ロックマンX5

登録日:2011/03/29 Tue 01:42:55
更新日:2025/01/14 Tue 03:14:18
所要時間:約 5 分で読めます




地球の危機を救うため
戦い続ける2人の戦士!

2000年にPS用ソフトとしてカプコンから発売された横スクロールアクションゲームで、『ロックマンX』シリーズの第五作。


今作から『しゃがみ』と『ロープアクション』が追加された。ライフゲージも敵側がかなり長くなった。
しゃがみ動作はアクションゲームにはおなじみの動作だが、導入には賛否両論ある。

発売が世紀末という事もあってか、非常に終末感漂うストーリー。
元々最終作として作ったためでもあるが、予算削減した割に売り上げが前作とあまり変わらなかったため続編製作が決まった。
EDは3パターンあるが、いずれも終わり方が終わり方だけに本作で完結させるにはあまり綺麗に終わったとは言えないので、ファンとしては救われたと思えなくもない。

予算削減でアニメーションやボスのボイスがなくなってしまい、前作と比べて演出がショボくなった。
しかしながら、露骨な手抜きを感じられる場面はなく、バグも少ない。
随所に過去のギミックやBGMがアレンジされて再登場しており、いかにも「総決算」と言った雰囲気を感じさせる。
良く言えばファンサービス、悪く言えばネタの使い回し。
一方で「DNAデータ」という概念やレプリロイドの起源に関する設定が登場し、その後のシリーズの方向性を決定づけた。
陰鬱な雰囲気からプレイヤー間でも評価の別れる作品だが、ゲームとしてのクオリティは決して低くはない。
BGMも良質で、特に終盤のとあるBGMはロックマンX内でも1、2を争うほど高い人気を誇る。
そして何よりも前作のエンディングで示唆されたエックスとゼロの因縁の果ての戦いはファンに衝撃を与えた。
ステージ毎にエックス(と各アーマー)とゼロのどちらかを選択し、選んだ方をプレイヤーキャラとして出撃する。
一番最初にエックスとゼロのどちらを選んだかによって、その時選ばなかった方のキャラ性能が微妙に異なる。
シリーズ最終作として開発されていた事もあってか前述のしゃがみ動作の他「最初からアーマーが装備できる」「オープニングステージのボスがいきなりシグマ」「全てのボスを撃破せずともラストステージまで行ける」「トゲで死ななくできる」といったシリーズのお約束を打ち破っている事が多い。
ちなみに進め方にもよるが使用できるアーマーが歴代最多だったりする。



あらすじ
レプリフォース大戦の終結から数か月後、唐突に復活を遂げたシグマを倒しに現場へと向かったエックスとゼロ。
しかし、今回の騒動はシグマの罠であり、爆散と同時にシグマウイルスをまき散らすために、わざと倒されに二人の前に現れたのだった。
その目論通り世界中にウイルスが拡散し、感染したレプリロイドやメカニロイドが一斉にイレギュラー化させられるという非常事態が発生。
更に、スペースコロニー『ユーラシア』が何者かに占拠され、地球に向かう軌道を取った。
このままではユーラシアは16時間後には地上に墜落して壊滅的な被害が発生する。最悪の場合、地球滅亡の可能性もあった。
拡散したウイルスの影響でまともに活動できるレプリロイドも少ない中、
イレギュラーハンター司令官シグナスはこの危機を回避するための二つの作戦を立案。
エックスとゼロは立ちはだかるイレギュラーと、刻々と迫る時間と戦いながら作戦を遂行していく。
地球の命運は二人のハンターに委ねられた…。


◆主要キャラクター
主人公。
ゲーム開始時に選択すると、前作のアーマーパーツであるフォースアーマーが使用可能になる。
今回は最大3種類(+1)のアーマーを身に纏う。

第2の主人公。ゲーム開始時に選択すると、ゼットバスターが使用可能になる……が、ぶっちゃけ全く役に立たないのでこだわりがなければエックスを選んだ方が良い。
彼の体とシグマウィルスとは何か関係があるらしい…。
覚醒してしまうとそれ以降使用不可になる。

