ギガロマニアックス(Chaos;HEAD)

登録日:2016/01/06 (水) 21:03:00
更新日:2019/03/28 Thu 20:03:20
所要時間:約 12 分で読めます






僕達に見える世界は 実在と嘘の境界



ギガロマニアックスとは科学ADVシリーズの『Chaos;HEAD』『CHAOS;CHILD』に登場する用語であり、妄想を現実に変える力を持つ者のことである。
直接は登場しないものの『Steins;Gate』『Robotics;Notes』でも関わっており、科学ADVシリーズの1%のファンタジー部分である。
ちなみに『Chaos;head』の制作当初のタイトルでもある。

以下、科学ADVシリーズ作品全般でのネタバレがあります。ご注意ください。特に上記2作の未プレイ者はブラウザバック推奨

概要

「超誇大妄想狂」「妄想具現化能力者」概念創製(オンリーマイジャスティス)ともいわれる人々(及び能力名)。英語表記は「Gigalomaniacs」
「リアルブート」という自分の妄想を現実に変える能力を持ち、さらに他人の妄想を見ることができる。
ただしリアルブートをするためには基本的に後述するディソードを手にしなければならない。
またギガロマニアックスが見る妄想は「エラー」と呼ばれる。

科学ADVシリーズ…特に一作目『Chaos;head』は妄想を科学的に突き詰めていくアドベンチャーゲームであり、
このギガロマニアックスも科学的根拠に基づいたリアリティのあるものを目指している。


妄想を現実するリアルブートの理論に関して本編中では、

1.妄想の剣ディソードでディラックの海に干渉する(一部のギガロマニアックスはディソードなしで干渉できる)
2.この時、粒子(エラー)と反粒子を対生成されるので反粒子はディソードにストック、粒子は妄想として周囲の人間のデッドスポットに落とし込む
3.これにより電気信号に変換された妄想を 周囲の人間に共通認識として持たせることで、妄想を現実として成立させる

→妄想がリアルブートされる

と、している。


……なるほど、わからん

と、なる人もいるかもしれないが、例えるならキャッチコピーにも使われている「現実の証明」に似ている。


仮にあなたの目の前に「Chaos;head」の主人公・西条拓巳の愛用飲料「コカ・コーラ」があるとする。

あなたにはきちんとこれがコーラに見えているし、それをコーラだと認識している。

だが、それは本当に“現実”だと証明できるだろうか?

脳が本人の意識しないままにウソをついている可能性……
要はあなたが「これがコーラだという妄想」を見ているという可能性を あなた一人ではまず証明できない。


もしかしたら、これはドクペかもしれないし、マウンテンデューかもしれない。
あるいはダイエットコーラかもしれないし、フルーツサワーメロンかもしれないし、スコールかもしれない。


妄想の可能性を指摘された以上、これを否定するのは困難だ。

では、どうやって、現実だと証明するのか?

これ自体は簡単なことで、他人にこれがコーラか聞いてみればいい。
これで他人も同じコーラと観測していると分かれば、異なる二人が同じものと認識しているのだからこのコーラは現実のものだと証明できる。
(まぁ、他人も現実が見えてなかったとかの可能性もあるにはあるが、現実の証明とは特に関係ないので省く)

つまりこれで「周囲共通認識が成立している」=「コーラは妄想ではなく現実である」が成立する。

そして言い換えれば、たとえ妄想でも周囲共通認識が成立していれば…それは妄想ではなく現実となる。
ギガロマニアックスによるリアルブートとは生成した妄想を強制的に他人に見せることで現実化させることなのである。

