マッチョサン(星のカービィ)

登録日:2012/02/18(土) 22:45:29
更新日:2024/03/21 Thu 13:32:07
所要時間:約 8 分で読めます




Haaai!!


My name is Macchosaaan!

痩せたい 痩せたい フィットネス!

Okay okay いってみよー!






「マッチョサン」とは、テレビアニメ版『星のカービィ』第61話「肥惨!スナックジャンキー」に登場する魔獣である。
CV:飛田展男(コックカワサキ等と兼任)


概要

特殊なスナック菓子(後述)のせいでブクブクに太ってしまったデデデ大王が、ホーリーナイトメア社から取り寄せたダイエットのインストラクター魔獣。
見た目はサングラスとインカムを装着した、2頭身のファンキーなインストラクターそのもの。言われなければとても魔獣には見えない。
常にハイテンションな明るい態度で、登場シーンは殆ど陽気に歌いながらのセリフで占められている。
歌う時はやたらと韻の踏んだ歌詞をノリノリで叫び、最後に「ハイ ハイ ハイ ハイ One Two One Two」と〆るのがお約束。これを出番の半分以上で繰り返している。

戦闘能力は見られない代わりに、何もない所から特設ステージを召喚して様々なフィットネス装置でダイエットさせるという、やはり魔獣らしく常識を超越した力を持つ。
インストラクターなので身体能力に関しては高く、カービィの吸い込みに抗えるぐらい。
基本的にはおデブさんのダイエットに貢献するが、心身ともにだらしなさ過ぎると判断した場合は「お仕置き天国GOGO HEAVEN!」と称し、殺人まがいの過激なフィットネスを押しつけてくる。
「苦しまなくては痩せません」とは本人の弁。
露骨な凶器を伴ってなくても明らかに非人道的なフィットネスが多々見られ、ハイテンションな歌とダンスで誤魔化されそうになるが真っ当なインストラクターには程遠い。

勿論、ただのインストラクターとして呼び出されたわけではなく、裏にはカービィの始末という密命を帯びている。


スナック菓子

マッチョサンを呼び出すに至る、そもそものきっかけとなったブツ。

見た目は何の変哲もない袋詰めのポテトチップスであり、ホーリーナイトメア社から大量の段ボール箱で送られた。
味はとてつもなく美味で、手を出したデデデはあまりのうまさに虜となるほど。

しかし、その実態は食べた者を限りなく太らせる悪魔のスナック菓子。
この菓子に混ぜられている添加物「デブリチン」は、食べ物をおいしくする代わりに強い依存を引き起こし、いつまでも食い続ければ何十倍にも太ってしまうという激ヤバ栄養素なのである。
しかも肥満化には限度がなく、村医者のヤブイにさえ「生きているのが不思議」と言わしめるほどの巨体に膨れ上がり、心臓への負担といった無視できないリスクを抱えることになる。
更に恐ろしいのはそこまで太っても尚、当人はまだスナックを欲し続けること。
長い間食べられないと強い禁断症状に苦しむなど、完全に違法薬物並のタチが悪い食品としか言いようがない。


フィットネスの犠牲者たち

  • デデデ大王

マッチョサンを取り寄せた張本人。
カービィを太らせ、得意の吸い込みを封じたところで倒す「カービィ太らせ作戦」のために上記のスナック菓子を注文していた。
……が、肝心のデデデはその事を綺麗さっぱり忘れており、ワドルディ達の制止も聞かずに手をつけてしまい、エスカルゴンから本来の作戦を聞かされても「こんな美味いの、カービィだけでは勿体ないぞい!」と知らん顔でハマり続けてしまう。
玉座から一歩も動かずスナック菓子を貪るカウチポテト族と化し、最終的にブクブクの肥惨な体となってホーリーナイトメア社にすがる……という、あまりにしょうもなさ過ぎる経緯は呆れるしかない。
結局自分まで太るという墓穴を掘ったせいで、フィットネスではカービィと同じぐらい酷い目に遭わされている。

異常なデブ化が発覚するまでは1週間も表に顔を出さず引きこもり続け、村人達のあいだでも「風邪を引いた」「死んだんじゃないの~?」と噂されていた。
当然まともに心配されるわけがなく、いざ表に出てきたら存分に笑いのネタにされ、
写真撮影されるわ「あのお肉、分けてくれないかなぁ~?」と危ない目で見られるわ、しまいには「粗大ゴミ」と生物扱いすらされない、人として最悪の仕打ちを受け続けた。ププビレッジの民度ェ……
これには流石のデデデも怒り心頭となり、スナック菓子をよこしたカスタマーサービスに文句をつけたがどう考えてもただの自業自得である。

  • カービィ

スナック菓子による本来のターゲット。
自業自得に陥ったデデデのおかげで太っちょは回避された……と思いきや、フーム達が目を離した隙に問題のスナック菓子にハマり、結局デデデ達の思惑通りに太ってしまう*1
手をつけなければフィットネスを観覧する側に回れたものを、罠にかけられたならともかく自ら罠に飛び込むって……。
デデデのデブ化が発覚する前は大臣一家の朝食を一人で平らげ、メームからは「そんなに食べたら、今にブクブク太るわよ」、フームからは「カービィ!太りすぎると社会的ハンデをしょい込む恐れがあるのよ?」と注意されていたのだが、まさに身をもって社会的ハンデを体感することとなってしまった。


