天杉優作

登録日:2016/05/08 Sun 04:37:04
更新日:2024/04/21 Sun 09:38:39
所要時間:約 9 分で読めます





ボクのコト、ムシしないでくださーーーーーーーい!!



天杉(あますぎ) 優作(ゆうさく)とは『逆転裁判』シリーズに登場するキャラクターである。

CV:西山宏太朗(アニメ版)/?(パチンコ版)



■概要


逆転裁判3』の第2話『盗まれた逆転』に登場する王子様のような格好をした男性、23歳。
気が弱く消極的な性格、喋っている時もだんだん声が小さくなっていき、聞こえなくなってしまうことがある‥‥。

↑セリフの文面ではこういう風に表現されている。


かと思いきや、そんなことばかりではありませーーーーーーーーん!!


と急に感情を爆発させて大声を出すこともある。
この時、彼の髪が外側に向かってバネのように伸縮する。
名前の元は「甘すぎ」と「優しい」から、専用BGMの名前は「怪人 仮面マスク ~聞いてくださーーーい!」


彼は『盗まれた逆転』の被告人であり、自首によって逮捕されている。
彼が自首した事件の内容は以下である。


事件が発生したのは街一番の超高級百貨店「高菱屋」で、事件当時は倉院の里の秘宝展をしていた。


しかし怪人☆仮面マスクから


高菱屋百貨店 警備課御中
<<倉院の里・秘宝展>>に出品される、もっとも価値のある美術品をいただきに参上いたします。
まだらのツボには、くれぐれもご用心を……。
                                             怪人☆仮面マスク



と書かれた予告状が届く。
怪人☆仮面マスクとは逆転裁判の世界で活動している怪盗であり、過去にも四回、高価な物を窃盗している。
糸鋸圭介を初めとする警察たちと「仮面マスクのライヴァル」を自称する探偵の星威岳哀牙は仮面マスクを逮捕しようとするが、
結果、予告通りに倉院の壺は盗まれてしまった。


簡単に言うと天杉優作は自分が怪人☆仮面マスクであると自首したということである。
また逆転裁判にしては珍しく、殺人事件ではなく窃盗事件を取り扱うことになる。
ただ彼の留置所での態度から自分の里の宝を盗んだ怪盗を許せないと留置所に来た真宵からは、


なんかショボいよ、なるほどくん


と言われてしまう。


しかし彼は盗んだはずの壺をなくしてしまったと言っており、事件のことを聞いても返事は曖昧である。


彼の家の部屋もかなり仮面マスク絡みのものばかりで痛々しい。
しかしそれだけではなくヘルメットと通信機も置いてあった、あの宇宙人の……。



裁判の前には、

とにかく、ボク。ワルモノなワケですから‥‥。
今日の裁判、有罪にしてくださーーーーーーい!!

と有罪を望むような発言をしている、どっかのだれかさんと同じく。



■対人関係


妻の天杉希華(あますぎ まれか)(CV:慶長佑香)は赤いバイクスーツに身を包む美人、矢張は仕事をサボってまで彼女に会いに来ている。
好きなことはバイクを乗り回すこととお金を使うことで金遣いは荒い。またスリルのあるものが好きである。

一方で曲がったことは大嫌い、卑怯なことをする人は許せないという男勝りで気の強い性格であり、優作とはまるっきり正反対の性格である。
また成歩堂を「リューイチくん」と呼んだりと結構サッパリとした性格。

優作に対してスリルは求められないものの評価は良く、彼が怪人として自首した件についても、


コマってるんだ、アタシ。ユーサクくん、自分が仮面マスクだと思いこんじゃって。


と彼を仮面マスクだとは全く思っていない。
また彼女が直接ではないが、成歩堂に優作の弁護を依頼する。


一方もし彼女に自分が怪人だとバレたら即離婚になってしまう……と優作は悩んでいる様子。



探偵星威岳哀牙からは一方的にライヴァル視されているが、優作は、


そ、そのヒトは‥‥、そ‥‥そんなヒト‥‥
好敵手でもライヴァルでもありませーーーーーーん!


