サバイバル・ガンマン

登録日:2019/10/20 Sun 21:25:07
更新日:2025/04/19 Sat 09:48:21
所要時間:約 24 分で読めます





初めては悲鳴と恐怖だけだった。

始めたばかりの頃はいつだって殺される側で。

いつしか慣れ始めた誰かに害されるようになって、

最初は身を守る為に。

いつ頃だった? 正直覚えていない、だが少なくとも最終的に……

最終的に、人が獣に咀嚼される光景をゲラゲラ笑いながら見ていたのは確かだ。



サバイバル・ガンマン』とは、小説家になろうで連載されているWeb小説「シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~」に登場する架空のオンラインゲームである。
制作会社は不明。読者や作中での通称は鯖癌(サバガン)



【概要】

己と手に持ったピストルのみを頼りに、エネミーが蔓延る無人島を生き延びるサバイバル・ガンシューティング。
そして「アップデートファイル1.00」「滅びかけた日」「最高最低のアレ」「クソデスゲー」との異名を持つ、作中最大の問題作品である。

「シャンフロ」を手掛ける継久理創世という天才が生まれる以前の技術におけるリアリティを求めた際のある種の到達点
だがそれ以上に、VRマシンが単なるゲーム機以上に「悪いこと」ができることを証明してしまい、フルダイブVRが単純なゲームではなく「脳に電流を流す」「バーチャルなリアリティ」であることを悪い意味で世に知らしめたゲームでもある。


現在は発禁となって中古はプレミアが付いており、オンラインは完全閉鎖。オフラインでならば楽しむことができる。
なお後述のギリシャ文字サーバー群があまりに濃すぎるため、ギリシャ文字サーバー関連以外はあまりネタにならない


【ゲームシステム】

登場するエネミーは基本
  • めちゃくちゃ小型で群体
  • めちゃくちゃ大型の単体
の二択で、「怪獣vs人間」のタイマンを強要される
人間が生態系ヒエラルキーの最底辺に位置するため、油断すると回復アイテムとして使用できる虫に毒で殺られるor群れで襲われて死に、魚釣りで魚に釣られたりする。
曰く「全モンスターが鬼畜攻撃パターン持ってる武器縛りモンハン


高難易度もさることながら、他にも回復手段として、
  • 油断すると自分がやられる虫
  • 油断すると食中毒を起こすキノコ
があるのだが、回復手段によりによって酒やタバコが含まれており、未成年であろうと飲酒喫煙を疑似体験できてしまう
そしてキャラメイク自体も何故か異様に幅広く、上は老人から下は児童まで自由に設定可能。

サーバー間の移動は筏を使用。
オンラインの(サーバー)では他のプレイヤーも筏に乗って参加してくるが、基本すべてのプレイヤーが敵となる
ただし、(サーバー)同士の戦いになると、限定的ではあるが同じサーバーをホームにするプレイヤー同士で一時的な協力戦線が組まれる。

またソロプレイは資材使い放題になるため難易度が下がる。


【問題点】

……と、この時点ではただの「ゲームバランス的にかなり問題があるオンラインゲーム」だが、最大の問題点は別にある。
実は鯖癌には脳内スキャンして意図的に同じ傾向を持つプレイヤーを選り分ける、ブラックすぎるシステムが実装されていた。
そして特定のサーバー内では何をトチ狂ったのかリアリティ追及の名目で、痛覚を100%再現してしまったのである。
プレイヤーは幻肢痛により頭を銃で撃ち抜かれる感覚や内臓を抉り抜かれる感覚、肉体を欠損したまま戦う感覚をリアルに味わえる

さすがに重傷、致命傷にはショック死しないよう脳への刺激にブレーキがかかるが、ゲーム内で軽傷と判断された場合は100%再現されてしまう。
ちなみに年齢対象を指定していないオンラインゲーなのに、頬が弾け飛んで歯が見え、血煙と血飛沫が舞い、殺されたプレイヤーの死体が暫くその場に残るなどR-18G的ゴア描写を搭載。

このゲームにはギリシャ文字で分けられたサーバーそれ以外のサーバーがあることが明かされている。


ギリシャ文字サーバー

先に説明した「痛覚100%+ゴア表現あり」が実装されたサーバー群。
一般プレイヤーとは別口の個別サーバーであり、一般サーバーが「表」とするならこちらは「裏」に該当する。
作者ゲロから察するに、脳内スキャンで適性があると認められた者がギリシャ文字サーバーに隔離(選別)されたと考えられる。
そして選別された人数の割にサーバー数が多いので、趣向や性癖に合わないサーバーから旅立ったプレイヤーが別鯖で闇を広げた結果、いつしかギリシャ文字で分けられた(サーバー)では共通の傾向、趣味趣向、性癖のプレイヤーで固まり、独自の濃すぎる文化が発生するようになった
加えてギリシャ文字サーバーの住民は本能の解放に躊躇いが無く、割り切りすぎて死が軽くなっていたとか。

オンライン稼働時代は「ちょっと偵察してくるわ!」みたいな気軽さで拷問を受けに行く勇者(マゾ)の情報提供を基にサンラクやヤシロバードのようなアタッカー連中がぶち殺しにいくのが一連の流れとなる。
プレイヤー全員が「ゲームだから死んでもリスポンする」という前提の上で「死ぬまでに何をするのか」という思考が個人や各サーバーごとに違うのも特色の1つ。
多くを傷つけるか、長く戦うか、確実な戦果を挙げるかなど多岐に渡るが、作者によれば「一番狂ってるのは隠れんぼサーバーとカニバリズムサーバー」であったらしい。
どれだけ業が深いかというと、当時の染まったプレイヤーは互いに殺し殺され合う状況に喜びと楽しみを見出し、肉体を欠損するリアルな激痛と感覚を味わっておきながら、それを「過去の笑い話」で済ませられる
寧ろ苦しんで殺されても、嬉々として再ログインしては繰り返し死んでいく分下手なデスゲームよりタチが悪い。