さらにリアルブートは無から有を作るだけでなく、すでにあるものを別のものに変えることも可能。
例えば上記のコーラの例なら


         ,. -‐'''''""¨¨¨ヽ
         (.___,,,... -ァァフ|          あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
          |i i|    }! } //|
         |l、{   j} /,,ィ//|       『おれはコーラを飲んでいたと思ったら
        i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ            飲んでいたのはコーラじゃなくてドクペだった』
       |リ u' }  ,ノ _,!V,ハ |
       /´fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人      な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
     /'   ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ       おれも何をされたのかわからなかった…
    ,゙/ )ヽ iLレ  u' | | ヾlトハ〉
     |/_/  ハ !ニ⊇ '/:}  V:::::ヽ        頭がどうにかなりそうだった…
    // 二二二7'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ
   /'´r -―一ァ‐゙T´ '"´ /::::/-‐  \     催眠術だとか超スピードだとか
   / //   广¨´  /'   /:::::/´ ̄`ヽ ⌒ヽ  そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
  ノ ' /  ノ:::::`ー-、___/::::://       ヽ}
_/`丶 /:::::::::::::::::::::::::: ̄`ー-{:::...  イ      もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…


ということも可能(他人の認識自体に干渉するためギガロマニアックス以外にはリアルブートの瞬間を認識できないらしいが)。
できる範囲は人によって異なるが、ギガロマニアックスならこれくらいは基本的に全員可能である。

んな無茶な、とも思える人もいるかもしれないが、
これは科学ADVシリーズの世界はすべて電気仕掛けで 現実とは異なるデジタル的な法則が働いてるとされているため。

次回作の『Steins;Gate』で"物理圧縮の原理で情報も圧縮可能"なんていうぶっ飛んだ理論が出てくるが、
そんなことが可能なのも科学ADVシリーズのメタフィクション的な世界観あってこそである。
逆に言えば周囲共通認識を作れないとリアルブートできないため、一人では使用できない。

ギガロマニアックスとして覚醒するには、想像を絶する程の肉体的、精神的苦痛*1に耐え抜いて自分のディソードを見つけなければならない。
それ故にギガロマニアックス全員が心の中に何らかの大きなトラウマを残しており、一部の人間のブッ壊れ具合はかなり素晴らしいレベル。
(なお、いくら肉体的、精神的苦痛に耐え抜けたとしても、誰でも覚醒できるというわけではない。)

またディソードにストックされる反粒子は数学的に言えば過去に向かうもののため、
ストックすればするほどギガロマニアックスには現在の状態とのずれが発生し、やがてその矛盾により、存在としての自己崩壊へ至る。
『Chaos;head』の将軍こと本物の西条拓巳はこれによって存在としての自己崩壊へ至り、老化が進行した。

ちなみに粒子を送り込んだデッドスポットに、逆に反粒子を送り込み、対消滅させればリアルブートしたものは消えるとか。

なお、どこまで妄想を現実化できるのか、などのスタンド能力的な感じの具体的な範囲は不明。
人間や動物などの生命体ですら作れるが、それより簡単そうなのにできないこともある*2
これが明言されていないために「1%のファンタジーじゃなくて99%のファンタジーじゃねぇか!」なんて意見も。

ほとんどなんでもありな力のため、なんだかんだで賛否両論になっている。
実際、ニュージェネもその再来も事件自体はこれで行っているので推理の必要はほとんどなく、肌に合わない人がいるのも無理はないが
第4作『CHAOS;CHILD』に出てくるギガロマニアックスのほとんどは逆に使用できる能力が特化している。
彼らの使うディソードの形状は基本的には能力を表してるものがモチーフとなっている。(有村雛絵【耳】、香月華【舌】等)
ただ今作におけるギガロマニアックスの大半は、後述するように渋谷地震のPTSDで偶発的に能力を与えられた存在で、偽者と呼ばれる。


【関連用語】

◆ディソード
Delusion Ideal sword。ギガロマニアックスが持つ、妄想を具現化するための端末。剣の形をしており、形状は人によって様々。変形するものもある。
ドーパミンが過剰分泌されたときにディソードをディラックの海から取り出せる。この状態ではギガロマニアックス以外には見えない。
反粒子で形成された妄想の剣であるため、この状態の時は他のギガロマニアックスも触れられず、あらゆる物体を透過する。
なお、リアルブートせずディラックの海から取り出すだけなら一人でも可能。

