MCチェケラ

登録日:2020/04/24 Fri 17:55:50
更新日:2025/01/26 Sun 01:45:04
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負けられねえ、この勝負。見せてやるよ、俺のソウル!


MCチェケラとは、『仮面ライダーゼロワン』に登場したキャラクター。
彼が変身する怪人・ドードーマギアについてはこちらを参照。

演:副島淳

概要

第28話「オレのラップが世界を変える!」に登場したゲストキャラクター。
飛電インテリジェンスが開発したラッパー型ヒューマギア

黒人風の容貌と大きなアフロヘアーが特徴的であり、典型的なラッパーのイメージを再現したような姿と言える。
フリースタイルが得意で、日常でもラップで会話する程にラッパーとしてのセンスは高い。
一方で自己主張が強い面や反骨精神が強い面も見せており、上司である飛電インテリジェンスの人間相手にも他のヒューマギアと比べると態度は軽い。

自身のラップ演説の際には、美女風のコンパニオンヒューマギアと男性型のDJヒューマギアを引き連れていた。

劇中の活躍

飛電とZAIAによるお仕事五番勝負は第4回戦までで2勝2敗となっており、両者譲らぬまま最終決戦を迎えた。

最終決戦の内容は、ヒューマギア自治都市構想を巡る住民投票で支持を得るための演説対決という事に決まった。
ZAIAサイドの天津垓は、ヒューマギア反対派の無所属の市議会議員「ゆとう 政光(由藤 政光)」と共に勝負に出る。
一方で飛電サイドの或人は政治家ヒューマギアをイズに要求するが、法律でヒューマギアの政治進出が禁じられていたためにその方面のヒューマギアは存在しなかった。
頭を抱える或人の前にラッパーヒューマギア「MCチェケラ」が現れ、イズはチェケラを起用することを推薦する。

由藤は選挙カーを使ったスタンダードな演説で天津と共にヒューマギア根絶を主張。
その光景を見て闘志を燃やすチェケラは、仲間のヒューマギアと共に人間との共存を訴えたラップを広場で展開する。

ヘイ!Yo!Yo!Yo!人間とヒューマギア生涯の仲間!
今からその訳、紹介するからねー!
ヒューマギアに支えられてる人たち~!!

チェケラの歌うラップは、或人がこれまで接してきたヒューマギアとのエピソードを元ネタにした物だった。

レベルの高いラップは観衆の支持を集め、チェケラにマイクを渡された或人はヒューマギアの安全性と共存を演説する。
或人のギャグで一時的に観衆のテンションは下がってしまうというアクシデントはあったが、何はともあれ成功を収めた。
だが、ラップによる演説の支持は若い世代に偏っていたことや、TPOに合わせない服装を理由に飛電の副社長である福添は活動内容に反対の姿勢を見せていた。
或人はチェケラの支持を福添に説くが、チェケラが福添以外にも強い怒りに燃えていることに気が付く。

チェケラは、由藤を支持する一般人の聴衆の中にZAIA社員が扮したサクラが紛れ込んでいることに気付いて怒っていた。
それを理由に後に後援会から由藤が賄賂を受け取る現場*1を取り押さえることに成功し、或人とともに乱入して糾弾した。

翌日、その賄賂の現場を撮影した映像を全国に生中継される公開討論番組の場にてラップ調で暴露。

ヘイ!Yo!Yo!皆よく聞け。
今から汚え人間の素顔を暴く!
それはお前だ由藤政光!!
市民から受け取った汚い賄賂♪
政治家生命に泥塗る最期♪
そんなお前は今すぐ解雇♪
法律違反で即行逮捕♪

視聴者からの支持を得ることに成功し、「記憶にございません」とシラを切る由藤に激怒しながら煽るが、ザイアスペックで偽装したアリバイ動画で潔白を主張するというカウンターを受けてしまう。


意味わかんねえライバル…生きる価値ねえ最悪!

チェケラ、落ち着け…!原稿通りに…!

うぅ……!いらねえんだよこんな原稿!

えっ…?

お前らとはもう絶交…
俺の生き様 俺の自由…!
俺の怒りで敵をdisる…!

おい!?

汚え人間は滅びろ!

政治の仕事は…俺達ヒューマギアがやってやるぅ!


汚いやり方に激怒したチェケラは言葉遣いや行動が過激化し、負のシンギュラリティに到達。
或人の忠告を無視し続けながら、人間への罵倒や由藤への殺意を叫び続ける。
この言動には視聴者や収録現場のスタジオにいた人間も失望や困惑で唖然とする中、チェケラは聴衆に向けて机を投げるなど暴力行為を始める。

チェケラが憤怒する様子を見た天津は、チェケラの足元にゼツメライザーを蹴り飛ばす形で*2渡して挑発。


人間が憎いなら、口だけではない事を証明してみろ。

挑発に乗るなチェケラ!