往時を知る主人公が「鯖癌経験者とか犯罪者予備軍って呼ばれても否定できない連中」と言うように、ゲームシステムの影響でプレイヤーの精神に洒落にならない悪影響が出そうだが、鯖癌経験者で犯罪者はあまりいない。*1
理由は殺し殺されが常態化し過ぎて「リアルでやってもなぁ……」みたいなドス黒い悟りを開いているため。
そして元ギリシャ文字サーバーの住民には
  • やたらリアルなバトロワ物を書く漫画家
  • 刃物を持った暴漢鎮圧の手際が良過ぎる警官
  • 違法ドーピングしたボクサーをボコボコにした自称格闘家
などなど、鯖癌というイかれた経験を基に今の仕事へ活かしているという人も多い。

コミカライズによるとオフラインでも痛みを体感できるらしいが、サンラクの体感だと規制前の1/100程度までナーフされている模様。


【用語紹介】

  • 武器について
先に述べた通り武器は基本的にピストルのみだが、レア武器としてピストルとは別の武器が島に流れつくこともある。
なお、銃は使用するために火薬が別に必要。

  • エネミーについて
ここでは名称が判明したモンスターを中心に紹介する。

テクニック関連

  • 銃拳(ガンハンド)
アトバード「シー・ヴィス・ベラム(戦いを望むのならば)パラ・ベラム(戦いに備えよ)!!」

銃が無い場合でも弾丸を撃つための、γ(ガンマ)サーバー秘伝の最終手
左手を弾倉兼バレルに、右手を撃鉄に見立て、ナイフで雷管を叩き弾丸を発射させるが、鯖癌では部位欠損システムがあるため弾倉役の手がブロッコリーみたいな状態になる。
本来は超至近距離、それこそ左手を相手の左胸(心臓)にくっつけて使うが、別名で「セクハラテロ」とまで言われるくらい命中率がゴミなのが欠点。
当然ながらギリシャ文字サーバーの特性上実行すれば相応の痛覚を伴う。


  • 孤島式精神安定呪文「シニャス」
起源はφ(ファイ)鯖で「死な安」が訛ったもの。
ワイルドゴリラ達がニャーニャー言ってるのが妙にハマってギリシャ文字サーバー全体で流行った。
要するに死ぬ前に勝てば問題ないよねの精神での特攻


  • 幼女式強制間隙生成術
サンラクが使っていた相手の隙を作る方法。
相手の攻撃を顔で受け、幼女の顔を攻撃する自分という状況を作ることで、リョナラー変態サイコ以外に高確率で隙が作れる。

  • 孤島式食事術
ケアを忘れて不用意に食べてしまい食中毒までが一連の流れ。
豚やら梟やらは遭難者をバリバリ踊り食いしてもケロっとしてるのに人間(プレイヤー)キノコ一つで死線を彷徨う、進化の過程で捨ててしまった野生を自覚させる働きが特徴。
なおあるあるとして猫じゃらしを見て「これワンチャン小麦的な感じにならねぇ?」と文明人的なことを考えるけど最終的にそのまま食って延々と歯に引っかかるという。


【鯖癌内の事件】

  • αサーバーによるφサーバーへの毒責め
───φ鯖の水源に毒を撒けぃ!!

αサーバーの上記の発言を発端として鯖癌歴4ヶ月目に起きたプレイヤー間抗争。
曰く「φ鯖のクソゴリラ共が遊牧蛮族化した最大の原因」
ちなみにαサーバーが戦犯…というわけでもなく、直前にφサーバーから大規模な襲撃を受けた報復で毒を撒いた所、遊牧蛮族クソゴリラが誕生してしまったらしい。
結果φサーバーメンバー総出での大移動及び略奪が実行され各サーバーは武闘派ゴリラ達への対応に動かざるを得なかったが、φ鯖の進撃は「φサーバーの環境改善」と「2つのサーバーとφサーバーを含めた三つ巴の殺し合い」によって終結した。


  • μの悪夢
鯖癌歴5ヶ月目に起きたプレイヤー間抗争。μサーバーに潜む恐怖が他鯖に明かされた事件。
毒責め事件の影響で対φ鯖(遊牧蛮族)に向け各サーバーが自衛に動く中、「じゃあ僕らも遊牧蛮族化してφ鯖ボコるから火薬出してね」と第二の蛮族化したγサーバーが決起。
そして別の恐怖に支配されていたμサーバーがφとγの決戦の地に選ばれた事により、所属サーバーを問わない無差別の猟奇殺人が多発した。
殺された者は皆、「幼女」とだけ遺したという。

最終的に火を用いた大規模な炙り出しによってその存在が明らかになった恐るべき幼女は「あと120人今ここで斬ってやらぁー!!」などと供述しながら凶行を繰り返し、最終的に火薬樽に頭から突っ込んでドリフのコントみたいなオチで周りを巻き込みながら爆死した。
因みに主犯は「千人斬り……やりますかぁ!」と目標を掲げており、実際に880人を殺戮したと考えられる。


【ギリシャ文字サーバーおよび有名人】

ここでは各サーバーの特色及び、有名人について紹介する。

α(アルファ)サーバー

鯖癌でも希少なプレイヤー間での協力関係が成立していたサーバー。
大体のプレイヤーはα鯖で鯖癌に慣れ、そして他のサーバーに旅立って己の闇に目覚めることになる。鯖癌の入門用サーバーと言えるかもしれない。