◇ハンターベース新メンバー
今作からイレギュラーハンターに新しいメンバーが加入。
様々な面でエックス達をサポートしてくれる。

  • シグナス
レプリフォース大戦後に辞任した前最高司令官に代わり、新司令官として着任。
歴代最高クラスの高性能CPUを搭載している。

オペレーター。
任務中にエックス達をナビゲートする他、ライト博士のパーツファイルを解析してアーマーを完成させる程の分析能力を持つ。
しかし、ミッション中強制的に足止めされて通信を聞かされる、しかもその言葉がやたら辛辣だったりするので、一部のプレイヤーからはすこぶる不評。
そして新種のウィルスを発見した時、見た目がゼロにそっくりなウィルスだからってゼロウィルスと命名。ゼロ涙目である。

  • ダグラス
整備士。マシン類の点検修理を行う。
エニグマやシャトルの強化改造も僅か数時間でこなす敏腕。

  • ライフセーバー
ハンター達のダメージ修復を担当。同型が複数体いる。
彼らのメンテナンスのお陰でハンターの激務は支えられていると言っても過言ではない。
ハンター達の体を調べる機会が多いだけに、ゼロの体の異変にいち早く気付いたのも彼(らのうちの一人)。


これまで同様、エックスにパワーアップパーツを授ける。
ゼロでパーツカプセルを訪れると、夢に出てくる謎の老人について訪ねる等エックスとは違った会話を聞ける。
BGMはX1のアレンジ。


シグマに雇われた傭兵。そしてコロニー落としの実行犯。つまりこの後数百年にわたる地球環境の荒廃はこいつのせい。
更には刻一刻とコロニー落下リミットが迫る中、ハンターベースを2度に渡って襲撃し、作戦の邪魔をする。
場合が場合なので本気で殺しにかかってくるエックスやゼロを相手にしても、さほど傷も負わずに逃げる余裕がある実力派。
しかし、本気で命を懸けるつもりはなく、雇われただけなのでシグマに忠誠を誓っている訳でもなく、あくまでも"スポーツな感じで"飄々と戦う。
後のシリーズでは彼が行った事は全てVAVAの仕業になってしまい、黒歴史化されてしまう。
金に目が眩んで地球破壊という、地味にとんでもないことをやらかした人物。あの世でクラブロスが色んな意味で泣いていることだろう。

またまたラスボスを務める、元ハンターにして史上最強のイレギュラー。ケツアゴ。
今回はなんとオープニングボスとしてのっけから登場。あっさり負けたと思いきや、自身の爆発を利用して体内のシグマウィルスを大量にばら撒き、世界中に拡散させた。
そのおかげで、誰も彼もウィルスまみれになって大変な事態に。かつてない大規模サイバーテロである。
今回は今までと異なりゼロの真の姿が見たいという理由で事件を起こしている。
ある老人と協力関係にあるらしいが…?


◇8大ボス
各地で戦う事になる8体のレプリロイド。
それぞれ倒すと特殊武器と技(カッコ内)を獲得できる。
また、各ボスは対峙した時期でセリフの変化が発生する。*1


  • 列車ステージ「暴走トラックを追え」
暴走アイアンクロー クレッセント・グリズリー(クレッセントショット/三日月斬)
ツキノワグマ型レプリロイド。オリハルコンを所有。
戦利品を売買している武器のブローカー。
以前は強い相手と戦い武器を勝ち取ることに生き甲斐を感じていたが、最近では商業活動(武器の横流し)の方で忙しいらしい。
イレギュラーだった頃のゼロとの戦いで敗北し右目を失って以来、ゼロを恨んでいる*2
ゼロに対しては「力ずくで奪ってみるか?」と敵意剥き出しだが、逆にエックスの事は尊敬しており、ウイルスで自我を失う前にエックスと戦いたいと思っている。

狭めのフィールドで三日月形のカッター・クレッセントショットを放ち、ライフが少なくなると身を隠して不意打ちを行うが、全体的に攻撃は見切りやすい。
弱点スパイクロープ/双幻夢
食らうとノックバックする。狭い地形で跳ね回る特殊武器や分身技で攻められると、対応が追い付かないのが要因か。

  • 電子要塞ステージ「電気トラップ!電子の要塞」
超電磁の罠 ボルト・クラーケン(トライサンダー/電刃)
イカ型レプリロイド。エネルギーカートリッジを所有。
職務内容に疑問を抱きイレギュラーハンターを辞職した後、エネルギー工学の研究職に就き平穏に暮らしていた。
カートリッジについて「どうせ無駄だろうけど欲しいなら持っていけ」と投げやりに承諾後、ウイルスによって突然イレギュラー化してしまった。
ハンター時代、イレギュラー化して破壊されたランチャー・オクトパルドとは親しかった。
手に掛けたエックスに気にしていないとは言いつつも、ハンター組織の傲慢な体質にはかなり不満を募らせていたことがうかがえる。
男性型ながら女性のような喋り方をしているが、イレギュラー化すると一転して口調が荒々しくなる。シマツシテヤルヨ!オクトパルドノヨウニナ!

