我望光明/サジタリウス・ゾディアーツ

登録日:2012/04/30 Mon 16:42:56
更新日:2020/06/06 Sat 17:44:29
所要時間:約 6 分で読めます




私は矢だ!常に真実を射抜く矢だ!


我望光明(がもう みつあき)とは、『仮面ライダーフォーゼ』の登場人物かつ、本作のラスボス

演:鶴見辰吾

弦太朗達の通う私立天ノ川学園高校の理事長。

元宇宙飛行士であり、NASAや各国の宇宙局にコネクションを持ち、学園都市を建設するほどの地位を得ている。
著書も書いており、ヒロインであるユウキの憧れの存在でもある。

基本的には温和で生徒想いな人物。
ラビットハッチの入り口であるロッカーが大杉に捨てられ(実は隠していただけだが)月に賢吾が閉じ込められた時、アポなしで直談判に押し掛けた*1ユウキにも、嫌な顔一つせず業務の手を止めて静かに耳を傾けるほど。
常に生徒の可能性を限界にまで伸ばすために全力を尽くす人で、こっそり学食で生徒の栄養バランスを考えたメニューを作ったりもしてる。

しかしその裏の顔は、今作の敵組織であるホロスコープスの首領でもあり、学園に幹部を通じてゾディアーツスイッチをばら蒔き騒動を起こしている。
彼にとってあくまで学園は「私の宇宙」と言うべき自分の庭らしい。
生徒達の可能性を開花させるのも優秀な人材育成が目的だが、その大元を辿ればホロスコープスへの覚醒を促す目的が隠されている。
(とは言え教育者としての熱意そのものは本物である)

ラストワンを超え、黄道十二星座のゾディアーツとして覚醒した者を組織に迎え入れ幹部としている。
基本的に幹部へは自主性を尊重する鷹揚な態度を取っているが、結果を出せない者・失敗した者は容赦なく切り捨てダークネビュラへ送るなど、本質的には冷酷な独裁者で、用いる手段もどちらかというと強引な力業であることが多い。
また、幹部をパワーアップさせる「超新星」と呼ばれるエネルギーを生成する能力や催眠術も扱え、学園を探りにきた刑事達を催眠術に掛けて退散させるなど行っている。
その時、瞳が赤く染まる描写がある。そのため正体バレ前は「赤い目の男」とクレジットされていた。

自身の秘書兼ボディーガードである立神ヴァルゴ・ゾディアーツ園田など心酔している者が多いが、速水からは完全に畏怖の対象と見なされるなど、その支配力はカリスマと恐怖の両面から成り立っている。
作中でその孤高な人物像は「太陽」と表されるが、実に的を射た評だろう。射手座だけに



作中での行動

(以下ネタバレ有り)


上述の通り物語前半から登場していたものの、基本的に部下にスイッチをばら撒かせるだけで、表立って行動はしていなかった。

劇場版では、ホロスコープスもまた財団Xの支援を受けている事が判明しているが、レポートを提出していない事に業を煮やされ、TV版第33話では地下駐車場で使者が接触するも、立神に撃退させている。
ちなみにこの研究は後にホロスコープススイッチの複製に使われた。

その後計画が最終段階に進み、速水校長に指示をして弦太朗達の修学旅行先を京都に変えさせ、立神を同行させた。
余談だが、この変更のおかげで30分後の番組と同日程で行き先まで被るというミラクルが起きた。

そして、任務その物には成功したものの、フォーゼに完敗した速水をダークネビュラ送りにしようとする。
だが、土壇場で速水がリブラの超新星の能力である「ラプラスの瞳」に覚醒したため、ダークネビュラ送りは延期とした。
この際に彼も黄道十二星座のゾディアーツであり、射手座(サジタリウス)の使徒だと判明した。

そして終盤、その目的はゾディアーツスイッチを集め、宇宙からの使者『プレゼンター』に会う為だと明かされる。
また、子供の頃にプレゼンターの声を聞き『いつか必ず会いに行く』と約束していたらしく、その熱意は並々ならぬものだった。

