種族不明デジモン

登録日:2019/10/12 (土曜日) 20:34:18
更新日:2025/04/14 Mon 22:24:00
所要時間:約 4 分で読めます




種族不明デジモンとは、『デジタルモンスター』に登場するキャラクターのうち、どのタイプ(種族)にも分類されていないデジモンのこと。


【概要】

公式図鑑においては、タイプ(種族)が「不明」と「種族不明」の2種があるが、基本的に同じものとして扱う。
(本項目では「不明」で統一。)

例外もあるが、主な共通点として、
  • デザインが不気味。だいたい触手が生えている。
  • ラスボス、もしくはそれに準ずる強敵。
  • 自爆技持ち。
  • 勢力はダークエリア。
  • 一般的なデジモンとは出生が異なる。
等があげられる。

また、種族不明デジモンでも、レベル(世代)や属性に関しては、必ずしも「不明」とは限らない。


【該当するデジモン】

項目が存在するものの詳細はそちらを参照のこと。
また、各作品のネタバレを含むので注意。


◆アポカリモン

「光あるところに呪いあれ!」
世代 究極体
属性 不明
触手 あり
自爆技 あり(グランデスビッグバン)
出生 進化の過程で滅びたデジモンたちの怨念の集合体
ご存知『デジモンアドベンチャー』のラスボス。生きることを許されなかった命の集まり。
近年ではゲームで育成可能になるなど、アニメでの発言である「この躯を世界のために役立てたかった」という願いが叶いつつあるのだが、下記のメイクーモンが…。

詳細は該当項目にて。


◆ディアボロモン系譜

「アソブ?」
世代 究極体
属性 不明
触手 あり
自爆技 あり(パラダイスロスト)
出生 ネットの中にある人間の悪意が集まってできたデジタマから誕生
これまた説明不要の大きな子供。
属性無しの幼年期を除き、成長期~究極体までのルートすべてが種族不明・属性不明という系譜。
デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』、『デジモンアドベンチャー02 ディアボロモンの逆襲』、『デジモンセイバーズ3D デジタルワールド危機イッパツ!』と三度に渡ってラスボスを勤めた。

ただ、種族不明デジモンの中では珍しく、主人公らに敵対しない個体も登場する。
(『デジモンテイマーズ』、『デジモンストーリー サイバースルゥース』等)

なお、余談だが、類似する点が多々ある『アルゴモン』は種族不明ではなく「突然変異型」であるので注意。

詳細は該当項目にて。


◆グラビモン

「貴様は自分の愚かさを自覚する必要がある!」
世代 完全体
属性 不明
触手 あり
自爆技 あり(グラビティー・バン)
出生 特に無し
ビッグデスターズ土神軍団将軍。種族不明デジモンで唯一、何らかの組織に属する異端児。
アニメ『デジモンクロスウォーズ』にて敵の幹部デスジェネラルの一人として登場。
デスジェネラルの中でも唯一「種族不明」と、やや浮いている。Gravityだけに

クロスウォーズからの新種であるため、世代・属性は存在しなかったが、2020年10月2日に世代・属性が判明した。
まさかの「完全体」ということで、また種族不明デジモンの中で浮いてしまった。

詳細は該当項目にて。


◆クオーツモン

「俺が…私が…私だ…私自身だ…!クオーツモンだからさ!!」
世代 究極体
属性 不明
触手 あり
自爆技 なし
出生 現実世界でのデータの歪みが、バグラモンとクロスハートとの最終決戦の影響で
意思をもってデジモン化した
デジモンクロスウォーズ 時を駆ける少年ハンターたち』のラスボス。
ヱヴァの白いアレ(ウナギじゃない方)を思わせる気色悪い姿と、えげつない性格・戦い方で視聴者にトラウマを刻み込んだ。
知略を駆使し、僅かな期間ではあったが野望を達成しているなど、脅威の程は種族不明デジモンの中でもトップクラスと言っていいだろう。
最終的にデジタマの状態で封印されたため、何気にアニメでの種族不明デジモンで初の消滅していないデジモンになった。

詳細は該当項目にて。


◆シェイドモン

世代 成熟期
属性 ウィルス種
触手 あり?(影を伸ばして使役することが可能)
自爆技 なし
出生 人間の絶望によって羽化する魔界のデジモン
漫画『デジモンクロスウォーズ』に登場するデジモン。