望むところだ…!


天津の煽りに乗らないように訴える或人を床に投げつけたチェケラは、自らの意志でドードーマギアに変身した。

暴れるチェケラは、刃唯阿が新たな力として変身したファイティングジャッカルレイダーと交戦。
高い戦闘技量を誇る唯阿にチェケラが敵うはずもなく、ゼロワンの救援がサウザーの介入で間に合わなかったこともあって、最後はファイティングボライドによって破壊された。
マギア化したチェケラの末路は多くの一般人(一部にはサクラがいる可能性もある)に見られており、現場で由藤がヒューマギアの危険性を訴えたことも重なって、一般市民の思想は反ヒューマギアへと加速した。
こうして「ヒューマギアの危険性」と「レイドライザーの有用性」が世間に知れ渡る形となり、完全に天津の計算は成功したのだった。

続く第29話にて、自治都市構想は一気に敗色濃厚となるが、嘆く福添を相手に或人は「チェケラは悪くない!悪いのは由藤議員の方なんだよ!」と擁護する。
しかし、福添は「悪いのがどっちかなんてもう関係ないんだよっ!」と或人の訴えを真っ向から切り捨てた。
それでも一応投票日まで時間は残されていたため、或人は自身の演説とビラ活動を行うという地道な戦法に変更するが、最早世論の姿勢は変えられない。

最終的に投票結果は「投票率65%、賛成:3% 反対:62%」として自治都市構想は否決され、お仕事五番勝負は3勝2敗でZAIAの勝利が確定する。*3
飛電はZAIAに買収されて子会社となり、或人は責任を取る形で社長の職から退任し、ヒューマギアへの処分活動が開始されることに。
人間を滅ぼそうとしたチェケラの行動は、人間ではなくヒューマギアを滅亡寸前に追い込むという逆の結果となってしまったのだった…。

ちなみに、他のヒューマギアと同様にデータのバックアップは存在するはずなのだが、チェケラだけは再生させられることはなかった。
お仕事五番勝負に登場したヒューマギアは破壊後に一度は復活させられているため、お仕事勝負中に破壊されたまま放置となった初の事例となる。
流石に負のシンギュラリティに到達して「人類滅亡」に染まったと思われるチェケラを復活させるのは危険だと判断したのだろう。

作中ではこれ以降登場していないが、腹筋崩壊太郎のスピンオフでは「一生懸命だったヒューマギア」の一体として或人の脳裏に記憶(回想)されている事が描かれている。

『プレジデント・スペシャルPART.02』でもチェケラの存在が振り返られた。
アークの使者であるアズはチェケラを「よく覚えている」と言及しており、アークに接続していない個体にもかかわらず多少特別視されているという事実が判明した。
チェケラが暴れたことについては「ラップバトルは悪意を集めやすかったからな」とアズは述べている。
作中に出る以前にラップバトルで行う中で、ラップのdisりや皮肉を悪意と解釈してラーニングし続けていたという背景があるのかもしれない。

ただし、チェケラが暴走した直接の原因はラップは全く関係していない(むしろラップに関しては人間と終始楽しんでいた)。
というかラップバトルは純粋に悪意をぶつけ合う行為ではないので、パフォーマンスを悪意と受け止めて集めていたらそれはそれでチェケラにラッパーとしての問題が出てくるとも言える。
ラップバトルと悪意を結びつける見方は偏見を抱いてラップを理解していないとも言えるため、事実というよりはあくまでもアークによる一つの解釈と考えた方が良いかもしれない。
ただ、ZAIAが休みなく不正を重ねていたとはいえ、たった1日2日の間にそれらに触れて負のシンギュラリティに到達した*4ということは、アークの解釈通りになってしまっていた可能性も高い。

異質のヒューマギア

ゼロワン史上初の滅亡迅雷.netやアークの干渉なく、自分の意思を持って人類に敵対しマギアと化したヒューマギア

暴れだしたチェケラのモジュールの色が一貫して色だったことも、全く暴走などしていないことを示している。
28話の時点ではプログライズホッパーブレードを応用したセキュリティ強化も完了しており、アークの無断接続の可能性はまずあり得ない。
本作の悪玉である滅亡迅雷.net所属のヒューマギアの行動意志ですらも元々はアークの干渉が大きい事から、「チェケラは彼らよりもかなり危険な存在だったのではないか?」と考察する意見もある。
一応、チェケラ以前にも森筆ジーペンのような負のシンギュラリティに到達しかけた例はあるが、あくまでも未遂の上にマギア化はが介入している。