  • α(アルファ)の盟主」????????
α鯖の有名人。
「?」にしているのはこういう名前だからではなく、作者がほぼ断定できる情報をゲロしているが公開していないため。
鯖癌への愛ゆえに「鯖癌ギリシャ文字サーバーの存在をもっと世に広めるべき」と考えるちょっと目立ちたがりな性格だったらしい。
サンラクによればごくごく稀に存在する「ゲームのためにどこまでもリアルの自分を削れるタイプ」の廃人だったとのこと。
作者曰く、「(本編中には)出てない。出さない。出したらやばい」


β(ベータ)サーバー

特色がないのが特色のサーバー。
頭角を顕す者がいなかったために他のサーバーに人が流れた結果、唯一の「同接0人」を達成した。
全体的にβ鯖から始めたプレイヤーは、一つのサーバーに止まらない傾向があった。

有名人はβ(ベータ)民」
これは特定の人物ではなく、さすらうβサーバーのプレイヤー達を指してこう呼ばれていた。


γ(ガンマ)サーバー


銃!万歳! 銃!万歳!

「硝煙と発砲音、肉と骨をぶち抜く快感だけが我等を動かす」と言わんばかりの、銃至上主義者(トリガーハッピー)達のメッカ。
銃弾が通貨代わりとなり、困った時はロシアンルーレット(意味深)で大体決める。
稀に島に流れ着いて来るレア武器のショットガンやら何やらを掻き集めてはぶっ放し……時折他鯖にまで火薬調達のために「遠征」にやって来た武闘派であり、瞬間火力と制圧力で言えば屈指の文明軍団。
殺し方と嬲り方に精通しまくってるので、ヘッショで楽に死ねるか延々と生かされるかは運次第。ただし長期戦になると弾切れで一気に弱体化するとか。


  • γ(ガンマ)のガンマン」アトバード*2
怖いね、怖いよμ-skY。だから死んでくれ……!

γ鯖の有名人。
見るのも撃つのも好きな「銃好き」で、γ鯖をタチの悪いサバイバルFPSにしていた元凶
サンラク曰く「発砲狂」「火薬蛮族」
あらゆる銃器カテゴリを制覇したサーバー内で頭一つ抜けた実力者で、密林の隙間を縫ってマスケット銃で狙撃、
弾がなくなっても弓で攻撃、マスケットを用いた格闘術や最終手段ならぬ最終手銃拳(ガンハンド)の使い手というオールラウンダー。
サンラクとは片目をブチ抜き、喉を切り裂かれた関係。

シャンフロでも「ヤシロバード」という名前で登場。得物を弓に持ち替えてなお腕前は健在。
リアルではゲーム制作会社「スワローズネスト」の2代目社長。
鯖癌のサービス終了後も鯖癌への熱意が燃え続け、遂には鯖癌のエッセンスを加えた新作ゲームすら完成させた。
ゲームクオリティは非常に高く、鯖癌のような危険なシステムも無い安心設計。
なお現実では「誰かに発砲したい」と衝動的に考える事があるが、それ以上の理性でモラルもルールも遵守している事やしっかり親孝行している事、事業も順調に盛り上げている事を踏まえ、「己は至極真っ当な人間性をしている」と確信を持っている。
キレると鼻で笑い、脳内で蜂の巣にするなどリアルなら表面上は平和的だがゲームなら速攻手が出るタイプ。

人体欠損してしまったリアクションは、「死ぬまでに実行可能な全部をやり切る」という思惑から延命はしないけど一発の精度を上げに上げるタイプ。
具体的には死ぬ前にヘッドショットを狙って殺す。


δ(デルタ)サーバー

「デルタって単語がもうかっこいいよね」とか密かに他鯖相手に内心マウント取っていたらニコニコ笑顔のγサーバーの皆さんによって踏み荒らされた哀れなサーバー。

  • δ(デルタ)のあの人」ファーストブラッド
δ鯖の有名人。
本人は始まりの血とかかっこいい意味合いでつけた名前だが、もっぱら「γ鯖の侵攻の際、最初にキルされたあの人」という意味で認識されていた。


ε(イプシロン)サーバー



ユプシロン鯖は一人も生かすな


後述するυサーバーと交戦し続けたサーバー。
他のサーバーは良くも悪くもゲーム感覚で殺し合っていたのに対し、この両者はガチで殺し合っていたとか。

有名人は(・ε・)(キス魔)」オクトロン。詳細は不明。


ζ(ゼータ)サーバー

サーバーとしての傾向に特筆すべき点はなかったが、ある人物(プレイヤー)のせいで全サーバーの中でも高い危険度となった。

  • ζ(ゼータ)のパパラッチ」天守閣 卵白
ζ鯖の有名人。
理想のスクリーンショットを撮影する為「だけ」にモンスタートレインやらなんやらでプレイヤーにちょっかいをかけまくった危険人物。
ζサーバーが危険地帯になったのもこいつの仕業。
なお、この作品の現実世界に同姓同名の漫画家がいるが、関連は不明。


η(イータ)サーバー

どこかの大学のサークルによって乗っ取られた完全身内ノリサーバー。
ηサーバーに籠っている内は見逃されていたが、他サーバーに出かけるという情報が流れた瞬間、γ(鉄砲狂)λ(カニバリスト)μ(暗殺者)φ(ステゴロゴリラ)サーバーから総攻撃を食らったことで、マジの無人島に成り果てた曰く付きのサーバー。
今はもう確かめる術はないが、サーバーが動いていた頃は無念のまま引退した陽キャ達の怨念が漂っていたとか……*3

有名人はη(イータ)のあいつら」
βサーバー同様不特定多数を指しており、上記の経緯から蔑称である。


θ(シータ)サーバー

「プレイヤー間の交流を嫌いつつも他のプレイヤーと一緒のゲームをしているという実感は欲しい」という偏屈者達が集まった結果、会話という行動が消失した無声サーバー。
独自のハンドサイン文化が発達した為、サーバー間抗争の際、相手は完璧な連携をしてくる無音のゲリラ相手に極限ステルスサバイバルを強いられるという、世にも恐ろしい魔境と化した。

