持ちのお坊ちゃま。
基本的にキザで嫌味で気弱でマザコンな奴だが、割と良識人で面倒見がいい。また、度々ヒカリアンやブラッチャー達の引き起こす騒動に巻き込まれて酷い目に遭わされる等、苦労人な一面もある。好物は母親の手作りプリン。

◆富士見鉄雄
CV.檜山信之
JHR司令官。のんべんだらりとした昼行灯でボトルシップを作るのが趣味。
イザという時には頼りになる……多分。
中の人はかつて勇者特急隊の隊長役ウエストと同型の新幹線肩に合体するロボを駆る勇者を演じており、つくづく鉄道ヒーローに縁がある。それ以外にも某自動車漫画に登場する板金七万円コースで定番のR32乗りの役をしていたりする。

◆松田暁美
CV.栗原みきこ
オペレーターのお姉さん。スタイル抜群のメガネ美人だが、超ど級の食いしん坊で基本何か食っている。
ブラックエクスプレスとお見合いをしたことがあり、互いに満更でもなかったようでフラグを立てている。
彼女とミナヨちゃんが美人コンテストで対決した際にはヒカリアンとブラッチャー双方を巻き込んで血で血を洗う狂気の大抗争が起きた。
ちなみにキャラクターデザインを担当した宮尾岳氏による自転車漫画『アオバ自転車店シリーズ』には、暁美さんの基になったそっくりなキャラクターが登場している。中の人は前作に登場した一部のゲストヒカリアンの声優もしている。

◆竹田時定
CV.渋谷茂
キザなイケメンで常にバラを持っている。
ライトニングガルーダは本来、彼が操縦する事を前提に開発されていたが、ブラッチャーに返り討ちに遭っている。
基本的には気の良い兄ちゃんなのだが、主役争奪カーレースではモノローグとはいえ、次々に登場してくるヒカリアン達をゴキブリ扱いするという大暴言をやらかしている。

◆梅田笛太郎
CV.葛城政典
JHRのメカニックでヒカリアンたちの良き理解者。メカニックとしては非常に優秀で、ケンタの持っているヨーヨーも彼の手による特別製である。ドクターと共にガルーダを強化したこともある。
何故か基地内にテントを立てている。ミナヨの事を慕っているがミナヨには嫌がられている。ロリコン?

◆新橋テツユキ
CV.成瀬誠
前作の人間側主人公。前作の最終回後に何故か渡米。AHRを設立する。
そこで悪い影響を受けて、危険な救難活動を引き受ける代わりに高額な報酬を請求する初期のテリーマンみたいな奴になってしまった。最終回直前の話を引っ掻き回した張本人。
すっかり嫌なやつだが、それに見合うだけの実力は本物。ありとあらゆる格闘技をマスターしており、生身でつばさをいなす等、メチャクチャ強い。
また、本質的には相変わらずのドジなお人好しであり、危機に陥ったのぞみをこっそり助けたり、ヒカリアン達を特訓したりもしている。

◆ボブ
CV.檜山信之
テツユキが局長をするAHRのメンバー。テツユキとはグレていたもの同士で、共にイタズラをしていた。AHR創立後はそのようなことはしなくなり、救難活動に精を出していく。41話では大統領を経由してテツユキに対し「出動要請が来ているぞ!」と主張するが、「自分のやり方でしか動かん。どうしてもってんなら金出せ」と言われてしまう。42話では再び出動を要請しようとするが、ボードに「HOLIDAY」と書かれてしまったため、「お休みですかーっ!?」と叫んだ。

〈ヒカリアン〉

大半のヒカリアンは前作から引き続いて登場したキャラクターだが、一部見た目が同じでも中身が別人という人がいるためややこしい。
一応正義の味方なのだが、割と自分達の欲望には忠実な部分があり、たまにブラッチャーすらドン引く醜態を晒す時もある。

◆ウエスト
CV.松本さち
ヒカリアン側の主人公。前作から登場していたウエストのぞみが成長した姿。
元気な性格で、落ち込むことは多いがめげることはない。
ケンタとは仲が良いが上述の通り親友とかそういうレベルではなく、互いのラーメンの食べ方すら熟知している。
ケンタの乗る巨大な戦闘機「スカイガルーダ」の人型形態「JHRガルーダ」の胸部へと合体する事により主人公機「ライトニングガルーダ」となる。
宿敵ではあるがブラッチャーとは妙にウマの合う部分があるらしく、一度ブラックエクスプレスと心と体が入れ替わった際には完全にブラッチャーとして生きていく事を決めていた。