空中を移動しながら上・正面・下にトライサンダーを放つ。持続が長く床や壁も這ってくるので動きづらく戦いにくい。
弱点:ジェルシェイバー/飛水翔
液体を伴う武器によって感電する。別のゲームだと電気が水に強いというケースは多いが、珍しくその逆になっている。

  • 海中ステージ「海を取り戻し戦艦を撃て!」
大海の守護神 タイダル・マッコイーン(ジェルシェイバー/飛水翔)
マッコウクジラ型レプリロイド。
海洋博物館館長、海上警備部隊の隊長。水素の確保に必要なイレギュラーハンターベース近海が活動拠点。
エックスやゼロとは面識があったようである。レプリシーフォースとは仲が悪い。
既にウイルスを浴びていて後が長くなく、過ちだと理解しつつも「このと運命を共にしたい」と二人に戦闘を申し入れる。
ステージBGMX2バブリー・クラブロスステージのアレンジ……だが、アレンジは控えめでPS音源でのリメイクと言った方が良いかもしれない。因みに体験版ではBGMが異なり、完全新規のものだった。
そちらのBGMは結局完成版では未使用だが、サントラには収録されている。
クジラがモチーフだが、体躯はそれ程巨大ではなく、エックスの1.5倍大きい(2m前後?)くらいにとどまっている。

「アイスブロック」を発生、移動させて即死地形付きの疑似強制スクロールを形成するという珍しい戦い方をする。
弱点:クレッセントショット/三日月斬
アイスブロックも本体もずたずたに切り刻む。ゲーム上ではヒットさせるとアイスブロックがすべて消えることで表現されている。

  • 研究所ステージ「潜入!城塞ラボ」
知性の輝き シャイニング・ホタルニクス(ウィルレーザー/滅閃光)
蛍型レプリロイド。レーザー装置を所有。
レーザー工学の権威。姿も口調も老練。自身の趣味により、ラボの外見を城塞風にしている。
自分の研究が兵器に利用されるのを恐れ、最近は彼の研究成果を目に見る事が少ない。
イレギュラーハンターのやり方に疑問を抱いており、エックスとハンターたちには非協力的。
しかし、マッコイーン同様既にウイルスを浴びており、老い先短い中「せめて自分の意志を貫いて散りたい」と戦いを挑む。
未だにブラックボックスであるエックスとゼロについては科学者として興味を抱いてもおり、一度解析することが夢だった。

空中で瞬間移動しながら、ホタル型追跡メカ「ウィルレーザー」や、チャージ版である「プリズムレーザー」を発射してくる。
弱点:トライサンダー/電刃
食らうと感電し、墜落してしまう。どちらも対空に向いた軌道であるのもポイント。

  • エアフォースステージ「時限爆弾を破壊せよ!」
エアフォースプリンス スパイラル・ペガシオン(ウィングスパイラル/疾風)
ペガサス型レプリロイド。オービターウィングを所有。
レプリエアフォース長官。
レプリフォース軍人としては若年ながら直情径行というわけでもなく、前作の反乱には加わっておらず、通常のタイミングではジェネラルやカーネルの仇であるエックスやゼロと相対しても、
少なくとも表面上は冷静に応対し、恨んでいないと口にするなど思慮深さを感じさせる。
エックスには未来を託すに相応しいか自分の手で試すため、ゼロにはカーネルへの不器用な弔いとしてウイルスを浴びた姿で戦いを挑んでくる。

アイリスに思いを寄せていたのか、攻略を放置してイレギュラー化した状態でゼロと対峙するとアイリスとの関連をうかがわせる台詞を話す。

足場の悪い飛行機の上で戦う。喰らうと大きく吹っ飛ばされるタックルを駆使してくるのである程度軌道を覚えておかないと辛い。
弱点:ダークホールド
ロックマンXシリーズのボスの中には「動きは早いが止める武器に弱い」というタイプがおり、彼もその一体。動きを止められるだけで、効果時間中にダメージを与える必要がある。