有名人?はθ(シータ)サイン」
β、ηのように不特定多数の人物ではなく、独自に発展した文化として有名になった。


ι(イオタ)サーバー



それでも彼らは空を夢見た。


サーバー間の移動は筏を作成して外海を一定距離漕いで行く事で移動できるが、このサーバーでは最終目標に飛行機を掲げ、空路の開通に心血を注いでいた。
その結果、全サーバーの中で最も近代化の進んだサーバーとなり、それ故、常に物資や開発したアイテムを狙われていた悲劇のサーバー。

有名人はι(イオタ)のパイロット」コンコル堂。詳細は不明。


κ(カッパ)サーバー


カッパのサーバー、つまりそれは河童のサーバーということである


誰が言い出したか、上記の言葉を発端にプレイヤーほぼ全員が水泳ガチ勢となったサーバー。
素手喧嘩を愛するφサーバーの野人ですら対処できないだろう1メートル大のピラニアの群れに対処できるやつがいるとすればここのサーバーの者だろう、とまで言われていた。

有名人はκ(カッパ)の河童」ヨコヅナ。詳細は不明。


λ(ラムダ)サーバー

鯖癌ギリシャ文字サーバー随一の変態の巣窟で、カニバリズムと被虐嗜虐が島全体の規律として定められた狂気のレストラン。
絶対的女帝にしてグルメでもある「レディ」を始めとした上位階級達に貢ぐ大量のマゾ豚(プレイヤー)達によって構成されており、己自身が「食材」になることが至上の喜びとされていた。
サーバーの全貌が明らかになった時、さしもの他サーバーのプレイヤー達も苦笑いを浮かべたという。
別名λ(ラムダ)の食人族」。作者曰く「まさしくそこはカーニバル! 色んな意味で」

積極的に他サーバーに出向く事は稀だが、λサーバーを訪れた遭難者はとりあえず「生、入りましたー!!」みたいな流れでケバブにされる。ある意味これが適性検査。
一時期μ鯖にいい活け造り(意味深)を作ってくれる幼女がいると聞いて結構な数の豚肉(隠語)達が遠征に出かけた模様。
なお帰ってきたそいつらは全員ファラリスを彷彿とさせる雄牛型モンスターのミノ、ハチノス、センマイ、ギアラの胃袋巡りの旅にいった。


  • λ(ラムダ)の貴婦人」レディ・バグ
λ鯖の有名人。
リストランテ「λ」の頂点に立つ、弩級の異常性癖ドSお姉さん。
作者曰く「お肉が食べたいんじゃなくて「お肉を食べてる自分」を味わいたいという作者のダーク性癖の片鱗が生み出した怪物との事。

リアルでは普通の食通。
ただし「食べるな」「いや常識的に食べんだろ普通」と言われるものを食べたいゲテモノ好き。キビヤック*4とか大好物。
「動物愛護?馬鹿馬鹿しい、鯨肉もイルカ肉もサイコー!!」という各方面に喧嘩を売るかの如き人物。でもフグを食べすぎた際に乱数引いて死にかけた。
一応調理はできるが他人にさせる派。
時々輸血パックをこっそり入手してワインみたいに飲んでるヤベー人だがな!

ちなみにアカウントを作ってシャンフロをやってはみるも、美食家だけど変態寄りの悪食でもあるのでゴブリンが食えないと分かって引退した。
え!?料理人ジョブ持った状態で闇社会に所属、そこで変態貴族に見染められるとゴブリンが食べられる!?
いやそんなまさか……


μ(ミュー)サーバー

「スラッシャーホラー」と揶揄され、暗殺ワンパンが主流となった暗殺者の巣窟。
疑心暗鬼と不意打ちが暗闇を覆う霧の如く広がる闇のサーバー。
食材にされるとか弾薬略奪のために襲われるとかそういう話ではない、このサーバーではプレイヤーの価値がただただ低い。
気づけば死体だけが腐葉土の上に晒され、プレイヤーは哀れな被害者(モブキャラ)以上の価値を見出せない。
抜け出す方法は加害者側になることだけだが、それには「音もなく近づいてくる小さな影よりも殺せるか?」という前提が付く。

ちなみに暗殺者しかいなかったので、
  • 他のサーバーから肝試し感覚でプレイヤーが来訪
  • 「目の前にいる相手は信用できる」という謎の信頼
  • 他の鯖が新人に厳しすぎる
といった理由から意外と人が多く活気があった模様。なおある時期からプレイヤー全体の変態度ランキングで上位に躍り出た。


俺の知っている『鯖癌』は こんな一々表現規制が鬱陶しく
痛み(スリル)が足りてない生温い世界(ゲーム)じゃねえ!!!

μ鯖の有名人にして本編の主人公
μ-skYとは、サイレント・キル・幼女の略で、その名の通りアバターは幼女の姿。
「敵に気づかれる前に近づいて眼球に鉛玉を接射してやればイチコロ」という超理論を実行するために限界まで気配を小さくできるよう、小柄かつ非力な少女のキャラメイクがされている。*5
この経験もあり、サンラクはネカマに理解がある。
コミカライズで登場した際は、ロングツインテールを1本にまとめたヘアスタイルでギザ歯のワイルド系幼女となっていた。
これについては
「正直邪魔で仕方ないんだけど別のサーバーだと髪の長さがステータスになる所もあるんだよな、ってことでツインテールをさらに一本に縛ってツインテールとしてのアイデンティティを失わせた箒頭」
と作者に解説されている。

