メカギラス(ウルトラ怪獣)

登録日:2016/12/24 Sat 00:58:36
更新日:2023/12/23 Sat 22:53:10
所要時間:約 4 分で読めます





メカギラスとは、ウルトラシリーズに登場する怪獣。


【概要】

全長:60m
重量:50000t
別名:四次元ロボ獣
出身:四次元空間

初登場は『ウルトラマン80』の第5話「まぼろしの街」。
現代の地球人の科学では到達しづらい四次元空間を拠点に、地球侵略を目論むバム星人が、
四次元列車を利用してさらった地球人を利用し開発した怪獣型ロボット

(当時の復元画の)ティラノサウルスにも似た長い尾と、ペンチにも似た両の鉤爪が特徴で、
頭部の角からビーム、上顎部からは1分間に2000発連続発射する…ミサイル弾を放ち、地球防衛軍のレーダー基地を瞬間的に襲撃。
その装備と裏腹に装甲は意外と脆いようで、UGMの連携攻撃『トリプル作戦』にあっさり怯んだが、
状況が不利になると異次元空間へと逃げ込んでまた別の基地へとテレポートし襲撃する奇襲作戦を得意とする。

また、四次元空間内では周囲に光のバリアーを張ることでウルトラマン80の攻撃はおろか、必殺のサクシウム光線すら無効化する能力を持っている。

その重装備とは裏腹に機動性に欠けるのが欠点。
別にレッドギラスやブラックギラスを模してはいない。

  • バム星人
身長:1.79m
体重:80kg
出身:バム星

メカギラス共々、『ウルトラマン80』第5話に登場。別名は「四次元宇宙人」。
『80』本編では今話で初登場となる異星人である。
地球人の擬態能力に加え、警棒に似た棒や拳銃を携帯しており、集団で侵入者に襲い掛かる戦法を得意とする。
頭脳にも秀でており、運悪く四次元列車に乗り込んでいた矢的猛を既にウルトラマン80と見抜いていたため、
彼を変身できないように四次元空間を操作し抹殺せんと試みた。


■活躍


職員室で夜遅くまで自身が受け持つ桜ヶ丘中学校1年E組のテストの採点を行っていた矢的猛。
運悪く、終電を逃してしまった彼は宿直室にでも止めてもらおうと学校に戻ろうとするが、
偶然乗り込んだ四次元列車によってバム星人の前線基地に迷い込んでしまう。

傷つきながらもバム星人の追手を逃れた猛は、偶然前線基地から怪獣型ロボットが出撃する様を見る。
重々しい音を響かせて歩き出したそれは、四次元空間から三次元世界へと消えていく。
このままでは地球が危ない……UGMの隊員でもある猛はUGM本部に連絡を取るが、通信機からは何の返答も返ってこない。
必死の返答もむなしく、左腕の激痛により猛は気を失ってしまうのだった……。


翌朝、突如出現したロボット怪獣・メカギラスの情報を受けたオオヤマはスカイハイヤーで出撃。ハラダとタジマの駆るシルバーガルと共に、
第1レーダー基地から第2レーダー基地を襲撃するメカギラスを追撃。エミには基地で待機し猛を呼び続けるよう命令する。
第2レーダー基地でロボット怪獣と死闘を繰り広げる中、オオヤマは額にかすり傷を負い離脱。
メカギラスの左目にハラダのシルバーガルβの攻撃が命中した後、不利と見て四次元空間へと姿を消すのだった。


目が覚め、左目をやられたメカギラスが格納庫に戻るのを見た猛は、異星人に気付かれないようにドック内を見る。
なんと、あの晩電車内で猛が見た不愛想な乗客たちが、バム星人に操られるがまま作業をさせられているではないか。
このまま修復作業を許しては、異星人の地球侵略が容易となってしまう。
しかし、今の通信できない状況ではUGMをあてにできない。
このままじゃ歯が立たない、いったいどうしたら……。

(……矢的先生ーっ!!)

その時、猛の耳に響き渡る生徒の声が入ってきた。
その声は、鞄の中から飛び出た答案から発せられていたのだ。
答案を鞄の中に戻し、再び生徒の声を耳にした猛は、空耳かと我が耳を疑った。


その声は、なんと桜ヶ丘中学校の校庭から発せられていた。

「どこにいるんですかーっ!? 早く戻って来てくださーいっ!!」

生徒の声に導かれるかのように足を歩ませる猛。
階段を下りては警備兵を退け、そこから棒と拳銃を奪い取り、猛は異星人がコンピューターで制御装置を操作しているのを見る。

あれさえ破壊すればすべては片付く……そう悟った猛は異星人に気付かれないよう忍び寄り、意を決し棒を投げつけた。
悲鳴を上げる異星人。侵入者に気付いた異星人が排除せんと目論むが、呆気なく倒される。
そして猛は拳銃を構え……一発、二発、三発引き金を引き、制御装置を破壊した。
四次元空間を操作するものがなくなった以上、恐れるものはない。


エイッティッ!!


