繰繰れ!コックリさん

登録日:2011/12/24 Sat 08:07:24
更新日:2022/03/05 Sat 19:20:01
所要時間:約 11 分で読めます




『繰繰れ!コックリさん』は月刊ガンガンJOKERにて連載されていた漫画作品。
著者は遠藤ミドリ、単行本は全12巻が発売中。
ちなみに読みは「ググれ!コックリさん」。タイトルの意味は最終回で回収されている。

月刊ガンガンJOKERの創刊1周年を記念して行われた読者投票で勝者を決める「J1グランプリ」にて優勝し連載を開始した作品の一つ。
スピンオフでサブキャラクターの信楽を主人公にした『愚愚れ! 信楽さん 』もある。

電波系幼女の「市松こひな」と保護者のごとく彼女の世話をやく「コックリさん」のオカルティックな日常をユルいギャグを交えつつ描く。

基本的には4コママンガや1ページマンガの形式でストーリーを展開、たまに数ページを使用したショートストーリーがあったりする。
とりあえず笑顔の不適なこひなちゃんかあいいよぉ?

2014年秋にアニメ化された。ツッコミなどをしているためか、所謂地の文(ナレーション)もCV.田村ゆかりで読み上げられる。


【ストーリー】

           コ
           ッ
           ク
           リ
お       コ  さ
い       ッ  ん
で       ク   
く       リ   
だ       さ   
さ       ん   
い           






「コックリさん呼ぶなら

窓あけとけよ

もォォォ!!」


自らを人形と語る少女こひなが戯れに始めた「コックリさん」、呼び出されたのはイケメンなのにぶっちゃけうざい怪しい狐だった。
呼び出したくせに速攻「チェンジ」と部屋にすら入れてもらえずに拒否られるコックリさん。
どうにかこうにか無理矢理入室したものの待っていたのは電波系な痛い娘。

ノリと意地で彼女に取り憑いてしまった彼と取り憑かれた彼女のちょっと不思議な日常が始まる。


【登場キャラクター】
◎市松こひな CV.広橋涼

本作品の電波なヒロイン。
容姿は人形の様に可愛らしいのだがなんとなく暗いオーラを纏っている。
自らを人形だと語る不思議ちゃんで年齢や家族構成などは不明、なぜか一人で一軒家に住んでいたがそれもやっぱり不明。
ちなみに元々幽霊屋敷だったがコックリさんが釘バットで平和的に解決した。

あまり生活感の無い人物だが学校には通っているらしく宿題に悩んだりと普通の少女っぽいところもあったりするが、
クラスでイジメを受けていたり友人もゼロだったりとちょっとダーク。
本人は別に気にしていない模様。

カップラーメンのチープなクオリティが好きだと語り変なこだわりを持っていて、実際コックリさんに取り憑かれる前は三食インスタントな食事を取っていた。
コックリさんや狗神さんをうざがりながらもどことなく楽しそう。
ついでに笑顔は意識すると顔が崩れてしまい正直ブキミ。

アニメ版では中の人の演技で「カップ麺」の発音が「カプ麺」になっている。


◎コックリさん CV.小野大輔
女版コックリさんCV.白石涼子

こひなちゃんに取り憑いたストーカー狐。
人の姿と獣の姿を持っており人の姿は和装とロン毛の狐耳が特徴的なイケメン、ただ見た目と違いかなりの年寄りらしくあまり年齢の話題に触れたがらない。
「年増」や「白髪あるよ」は禁句。

獣モードはまんま狐でそのモフモフはこひなちゃんのお気に入り。
ちょっと痛い幼女を真人間にするため、うざがられながらも日夜頑張る良い物の怪。
その姿はまるで父親か兄貴。

いじめられているこひなちゃんを助けるため学校への潜入を試みたり、夏休みの宿題を心配したりとまさに滅私奉公。
狗神共々転入するが、こひなちゃんの仕業で無かった事にされた。

三食カップメンな腐りかけの食生活も「一日三食50品目」を目標に改善を推し進める。
こひなちゃんのカップメン中毒をどうにかしたいとは思っているが、狗神の「トラウマになるまで食わせる」案は嫌がる。
エクストリームアイロンがけにハマっている(火山を用いるらしい)。