当時中学生ながらギリシャ文字サーバーでプレイしており、「人生を変えたクソゲー」と聞かれたら間違いなくこれを答えるほどに染まっていた。
鯖癌時代は体格差や武器の差で怯まず、咄嗟の動きから最速で殺しにかかってくるなど「なりふり構わない」プレイスタイルであり、この頃のバトルスタイルが今のプレイスタイルの根底にある。結果μ鯖はホラーゲーの渦に叩き込まれた。
人体欠損してしまったリアクションは、「戻ってきた時に殺しやすく弱らせる」という思惑も込みで欠損した時点で特攻思考に切り替わる

コミカライズでは製品回収をガン無視して当時のパッケージを手元に残してたこともあり、オフラインプレイの様子が描写されたが一通り体験した感想は「単にグロテスクなだけの凡ゲー」
苦痛の完全再現が規制されたことに関して「腕がもげた(・・・)痛みってのはこんなものじゃないだろ」「狂気に満ちたあの頃の『鯖癌』をまたやりてぇ…」未練タラタラの郷愁を覗かせていた。


ν(ニュー)サーバー

特筆すべき点は無し。それよりこのサーバーの文字ってニュー、っていうかこれv(ブイ)サーバーなんこいつv(ブイ)サーバーなんて言いやがった! 捕まえろ! 吊るせ! 磔にしろ! ここはニュー鯖だ! ブイ鯖じゃねぇんだよダボハゼが!
判決死刑! 検察異議無し! 弁護人異議無し! 傍聴席大喝采! ではこれより死刑を執行する!!!

特筆すべき点は無いのだが、ある禁句を口にすると一斉にサーバー民に襲われた模様。

有名人はν(ニュー)の処刑人」ブイサイン
なんかいろいろ矛盾しているが気にしてはいけない


ξ(クサイ)サーバー

何故か男キャラも女キャラもドリルツインテール、所謂お嬢様ヘアーとなったサーバー。
鯖癌では生存時間が長いほど髪の毛や髭が長くなるので、より立派なドリルツインテールを持つ者が敬意を集めていた。
つまりヒエラルキーの決め方が鹿とかヤギのそれ。

有名人はξ(クサイ)のビッグお嬢」High飛車。詳細は不明。


ο(オミクロン)サーバー

七人のオタサー姫がただ一人の姫になるべく、群雄割拠の世界を形成していたサーバー。
無所属のプレイヤーは人権がないため、外部からやってきたプレイヤーはとりあえずどこかのオタサーに忠誠を誓わなければならない。
なお、結局最後までオフ会が開かれる事はなかった。
作者曰く「姫プ聖杯戦争」

  • ο(オミクロン)の七姫」ピノン、ニャンジェル、リスリス、かなこ、SHELLY、ゅめ、もっちぃ
ο鯖の有名人達。
「そもそも孤島でサークルの姫やってる時点で頭おかしい連中」と評され、バイバアルに殴りかかられても物怖じせずに「きゃあこわーい!」が出来る最強の七姫。
バイバアル曰くο(オミクロン)の戦国姫プ共」


π(パイ)サーバー


おっぱい

上記の文言以外詳細は不明だったが最近になって内情が発覚。
実態はμ鯖並にPKが横行していた危険サーバー
男女問わず胸のデカいアバターのプレイヤーばかり狙われる日もあれば、その逆もあるランダム性が特徴。
これ自体はあるプレイヤーの個人的な”性癖”によるものだが、サーバー名もあってか胸派の人間が集まり始めたとか。
よって猟奇的な胸フェチが集結していた可能性がある。

  • π(パイ)のスラッシャー」AAAtoZZZ
π鯖の有名人。
男性アバターで目出し帽みたいな覆面で顔を覆っていること以外詳細不明の怪人。
身長200センチの目出し帽被ってめちゃくちゃ息遣いが荒くヤバイ目つきしてる不審者が鉈で胴体に斜め傷を刻み込んで殺しにかかってくるので人によってはμ鯖よりも怖い。
おそらくπ鯖で性癖の赴くまま連続襲撃を行っていた元凶。

リアルは女性。
「胸襟を開く(物理)」が性癖の猟奇的胸フェチで、「開きたい」という殺人衝動のせいで本当にどうしようもどうしようもどうしようもなくリアルで生きていくのがつらい苦悩を抱えている人。
本作でもガチ目にヤバい犯罪者予備軍で、今は鯖癌の思い出を咀嚼することでなんとか頑張って娑婆で生きている。
鯖癌現役時代はバイバアルが理想的な「閉じた胸」過ぎて何度も殺しに行った模様。
「もしスタ〇ド能力に目覚めてたらチャンピオンベルトを巻いた猫みたいなのが出てたんじゃないっスかね」とは作者の談。

ρ(ロー)サーバー

ショタコンの巣窟となったサーバー。
ショタアバターで行けば高確率でお姉様方にバイノーラルしてもらえる。
鯖癌ではアバターが複数作れるので、血生臭い闘いに疲れた甘え願望のあるプレイヤーのアガルタとなった。

ただし、完璧なショタロールを崩した瞬間モンスターの餌にされるので双方共に職人技が要求される
あとちゃんとショタ攻め専門、ショタ受け専門のお姉様を選ばないと同様に餌エンド
なお低確率でショタコンのおじさんアバターにバイノーラルされる。なぁ、スケベしようや……。


  • ρ(ロー)のガチショタおじさん」ゅぅゃ
ρ鯖の有名人。
紹介文から察するに、低確率でエンカウントするショタコンおじさんとはこの人のことと思われる。
実は中身は女。つまりはおっさんの皮を被ったネナベである。
なお本編でママに甘えたいプレイヤーことエターナルゼロが登場するが、お姉さんに甘えたいゅぅゃとは別人と感想欄で明言されている。むしろ混同すると戦争です


σ(シグマ)サーバー

名前のかっこよさマウントで内心ライバル視していたδサーバーがγサーバーのカモにされた事実を聞き、急遽外敵への備えを整えていた所、スタンピードイベを踏んで文明壊滅。
さらに泣きっ面にφサーバー(ステゴロゴリラ)の侵攻を受けた哀れなサーバー。名前のかっこよさマウントは当然される方も承知してるわけである。

有名人は無し。頭角を顕すにステゴロゴリラ界のシルバーバックに潰されたため。


τ(タウ)サーバー

やぁ! タウリンって知ってるかな?