‥‥‥‥いや。どうなんだろ。″好敵手″も ″ライヴァル″も同じイミだし‥‥ 

とライヴァル関係を否定している。





以下ネタバレ、注意してくださーーーーーーい!!












事件当時、高菱屋で倉院の壺を窃盗した仮面マスクの正体は、探偵の星威岳哀牙だった。
成歩堂が捜査中に見つけた哀牙の部屋のカバンの中には倉院の壺が入っており、
希華が審議中にその倉院の壺を持ってきたことによって裁判は急展開、
また成歩堂がその壺に捜査の時に触れていたこともあり、一気に哀牙を追い詰めることに成功する。
そして哀牙はあっさりと罪を認めて逮捕されたのだった。


一方で優作には事件当時にアリバイがあった。事件当時、彼は事件現場から離れている警備会社『KB警備』に行っていた。
KB警備の社長に「正体をバラされたくなければ500万円を持ってこい」と脅迫されており、彼はKB警備に行かざるを得なかったのである。
またKB警備で優作が財布を落としていたこともアリバイの証拠となった。


これにより天杉優作の窃盗の疑いは晴れ、彼に無罪判決が下った。





追記・修正をお願いします。









天杉 優作。アンタの身柄を引きつづき拘留するぜ。
罪名はちょっと変わるがな。‥‥殺人容疑、に。




実は優作がKB警備に行っていた時に、KB警備では社長の毒島黒兵衛が殺害されていた。
成歩堂は優作の窃盗のアリバイを証明した結果、それが事件当時に優作が事件現場に居合わせたことの証明になってしまったのだった。


優作がやってもいない窃盗事件を自首したのは、
事件現場で毒島社長の死体を社長の部屋の金庫の中に隠したことがバレるのを恐れたためである。
怪人として有罪になるとアリバイができるためそれで逃げようとしていた。
なぜわざわざ被害者の遺体を金庫に隠したのかは不明だが、それだけ動揺していたということだろう。


彼はかつてKB警備で警備員をしており、警備チームのチーフだったこともあり、社長室の金庫を開けることができた。
また社長室から防犯カメラを切り抜けて脱出できたのも、防犯カメラを設置したのが優作自身だったからである。
彼がKB警備をクビになった理由は、金遣いの荒い妻の希華のためにたくさんのお金がほしくなったことから会社のデータを盗んでしまったからである。


また、彼は自分自身が仮面マスクだとまだ主張を続けている。
高菱屋で倉院の壺を盗んだのは星威岳哀牙だが、それまでの仮面マスクの犯行は優作によるものであるようだ。
彼が怪人にならなければならなかったのは、会社のデータを盗んだことと同じくお金のためである。

しかし最初の犯行で宝石の<<エマノンの涙>>を盗んだ時に彼が怪人であることがバレてしまったようで何者かから脅迫されてしまう。
その後はその何者かから宝物を盗み出す計画書が送られては、優作はその指示通りに宝物を盗み、
その宝物を何者かが安い値段とはいえど引き取るという形で生計を立てていたようである。


かなり怪しい人物ではあるのだが、彼自身は殺人容疑を否認している。
彼の証言によれば、彼は毒島社長の部屋に入る時に何者かに強襲されて気を暫く失ってしまい、
目が覚めた時にはもう既に目の前に社長の遺体があったからのようである。


成歩堂は優作の言葉を信じて彼の弁護をまた受けることになる。
法廷では、かつて被告人だった自分を信じて証言させてくれた千尋のように、優作を信じて優作に証言をさせた。





以下更なるネタバレ、注意してくださーーーーーーーーーい!!




















