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母の荒唐無稽な願望の為に非道な実験台にされていたコスモッグを助け出し、同様の経緯ながら兄に2年遅れる形で財団を脱走した。
体を張ってポケモンを救い出し守ろうとする姿はどこか兄と重なるところがある。
ちなみにそういった所は財団幹部で唯一善人であったビッケも感じてたとか。
「ほしぐもちゃん」と名付けたコスモッグをスポーツバッグの中に隠しながら何とか元の世界に帰してあげようと考えており、
好奇心旺盛で勝手に飛び出てしまう「ほしぐもちゃん」に手を焼きながらも非常に大切に想っている。
その様はまるで“親子”のようで、正式なトレーナーではないが両者の間には確かな絆が存在し、
無力ながらも一生懸命頑張ってポケモンの為に行動してきた彼女のゼンリョクは、その真の姿を覚醒させた「ほしぐもちゃん」の心に届き、
暴走した母親を
呪縛から解き放ち救うことになる。
そして母親を救うために自ら積極的に行動していくことを決意したとき、決意のイメチェンを行う。
マリエシティで買った服を着て、髪型はポニーテールへ。肩から下げていたドラムバッグはリュックサックへ変更。
イメチェンで気合いを入れ直しつつ、主体的に活動できるよう、これまでよりも動きやすい格好になった。
当初は娘に自分好みの服を着せてその変化を受け入れようとしなかったルザミーネも、
「少しは きれいになったのね」と娘の成長を認めるような言葉をかける。
- 島の守り神に導かれるようにして、主人公と運命的な出会いを果たす
- ライバルの妹
- 悪の組織から逃げ出してきた
- 主人公に守られる立場(劇中でも「お姫様」と呼ばれた)
- 本当の心根は強い
- “かくごのすがた”を体現したイメージチェンジ『がんばリーリエ』
- 二人きりの無人島で雨宿りし、そこで語った将来の夢は「トレーナーになって主人公と旅したい」(男主人公)/「トレーナーになって主人公に色々教わりたい」(女主人公)
- 二人でこっそり祝賀会を抜け出し、主人公と守り神の勝負の立会人になる
- 冒険を通じて逞しく成長し、自分の意見をはっきり言えるようになる
- とにかく可愛い
…とまあ、強力な正統派ヒロイン要素をこれでもかと備えたキャラクターだったのである。
特に
ナッシーアイランドや花火のシーンは、シンプル且つ古典的ながら、
「一体いつからポケモンはギャルゲーになった!?」と悶えたくなること請け合いの甘酸っぱさ。
なお、
男女どちらの主人公を選んでも同一の展開になっており、
むしろ百合方面でも多大な人気を得ている。
幾多の冒険を主人公や
ハウと共に潜り抜ける中で勇気を持つ朗らかな少女へと大きな成長を遂げるが、
グラジオの発言からすると母親の言いなりだった頃はあまり笑わない少女だったらしい。
しかし元々成長の余地は大いに持っており、彼女の意志の強さを感じさせる場面はイメチェン前にも垣間見ることができる。
主人公との出会いは勇気を持って踏み出すきっかけを得たに過ぎないが、勿論そのきっかけこそが大事であることは言うまでもない。
なお彼女の代名詞でもある「がんばリーリエ」は当然ながら
日本語の語法を使ったフレーズであるため、他言語版に対訳はない。
故に残念ながら英語圏の人に「がんばリーリエ」のニュアンスは通じない……が、
ハプウの「いわばがんばリーリエじゃのう」の英語対訳は
「No one colud call you lily-liverd!」(訳:これでもう臆病者(lily-liverd)とは呼ばれんじゃろう)となっており、
こちらも「リーリエ(Lilie)」と掛かった翻訳になっている。
そのあまりの王道を往くヒロインっぷりや可愛さによって発売直後から人気が爆発し、
男女問わずプレイヤーからヒロインとしては「歴代最高」とまで称されるほどの人気キャラに一気に躍り出た。
男主人公を選んだ場合は素晴らしきボーイミーツガールを堪能でき、女主人公を選んだ場合はガールミーツガールの
百合を妄想できると専らの評判である。
これまでのシリーズでも
シロナ や
カミツレ、
フウロ、
Nといった登場人物が圧倒的な人気を獲得することは多かったが、
トレーナーでないキャラクターがここまで人気を博したことは非常に珍しく、歴代初と言っても過言ではない。
基本的に主人公単独での旅が多く、ストーリーの中核に絡む
メインヒロイン的なポジションが不在だった
ポケットモンスターシリーズにおいて、
その古き良きヒロイン然とした存在がかえって新鮮だったのだろうか。
全ての事件が終息し、主人公がアローラ地方の初代チャンピオンになると、最終的にある事情と自身の目標を追い求めてアローラ地方を離れ
カントー地方に旅立つことになる。
なお、親(義理と実親の違いはあるが)が事件の黒幕で、ストーリーの鍵を握り、
伝説のポケモンに深く関わり、最後は新天地へ旅立つなど、
意図的なものかどうかはさておき
Nとの共通点が地味に多かったりする。
残念ながら、本編でこの後リーリエと会うことは二度とできない。
これに激しい喪失感を抱く者が続出し、『ペットロス』ならぬ『リーリエロス』と呼ばれているとか何とか…。
喪失感を埋めようと、ゲームで会えなくなった代わりにアニメ版のリーリエに癒しを求める者もいれば、
ウツロイドのニックネームをリーリエにしたりどうにかしてカントーに行けないかと裏技を探す者まで現れている。
一部の猛者はバーチャルコンソール版
初代ポケモンの主人公の名前を「リーリエ」にしたらしい。
マイナーチェンジ版というより
BW2のような直接の続編発売を望む声も非常に多く、
あるいは
「今後のシリーズで『ポケモントレーナーのリーリエがしょうぶをしかけてきた!』なんてやられたら泣く」と今から再登場を熱望する期待も高まっている。
いずれにせよ、ファンは皆彼女にこう言いたいのだ……「おかえリーリエ」と。