妄想の剣であるため、どんな大きさ、形のディソードでも片手で振り回せるほど使用者の手に馴染む。
デザイナー側も本人以外持ちたくない、持ったら危ないというようなコンセプトで考えて作ってあるという。

ディソードそのものもギガロマニアックスはリアルブートすることができ、その場合ディソードはどんなに強固な物でも容易に斬ることができる剣となる。

ただし本来の用途は上述の通りディラックの海に干渉しリアルブートを補助するための端末であるため、
剣の形をしてはいるがディソード自体は直接的な斬り合いに使用するものではない(剣というよりは魔法の杖の方が立場は近いかも)。
セナや梢は定期的にリアルブートをして武器として扱うため作中で梨深から「間違った使い方をしている」と言われた。
だが、この二人以外でも武器として使われる頻度のほうが多い気がしないでもない。

名前の響きが似てるけどディーソードベガは関係ない。


◆思考盗撮
他人(ギガロマニアックス、一般人を問わない)の思考を自身の妄想として読み取る能力。
盗撮の仕方は様々で、拓巳やセナのように強烈な妄想が鮮明な映像として映し出されたり、梢の場合は無差別に音声として流れ込んでいた。
これをされた人間は「その目、だれの目」と言いたくなる。


◆妄想シンクロ
相手の妄想に自分の妄想を同調させ、妄想の世界へ介入する能力。
対象は一対一だけではなく、複数の妄想を一纏めにしたりもできる。
妄想力が強ければ心への侵食や因果をゆがませることすら可能。
またシンクロした妄想はリアルブートされていくので、シンクロした妄想世界で戦闘となった場合に負けて死んでしまうと、現実の世界でも死ぬこととなる。


◆fun^10×int^40=Ir2
拓巳が小学生の時に書いた作文「その目、だれの目?」の後ろに書いた落書き。
ミレニアム7のひとつだけ削除された8つ目の問題の答えとされている公式。物語の重要な鍵となっている。

将軍曰く「この公式によって世界の可能性は殺されてしまった」とのこと。

その正体はギガロマニアックスを異常でなくすもの。
すなわち、誰でもギガロマニアックスと同等の力を揮うことができる力を示した数式。

拓巳が書いた落書きと言ったが、実際には主人公のほうの拓巳ではなくオリジナルである将軍(タクミ)が妄想した数式。

ギガロマニアックスの素質があるものがこの方程式を使って何かを神格化すればその何かと超☆融☆合も可能(とはいえ拓巳並の妄想力がいるが)。
STEINS;GATE 変移空間のオクテット』ではIBN 5100を神格化しすぎて拓巳はIBN 5100と融合してしまった。

そのせいで彼の妄想は暴走してしまい、制御不能な状態となって妄想がPCを通して世界にあふれだしていた。
その結果、未来では世界中の基幹産業の全てが“萌え産業”へとすり替えられてしまい、15年後の2025年に世界恐慌が発生。
あらゆる国家や宗教が“萌え”の前に敗北し、崩壊していく事になった…らしい。

ちなみにこの状態によって起こることを本人は、
「そうだな、まず世界中の男が消えるね。で、三次元女は全員二次元化する。
そして全員が僕にラブラブ状態になる。まさに世界ハーレム化 これはけしからん。案外それもアリかも」
とかなんとか(相変わらず平常運転で)言っている。

「むしろ暴走して可能性が無限大だったよ ふーびっくりした。まるで反省してない」

ホントに、まるで変わっていない……

ちなみに本シリーズではアインシュタインもギガロマニアックスだったということになっている。
つまり相対性理論も強大な能力で「E=mc^2」を妄想して世界構造を変化させたのではないかということが示唆される。