暴れだした時点でチェケラはラッパー型ヒューマギアではなくなっていたという仮説も提唱されている。
チェケラは怒りに燃える中で「政治の仕事はヒューマギアがやるべき」と主張しており、ある程度政治的な活動意欲に目覚めていたことが示唆されている。
しかも暴れだしてからは怒りで精神的余裕が消えたからなのか、ラップを用いた口調を使わなくなっていた。
一部の視聴者からは「ラッパー型ヒューマギアとして製造されたのに政治活動に目覚めた革命児だったのでは?」とも疑われることになった。

自発的に人類への悪意に目覚めたチェケラが登場したことにより、今後のヒューマギアにもチェケラのような自発的に悪意に目覚める存在が出現する可能性が出てきた。
人類との共存という「夢」を目指すヒューマギアが多い中、人類を滅ぼすという「夢」に目覚めたチェケラの末路は、ヒューマギア全体にも大きな影を落とすことは疑うまでもない。*5

フォローをすると、あまりにも汚い由藤のやり口を見たことや天津に煽られながらゼツメライザーを渡されたという点はあるので、一応人間の悪意に介入されたと言えなくもない。
自身も粗末に対応されながらも或人がチェケラを最後まで見捨てずにフォローしていたのは、その流れを見ていたからという部分もあるのだろう。
後述するが、チェケラが悪意に目覚めたのは(結果論でもあるが)飛電側の対応にも問題はあった。

だが、天津に煽られる前から既に人類への敵意を明確に見せており、やはり自我で人類との敵対を決めている事は明白。
また、一部の人間だけを見て人類抹殺に飛躍する思考や人に積極的に暴力を振るう行動など、相手が悪人だったとしても断じて許されるべき思想ではない*6
そもそも「ラッパーなのに煽りに対する耐性が低い」「人間をサポートするヒューマギアなのに人間の指示をまともに聞かない」という時点で、「ラッパー型の商品」として見ても色々と問題があったのかもしれない。

飛電の敗因

お仕事勝負に敗北した一番の原因を考えれば、無論チェケラ自身の性格が大きい。

しかし、チェケラを起用した飛電の関係者の戦略ミスも敗因としては無視できないと見られる。
気性が荒いチェケラは飛電の行動を抜きにしてもいずれどこかで問題を起こした可能性はあるが、少なくともお仕事勝負での覚醒は避けられた余地はあった。

まず、チェケラが悪と化して自ら人間に敵対したのは、討論会にて政治家の賄賂を暴露したことが発端である。
そもそも贈収賄は法律上立派な犯罪であり、本来ならば発覚した時点で速やかに刑事告発すべき案件
現場を押さえた時点でさっさと警察に任せておけば、由藤は逮捕されてチェケラが暴走する出来事には繋がらず、お仕事勝負の結果自体も変化した可能性は高い。

ところが、飛電側は告発をすぐには行うことはなく、世間へのアピールも計算したのか後日の公開討論の冒頭で行った。
公開討論は本来互いの政治思想を議論するべき場のはずなのだが、そのような空間をスキャンダル追及の場に変えてしまったのである。
しかも飛電側は相手にスキャンダルの場を押さえたことを告知していたため、ZAIA側に証拠捏造のための時間まで与えてしまった
結果として、チェケラは人類滅亡を叫んで大暴れし、ヒューマギアへの議論がまともに行われぬまま世間は反ヒューマギアに傾いた。

実は由藤の用意した捏造映像に関しても、飛電側が反論する余地は残されていた。
由藤はチェケラの記録映像を「自身に似せたヒューマギアを用意した」と反論しているが、人工知能特別法第6条では「実在の人物と同じ容姿のヒューマギアを作ってはいけない」と制定されている。
つまり、由藤の言い訳は或人が法律を元に反論しておけば、捏造映像を逆手にとって痛手を由藤に与えられたなんて可能性もあった訳である。
まあそれでも「飛電が密かに法律を破った」的な再反論をされる可能性もあるし、チェケラの方も汚いやり方をされた時点で反論の有無に関係なく暴れていた可能性も高いが…。

これは結果論の一面もあるが、イズがチェケラを選抜したこと自体も采配ミスだったと見る声も一部の視聴者からは出ている。
演説の強さを評価したというイズなりの分析はあり、実際にそのラップによる演説を活かして途中まで支持を集めていたのは確かである。
しかし、チェケラの気性が荒く我が強い、という政治論争にはそもそも向いていない性格を考慮する事が出来なかったのは、ある意味イズの失敗だったのではないだろうか。