  • プラネタリウムステージ「パニック!スペーストラップ」
忘れ去られし闇の戦士 ダーク・ネクロバット(ダークホールド)
コウモリ型レプリロイド。燃料タンクの保管されたブラネタリウムを占拠するイレギュラー。
過去にシグマの手によって生み出されたイレギュラーの1人だったがシグマの元から逃亡、シグマ自身も大した戦力にならないとそのまま見逃し、行方不明となっていた。
彼のステージはあの“消える足場”が存在する。

主だったシグマにすら悪態をつく程の自己中な小悪党。ただ、ゼロに対しては何らかの親近感を抱いているらしいが…?

大量のパットンボーンをけしかけたり、ライフエネルギーを奪ったりするなど如何にも吸血鬼といった攻撃を行う。「ダークホールド」による強制静止も使う。
弱点:ウィルレーザー/滅閃光
食らうと顔を覆って墜落する。どちらも当てやすいが相手の無敵時間が長めなのが難か。

  • ジャングルステージ「ジャングルの奥 秘境へ…」
真紅の幻術 スパイク・ローズレッド(スパイクロープ/双幻夢)
花京院典明バラ型レプリロイド。オービターエンジンを所有。
ジャングルの自然のコントロールユニットに、シグマウイルスが合体して誕生した突然変異型のレプリロイド。
1人火事場泥棒を思いついていたり、焦るエックスにジョークを飛ばしたりどこか捉えどころのない性格。ただハンターに対してトラウマでもあるのか、ゼロに対してはレプリフォースをイレギュラー扱いしたことを強く責めている。

跳ね回り、時には捕縛する「スパイクロープ」を操って戦う。後半は分身しながら攻撃してくるため、安全地帯が限られる。
弱点:グランドファイア/断地炎
出自が出自なだけに紅蓮の炎で葬ってやろう。

○火山ステージ「灼熱地獄マグマダイブ!」
ジュラシックインフェルノ バーン・ディノレックス(グランドファイア/断地炎)
ティラノサウルス型レプリロイド。ブースターロケットを所有。
元レプリフォースの災害対策チーム。
火山に自分の隠し倉庫を造り、マグマエネルギーを利用した武器などを製造し、暴利を貪っている。
戦いでストレス発散する程の好戦的な性格。イレギュラーハンターを悪魔に喩えるなど彼もまた何らかの不満を抱いていたことがうかがえる。
ゼロに対してのグリズリー同様、パーツを力ずくで奪うよう挑発して戦闘になる。

今作の8大ボスの中では最大級の体躯。しかも、巨体から想像できない素早い攻撃を繰り出してくる。
持続のある攻撃と壁から、端から突っ込んでくるような挙動で攻めてくるので、後半は気持ち早めに動かないと捕まってしまう。
弱点:ウイングスパイラル/疾風
前作のドラグーン同様舞い上がり、こちらは炎の背びれが鎮火することでより有効なのがわかりやすくなっている。

パワーアップパーツ
今回は3種類(+1)のアーマーが登場。
8ボスのステージ中に全部で8つのカプセルがあり、それに入ることで入手できる。

今回は容量削減のためその場で装備するのではなく、シグマウィルスに対する安全策として暗号化したプログラムファイルの形で提供され、安全な所で解析して組み立てるという形式が取られている。
そのため従来のパーツシステムと違い、ヘッド・ボディ・アーム・フットの全パーツが揃わなければアーマーとして装備できない。
代わりにゼロでも受け取れる。上述の通りエックスとは会話内容が異なる。
また、この仕様のおかげでアーマーパーツを揃えた後もノーマルのエックスで出撃が可能。
全アーマーの共通点としてダメージ量が半減、ヒットバックしなくなる『ショックアブゾーバー』効果がある。