そう! 栄養ドリンクとかに入っているアレさ!

エナジードリンクなんて飲んでたら体調崩すぞ!

栄養ドリンクを飲んで楽しい鯖癌ライフを送ろうな!

有名人は無し。

血で血を洗えば血が混ざる。つまり最後は暴徒の血だけが残った……


υ(ユプシロン)サーバー


イプシロン鯖の奴らに人権はねぇ


先述したεサーバーと対立し続けたサーバー。
なんでも不仲の球団ファン同士の軋轢とか、ゲハ論争とか、そういう細かいのが積み重なって取り返しのつかないところに行き着いたらしい。

有名人は(> υ ^)(ウィンク)」カラマリン。詳細は不明。


φ(ファイ)サーバー


銃? 火薬が臭いし煙いから捨てる。

ナイフ? 指を切ったら危ないから捨てる。

そうして余分を捨てていった時、彼らの掌には何もなく……

だから掌を閉じた時、彼らは最強の武器を得た。


素手喧嘩(ステゴロ)上等、獣の道理に獣の道理で挑む縄文人以下の文明レベルで生きていくアルティメットサバイバルサーバー。
その様相から「蛮族」「ゴリラの巣」「原人の集落」「遊牧蛮族」などと呼ばれていた。

「プレイヤーサイドの勝利」に対して他鯖でも類を見ない貪欲さを見せ、数多のサーバーへと戦いを挑んだ。
曰く「イカレポンチの狂人というかフルモンフルアタ無限蘇生みたいな狂った鯖」。加えて死体は銃弾を受けても硬直しないし、武器に改造しても文句言わないという理由から生者より死者の方が価値が高い。
なおサーバー移動には絶対に筏が必要なので泣く泣くだけは握った。くそぅ、効率めっちゃいい……


  • φ(ファイ)の野人」バイバアル
φ鯖の有名人。
φ鯖でも一番暴れていたプレイヤーで、徒手空拳だけで全ギリシャ文字サーバーに喧嘩を売りまくった蛮族の中の蛮族。
μ鯖のサンラクとは色々あったらしい。
至近距離での肉弾戦なら銃と鉄板で完全武装していたアトバードを1分で完全撃破した猛者で、当時の戦法はお手軽拷問みたいな小技を使いまくる鯖癌でもぶっちぎりのトラウマメーカー兼残虐ファイターだったとのこと。
具体的には人の指をじゃがりこみたいにポキポキ折ったり噛んだり食ったりする。曰く「戦法がピクルとかそういう系」。
ただしλ鯖勢の様にカニバリズム属性は無いので指は飲みこまずに吐くしリアルでは普通に真っ当な焼き肉を食べたい人。
得意技の一つは上から奇襲を仕掛けてきた敵に対して、相手の顎に正確に踵が突き刺さる対空ハイキック。
μ鯖襲撃の際は極限状況過ぎて味方の屍を食ってまでゲリラ戦をやらかした。

シャンフロでは「サバイバアル」の名前で登場。
女性アバターでタフネスと火力に注ぎ込んだステータスと数々の武器を駆使する物理系アタッカー。

リアルは青春時代で完全にクローズ的な不良漫画の世界に生きていたガチ不良。
全員ボコボコにするくらいには強かったが、イカレ気取りの奴らですら「殺しはちょっと…」のような雰囲気があったのが気に食わなかったとか。
「法律がなぁ……でも一回くらいなぁ……」と絶対に口に出せないタイプの二択を常に考えていた所で、偶然鯖癌と遭遇。「少なくともゲーム内なら合法じゃん!」と天啓を見出し、鯖癌ギリシャ文字サーバー環境は彼の人生で最も充実した日々となった。
実はリアルファイトなら作中最強の人物だが、過去にイキってシャコ貝に瓦割り仕掛けて指を折ったトラウマから貝が苦手。
また「お願いだから卒業してくれ」と校長に頼まれたので記念に通信簿オール100(!?)を貰って凱旋卒業した経歴の持ち主。後輩は祝杯(意味深)を挙げた。
現在は主人公幼稚園児が雑に遊んだ人形みたいな関節の曲がり方した幼女に顔面をハンバーグにされたトラウマから「普通の幼女ってなんだっけ」みたいな疑心暗鬼、
自分の認識が幼女=暗殺者という完全にひん曲がり切った何かになっている事を自覚した為、
リハビリの為に女児向けアニメとか見まくった結果、迫真の低音で女児向けアニメOPを歌うほどのロリコンに堕ちた

人体欠損してしまったリアクションは、「まだ死なん、なんだかだんだん勝てる気がしてきた!」「欠損する程の戦場は長く楽しみたい」という思惑から出来る限り延命を試みるタイプ。
ちなみに鯖癌閉鎖後は大いに荒れて総入れ歯になるまで相手を殴りつける喧嘩をしてしまい一度警察のお世話になった。


χ(カイ)サーバー

あるβ民の記録
同接125人、まぁまぁ人がいるなぁとサーバー移動したんです。でもしばらくプレイしていて誰にも遭遇しないんです。
音はするんです、惨猿に捕まって叫ばないプレイヤーはいない、だから叫び声はするし誰かがいた痕跡自体は見つかるんです。
なのに誰にも会わない……そりゃ色んな鯖を渡り歩いてるけどθ鯖の連中じゃあるまいしちょっとくらいはコミュニケーション目的でしばらく歩いて、結局諦めたんです。

で、最後にログアウトする時確かに見たんです。
木の板に血で書かれた文字を、確かにそこには「誰も見つけられなかったね」って…………いや所属プレイヤー全員かくれんぼガチ勢ってこえーよ!!!