猛は再びブライトスティックを構え、ウルトラマン80に変身した!


四次元空間を舞台に対峙するの巨人・ウルトラマン80とメカギラス。
先手必勝と飛びかかる80だが、バリアーに阻まれ弾かれてしまい、逆に上顎部からのロケット弾の攻撃を受けてしまう。
再び攻撃する80、しかし二度も弾かれ幾度もロケット弾の応酬を受けていく。

重々しく、一歩ずつ進んでいく強敵に身構える80。だが逆に姿を消され背後からの奇襲を許してしまう。
必殺のサクシウム光線すらもバリアーに阻まれ、今度は角からのビーム攻撃を受けて大打撃をくらってしまった。

渾身の力で立ち上がる80。ビーム攻撃をかわし、相手の鈍重な動きを逆手に取り空に舞い上がり、メカギラスの周囲を飛び回る。
ウルトラシリーズ伝統「回ればなんとかなる
そして、首を重々しく回転させるメカギラスの首関節目がけ、空中からスパーク光線を数発浴びせた。
一瞬のスキを作り出せた80は、四次元空間から三次元世界へと引きずり出す。

四次元の守りさえなければこちらのものだ。
飛びかかり両の脚でメカギラスを蹴り上げた後、80はサクシウム光線を炸裂させ、メカギラスを撃破した!


猛の名を叫ぶ子どもたちの声は、空間を飛び越えて猛に力を与えた。

こうして、バム星人の企みは見事に粉砕されたのである!


ウルトラ怪獣擬人化計画


出典:ウルトラ怪獣擬人化計画公式HP、18年11月10日閲覧、
http://kaiju-gk.jp/character/mecha-giras/、(C)円谷プロ。

ウルトラ怪獣を美少女にしようという企画にも参加。80の怪獣の中からザンドリアス達と共に擬人化されている。
デザインを担当されたのはゴモラベムラー等をデザインしたニトロプラス所属のminoa氏。

デザインは金髪碧眼のクールそうな美少女アンドロイドと言ったところ。
カチューシャに施されたロケット砲に両腕の鉤爪など、
細部はよく見ると原典と同じデザインだが、パッと見でメカギラスと分かる人はそうはいまい。
両足もスリムそうだし。

漫画ウルトラ怪獣擬人化計画 ギャラクシー☆デイズ』では円谷学園の生徒として登場。
花粉症の季節に四次元通学を行い花粉を避けた。
四次元空間とヤプール次元は別の次元にあるらしく、同じく花粉を避けて異次元通学していたバキシムは驚いていた。


【余談】

ものの見事にウルトラマン80に計画を阻止されてしまったバム星人だが、
一部の書籍設定では「1人でグリーンベレー50人分の力を持つ」と記述されているが、本編での描写を見ると戦闘力が高いとは言い難い。
集団で四次元空間の制御装置を警備するもののいとも簡単に猛に潜入されたり、集団で倒そうとするが一蹴されて全滅してしまっている。
ウルトラマン80でもある猛が強いのか、それともバム星人が弱いのか……謎である。

メカギラスはウルトラ怪獣には珍しい硬質感に満ちたデザインだが、
  • 戦艦のブリッジを思わせる頭部に重々しい動き
  • 正確無比なロケット弾やビーム砲による砲撃
  • ウルトラマン80を追い詰めるメカメカしい攻撃パターン
  • 反撃を受けた際の首の360度回転
という具合に、同じウルトラシリーズのメカ怪獣のキングジョーと異なり生物的イメージを排除した、肩書通りに徹底した「ロボ怪獣」的描写が光る。

デザインはメカギラス、バム星人共に山口修氏が担当。
バム星人はデザイン画時点では青色基調のアメリカンパトロールを彷彿とさせる衣装だったが、実際には白基調の衣服となっている。

居村眞二の漫画版『ウルトラマン80』ではTVシリーズの後日談的エピソードが描かれており、メカギラス2号が登場。
外観こそ初代同様だが、こちらはさながらキングジョーの如く3機のユニットに分離する機構を兼ね備えており、
猛の同僚・相原京子を人質にしたバム星人が80に復讐を挑んでいる。



追記・修正は四次元空間行きの列車に乗ってお願いします。


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最終更新:2023年12月23日 22:53