◇フォースアーマー
見た目は前作のアーマーだが今作ではエイリアが再現した複製品という設定であり、全体的に性能を再現しきれず、機能は低下している。
ダメージ軽減率は2/3→1/2と向上しているがノヴァストライクは使用不可。
チャージショットは当たった所に一定時間プラズマが残って連続ダメージを与える『プラズマチャージ』で固定だがヒット時に発生するプラズマは3個→1個に減少し、特殊武器のエネルギー消耗ゼロ効果も消えている。
特殊武器チャージ、エアダッシュとホバリングは前作と変わらず使用可能。
OPでゼロを選択するとシグマ戦で破壊されてしまい使用不能になる。
引き換えに入手できるゼットバスターがカスみたいな性能なのでこだわりがなければエックスを選択した方が良い。

◇ファルコンアーマー
一定時間自由に空を飛べる『フリームーブ』が使用可能。スピードムーブを装備していると航続距離が半端じゃなくなる。
チャージショットが地形を貫通する『スピアチャージ』に変化*3、ただし特殊武器のチャージは不可。*4

◇ガイアアーマー
厚い装甲でを無効化するが、特殊武器使用不可。
ショットは射程が有限になる(画面端まで飛ばなくなる)がチャージで敵弾や特定のブロックを破壊できる『ガイアショット』に変化。
因みにチャージが一段階しかなくなる。
機動力が劣悪なため他のアーマーと比べると上級者向け
完成させるにはファルコンアーマー必須。
頑張ればウイングスパイラルで取れるけど


アルティメットアーマー
零空間ステージ3の隠し通路の先にカプセルがあり、そこに入ると入手できる。
能力はフォースアーマーと一緒だが、前作同様に『ノヴァストライク』が無限に使える。
この時点ではゼロ戦と最終ステージを残すのみなので、最強装備とは言えあながちバランス崩壊でもない…が。

最初から使う事もできる。

ゲーム開始時のキャラ選択画面でコマンド入力後、エックスを選択すると最初から装備している。
そんなもんがオープニングから使えるとくれば、ゲームバランスが崩れる事請け合い。
ボスもひたすらノヴァストライクで往復しているだけで楽勝である。
俺TUEEEEしたい人にはお勧め。


■ブラックゼロ
エックス同様、零空間ステージ3の隠し通路の先にあるカプセルに入ると入手できる。
前作ではカラーリングが変わるだけで性能は変化しなかったが、今作ではショックアブゾーバー・ショットイレイザー・ウィルスバスターの機能が備わる。

そしてエックス同様、ゲーム開始時のキャラ選択画面でコマンド入力後にゼロを選択すると、最初からこの姿になれる。



以下ネタバレ


























…………
…エックス…オレはいま…
…とってもキモチがいい…はじめてだ…こんなキモチ。

…………

…とってもスッキリしている…すべてわかったからな…
…もう、イレギュラーなど…どうでもいい…
…オレがするべきことは…たったひとつ…

…ゼロ…きみはゼロなんだよね?…

…フッ…そうだ データはんのうはそのまま…
…イレギュラーはんのうもないだろ?
…いたって、せいじょうオレのしんのすがた…

…そのようだ。データはんのうはそのまま…
…前のゼロとなんらかわりのないデータはんのう…

…でも…めでみたり、データでとらえられないものがある…
それをおしえてくれたのは、ゼロ、きみだよね。
…いまのゼロからは…あくをかんじるんだ!
…シグマににた、いや、それいじょうのあくを!

…なら、はなしははやい…

…きみをたおして、ほんとうのゼロをとりもどす!


終盤ステージである零空間3突入時一定の条件を満たしてしまう*5*6シグマウイルスによって真の力に目覚め、エックスの敵となった覚醒ゼロが立ちはだかる。
ゼロの開発者が本来想定していたゼロの姿でありイレギュラー反応は発していないものの、妖しげな赤紫色のオーラを纏っており、エックスからは「シグマ以上の悪を感じる」と評されている。
覚醒前に比べて攻撃力が上昇している上、HPゲージも非常に高い。更にあらゆる特殊武器を無効化する為、弱点武器も存在しない。
そして更に戦闘開始から1分52秒後、全エネルギーをセイバーに集束し、部屋全体に及ぶほどの巨大な光波にして防御不可能の即死ダメージを放つ幻夢零を使用してくる。*7
エックスとしては幻夢零を使われる前に倒すしかないがその他の攻撃も非常に激しい。
ただしエックスが真上に移動すると使用する真・滅閃光の仕様をうまく利用した壁ジャンプハメが存在するためそれさえ知っていれば撃破は楽。