ちなみにだが、前述した無声サーバーことθサーバーとは、双方とも積極的に他鯖に干渉しない為に争い合うことはなかったとの事。
有名人は無し。いたのかもしれないが、オンライン終了まで見つかることは無かった。


ψ(プサイ)サーバー


ウンババ! オサ! オサ! ウンババ! ウンババ!!

オデタチ! トライデント! ツクル! ツクル! ツクル!! タタカウ! 糧ヲ得ル! トライデントヲ作ル! 戦ウ! 糧ヲ得ル!

戦略ヲ学ぶ! 糧を得る! 団結する! 安全な狩猟法を確立する! ゲーム内結婚する! 他鯖に勧誘に出る! みんな幸せになる!!

〜トライデントを作ろう〜

上の文章からの推測だが、トライデントを作ることをきっかけにしてプレイヤー間の真っ当な親交を深めていこうとしたサーバーと思われる。
下述の人災のせいで壊滅したが、他鯖からは「まぁ鯖癌のくせに和気藹々としてたψサーバーがちょっと弛んでたんじゃないの?」と評価されていた為、そこまで元凶へのヘイトは無かった模様。
それはそれとしてえのきが他サーバーに侵入した場合、総力を上げて駆除する。

  • ψ(プサイ)のデストロイヤー」えのき
ここがやばいぞえのき伝説
こっそり盗んだAさんのトライデントでAさんと仲が悪いBさん…ではなく、Bさゆ*7と仲のいいCさんを殺害
死体に蛆虫を放流、Aさんのトライデントを刺してBさんのスポーン地点に設置
Cさんは誰に殺されたのかわかっていないのでBさんと一緒にAさんを責める
で、Aさんに協力者ヅラ
こうやって「ちゃんと話し合ったら解ける誤解」を連鎖させていった

ψ鯖の有名人。
真っ当であろうとしたψ鯖の人間関係を完全に破壊し尽くして文明レベルをリセットした凶悪人物。
上記のえのき伝説のような様々な手練手管で、人間関係も文化も何もかもぐっちゃぐちゃにしてディストピアを作り上げ、最後に大型生物をけしかけて全員ミンチになる光景を子供みたいに笑い転げながら見ていた逸話を持つ。
性格の不快指数が高すぎる余り作者直々に「絶対出せないキャラ」「鯖癌最大の狂人」に認定されている。
やり口は現在のディプスロに近いが、えのきがディプスロの地雷を思いっきり踏んでるのでえのきとディプスロの相性は水と油より悪いとのこと。
先に紹介したバイバアルやアトバードみたいな遠征派ですらサーバー民単位で警戒されてるのに、彼だけ個人で「定住させるな!ψサーバーに叩き返せ!」と即時抹殺レベルで警戒されてたあたり、危険度がうかがえる。
なおμ鯖に上陸した際は、話を聞かない幼女にそれが誰なのか知らないままリスキルされた。

リアルでは警官でしかもキャリア
恐らく上述した暴漢鎮圧に異様に手馴れた警官の正体。人間関係が崩壊する様子をにっこり笑顔で見ていた本業警察官
最近では連続殺人犯の凶行をプロファイリングで未然に防ぎ、殺人犯に襲われた時には拳銃で無力化させるなど活躍し昇進したとの事。本人曰く「昔、こういう時の狙い方を教わったことがあってね」
キャリアな癖に現場に出てくる辺りで矛盾が生じそうだが、作者によれば白鳥警部補的なポジションらしい。
本編で登場するペンシルゴンとは毛先が違うタイプの破滅願望持ちで、リアルでそのうち爆発するかもしれないやばい願望を鯖癌でぶちまけちゃったとの事。
なんだかんだやってみたけど思ったほどスッキリしなかったので「まぁこれならリアルでも我慢して問題ないな!」と本人だけは納得してたけど、ゲーム内で結婚生活も数々のトライデントも身勝手に破壊され尽くしたプレイヤー達はたまったものではないだろう。
作者曰く「えのきと鉛筆の最大の違いはえのきは死者を侮辱することに何の躊躇いもないところ」「日本の治安はえのきが鯖癌時代の記憶を思い出して満足していられる期間の長さにかかっている」。

最近では甥がいたことが発覚。
警察に憧れる甥には「リアルではわるいことをぜったいにしないし、させないこと。それをずっと守るのがけいさつのおしごとだ」と言って聞かせたようだが、それを聞いた甥は「じゃあゲームならわるいことしていいんだ」と嫌な方向で悟りを開いた。
作者によれば人間性の邪悪さでは甥に負けるようだが手口の悪辣さではえのきがぶっちぎりで上らしい。


ω(オメガ)サーバー

ギリシャ鯖開設時にはログインすることが出来なかった謎のサーバー。
しばらくして明らかになった全貌は「オメガを除く全サーバーと比較して二倍以上に強化されたモンスターの数々が跋扈する魔界」であった。
エンドコンテンツとして各孤島にて強く生き抜いた猛者のみが挑戦を許される最後の新天地……のはずだったが、ωサーバーにプレイヤーが足を踏み入れる前に、よりにもよって始まり(αサーバー)の男が全てを終わらせてしまった。
解放される前にオンラインそのものが終わってしまったので、有名人もいない。


