登録日:2020/10/09 (金) 18:19:35
更新日:2024/11/30 Sat 14:30:05
所要時間:約 8 分で読めます
◆概要
『
ラブライブ!サンシャイン!!The School Idol Movie Over the Rainbow』は2019年1月4日に公開されたアニメ映画であり、テレビアニメ『
ラブライブ!サンシャイン!!』の完結編である。
全国ロードショー終了後も作品舞台となる
沼津市の劇場など一部で上映が継続されたり、復活上映も行われたりしていた。
ポスターに書かれているキャッチコピーは
きっと明日も輝ける! 9人の少女たちの青春学園ドラマ、ついに映画化!
新たな試みとして
- 平日開催の応援上映
- 登場キャラが週替りするフォトセッションコーナーの設定
- ULTIRA上映の実施
- 映画冒頭7分を全国ロードショー後にYouTubeで無料配信
が行われた。
今回の舞台は沼津とイタリア。
前作では行先の国名・都市名を「海外」とぼかしていたが、本作ではイタリア、ヴェネツィアなどの固有名詞をバッチリ出している。
◆あらすじ
浦の星女学院のスクールアイドルとして参加する最後の「
ラブライブ!」で見事優勝を果たしたAqours。
新たな学校への編入の準備を進める2年生、1年生の前に、想定外のトラブルが連発!?
さらに、卒業旅行へ向かった3年生が行方不明に!?
離れ離れになって初めて気づく、お互いの存在の大きさ。
新しい一歩を踏み出すために、Aqoursが辿り着いた答えとは--?
みんなで目指した輝きのその先へ!
未来へはばたく全ての人に贈る、最高のライブエンターテインメント・ムービー!
◆登場人物
■黒澤ダイヤ CV:
小宮有紗
■松浦果南 CV:
諏訪ななか
■小原鞠莉 CV:
鈴木愛奈
浦の星最後の卒業生で元Aqoursのメンバー。イタリアへ3人で卒業旅行に出掛けたまま行方不明となり、捜索にやってきたAqoursの面々によってヴェネツィアで発見される。
Aqoursとはすんなり再会を果たしたが、行方を晦ましていたのにはとある理由があった。
■鹿角聖良 CV:
田野アサミ
■鹿角理亞 CV:佐藤日向
ご存知
Saint Snowのお二人。千歌がメールしたタイミングで函館から東京に来ており、内浦へやって来る。
- よしき CV:松田利冴
- いつみ CV:金元寿子
- むつ CV:芹澤優
ご存知Aqoursを支えるよいつむトリオ。
曜の従姉妹で浦の星の統合先となった静真高校の生徒。
ボクっ娘の
予告で「曜の彼氏!?」というテロップが入っていた女の子。
静真で数少ない浦の星生へ理解を示す人間で、Aqoursの良き協力者となる。
小さい頃にイタリアに住んでいた事がある帰国子女で、行方不明になった3年生を探しにイタリアへ向かったAqoursのお供をする。
テレビアニメ2期でもちょろっと登場していた
ママライブ!勢の一人。特報第一弾にも映っている。
日本人離れしたテンションと長い金髪の持ち主で、娘以上に英語訛りの尊敬語と謙譲語の混じった
日本語で会話する。二輪免許持ち。
三津の砂浜にヘリで現れ、卒業旅行に出たまま行方不明となった娘を探すようAqoursの面々が埋もれるほど大量のコインチョコを支給し、別途謝礼の存在をちらつかせて依頼するのだが、交渉中に不審な笑みを浮かべたりと、どこかこの依頼には裏がある様で……。
中の人はご存知の通り
国民的5才児を長年演じていた超大物。
誰が言ったか、小原しんのすけ。
実は鞠莉達3年組3人のイタリア行は卒業旅行ではなく家出。鞠莉を見つけ出したら謝礼を渡すというのは娘の縁談(しかも、相手は鞠莉が一度も会った事の無い男)を進めて、彼女の自由を奪う為。その為には手段を選ばず、同じAqoursで知り合いという以外は、無関係の千歌達を利用して誘き出そうとしたり、イタリア中にポスターを貼り付けたりと、やりたい放題。
アニメ1期で留学先から浦の星へ戻ったことで留学先の卒業資格を喪い、浦の星廃校阻止の為ならとスクールアイドル活動へ関わるのを承諾するも結局廃校は回避出来ず、夫からは度々堪えるよう言われていたが遂に我慢の限界を突破。
娘の意思を無視して縁談をセッティングし、それに嫌気が差した鞠莉は果南とダイヤを引き連れて小原家の親類の持つ別荘があるイタリアへ逃避行を繰り広げることになったのだ。
スクールアイドル活動を「くだらない」と唾棄し、お転婆娘に育つ引き金になったダイヤ・果南を快く思っていなかった(ダイヤのことは『デスワァ』、果南のことは『ハグゥ』と呼んでいる)が、娘から持ちかけられたイタリアでライブを開いて人々を感動させる事が出来れば縁談を止め、後は自由にさせる事を承諾。
見事ライブを成功させた娘達を認め、ややギクシャクしていた母娘関係も改善された。
余談だが、劇場版BOOKの監督インタビューによると
- 鞠莉の母は本当は鞠莉の事を理解してあげたくて、そもそもスクールアイドル活動は内心では既に許してきた
- 実は鞠莉を本気でイタリアで捕まえてどうこうするつもりも、見知らぬ誰かと本当に結婚させるつもりも、最初からない
- 鞠莉が高校生活を自分のやりたいように過ごす事を、ダイヤや果南に目を光らせつつも何だかんだで許してきた