女体化するとちょっと童顔でナイスバディの狐耳のお姉さんになる。話し方などは変わらない。
家事好き、スキンケアに熱心、世話好きと三拍子揃った美女になるが、こひなには「キャラが薄くなる」と言われた。
信楽からすれば上記の特徴の上に気心が知れている生娘ということでどストライクらしく、求婚された。

今は低級霊あつかいだが元々はちゃんと神社に祀られていた神様、神無月に出雲に呼ばれないなど、信仰を失い落ちぶれてしまったかわいそうな存在。

実は偶然こひなちゃんに呼び出されたわけではなく、荒れ果てた神社に遊び(丑の刻参り)に来てくれた幼女を狙った計画的犯行だったりする。
同じイヌ科だが狗神は嫌い。

中の人曰く、普通に銀髪イケメンキャラとして演じたらダメだしされたとか。


◎狗神 CV.櫻井孝宏
女版狗神 CV.斎藤千和

こひなちゃんに拾われた死霊。
男性・女性・獣の三段変身ができる凄いヤツ、様々なニーズに対応可能なスペックなのだが中身がかなり残念なロリコンストーカー仕様。

拾われた日にそのままこひなちゃんに取り憑いてしまおうとするが、その性質が呪いに近い存在だと知るコックリさんに邪魔される。
コックリさんマジガーディアン、っと思ったら次のコマでこひなちゃんがカップメンで買収され「コンゴトモヨロシク」と仲魔になることで契約成立、
一人と二匹の不思議な共同生活がスタート。
こひなちゃんを守るコックリさんと色々な意味で狙う彼の小競り合いが絶えない。
話が進む毎に扱いが雑になり、いじめを受けたり無人島に置き去りになったりミキサーで粉砕されたりしている。
というかそもそも初めて出たその話のうちにミキサーで粉砕されるというハピツリのような扱いを受けている。でもめげないし諦めない。
予防接種は嫌いらしくスタイリッシュに逃亡した。

ストーリーが進むにつれて化け物化がすさまじい勢いで進行しており、増殖したり再生したり突然変異したりともはやクリーチャーの一種となっている。
基本不死身だが、死なないわけではなく残機を無限に持っているだけなので、地獄では死に過ぎた狗神の魂が大量発生して社会問題になっている。

こひなちゃんに与えられた犬小屋の中には謎の快適空間が広がっており、こひなちゃんの写真や人形(自作)が置かれている。人形の作り方は石をパンに変える系。
コーヒーには豆の厳選に始まり各種機材を取り揃え、淹れ方にもこだわりが有るなどしているが、完成したコーヒーに飽和状態になるまで砂糖やミルクをぶちこむ。
カフェインには脂肪を分解する力があるからぶちこんでも健康になると思っていたが、
あそこまで入れると無意味だとコックリさんに怒鳴られて反省した(でもやめない)。
何故コーヒーにこだわるのかというと、こひなちゃんと美味しい夜明けのコーヒーを飲むためであり、決して好きだからではないというのが本人談。
しかしこひなちゃんに「コーヒーは飲まない」と言われて大義名分を失う――ものの、それからしばらくしてまたコーヒーを飲むようになったので好きである模様。

なお、イヌ科なのでチョコレートは厳禁。もっとも、前述のようにコーヒーなどは普通に飲んでいるし、チョコまみれになっていた回もあるのでその辺は割と曖昧。イヌ科どうこう言ったらコックリさんと信楽もアウトだし


◎信楽 CV.中田譲治

コックリさんに「コックリさん」や「狐」らしさが無くなってきたことにより、こひなちゃんが改めてアピールしようと行ったコックリさんにより呼び出される。
名前から分かるように化け狸。
初登場から酒壺を片手に泥酔しており、一目見るなりこひなちゃんに「チェンジ」と言われる。

酒と賭博が止められず、無職で妻にも子供にも逃げ出されるホームレス。
作中でも何度かコックリさんに(遊ぶ為の)金を要求する。
インスタント狂いの市松に葉っぱを化かしたものを二度も渡す。
家事をしない(狗神ですら新聞を取りに行く程度はする)。
取り憑いた家を繁盛させる為にその家の財産を賭博に注ぎ込む。
踏み倒し常習犯としてブラックリスト入り済み。
つまり今作随一のクズキャラ。

