トーマス・ライト

登録日:2016/04/18 Mon 21:53:26
更新日:2021/02/26 Fri 18:30:26
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ロックマン』シリーズに登場する科学者。DRN.001 ロックマンDRN.002 ロールの生みの親。
通称「Dr.ライト」。日本語版でのつづりはThomas Right、海外版ではThomas Lightと若干の違いがある。

CV:
飯塚昭三(ロックマン8 メタルヒーローズ、ロックマン バトル&チェイス、スーパーアドベンチャーロックマン、ロックマン10イメージサウンドトラック)
神山卓三(ロックマン危機一髪)
中博史(ロックマン 星に願いを、ロックマン 未来が危ない)
石森達幸(パワーファイターズ)
麻生智久(イレギュラーハンターX、ロックマンロックマン)
佐々山洋一(ロックマンX8)
飛田展男(ロックマン11 運命の歯車!!)


概要


恰幅のいい体型にサンタクロースのような白いひげと髪をたくわえた男性。57歳。
温厚でお人よしな性格。ロボット同士が傷つくことや無暗に廃棄されることを良しとしないなど、ロボットへの愛情も深い。
独身で、自作のロボットたちを本当の子供のようにかわいがっていた。海外版ではライトナンバーズから(ブルースからも)「Father」と呼ばれている。
ファイヤーマン(炎ロボ)とボンバーマン(火薬ロボ)を同時に開発しようとする過げk……お茶目な一面も。
趣味はテレビゲームと卓球(ワイリーより上手い)、そしてカラオケ。だがロールちゃんいわくクラッシュノイズに匹敵する音痴らしい。


経歴


アメリカ出身。ローバート工科大学工学部電子工学科を首席で卒業し、
LIT(Lobert Institute of Technology)マニュアル・デザイン・コンテスト5年連続優勝、世界技術大賞金賞受賞、ノーブル物理学賞受賞など
ロボット工学の第一人者としての数多くの業績から「ロボット工学の父」と称される。

アルバート・W・ワイリーは大学時代に出会った友人だったが、
二番手に甘んじていたワイリーの一方的な逆恨みにより数々の事件が引き起こされることになる。
ともに一般人では理解の及ばない高度な技術を持つことから、
ライトにとってはワイリーは思想の違いこそあれ互いに理解しあえる唯一無二の存在であったのかもしれない。
ロックマン11では、ダブルギアシステムを中心に、長らく描かれなかった大学時代でのライトとワイリーの対立が見られる。
結果的にライトの提唱する「ロボットの思考回路」の研究が進められたものの、その対立を機にワイリーの研究が過激になっていったことから
「あの時、ただ否定するだけでなく共に歩める道を示せていれば」と当時のことを後悔していた。
ワイリーの性格を考えると、遅かれ早かれ今のような状況が出来上がっていたかもしれないが……。

自分の意志で考え行動する試作型の人型ロボットブルースを造るが、
動力炉に問題があったため改造を施そうとしたところ「人格を改造される」と勘違いされ逃げられてしまう。
逆説的に言えば「自分の意思で創造者から逃げ出す」という高度な(高度すぎる)思考能力を持たせていたことにこの時点で成功している。
創造者の命令を勘違いする時点でアホの子、などと言ってはいけない
再会した際には「戻ってきて一緒に暮らそう」と説得したが断られてしまった。
ブルースの存在を非公開にし、ロックやロールちゃんにすら真実を伝えない理由は現時点では説明されていない。

人間社会の役に立つ工業用ロボットを数多く制作したが、自ら開発したロボットをワイリーに悪用され、
家庭用お手伝いロボットとして開発したロックをやむなく戦闘用ロボット「ロックマン」に改造した。
後述の「ライト博士の研究日誌」では直接的な責任はないにせよ「全ては私の蒔いた種だ…」と心を痛める描写がある。

その人柄はFC時代からたびたび描写されており、ロックマン6では世界ロボット選手権の開催に反対していたり、
(そんな人が後世でとんでもないものを作ってしまうのだから世の中はわからない。)
ロックマン3のEDではロックマンを戦闘用に改造してしまったことに心を痛めるような独白がつづられている。
しかし彼もやはりロボット工学における最高責任者というわけではなかったらしく、ロックマン9の前日談では、
工業用ロボットに耐用期限を定め、古くなった機体を廃棄する「ロボット新法」の制定に反対していたが数には抗えず承認を許してしまう。
これに失望したロボットたちがワイリーにそそのかされ人間たちに逆襲を始めてしまい、更には無実の罪を着せられ投獄されてしまった。

『ロックマン パワーバトル』のエンディングでは、世界平和のためにはロボットも「人間と同じように考え、悩む」ことが必要だという結論に至る。
これがのちの苦悩回路の開発につながったのだろう。