紅莉栖「今だけはアインシュタインに文句を言いたい気分」


◆G.Eレート
「Gravitation Error rate」(局所的な重力異常の値)の略称。世界中に点在する重力値が異常を示すスポット。
これが上下するとそこにいる人々のバイオリズムは急激に変動し、操作すれば人為的に暴動を引き起こせる。
渋谷はこのG.Eレートの平均が世界でもトップクラスであり、そのために人々は渋谷に引き付けられる。
『ゲロカエルん』の新作の発売日である金曜日に、G.Eレートも規則的に増加する。

◆ノアⅡ
希テクノロジーが開発した、ギガロマニアックスと同等の力を人工的に行う装置。大きさと形は5m程度の球体。
上記の方程式のIr2を基に電磁波を発生させ、思考盗撮や洗脳、思考誘導を行う。完成すればリアルブートも可能。
子機となる端末(これの所持者をポーターと呼ぶ)を媒介すれば、広範囲にわたってリアルブートの効果を現出できる。
特にG.Eレートの高いエリアの人々はパルス信号を敏感にキャッチし、ノアⅡによる擬似的映像を現実だと判断する。
永久機関であり、思考誘導による防御機能を持つため、野呂瀬以外にはたとえ強力なギガロマニアックスでも触れることすらできない。

完全な完成のためにはギガロマニアックスが力を使う過程で放出する特殊な脳波のCODEサンプルが必要とされる。


◆VR(ヴィジュアル・リビルディング)技術
アメリカのヴィクトル・コンドリア大学、精神生理学研究所による長年の研究成果である技術のこと。特許も同研究所が保有。
映像データなどの電気信号を神経パルスに変換し脳に送り込んだりできる。

次回作「Steins;gate」を含め、科学ADVシリーズ全般にわたって重要な役割を果たしているが、
定期的に特許侵害を受けまくっている悲劇の技術。いや、論文自体はネットに公開してあるみたいだけど。

主に医療・介護分野での運用が期待されており、牧瀬紅莉栖等が所属する脳科学研究所らとも連携したうえで既にテストケースは何度も成功している。

それらの期待と同時にこの技術によって、ある意図的な情報を神経パルスへコンバートすることが可能なら、
人の五感すべて、さらには人の意思そのものもコントロールすることが可能であることの証明でもあり、
今後の方向性などが危惧されたため、1997年3月27日にはアメリカ大統領が行政命令および被験者保護法案の強化を実施した。

記憶のデータ化のみならず、記憶の移植、バックアップ、外部保存も理論的には可能。
だが、一部の宗教圏からはこれらに対して根強い反発もある(β世界線では紅莉栖に対しての批判者もいた)。

上記のノアⅡの技術元はこのVR技術でもある。
fun^10×int^40=Ir2がなくても、このVR技術だけである程度はギガロマニアックスの能力へ迫れる。


◆カオスチャイルド症候群
渋谷地震に巻き込まれた者に見られるPTSDに似た症状。『CHAOS;CHILD』で登場。
地震当時に若かった世代に多いPTSD症状のため、このような名前が付いている。ギガロマニアックスとも何か関係あるようだが……?
実際にはカオスチャイルド症候群患者とは渋谷地震の悲惨な現実から逃れるために妄想に逃げ込み、妄想シンクロで作られた世界で生きていた人々のこと。
多くの患者が上記の将軍のように身体が老人化しており、さらにその老化という事実を全員が認識できてない。
症候群患者の収容所である碧朋学園に手すりが多く取り付けられていたり、女性に力負けしていたのはこのため。
老化現象に関する都合の悪いことは認識できないため、症候群患者以外の正常な人々の反応も曲解して認識する。
上記のように能力が特化しているが、一部の患者はディソードを手に入れて偽物のギガロマニアックスとなっている。
妄想……あるいは概念創製(オンリーマイジャスティス)と言ったところか

マジレスすると僕らはギガロマニアックスって呼んでいる


fun^10×int^40=Ir2……
この公式によって項目 追記・修正の可能性は殺されてしまったと思ったけど、全然そんなことはなかったぜ


その目だれの目?


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