無職住居無しのためこひなちゃんに呼び出されたのを良いことに市松に取り憑く。
コックリさんのかつてのルームメイトで、(壁に穴を開けてでも)たかっていた。
定期的にコックリさんから金を貰ってはお菓子等を購入し、それらを孤児院に持って行くという優しいおじさんな一面も。
(ただしその子供達はかつて信楽がやらかし没落させられた家の子供達)

コックリさん達がマスコット的な姿になっているのを見て自身も変化する。
が、最初は世間一般的なあの信楽の狸の姿。 続いてそれの頭と人間の身体という変態みたいな姿。最後に今の丸みの多い狸デザインに落ち着く。
たまにこひなちゃんの姿になるが体格や顔が全く変化していないので服装と髪型以外何も似ていない。ただのおっさんのコスプレと変わらない。
でも本人やこひなちゃんは「完璧」だと思っている。

酒や賭博以外にも女に目が無く、狗神が女の姿になった時やコックリさんがロリメイドになった時には光を上回る速さで現れた。
コックリさん曰く『XX染色体の持ち主なら誰でもOKなエロオヤジ』。
特にコックリさんの女姿は好みなようで、呪いで女から戻れなくなったコックリさんを見た瞬間、
「お酒もタバコも博打もやめて働くから、結婚してくれ(ただし浮気はするかもしれない)」と真顔で言った。
その際お互い最高にときめいた状態となりキス寸前で男に戻った時には吐き気を催しているので、別に同性愛者ではない。
女好きなだけはあって女の扱いは一流品。
コックリさん以外にも知り合いは多く、意外にも知識担当。

二巻でこひなちゃんを救った時の彼はマジで格好良い。その件以来右目には呪詛の痕が残っている。
稀に格好良い姿を見せているが基本はクズなおっさん。



◎山本君 CV.山本和臣

賢そうでぱっちりした瞳のスリムなごく普通の男の子。
性格も友好的で皆に好かれ優しく人望があり、共働きの両親に代わって幼い妹の世話をする良いお兄ちゃん。
コックリさんに怒鳴られて泣いちゃう繊細な子。
帰りには二人乗りで下校するリア充。
家は耐震構造に優れている。
友達や仲良くなりたい人には四角く薄い物体をプレゼントとしてあげちゃう良い子。

そしてこひなちゃんの気になる男子。

とまで書けばラブコメによく居るような線の細い美少年。
何も間違ってはいない。
いないが、

僕ハ地球人ダヨ

若干グレイ似のヴィジュアルをしている。
というかどう見ても宇宙人。

でもコックリさん以外誰も彼を疑わない。
教室でもこひなちゃん以上に馴染んでいる。

僕ハ地球人ダヨ

転んだこひなちゃんに駆け寄り、手を差し伸べたかと思えば「イーチィー」と指を光らせる。
自転車のかごに入り満月をバックに空を飛ぶ。
口の中に妹が居る。
仲良くなりたい人や友達の頭にチップを埋める。
家はUFO。
何人か既に洗脳済み。

僕ハ地球人ダヨ?

ちなみに本物の山本君は…………

お察しの通りです。



◎じめ子 CV.金元寿子

こひなと同じ学年の小学生女児で、昨年こひなのクラスに転入してきた転校生。現在は違うクラス。
こひなの机に花瓶を置くいじめをしているいじめっ子であり、『じめ子』というのはそれを知った(そして名前を覚えていない)こひなに付けられたあだ名。

ずっと花瓶を置いているが、挿してある花はすべて自分のお小遣いで買っており、しかも季節にあった花をチョイスするという変に手の込んだことをしていた。
しかも花は小学生女児には高額であり、お母さんからもらったお小遣いをすべて注ぎ込んでいた。それを聞いたこひなには「もっとご自愛ください」と気遣われている。

一番目立ついじめをしているが、実のところこひなに構ってもらいたい(そして友達になって欲しい)だけであり、他のこひなをいじめている女児と違って悪意はない。
最初は隣に座ったこひなと友達になろうとしたが、話しかけられず、無言の会話のきっかけ作りも尽くスルーされた結果、間違った方向にシフトしていじめになってしまった。

ちなみにこひなに構ってもらいたがるのは、極度の恥ずかしがりと口の悪さから話しかけてくれたクラスメイト達にツンデレな対応をしてクラスのほとんどから距離を置かれたため。
ツンデレなやり取りをしてしまう以外はお小遣いアップのためにとはいえ率先してお手伝いをするなどの良い子ではあるのだが、未だにこひなと友達にはなれないでいる。