実体はなく人やデジモンの影に取り憑くデジモン。
取り憑いた相手の絶望を自身の栄養化として喰らい続け、摂取した量でどの凶悪なデジモンへ進化するかが変わると言われている。
必殺技は、地面に叩き落とされる幻覚を10000回見せ続ける『フリーデスフォール』と、周囲のデジモンを操って取り憑いている敵に襲わせる『キルミー』 。

漫画版クロスウォーズでは天野ネネの肉体に取り憑き、裸体の彼女と強制的に融合していた。

なお、黒い影に複数の怪しい目が光る、というそのシルエットから
アニメ『デジモンアドベンチャー:』の中ボス『アイズモン』(成熟期・魔竜型)やラスポス『アバドモン』(後述)との関連を想像するファンもいる。

◆メイクーモン系譜

「メイ…メーイ。だんだん」
属性 不明
触手 あり(メイクーモン時)
自爆技 なし
出生 アポカリモンの残滓データが混入したデジタマから誕生
デジモンアドベンチャー tri.』に登場する望月芽心のパートナーデジモン。
テイルモン(成長期のような見た目の成熟期)、ロップモン(通常と悪落ちで二種類の進化ルートが存在する)、メフィスモン(アポカリモンの後継者)の要素を併せ持つ。
また、他の種族不明デジモンたちとはデザインが大きく異なり、完全にメスケモである。

存在自体が他のデジモンを「感染」状態にし暴走させる、『tri.』における元凶の一人……なのだが、暴走なのか、何か思惑があったのかは不明。
結局、多くの謎を残したまま「倒すべき敵」として物語から退場してしまった。
イグドラシルとホメオタシスの抗争に巻き込まれた被害者でもあったのだが…。

ちなみに、通常のメイクラックモンは獣人型、そこから進化したラジエルモンは座天使型、ラグエルモンとオファニモン フォールダウンモードがジョグレス進化したオルディネモンは堕天使型であり、ディアボロモンのように系譜全てが種族不明というわけではない。
あくまで闇落ちルートが「種族不明」である

  • メイクーモン
成熟期。恥ずかしがり屋だが鋭い爪を隠し持つ。首から生えた二本の触手は顔を隠す他、マフラーがわりとして用いる。
必殺技は爪で引っ掻く「シャットクロー」と、口からデータを破壊する毛玉を吐く「トリコベゾアール」。

  • メイクラックモン:ヴィシャスモード
完全体。メイクラックモンの心が悪に染まった姿。
世界のすべては自分に仇なす敵として、世界の破壊を望む。
レッドデジゾイド製の爪、「カースドクロー」を生やした鎧を装備し、相手が絶命するまで執拗に追い詰める。
必殺技は毛針から分身を生み出す「フェルトメイド」。
いやカースドクロー使わないんかい。

  • ラグエルモン
究極体。他の天使型デジモンが堕落しないよう、全ての天使型デジモンを疑いの目で監視しており、もしそれが存在する場合は堕落しきる前に討ち滅ぼす。
疎まれる役目ゆえに、虚無感に満たされると全てを拒絶する思考に陥り、敵味方の区別なく破壊行動を始めるという。
必殺技は、相手を破壊するデータを流し込むことができる両爪と尻尾の先を使って攻撃する「フォルムタラニス」と、両腕と腹部の宝玉から放つレーザー弾「パーホルス」。


◆アバドモン

我、何モナイ。我、全テヲ無ニスルノミ。
世代 究極体
属性 不明
触手 あり
自爆技 なし?(アバドモンコアが最終手段として、自爆を試みようとした)
出生 デジタルワールドを存続させるために作成された自滅因子(アポトーシス)プログラムが、
人間達の悪意を喰らう事で自我を持ち、全てを無にするようになってしまった存在
アニメ『デジモンアドベンチャー:』のラスボス。

進化系譜としては幼年期Ⅱの「ネガ―モン」のみ確認されている*1
また、体内には本体ともいえる「アバドモンコア」が存在している。
(いずれも種族不明)

詳細は該当項目にて。


その他、漫画『デジモンネクスト』のラスボス「ネオ」
映画『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』のラスボス「エオスモン」
及び、本作で初登場した「アグモン -勇気の絆-」「ガブモン -友情の絆-」も種族不明である。