さらに言えば、「政治関係のヒューマギアが作れない」事は法で定められた、(少なくとも)業界間では共有しておくべき事実であるため、ZAIA側の勝負提案時に「政治関係のヒューマギアを用意できない」ことを理由として勝負の題目の変更依頼、もしくは自ら勝負の題目を提案する事も可能だったはずだが、或人はこの事実を知らない状態で勝負を受けてしまったことで、自分の首を大きく絞めてしまう事となった。

まあ色々と敗因を分析しても、結局は政治バトルで政治関係のヒューマギアがいなかった時点で飛電の敗北は濃厚だったのかもしれない*7


余談

  • 作中で登場していたチェケラのグッズはプレミアムバンダイでも発売された。バンダナに関しては燃やされていたが…。
    キャップはチェケラが被るという案があったが、演じる副島氏のアフロが大きすぎて入らなかった模様

  • 副島氏は日米ハーフだが産まれも育ちも日本オンリーの方であり、本人いわく英語は逆に苦手との事。

  • また2020年6月28日放送のフジテレビ番組『日曜THEリアル』「もう一度家族になりたい!」にて、副島氏の父親が『仮面ライダー』67話・『仮面ライダースーパー1』にゲスト出演したアメリカ人俳優故ウイリー・ドーシー氏と判明。偶然だが親子2代でライダーにゲスト出演したことになった。

  • 第28話のサブタイトル「オレのラップが世界を変える!」だったが、実際に第28話は或人の社長辞職などゼロワンという番組の世界観において様々な激変が起きた。
    ある意味、確かにチェケラの存在が世界を変えたと言えるかもしれない。

  • 作中でチェケラが人間絶滅を叫んだ際に番組に寄せられていたコメントの中に「がもう@1996」というアカウント名が出ているが、これは『仮面ライダーフォーゼ』の我望光明を連想させる小ネタという説がある。
    ちなみにコメント内容は「どうしたチェケラ」という困惑の様子だったが、共感した視聴者も多いのではないだろうか。

  • これまでのヒューマギアと比較すると上述したように異質な要素が多い事から、1話のみの登場だったのにもかかわらず結果として、その後の或人の主張全てが「チェケラのようになるだけ」で済まされかねない事態になっている。なお、超全集に収録されたインタビューでは、「劇中での問題提起」という形で意図して暴走させた旨を脚本の高橋氏が発言している。

  • チェケラの提示した映像が捏造したアリバイ証拠ですぐに塗りかえられたことから、裁判対決の時に腹筋崩壊太郎の視覚メモリー映像がアリバイとして直ちに認められなかったこともあわせてそもそもヒューマギアの視覚メモリー映像自体の証拠能力が低いものとして扱われている可能性も浮上している。

  • 副島氏がレギュラー出演しているNHKの情報番組「あさイチ」に視聴者からの「先週の仮面ライダーに出演してましたね!観ましたよ」というFAXが番組中で紹介され、司会の博多華丸・大吉も「観てたよ」と発言した。副島氏は同番組でチェケラを「人間の嫌な部分を見て悪くなっちゃう役だった」と紹介している。

  • チェケラと同様に、この一件で良くも悪くも物語の展開に大きな影響を与えることとなった由藤であるが、その後は映画『REAL×TIME』やOV『滅亡迅雷』『バルカン&バルキリー』を含めて再登場せず、以降の動向は不明。考えようによっては事実上の勝ち逃げを果たしたと言えるかもしれないが…。



追記・修正の仕事は…俺達ヒューマギアがやってやるぅ!

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最終更新:2025年01月26日 01:45

*1 饅頭の下に札束を隠すというモロ越後屋を思わせるものだった

*2 ゼツメライザーがカメラに映ったらZAIAと滅亡迅雷の関係が疑われてしまうためである。

*3 この3%の賛成派は恐らく石墨超一郎を含めた、ヒューマギアや或人によって助けられた人と見ることができる。

*4 他のヒューマギアでさえシンギュラリティ到達には長い期間を要しており、同じように負のシンギュラリティに到達しかけた森筆ジーペンも例外ではない。

*5 さらに言えば「そうなったヒューマギアをどうするのか」という別の問題もある。再生させても敵対するのは変わらず、暴走ではないためセキュリティやプログラム関連の手段も効果が薄く、自我を持っているためハッキングも望み薄……と、実質破壊・根絶する以外に方法がない。

*6 もっとも、人類の歴史を見ると一部の人間の行動・言動から無関係かつ善良な者も巻き込んだ虐殺や戦争に発展したケースは山ほどあるのだが。

*7 実は天津が仕掛けてきた五番勝負は美的センス・幸福の基準の判断・善悪の判別・人命救助・政治活動と、全て人工知能の苦手分野に偏っている。政治活動以外は全て対応するヒューマギアが存在しているのも特徴。