◆のぞみ
CV.渋谷茂
前作のヒカリアン側の主人公。
ひかり隊長より統制力がないことを悩むことがあったが、42話ではひかり隊長の後を継いで、正式にヒカリアンの隊長となった。
どういう訳かフードファイター属性が追加され、E4とは「大食い」のライバルである。
その穏やかな性格で皆の頼れるお兄さん的存在だが、周囲のボケに乗って時々壊れる。
終盤、かつての親友であったテツユキと再会し、その変貌に戸惑うも本質が変わっていない事、互いの信じる正義が同じである事を知り和解した。
最終回では彼もテツユキの駆るガルーダ二号機「牛若丸」と合体し、崩壊するブラッチャー基地から脱出した。
本作では彼も声優が変更されているものの、一部独白シーンや回想シーンでは前作でのぞみ役を担当していた嶋崎はるかが担当している。どうやらガチで声変わりしただけの模様。
(上述の通り前作から引き続き、ミナヨちゃん役で参加しているため)
敵であるブラッチャーからは「渋谷さん」とネタにされている。

◆つばさ
CV.福山潤
ウエストの兄貴分のヒカリアン。
少々生意気な性格は相変わらず。声と武器が変わったこと以外は特に変化なし。
放送当時の400系新幹線は新塗装に変更されていたが本作では旧塗装のままだった。13話ではブラッチャール帝国が所有するメカに射殺されるが、14話で復活した。

◆E4パワー
CV.稲田徹
パワーが自慢の無口で穏やかなヒカリアン。前作に登場したE4は「いーよん」と呼ばれていたが、本作のE4(イーフォー)と同一人物かは不明。
のぞみとは大食いのライバルで掃除が趣味。
ほうきがないと「ほうきを持った勝手に動く」という禁断症状が出る。
口癖はどこぞのジャイアン〇ロボっぽく「マ゛ッ!」

◆ドクター
CV.稲田徹
前作から引き続き登場するヒカリアンのメカニックで特車隊の隊長。
本作では前作における300X博士等のポジションも兼任しており、登場するヒカリアンサイドのキャラクターでは一番偉い。
「ドクターだからな」の一言で凄い事をやってくれる人だったが、話が進むにつれだんだん胡散臭い人になっていき、末期にはとうとう「ヘナチョコ」呼ばわりされるまでになった。しかも同じ声優が担当しているE4に。

◆セブン
CV.織田優成
単体戦闘力では最強のヒカリアン。やや自信過剰な所があったが、だんだんと仲間を信頼するようになったツンデレ
根がお人よしな為、普段のキャラとのギャップに苦しんでいた際には覆面を被って「レールセブン」と名乗りヒーロー活動をしていた事もある。許諾取れなかったのか?レールセブンになるとレールスター仕様とも微妙に異なる外見になる
趣味は手品、カラオケ、編み物。ケンタに惚れ込んでおり、独白でウエストより自分が相応しいとのたまった事もある。
必殺技はセブン繋がりかアイスラッガーのパロディーになっている。

◆南海ラピート
CV.尾形雅宏
前作より引き続き忍者特急として登場。単体戦闘力はセブンに次いで強く、忍者というよりは侍然とした性格である事も相まって敵であるドジラス、ウッカリーやスターからも一目置かれているが、どこぞの忍びなれど忍ばない手裏剣戦隊よろしく所々で目立ちたがり且つ出しゃばりな一面を垣間見せるのも相変わらず。
言葉遣い、性格に似合わずライフスタイルは意外に近代的。さすがに難波や新今宮でガチの忍者生活は難しかったか…

◆ポリスウィン
CV.織田優成
お馴染み鉄道警察隊のヒカリアン。初登場でいきなり窃盗犯を逮捕するなど前作から考えられない位に成長しているが、
すちゃらかっぷりも増しており、美人コンテストではドクターと共に賄賂作戦を断行するという悪徳行為を平然としでかしたり、ウエストとブラックエクスプレスを誤って手錠で繋いだ上に鍵を無くすという大ボケもかましている。
度々刑事ドラマネタを口走る。

◆E1スナイパー
CV.尾形雅宏
前作のスナイパーソニックの代わりに登場した特車隊のヒカリアン。前作に登場したE1とは別人。

◆E2ジェット&E3レーサー
CV.遠近孝一(E2)/矢部雅史(E3)
前作の二人と見た目は同じだが中身が違い、本作の二人は兄弟漫才師。
しかし全く面白くない。それもあってか出番をもらえなくなり(特にE3)、50話ではそれを不満に漏らしていた。

◆ケーくん
CV.真田アサミ
みんなの弟分のヒカリアン。ウエストと違い前作から成長しておらず言葉もあまり喋れない。
ケンタやラピートになついている。24話ではブラッチャールスターにも。

◆ファイヤーネックス
CV.矢部雅史
お馴染み鉄道消防隊のヒカリアン。
同じ成田空港へ向かう特急同士スカイライナーとは親友同士。ラピートとも仲が良かったりする。

◆スカイライナー
CV.松本ヨシロウ
本作初登場のヒカリアン。京成スカイライナー*1から変形する。
初登場時のみ大人の事情で見た目の色が違った。空港特急繋がりでネックス、ラピートと仲がいい。48話で後述のダークスターを封印する活躍をしたが、50話ではなぜか「これじゃあ視聴者に忘れられる」と言っていた。