後に江本や賢吾の父という仲間を持つが、『安全性はあるが、開発に時間がかかる宇宙航行手段』であるアストロスイッチを推す賢吾の父と対立してしまう。
賢吾の父のアストロスイッチ案では自分が生きている内にシステムが完成しないことは明確で、自らプレゼンターと会うことが不可能となってしまう。
そのため自ら開発した人間の強制進化を促進するゾディアーツスイッチでプレゼンターに会うことを計画し、最終的に賢吾の父を殺害してしまう。
(実際に手を下したのは別の人物だが)

そしてラストではコアチャイルドとして覚醒した賢吾を消滅させ、プレゼンターの元に旅立とうとする。
しかしフォーゼとの闘いに敗北、自分の箱庭から決別した生徒の姿、それでも尚自分と友達になろうとする弦太朗に心打たれ、プレゼンターに会う夢をライダー部に託したのであった。


最期は強制進化の影響でボロボロになりながら宇宙を見上げ、

「約束は果たせなかったな……だが、私の教え子達が必ず会いに行く。その時は、よろしく頼む」

と、静かに消滅していった。
ちなみに事切れる少し前、アクエリアスのスイッチを使い、コアスイッチを復元している。恐らく立神同様特殊体質だったのだろう。
最後の最後で理事として後進に夢を託していったのだった。


自身を庇った速水を「衛星としては当然」と言うなど、目的に近づくほど冷酷になっていったのか、それとも計画開始後の人間はあくまで駒としてみていなかったのかは不明だが、目的のためならどこまでも冷酷に徹する。
ただ、人間としての感情は残っていたようで、友人だった江本が裏切り者だと判明した際は悲しんでおり、江本の処刑が完了した後にも一人で彼の名を呟いていた。
この他にも、劇場版では(共通のより強大な敵が登場していたとはいえ)ライダー部に協力したり、選抜試験では遊び心を感じさせる問題を出題したりと、必ずしも純粋悪とは言えない人物である。

幾人もの命を奪った罪はもちろん許されるものではないが、どこかで道さえ誤らなければ……と思わざるを得ない人物でもある。



サジタリウス・ゾディアーツ


私は……人類の進化の頂点に立つ、サジタリウス・ゾディアーツ……!
平伏せ、未熟なる若者共よ!

射手座を司る十二使徒。
上記のとおり我望が射手座の十二使徒と判明したのは中盤頃だったが、本格的に登場したのは42話。
裏切り者のヴァルゴ・ゾディアーツを処刑するためにフォーゼたちの前に現れた。

左腕に折り畳まれた弓・「ギルガメッシュ」を持ち、右腕からコズミックエナジーの矢「アポストロス」を放つ能力を持つ。
更に周囲にあるエネルギーを吸収し、矢として発射する事も可能。
作中では燃え盛る炎を吸収して火の矢として放ったり、天に向け放った後、無数の矢となって敵を攻撃している。
他のホロスコープスとは桁違いの戦闘力を誇り、フォーゼのコズミックステイツやメテオストームをも軽くあしらい、両者のリミットブレイクをも完全に封じるなど、最強のゾディアーツに恥じぬ実力を持つ。

12個のホロスコープススイッチを揃えればワープホールであるダークネビュラを開く事が出来るが、その間は攻撃力が0になるという最大の弱点が存在する。

例のアナグラムとして、スイッチャーである我望光明の光明は太陽神アポロンのもう1つの呼び名「光明神」から来ている(我望光明→光明神(アポロン)→弓矢の神→サジタリウス)
メインライター、中島かずき氏によると、最初は太陽の怪人にする予定だったらしく、射手座になったのは、彼も十二宮に収める事になった為で、名前と弓矢の関連も実は後付けであった。
まぁそもそも最初から射手座を特別扱いなんて、他の星座からすれば顰蹙ものだしな。

そうは言いつつも優秀な生徒や英雄を送り出す学園を作るなど、神話の射手座を思わせる役所をなぞっていたり、太陽と射手座の組み合わせが過去のニチアサ作品に存在していたりと違和感が無い組み合わせではある。