またPSソフト『デジモンワールド3 新たなる冒険の扉』のラスボスであるラグナモン(及びその系譜)も
2022/09/09の公式図鑑登録により、種族が不明であると明示された。

その他の特殊な例としては、『デジモンクロニクル』(及びそのメディアミックス等)でラスボスに位置されることが多いデクスモンはタイプ:解析不能(世代は究極体、属性はウィルス種)。
デ・リーパーもカードゲームで暫定的にタイプが指定されていたが、本来であれば「不明」ないしは「解析不能」となるであろう。


【種族以外が不明なデジモン】

◆ば~ぷモン

世代 不明
タイプ 突然変異(ミュータント)
属性 不明
触手 なし
必殺技(自爆技) なし
出生 食欲旺盛なデジモンが、許容以上に食べ過ぎることで変位した姿。
世代や属性は不明だが、種族だけは判明しているデジモン。
特に、世代が不明なデジモンは珍しく、ば~ぷモン以外ではネオと後述のクルモンくらいしか確認されていない。
また、名前に平仮名が入っている希少なデジモンでもある。

食欲旺盛なデジモンが、許容以上に食べ過ぎることで変位した姿。
その容姿はピンク玉にブタの耳と尻尾を付けたような感じ。
こうなると、食料をどれだけ食べても満腹にならず、体を動かすことを嫌い惰眠を貪る。
エサを求めてコロコロ転がり食べ続け、食べられるものがなくなり、お腹が空くと何でも口に入れてしまう
だが、意を決して食べる量を制限し、運動を続けると、以前の姿を取り戻せるらしい。

Burp(バープ)”は英語で「ゲップ」の意味。
初登場は『デジモンツイン』で、育成中のデジモンの体重が80Gを越えると、この姿に変わる。
その間は対戦ができず、進化もしない。
だが、体重を65G以下に落とすと元の姿に戻ることができる。
条件は体重だけなので、看板デジモンのビクトリーやズィードであろうと、聖騎士であろうと、ロリ幼女であろうと、油断するとこのピンク玉に姿を変えてしまう。


上記以外の例としては、アニメ『デジモンセイバーズ』のラスボスでイグドラシルの端末であるイグドラシル_7D6が属性のみ不明(タイプは9000型、世代は究極体)。
アルティメットカオスモンも属性のみ不明(タイプは特異型、世代は究極体)となっている。


【その他】


◆クルモン

世代 不明
属性 不明
触手 なし
自爆技 なし
出生 後述
ご存じデジモンテイマーズの最重要キャラクター。
約20年の時を経て、2021年に図鑑に登録された。

世代・種族・属性の全てが不明、必殺技や得意技の類もなしと、あらゆる意味で異端な存在。
(ゲーム等でデータ上設定する必要がある場合は幼年期Ⅱor成長期・聖獣型とされることが多い)
戦闘能力はないが、飛行能力は持つ。飛行にも使用する耳は収納も可能。
感情表現も豊かで、語尾に「~クル♪」とよくつけてしゃべる。
額に特徴的なマークがあり、デジモンを進化させるなど不思議な力を持つ。


その正体は、デジモンの進化を司る輝き「デジ・エンテレケイア」の化身。
「デジ・エンテレケイア」に「デジノーム」達が意思と感情と形を与えたのがクルモンである。
そのため、デジモンと、デ・リーパーやデクスモンのようなプログラムとの中間ともいえる存在かもしれない。

なお、“entelecheia(エンテレケイア)”とは
アリストテレスの用語で,終極状態にあることを意味する。
彼によれば,生成は可能態にある質料が目的 telosである形相を実現することにあり,その実現された状態もしくは形相そのものがエンテレケイアである。
すなわちそれは完全現実態であり,実現態とも訳される。
現実態を表わすエネルゲイアと同義であるが,後者のほうは活動的な面を強調する。
スコラ哲学に継承されたこの概念は,近世ではライプニッツがモナドの同義語として用い,実現力の意味を強調した。
その延長上にドリーシュの生気論があり,そこではエンテレケイアは因果性をこえた生物の生命原理として主張されている。
出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
とのこと。
……まるで意味がわからんぞ!

追記・修正は種族不明デジモンがパートナーの方にお願いします。

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最終更新:2025年04月14日 22:24

*1 「クズルーモン」という途中過程も存在するらしい