劇中の活躍

異常な肥満化を引き起こしたデデデ大王とカービィをダイエットさせるため、デリバリーシステムを通じて登場。

アブラ身ぶるるん皮下脂肪 内臓脂肪をとりましょう 脂肪で死亡は困ります ゆすってもんで、しぼってこすって

筋肉ケイレン運動ね エレクトリックに振動ね エキセントリック感動ね ゆすってもんで、しぼってこすって

しばらくは普通?にフィットネスを行っていたが、倒れて動けない二人を「だらしないやつ動かない」「やる気ないまま寝たまんま」と罵り、業を煮やして拷問生き地獄のお仕置き天国にシフト。
一歩間違えれば死んでもおかしくないフィットネスで二人を徹底的に苦しめた。あのスパルタなビリー教官ですら失神しそうなレベルの奴をである。


誰も彼もが踊るアゲアゲなお仕置き天国が繰り広げられる中、マッチョサンはカービィを拘束していよいよ本命の作戦を実行する。
太って吸い込みもできない、ましてやフィットネスの連続で疲れ果てたカービィの始末なぞ簡単……の筈であったが、ダメ押しに投下した鉄球が逆にカービィの体内からスナック菓子を吐き出させ、元の体型に戻すという誰も予想できない大ポカをやらかしてしまう。
……同時にこれが地獄の始まりであった。

元に戻ったカービィにマッチョサンは吸い込まれそうになり、必死に抵抗するもののインカムが外れて「マイク」をコピーされる。
そう、よりにもよってコピーしたのは、あのジャイアンをも上回る殺人的音痴を撒き散らす作中最凶のコピー能力……
当然、マイクカービィによる音痴を越えた破壊的熱唱でステージはデデデ城ごと崩壊。
魔獣と言えどもインストラクターの域を出ないマッチョサンが耐え切れる道理もなく、うめき苦しんだ末に破裂する最期を遂げたのであった。


ゲームでの出演

あつめて!カービィ』ではサブゲーム「カービィマスター」のボーナスキャラとして登場。
そもそも『あつカビ』は彼以外にもカスタマーサービス、Dr.エスカルゴンコックオオサカといったアニメ版のオリキャラも(サブゲームに)ゲスト出演しているのだが、その中に含まれるマッチョサンという人選は実に「分かっている」としか言いようがない。

バトルではアニメのフィットネスシーンを意識した専用BGM*2が流れ、超兄貴を彷彿とさせる怪しい掛け声が頻繁に流れる。
マッチョサンも自分の掛け声と共にアクションをし続け、他の敵よりも一際目立つ。ただ、流石に飛田氏の声ではない。
頭にはマキシムトマトを乗せており、一回で倒し切るとカービィの人数を増やせるが、倒せなかった場合は即座に逃げてしまう。


余談

  • マッチョサンが登場した61話は字面だけでも相当だが、実際にBlu-ray版で見た方がもっと面白いと言い切れるぐらい突っ込みどころ満載の回である。
    • 特に例のフィットネスシーンはBGMのサビ部分で全員(フームも含む)、何故かリズムに合わせて踊る。
      その中でメタナイト卿は一切微動だにせず*3明らかに浮いている彼の姿は視聴者の腹筋を壊した。
      当然、実物を見た方がより笑えるだろう。

  • マッチョサンのフィットネスの時に流れていたBGMは、デデデ大王のテーマと初代星のカービィのEDのアレンジ曲。
    特に後者は『上から舞い散る食べ物とBGM「あしたはあしたのかぜがふく」』と、まさに初代カービィのEDを意識したものとなっている。
    • 後々80話にもBGMが流用された。

  • やってる事だけ見てると、やる気がないと疑われれば拷問じみたフィットネスを強いられるものの、結果的にカービィを痩せさせた事もあり「ホントは悪い奴じゃないのでは?」と時々言われることも。
    だが最後の鉄球の際にハッキリ「はいトドメ!」と言っており、直前にカスタマーサービスが不気味に微笑んでいることから刺客として送られた魔獣であることは確か。

  • 自分が苦しみを味わうハメになった地獄のコンサートシーンでは、ワドルディ達とドゥ隊長は直前までその場にいたはずなのにここだけいないというミスがある*4
    話を跨いだミスと言えば35話→36話にて12時間耐久レースが12周の周回制にすり替わっているものと、98話→99話にてロロロ&ラララがハルバードに搭乗して飛び立ったはずなのに、いつの間にかプププランドに残っている事になっている……といったものが有名だが、本作の作りは全体を通して非常に安定しているので、このミスのように話を跨いでいないミスは非常にレアケース。他にあるとすれば第17話の前例ぐらいである。我々はどこに、逝っちゃったんですかなぁ。



カタカタ打たなきゃ書けません 考えなくては書けません

苦しまなくては書けません 追記に修正GOGO HEAVEN!!

ハイ ハイ ハイ ハイ One Two One Two……

出典:テレビアニメ『星のカービィ』ア・ウンエンタテインメント スタジオザイン 任天堂 ハル研究所 中部日本放送 電通
61話:2002年12月14日
(c)Nintendo/HAL Laboratoly.inc・CBC. All Rights Reserved.
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最終更新:2024年03月21日 13:32

*1 太ったとは言っても体型上「相似拡大しただけ」のような外見ではあるが。ただし、顔は上に寄せられている。

*2 曲名はズバリ「エアロビてんごく」。

*3 よく見ると一応片足でリズムをとっている

*4 参考なまでに31話のマイクカービィのシーンでは村人たちがちゃんといる