『ワイリー&ライトのロックボード ザッツ☆パラダイス』ではプレイヤーのひとりとして選択できる。
研究所を増やしみんなと仲良く暮らせる世界にするのが目的でマスの色は黄色。

しかし、ロクロクでは、ワイリーを止めようとするロボット達を「こんなこともあろうかと準備はしておいた」と言い戦闘用に改造したり、
後述するXシリーズ(特に後世でとんでもないものを作ってしまっていること)でのアーマーなども考えると、
相手がワイリーとわかっていたかはともかく「いつかロボットを戦いに使わねばならない時が来る」と悟っていたのかもしれない。
さすがにロールちゃんが「私がワイリーをとっちめてきます!」とか言い出した時にはかなり困惑していたが

2015年に発売された『クラシックスコレクション(1~6の移植+α)』の予約特典である手帳には「Dr.ライトの研究日誌」が書かれている。
(内容はカプコンの日暮さんが監修しているとのこと)
公式から久々に出されたテキスト資料ということで、ライト博士および彼の製作したロボットたちについて考察するうえで重要になりそうな資料である。
……のだが「クラシックスコレクション」の表紙にはライト博士が描かれていない代わりにワイリーが2回も出張っている。
歴代シリーズ中でも序盤にさらわれてエンディングまで出番がなかったりなにかと影が薄くなりがち。ワイリーより髪は薄くない……ってやかましいわ!

ライト博士が手がけたロボット達


【自作のもの】
ブルース
ライトナンバーズ
ライト・セラミカルチタン合金
チタニウムX
武器可変システム
イエローデビル……の元となったゲル状の形状記憶パーツ

【共同開発したもの】
ライトナンバーズのうちロックマン3に登場したもの
γ(ガンマ)
OVER-1

ちなみにライトットはライト製作ではない(製作者不明)
勘違いされがちだがビートもライト製作ではない(コサック博士製作)。

漫画版における描写・設定など

池原しげと氏が手掛けたコミカライズでは外見・性格ともに原作に忠実に描かれている。
原作より過激で好戦的なロックマンに振り回されているように見えなくもない。

有賀ヒトシ氏の漫画作品では穏やかな風貌の中に精悍さが覗き、壮年でありながらイケメン度が増している。
また、ワイリーの裏切りに備えてガンマの腰の構造を意図的に弱く設計するなど、
根っからのお人よしというよりは「努めて善人であろうとする」人間臭い一面が描かれた。

ワイリーとの関係性についても掘り下げられており、大学時代にともに「心」を持ったロボットを造ろうとした過去も描かれた。
ギガミックスではワイリーに対し「貴様にとってロボットはただの道具にすぎないのか」と珍しく激昂している。
この後のワイリーの名台詞に全部もってかれた感は否めないが
日頃から体を鍛えているらしく、新装版ロックマンマニアックス下巻の裏表紙ではワイリーマシンに向かって波動拳を打とうとしている。
ケン・マスターズ流通信空手の賜物だろうか。

岩本佳浩氏による漫画版ロックマンXではエックスの窮地に精神体のような形で登場し強化および助言を与えるが、
トーマス・ライト本人であるという直接的な言及はされておらずエックスからは「老人」「おじいさん」と呼ばれている。

ロックマンX」シリーズにおける経歴


最後のライトナンバーズにして唯一の戦闘用ロボットを制作し封印。本編開始時にはすでに死亡していると思われる。
数々の輝かしい功績とは裏腹に晩年は孤独だったようで、
イレギュラーハンターXのクリア後特典「The Day of Σ」の回想シーンにおける老い衰えた姿は見るも痛々しい。
エックスの開発中には傍らにロックもロールもおらずたったひとりで作業を行っていた。
(「ライトナンバーズはゼロに破壊された」という説は公式から否定されているが真相は明らかになっていない)
「自ら悩み、考え、行動する」思考回路がロボット工学三原則すら打ち破り人間の脅威となる危険性を予知していたが、
自らの死期を悟り、研究を引き継げるものもいなかったため、思考回路の安全性を確かめるべく30年もの間カプセルの中でテストを行うこととなった。

後にDr.ケインの手でエックスが発掘された頃にはどういうわけかロボット技術が衰退しており、
エックスの解析をもとにレプリロイドが開発されたことからライト博士の技術の高さがうかがえる。
「ロックマン」シリーズから100年が経った時点でもなおエックスのブラックボックスは解析されていない。
(漫画版ではエックスにだけ「涙を流す」機能が確認されており、他のレプリロイドやゼロでさえ真似できなかった)