毒島黒兵衛殺害の真犯人は星威岳哀牙



実は優作に事件前日に送られていた『500万円を持って来い』という脅迫状は、
元々は毒島社長から哀牙に送られていたものであり、哀牙がそれを優作の元に送っていたのである。
そして毒島社長を殺害し、事件現場に優作をおびき出し、彼を強襲して気を失わせた。

また、彼が起こした窃盗事件は毒島社長殺害の数日前のことであり、
防犯カメラの画像を捏造して毒島社長殺害日に窃盗事件が起こったかのように思わせていた。
そして彼はその窃盗事件で有罪になることで「一事不再理」*1で殺人罪を逃れようとしていたのである。
さらに優作を脅迫し、事件の計画書を送り、宝物を引き取っていたのも哀牙であった。
詳しくは星威岳哀牙の項目で


しかし哀牙は結果的に自らボロを出す形で逃げられなくなり、有罪となった。
そのボロの内容は優作は毒島社長の部屋に仮面マスクの格好で来ていたことを知っていたということである。
このことは第6法廷で優作自身の証言を聞いていた人か、優作を事件当時に強襲した人物しか知りようがない話であり、
それを哀牙は優作が証言した時に第6法廷にいなかったのにもかかわらず知っていたのである。



一方で優作は犯していない殺人容疑については完全に無罪となったが、それのみではなく、
仮面マスクの正体でありながら、仮面マスクの件で無罪判決が下ってしまっているために、
一事不再理(一事不再審)によってこちらもまた無罪になってしまったのである。

このことについては優作のどこか憎めないキャラからか受け入れられたプレイヤーが多いが、一方で批判的に思う者もいる。



優作と希華、性格が正反対の夫婦が生まれたきっかけになったのは、
かつて希華が強盗の人質になってしまった時に警備員だった優作が助け出したことである。
その後夫婦仲は良好だったものの、この事件によって優作は希華に自分が怪人だったと知られてしまうことになってしまった。

犯罪は絶対に許さない希華のこと、無罪判決が下ったと言えど優作は希華と確実に別れてしまうと思っており、かなり不安な様子であった。


しかし希華からの答えは


ユーサクくん、正々堂々と予告状で宣戦布告しちゃって。
アタシ、大スキなんだよねー、そういう、スポーツマンシップ


‥‥やっぱり、アタシの予感は正しかったよ。
ユーサクくんといれば、スリリングな毎日を送れる、って。

いい奥さんを貰ったものである。金遣いさえまともなら‥‥



その後は第5章『華麗なる逆転』で優作の無罪のお祝いがあったことが分かる。
そしてEDでは<<怪人コンサルタント>>という会社を始めたようである。
他の怪人に犯行計画を売って、仮面マスクがマッチポンプするという……本当にこれでいいのだろうか(優作自身も抵抗は少々あるようだが)。



そして『逆転検事』の第5章『燃え上がる逆転』

なんとアレバストの大使、カーネイジ・オンレッドの部屋で仮面マスクが殺されてしまっているのである!!





勝手に殺さないでくださーーーーーーい!!


……被害者は天杉優作ではなく赤石葵(あかいしあおい)、自称「仮面マスク2世」
しかし赤石は指名手配されていた窃盗犯であり、カーネイジ・オンレッドによって正当防衛で殺されている。



そして『逆転検事2』の第3章『受け継がれし逆転』の12星座美術館で天杉夫婦は登場する。
あくまでミニキャラ絵のみであるが、話しかけてみるとマッチポンプの状況が聞ける。

■余談

一見すると気弱で臆病な印象を与える優作だが、
  • ”お金のため”に会社の情報を売り飛ばす
  • お金を稼ぐ方法として”窃盗”を思いつき実行する
  • 死体を見つけたにもかかわらず警察に通報せず、金庫に隠して逃げる
  • アリバイ作りのためにわざと怪人として逮捕されようとする
と冷静に考えればかなり悪どい人物であり、特に4つ目は真犯人と全く同じ考えである。
物語で彼に何らかの報いが与えられるのかと思いきやそんなことはなく、おまけに窃盗したにもかかわらず無罪になっちゃったから始末に負えない…
ぶっちゃけ清廉潔白のマコの方がよっぽど酷い目に遭っている





あれ、ボクの項目が立ってる。でもいいのかな‥‥他にもたくさんのキャラがいるのにボクの項目が先に立てられるなんて‥‥

で、でも、もしよければ、追記・修正してくださーーーーい!!



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最終更新:2024年04月21日 09:38

*1 ある罪状で裁判にかけられて無罪判決を受けた場合はその被告人は同じ罪状で二度と起訴されることはない、作中では一事不再審とある