◆AHRレスキュー
CV.斎賀みつき
本作初登場のヒカリアン。他のヒカリアンとは違い、車と合体する。超特急時代にレスキュー工作車が登場していたが、それとはほとんど関係がない。
アメリカで初のヒカリアンである。
登場して早速ビルから落ちそうになった清掃員を救助する活躍を見せた。本編初登場の42話ではテツユキと共にスターにやられたのぞみを救うなど「レスキュー」に相応しい活躍を披露した。なお、43話にて「このレスキューのせいでテツユキが変貌したのでは」と、ブラックやソノカに言われたが、全くそれとは無関係で、セブンは「テツユキ自身の経験の結果、テツユキが変貌したのだろう」と推測した。

◆ヒカリアンX・シャドーX
CV.遠近孝一
本作初登場のヒカリアン。
ヒカリアンXは伝説のヒカリアンと呼ばれるが、それはシルバーエクスプレスによって作られ、シャドーXはそのヒカリアンXの本来の姿である。ひかり隊長に「眠ろう。一緒に。この星と永遠に眠るんだ」と説得され、ヒカリアンXは目を覚ます。

◆ひかり隊長
CV.井上和彦
前作でヒカリアンの隊長を務めていた。
ヒカリアンXを封印し、それが妨げられることがないようにするため、宇宙に行くことになる。

〈ブラッチャー〉

基本的には悪役だが、ヒカリアン達よりよっぽど良識的な部分もある。

◆ブラックエクスプレス
CV.千葉繁
シリーズでは御馴染みの親分。
性格も前作と変わっていないが、中の人がかつてOVA版でブラックを演じた千葉繁氏に変更された為か、メタと悪乗りとアドリブギャグ、裏番組をネタにするなりのオンパレード。
本作カオス化の元凶その2となった。
相変わらずヒカリアン達とは敵対しながらも意外と仲が良いが、どういう訳かガチ悪役になってしまった事もある。
吹っ飛ばされた時には、「パンツ履けよなー」と叫ぶことが多い。
また、ウエストに「お前こそパンツ履け」と言われた事もある。
大概アホではあるが、ヒカリアン達があまりにアホなために相対的にまともな方の側に入ってしまい、呆れたり、嘆いたこともある。
実はスペックだけなら非常に高く、一度ウエストと肉体が入れ替わってしまった際にはブラックの体を使ったウエストがのぞみ、つばさ、E4を一人でコテンパンに叩きのめした。

◆ドジラス
CV.伊藤みやこ
ヒカリアン達が大人になったのに対し子供のままになった。

◆ウッカリ―
CV.瀬名歩美
ドジラスと同様、子供のままになった。
最終回では突如宇宙最強のラッキーボーイになってしまい、その能力に目をつけたラスボスのシルバーエクスプレスに誘拐されてしまう。

◆シルバーエクスプレス
CV.中田和宏
シリーズでは御馴染みの大親分。今作では第11話より登場。後の13&14話、31話B、41&42話のトラウマを起こした張本人でもある。

◆ブラッチャールユーロ(ユーロ男爵)
CV.檜山信之
本作初登場のブラッチャー。前作に登場したブルーユーロとの関係は不明。
シルバーエクスプレスから女の子をかけて勝負し、勝った方が作戦の指揮をとると命令され、ブラックエクスプレスと対立する。
歌が趣味らしいが音痴で、オープニングの替え歌を歌ったが、ドジラスやウッカリーから「それにしても酷い音痴」、ブラックからは「俺様のミドリガメの方がマシだ」と言われている。

◆ブラッチャールスター
CV.サエキトモ
多重人格のブラッチャー。前作に出たスター21とは全くの別人。シルバーエクスプレスからは「我がブラッチャー期待の星」と称賛されるが、気弱で戦闘もイマイチだった為、ブラックエクスプレスに特訓されることになる。
カッパを見ると性格が変わり、ヒカリアンだろうがブラッチャーだろうが容赦なしに攻撃してくる。初めてカッパスターになった時は、基地を破壊した事もある。
天狗を見るとダークスターになるが、これがシルバーエクスプレスいわく完全体であるとされている。シルバー曰く「3つの人格を手に入れたスターは究極の存在になり、失敗作のXなどと比べ物にならない」とのこと。
カッパを見ると元に戻るが、天狗を見ると気絶してしまう。
ダークスターはスカイライナーやラピートの活躍で封印される。




富士見鉄雄「そこで、項目で荒らしを待ち伏せ、ここで追記・修正する!横浜にも東京にも、一歩も荒らされるな!」

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最終更新:2025年08月13日 15:27

*1 放映時期からスカイライナー2代目・AE100系がモチーフ。