◎タマ CV.ゆかな

三丁目の甘味処「ねんねこ亭」の看板娘をしている猫神。「略して三丁目のタマだにゃ」「その略し方やめろ」
着物の上からエプロンを付けた美少女で、頭の猫耳を隠すためか頭巾のようなものを頭にしている。
この作品恒例のアニマル化した姿は猫。デフォルメされた服を着た猫姿はかわいい。

極度の人形フェチであり、コックリさんが肩にのっけているこひなを人形と思い込み、手に入れたいと虎視眈々と狙っていた。
ちなみにコックリさんには特に何の興味も抱いておらず、自分に熱い視線を送っていると勘違いしていたコックリさんには「ないわー」的な発言をして恥ずかしがらせた。

自称人形とはいえしゃべり、動くこひなを頑なに人形と信じ込んでいるが、それは自分の所有している人形もしゃべって動くため。なにそれ怖い。
よく怪談にも登場し、神社に安置されているものもあるという所謂『髪が伸びる人形』だけでなく、涙を流したり「あそぼー」としゃべる目のない日本人形なども所有している。
それらの人形を所狭しとディスプレイしているために自分が経営している甘味処は閑古鳥が鳴いており、インターネット上のクチコミでも最低ランクの評価がされている。

思い込むと一直線のタイプであり、好きなものに対してはヤンデレな傾向も持つ若干危ない性格。
コックリさんや一般人からしたら不気味で仕方ないオカルトな日本人形を可愛いと言い切り、それらを並べているせいで客が来ないことに気付いていない筋金の入りっぷり。
こひなに対して抱いている愛情も歪んでおり、自分の理想像を押し付けてカップ麺を親の敵のように叩き割る姿はあのこひなさえ怯えさせた。が、対猫3連コンボでKOされて脱出された。

その後もちょくちょく登場するが、DQNネームを付けようとしたりクトゥルー的な何かにしか見えないカレーを作ったりと基本的にはトラブルメーカーである。



◎天狗 CV.鳥海浩輔

山の神。
初登場からマスコット的デザインをしている。
鼻のとんがった仮面を着けているが、これは元の姿に戻っても着けたまま。
妖が集まる運動会にて現れたにんげ……人形の市松を人間だと咎めるが、こひなちゃんの笑顔を見て『妖だ』と認め謝罪した。

普段は山に住んでおり、山で起きた事はなんでも知っている。
ただし質問をしてもタダでは教えてくれない。
質問の対価はショタ美少年の写真。

Jr.アイドルよりもピュアな素人が好み。
少年合唱団はセーフ。

つまりガチホモペド野郎。
そこを指摘されても「天狗のショタ好きは日本の公式設定」と開き直り、こひなちゃんが慰めても「ロリは黙れ」とキレるほどのガチホモペド。
五歳児である狗神を紹介されると唾を吐き捨て、寺子屋を「ショタ小屋」と呼ぶ。
ショタを自分好みに育成したいのは天狗の一族の癖。

運動会に出たり、とあるショタを探したり、雨で家が流された等と言っては定期的に地上には現れている。
そのショタはこひなちゃんと同じクラスの山本君だったが、自分の知っている顔がフェイクだと知り落ち込む。
だが「フェイクでデートしてくれ」と頼むので中身はあまり重要ではないらしい。

ご飯を食べる時も寝る時もお風呂の時も、たとえ全裸になろうがどんな時でも仮面は外さず忘れない。
外させようとしても外さないのには彼のトラウマが原因となっている。
天狗は幼い頃から仮面を着けていたが、その人物はそんな天狗とも仲良くする友人だった。
仮面の下にどんな顔があっても気にしないと言ったその人物は、しかし天狗の素顔を見た瞬間態度が変わってしまった(という初恋エピソード)。

その素顔は、超ド級の魅了効果を持ち、魅了された者は興奮して記憶障害を起こし、たとえ悪霊だろうが見た瞬間「抱いて!!」と言うほどのもの。
つまりとんでもないイケメン。

こひなちゃんに「お前の顔はつまらん」と一蹴されて以来、ロリに目覚めようとしている危険人物。




追記、修正お願いします。

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最終更新:2022年03月05日 19:20