なお逆に零空間ステージ3をゼロで突破すると、アルティメットアーマーを装備したエックスがゼロを連れ戻すためにボスとして戦いを挑んでくる。
プラズマチャージショットに加え、前作の特殊武器であるソウルボディ、フロストタワー、ダブルサイクロンを使用する。幸いというべきか、最大の強みであるノヴァストライクは使用してこない。

大写しとなった「W」マークをバックに親友同士戦う中流れる戦闘BGM「X vs Zero」は激しいギターリフをバックに流れるシンセサイザーのメロディが激しさや疾走感、寂寥感を感じさせる曲で、無二の親友であった二人が共にその親友に向かって武器を向け合う心境を表しているようにも聴こえる。
これまでのシリーズの流れを知るプレイヤーほど、この戦いと曲の重みを深く感じることだろう。
前述のとおりロックマンXシリーズの中でも1、2を争う人気曲であり後に歌詞が付いたボーカル付きアレンジ楽曲「X-Buster」も登場した。







その後、どのルートでも最終的にゼロは大破。
半壊したシグマからダメ押しとばかりに、ゼロを抱えたエックスもろとも胸を撃ち抜かれてしまう。
エックスまでもスクラップ寸前にまで破損してしまうが、ゼロは最後の力を振り絞ってシグマを破壊。

意識も曖昧になり始めたゼロの脳裏には、走馬灯のように過去の記憶データが呼び起こされる。
初めてシグマと出会った時の事、アイリスの事…

そして記憶は自身が造られている途中まで遡り
ロボット破壊プロ……そ、それは…」
自身に組み込まれているものの正体を悟り、平和の為には自分が消える必要があると意識のないエックスに語りかける。
ゼロの意識はそこでフェードアウトし……



3年後、エックスの手には見覚えのあるセイバーが握られていた。
傷一つなく帰還したのはエックス一人だけであり、懸命の捜索にも関わらずゼロは発見されなかった。
それでもいつか帰って来る事を信じて、友の残した剣を手に、エックスは戦い続ける。


ゼロ覚醒ルートだと、エックスだけが帰還するまでは一緒だが、エックスからゼロに関する記憶だけが消されてしまっている。
周囲が「あんなに親しかったゼロを忘れてしまうなんて」と悲しむ中、エックスはいつか平和な理想郷を造ると誓うのだった。

後世の設定であるロックマンゼロの初期案では、ラスボスはコピーエックスではなく本物のエックスの予定だった。
流石に現行シリーズの主人公を倒してしまってはまずいという理由でコピーに変更されたが、もしこの未来に繋がった場合、ネオ・アルカディアに君臨するのは変貌したエックス本人だったかも知れない…?
理想郷のことを「ネオ・アルカディア」とかでなく「ヘブン」と表現しているので多分こっちと思われるが。
ロックマンゼロ4では(というか次作でも)衝突したユーラシアの残骸が登場し、エックスとゼロがともに登場しているが、
今作のユーラシア衝突ルートではもれなくゼロは覚醒しEDでエックスはゼロの記憶を失う。そのため厳密には後の作品に繋がらないラストとなっている。
(最も辛い時期を乗り切るための一時的な措置だったのかもしれないが)


こうもくをたてるのが はやかったので みかんせいだがな…
まー、このついきしゅうせいでじゅうぶんだ。

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最終更新:2025年01月14日 03:14

*1 「エニグマ作戦中→シャトル作戦中→零空間出現後」のタイミングで変化。エニグマ作戦のボスについてはシャトル作戦開始時点でセリフ変化が発生。

*2 ゼロ曰く「さっさと直せば済むもの」らしく、単に憎しみを忘れない為の口実にしている可能性もあるが。

*3 今作ではこれまでの作品と異なりショットが地形を貫通しないようになっている。

*4 アーマーのエネルギーのほとんどをフリームーブに充てているため。

*5 スペースコロニーの破壊に失敗か制限時間オーバー、ゼロがシグマウイルスに一定回数以上感染するのいずれかに当てはまった状態でエックスで攻略

*6 逆にこの条件を満たしていなくてもゼロとは戦うが覚醒はしない

*7 一応ギガアタックの無敵時間を用いた回避は可能だが一度発動するとゼロは無敵状態となって幻夢零のみを出し続けるため、発動した時点でエックスの敗北が確定してしまう。