射手座の馬要素はどこへ行ったのかというと頭の骨ぐらいである。デザイン画の時点ではもう少し馬要素があったらしい。

覚醒前は何座のゾディアーツだったかは不明。
まぁ覚醒シーンが回想されたとしても過去作の怪人のスーツ流用だっただろう。


サジタリウス・ノヴァ

サジタリウスの超新星形態。
基本カラーは赤。
装飾品が多かった進化前と比べるとシンプルな姿になった上、額に仮面ライダーのような複眼まで現れた。
射撃戦をメインとしていた進化前とは正反対にマッシブな肉体から繰り出す強力な肉弾戦を得意としている。
また必殺技として、自身をコズミックエナジーの矢として敵に飛び蹴りを繰り出す技(所謂ライダーキック)を持ち、コアチャイルドとして覚醒した賢吾すら死に至らしめた。
ただし、ダークネビュラ開放中に攻撃力が0になるという弱点は変わっていない(それでもリミットブレイク連発に耐え、コズミックステイツとほぼ互角に渡り合ったが)。

最終話においてはフォーゼのロケットステイツから始まる各ステイツのリミットブレイクやライダーキックに耐える強さを見せるが、彼の支配からの卒業として放たれたライダーロケットドリルキックからの連続リミットブレイク、青春銀河大大大ドリルキックに遂に敗れる。

奇しくも頭部の変化が仮面ライダー誕生の経緯を見事になぞっており、進化前が骸骨→進化後がバッタとなっている。
射手座要素が無くなったと突っ込まれがちだが、ケンタウロスのモチーフである馬を仮面ライダーの乗騎であるバイクに置き換えればこの変化はあまり違和感が無いかもしれない。下半身バイクということではない。
ちなみに1号も馬に乗ったことがあり、クウガに出てきたゴウラムも元々は馬の為の武装だった。



【本編外での活躍】

映画「仮面ライダー3号」ではフェニックスやデェムシュと一緒に仲良く再生怪人の仲間入りをしている。
しかし何故か仮面ライダーギャレンと戦うという妙に意味深なカードを組まれた…というか絶対にスタッフ狙ってるだろ!
最後は夏の星座繋がりで、ゼロノスゼロフォームの『スプレンデッドエンド』を喰らって敗北した。(ちなみに、電王作中にて野上愛理が経営していた『milk_dipper』とは射手座にある南斗六星の事である。結構考えられた小ネタだ。)


「仮面ライダーゴースト 伝説! ライダーの眼魂!」では、フレイに使役される怪人の一体として登場。
原典同様に鶴見氏が声を担当している(フォーゼだけに友情出演)。
メインとなるフォーゼ編に先駆け、鎧武編から登場。ロード・バロンにすれ違い肩をぶつけられている。

フォーゼ編では、妹を救うためにタケル達と戦った過去を持つマコトを、自身と同じ目的のためなら手段を選ばない孤高の存在と見做し対峙する。
タケルと出会ったことで変わったと宣言したマコトがフォーゼ眼魂に認められ、
変身した仮面ライダースペクター フォーゼ魂に敗れ、彼を認めながら爆散した。

「それでいい、人との絆が人を強くする」

仮面ライダージオウではアナザーディケイドに召喚されて、ジオウを苦しめるが、オーマジオウの出現で劣勢になり、ワンパンで文字通り天に上げられて星になった。
能力は凶悪だが一緒に呼び出された他の連中と比べると動機が平和的なヤツ。*2
フォーゼが存在しないまま歴史が復元されたので友情とかそういうのについては特にないまま終わったのだろう。



【余談】

サジタリウスの背中はペガサス・ゾディアーツのものと形状が同じ。

演じた鶴見氏はアニヲタ的にはテレビ東京の曹操(三国志)、NHKの徳川家康(へうげもの)の声を充てた人物で通るか。
同年代的には金八先生第1期で当時は可憐だった魔王杉田かおると中3で子作りしたり(その時の数学教師役も後に戦隊の敵役に)、映画『翔んだカップル』で薬師丸ひろ子と同居したり、
『高校聖夫婦』でいとうまいこと結婚するなど、長らく羨望の対象として君臨している。

中の人のツイッターでは、ファイナルイベント後にみんな仲良く写った集合写真が見れる(ライダー部&理事長&ダディ&獅子)。
弦太朗の中の人のブログでも、少し違う写真が見れる。


追記・修正はホロスコープス12人を揃えてからお願いいたします

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