【終焉とその影響】

明らかにやばいゲームでありながら、一定数の熱狂的プレイヤーが存在して愛されていた鯖癌……だが、終わりは突然やってきた。
αサーバーのあるプレイヤーが飲食を完全に抜いたことで餓死しかけて入院沙汰になる事態が発生したのである。
おまけにそこで受けた検査でも、
  • エンドルフィンやらアドレナリンやらの脳内麻薬が現代社会に生きる人類の基準値を大きくオーバー
  • 医者の質問に対してギリシャ文字サーバーの事を包み隠さずベラベラ喋る
といったやらかしの結果、当然ながら社会問題となって開発者は逮捕・投獄。ソフトは発禁となり、オンラインは完全に閉鎖となった。
なお、天地律の父が警察に逮捕令状を見せられた瞬間、懐から出したスイッチを押した事でサーバーデータが物理的に焼け落ちた為、警察側にプレイヤーの情報は伝わっていない。

さらにはこの「事件」を叩き棒に使うフルダイブVRアンチの増加を許すなど、社会的な影響は鯖癌だけに止まらず、危うく劇中のVRゲーム業界そのものが滅びかける羽目になった。
ちなみに問題発覚が遅れていたらエロコマンドが導入され、ネカマに厳しい世界になっていた模様。サンラクとかは特にやばかったかもしれない。

一方、騒動の原因となった件の入院者だが、偶然にもそこの病院にいた看護師の一人がλ鯖の豚(プレイヤー)であった。
その看護師が掲示板にチクったことで他の面々にも伝わり、現在は全ギリシャ文字サーバーのプレイヤーから憎悪の対象となっている。
サンラクは諦めの境地だが、バイバアルやアトバードは今なおシャレにならないほど恨んでいる。
何せ見つけたプレイヤーが最大の問題児であるとみなされていたλ鯖の人間であり、そんな人間ですらしっかり世間には隠して看護師やれていたと言う事実がある。
さらに例えばえのき以外のΨ鯖住人とかηのあいつらとかのゲーム内での恨みによる告発等も一切なかった程に実は各住人は「バラしたらヤバい」と認識してしっかり黙っていたのにこいつだけ嬉々としてベラベラ喋り倒した
為、住人達はガチで「こいつが1人でゲームそのものを潰した」と認識している。

また、後に「シャンフロ」を手掛けることになる天地律は、父親が開発に関わっていたことで周囲から奇異の目で見られるなど、青春時代に多大なトラウマを植え付けられた。
故に、自身のトラウマを刺激する鯖癌経験者を*8今なお恨んでおり、サンラクが鯖癌を経験してると知るや私情100%で彼をBANしかけた。
ちなみに、継久理創世はハード側のデータからギリシャ文字勢を特定できる模様。



サバイバル・ガンマンは終わった。だが過去は消えない、記憶は色あせない、憎悪が無くなることはない。

だから電脳の各地に消えた彼らは、ある合言葉で繋がっている。

即ち、







セプテントリオンを許すな




「セプテントリオン」が何を指すのかは……ここまで読んでくれた方なら察していただけるだろう。


【余談】

web版ではサンラクは中学2年生の時に本作を発売日に購入したことになっているので、作中時間で3年ほど前に発売されたゲームということになる。
以前はバイバアルやアトバード、天地律は当時学生だったような説明がされていたことがあり、10年ほど前に発売されたゲームのような設定も混在していたため矛盾が生じていた。
後に後者の設定については「年齢設定について整合性を当時考えていなかった」ということで無かったことになり、漫画版ではweb版該当部分の描写が簡略化されたことに伴いサンラクが本作をいつ購入したかはぼかされている。

後に継久理創世が6年前に現行のフルダイブVR機器を完成させ、それに伴って「フルダイブ技術が確立した」と見做されるようになったことが明かされた。*9
本作はその「確立されたフルダイブ技術」をサードパーティとして唯一極限まで活用できたために当時としては異次元のリアリティを実現した。

継久理創世は天地父については、「自分が作ったフルダイブVRで、自分と同じことを自分より先に発表した」という理由で一目置いている。
以前から継久理創世が「シャングリラ・フロンティア」へ痛覚や味覚の再現、体を売ったNPCといった要素を実装しようとし、天地律がそれを止めようとして限定的な実装に留まる、または削除されるというようなことが何度かあったことが説明されていたが、これは本作と同じ方向性を是とする継久理創世とそれを非とする天地律の対立と言い換えられる。

アニメ版のティザーPVで本作のパッケージの背表紙が登場したのだが、そこに描かれていたレーティングはなんとBであった。
もし仮に、これが現実におけるCEROレーティングと同じならば「12歳以上対象」。
このレーティングで上記のギリシャ文字サーバーとその惨状を隠していたのだから……本作と天地父の末路は残念でもないし当然である。
そして結果的にとはいえ、発禁に追いやった元凶が「鯖癌」の愛好者だったというのも実に皮肉である




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最終更新:2025年04月19日 09:48

*1 事故や過剰防衛、窃盗といった軽犯罪程度はある模様

*2 アトバード→「後・鳥」→「跡取り」の略

*3 実際はちょこちょこプレイヤーが訪れていたらしい。

*4 海鳥数十羽程を羽根も毟らずアザラシの中に詰めこみ、地中に長期間埋めて作る発酵食品

*5 なお、メイキングには30分ほどかけた模様

*6 作者曰く「道を踏み外すための障害物が石とか段差じゃなくてトラバサミ」

*7 原文ママ

*8 当人にとっては間違いなく辛い過去である一方、そもそも「痛覚を100%再現するゲーム」を開発していた父親と販売会社が全ての元凶であるのも事実なので、半ば逆恨みに近い形だが

*9 大元の理論・技術を創世が小学生の頃に発明し、それを利用したフルダイブ機器が10年以上前に世に出たものの、創世製の現行機の登場で全て市場から駆逐されたとされる。