ゲーム本編ではステージに隠されたカプセルにホログラムとして現れ、エックスにアーマーパーツを授ける。
シリーズ各作品のエンディングではエックスが強化パーツを返しにくることで、獲得したデータをもとに更なる強化を加えるようだ。
ちなみにカプセルは安全な場所を選んで地中を移動しているらしい。
クリア成型で再現されたホログラムとカプセルのセットがガレージキットで販売されたこともある。カプセルはD-Artsのエックスにもピッタリサイズ。

大瀑布付近で目撃例がある道着姿の謎の老人はライト博士とは関係がないと思われるが、全く関係がないとも言い切れないのでここに記す。
後に昇龍拳を教えてくれたりもするらしい。
???「エックスよ、しゅぎょうじゃ!しゅぎょう あるのみじゃ!!」
メガミックスでも、道着を来てトレーニングに励むシーンも見られた。

シリーズ当初は事前に録音しておいたメッセージを機械的に再生しているものと思われたが、
ロックマンX2 ソウルイレイザーなどゼロを操作できる一部の作品では、カプセルを発見したゼロに対して
「エックスを助けてくれて感謝している」「エックスのことを頼む」などと話しかけているが、
ゼロから「夢に謎の老人が出てくるが何か知らないか」と問われた時には口を閉ざしていた。
平和主義の割に「きみはアーマーとかほしくないのか?」などと発言しているが気にするな! 過去にはエックスに一撃必殺技やら与えてるし

カードダスで展開された「メガミッション」シリーズではついにゼロにアーマーを与えた。最終的に壊れるが
見た目も悪くなく高性能だったのでワ……サーゲスが見たら悔しがりそう?

ロックマンX5のとあるエンディングではエックスを修理するが、その際にゼロに関するメモリーのみを消去し、更に強固なプロテクトをかけてしまう。
誰がエックスを修理したのか? 誰がエックスの記憶を改竄したのか? エイリアらイレギュラーハンター本部の面々もわからず、
ゼロに関する一切の記憶を失ったエックスは理想郷建立を目指す、というもの。
「嫌なことを忘れさせてやろう」という親心からの処置だと思われるがスタッフロールでは悲し気なBGMが流れ、
プレイヤーの心にやるせなさを残すシリーズ屈指の鬱EDとなってしまった。

余談だが記憶を改ざんされたエックスが作り上げようとしているヘブンは
ロックマンDASH』のヘブンと同一のもの、という裏設定が存在する。
人類とロボットの共存を目指した博士の造ったロボットが悩み苦しみながら闘い続けた結果、
地球は海に覆われ人間は絶滅し、人間によく似たデコイに置き換えられる……なんとも皮肉な話である。

ロボット工学よりもインターネット技術が発達したパラレルワールドが、悪人の脅威にさらされてこそいるものの
彼の子孫達が平和に暮らし、そしてかつての友人も最終的に救われる平和な世界、というのもまた皮肉。


他作品における客演など

ロックマンエグゼシリーズ』では、光正(ひかりただし)という名前で姿がそっくりな人物が登場する。
エグゼ5や劇場版において若い頃の光正(とワイリー)が登場しており、
そのデザインは後に『ロックマンギガミックス』のライト博士の若い頃の姿としても使用された。

ロックマンが参戦する大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS/Wii Uではフィギュアとして登場。
入手条件は「ホームランコンテスト」でロボットを選び500m~505mのスコアを出す、というけっこうシビアなもの。

アメコミ版(日本未発売)では資金調達のために軍事ロボットを作ったり、
ワイリーとの共同開発にもかかわらず前科持ちのワイリーの名を出すと世間体が悪いために名前を伏せさせるなど
ビジネスライクで一癖も二癖もある人物になっているらしい。

PROJECT X ZONE」では直接登場こそしなかったもののクジャッカーステージを再現した面のカプセルからアウラが登場。
エックスはイベントで波動拳を習得し(リュウをして「気を感じる」と言わしめる)格ゲーキャラに混じってぶっぱなしまくっていた。


良くも悪くも『ロックマン』シリーズの世界に残した影響が非常に大きい人物であり、
この人がいなければロックマンのストーリーは始まらなかったと言っても過言ではない。
ワイリーの偽悪的な一面が各メディアでクローズアップされるようになるにつれ
「偽善者」「全ての元凶」「ロリコンかつショタコン」などと揶揄されがちだが、
あくまでも一方的な逆恨みから騒動を引き起こしたのはワイリーであり、
ライト博士の公式でのイメージは「人間とロボットとの共存を願う善良な科学者」であることに留意したい。


タダチニ ツイキ シュウセイ シタマエ!!


この項目が面白かったなら……\オシタマエ/

最終更新:2021年02月26日 18:30