- 故に最後のけじめとして、「あなたの価値をちゃんと見せてみなさい」と一人の親としてちゃんと投げかけてやらなきゃいけなかった
とのこと。とはいえ、やり方がぶっ飛んでいるのは紛れも無い事実なので、後述する静真高等学校の一部の保護者達と同様に、彼女が悪役的な立場に見えてしまうのも仕方が無い事ではあるが。
よしkヨハネの中学時代の同級生で、決めポーズも出来る立派なリトルデーモン。
実はアニメ1期5話『ヨハネ堕天』以来の再登場である。
◆挿入歌
キービジュアルで着用している衣装はこれのもの。
オープニングテーマとして扱われており、
浦の星女学院
東海バス長浜バス停付近
三の浦総合案内所(聖地巡礼の拠点ともなる場所で、ラブライバーからの寄贈で各種グッズが置かれ、多くのポスター(何故か1枚だけ「
ゆるキャン△」)も貼られている)
伊豆・三津シーパラダイス
十千万
松月
あわしまマリンパーク
仲見世商店街
沼津駅・
東海道本線上り(3・4番線 熱海・
横浜・東京方面)ホーム
善子のマンション
リコー通り(沼津駅北口)
ドールハウスKIMURA
展望水門びゅうお
松浦酒店
マルサン書店
Grandma
つじ写真館
沼津駅前さんさん通り(沼津駅南口)
狩野川河岸
伊豆長岡駅
三津浜海水浴場
でAqoursの面々が歌い踊る。なお一部の場所ではそこで実際に働いている人がカメオ出演している。探してみよう。
歌うのは3年生の3人。ラブライブ!劇場版の定番ミュージカル演出曲として起用され、パーソナルカラーのドレス、ワーゲンバスなどアニメ1期BD特典曲の『G線上のシンデレラ』やアニメ2期10話『シャイニーを探して』とのつながりを思わせる要素がてんこ盛り。
- Hop? Stop? Nonstop!
作曲:Kanata Okajima、Keisuke Koyama
編曲:Keisuke Koyama
特報第1弾で使用されている前作におけるAngelic Angelポジションに相当する事実上の劇場版テーマソング。ローマのスペイン広場で3年生組を含む9人で披露した。
Saint Snowがラブライブ決勝ステージで歌うはずだった曲を劇場版で初お披露目。
- Brightest Melody
作曲:光増ハジメ
編曲:EFFY
Aqoursの楽曲。3年生を含む9人で歌うアニメ時空では事実上最後の楽曲。3年生だけ衣装が違う。(この衣装が変わるシーンは、卒業生組が、卒業で在校生組と違う道を歩む(=同じ道を歩むことはできない)ことの暗喩だと思われる。なおこの早着替えは、リアルのライブでも再現されている)
- Next SPARKLING!!
作曲・編曲:Carlos K.
挿入歌&
エンディングテーマ。6人体制のAqours最初の曲という位置づけだが、3年生組にもちゃんと出番が存在する。
1番は沼津駅南口の特設ステージで6人で歌われ、6人を見送る3年生組や月、鞠莉の母たち観客の姿も描かれるが、
2番になると本来歌うはずの無い3年生が登場。同時に前作ED『僕たちはひとつの光』と同様に背景が非現実的な空間へと変化し、9人全員でのパートへ突入する。
ここからはもう「伝説となったAqoursがファンへと送るフィナーレ」となるわけである。
◆静真高等学校
浦の星女学院最後の在校生36名の編入先。
生徒数が少なくのどかな雰囲気の漂う浦の星とはまるで真逆の部活動にかなりの熱量を注いでいるマンモス校で、全国大会への出場実績を持つ部活を複数持つ。
浦の星生の編入が明らかになると一部の保護者が
浦の星の生徒が既存の部活動に入ることで
- 空気が変わることで部活への熱量が減り、全国大会へ出られなくなる
- 静真の生徒と元浦の星の生徒で対立が起き、部が瓦解する
などの懸念(と言うよりは、余りにも陰湿な言いがかり)を表明し、編入反対の意思を示す。
そのようなことが起きる可能性は低いと生徒・教師陣が何度も説明するも受け入れ反対に凝り固まった一部保護者の考えを改めることは出来ず、妥協案として浦の星生を廃校になった上香貫の元
小学校を借りた分校へ通わせることで決着した。
言ってしまえば隔離である。
分校は目の前にバス停があり、バスを降りて2秒で学校という好立地だが建物は長年放置されていたせいかかなり荒れ果てており、長くても2年程度しか使用しないとは言え学校建築物に求められる耐震基準を満たしているかどうかすら怪しいレベル。
本校のモデルは市内杉崎町にある学校法人沼津精華学園が運営する沼津中央高等学校。学校サイドは敷地外から見るだけであれば歓迎という異例の姿勢を示しているが、敷地内立ち入りが御法度なのは浦の星のモデルになった学校と同じ。
そして分校のモデルは市内上香貫にある沼津市文化財収蔵庫。1936年に当時の東京市赤坂区が区内にある小学校の改築時に出た廃材で建設した赤坂区沼津臨海学園に端を発する歴史ある建物。元小学校という設定も多分ここから。
現実でもバスが門の目の前に停まる。敷地内へ立ち入ることは出来ないが、初登場シーンと同じアングルで写真を撮ることは出来る。
◆余談
- 劇中の浦の星女学院前バス停は浦女廃校により廃止され、バス停の標柱には「浦の星女学院前」の名前を隠すように以下の文面が書かれた張り紙がされている。
いつも当バスをご利用くださいましてありがとうございます。
- 1stシングル『君の心は輝いてるかい?』からテレビアニメ・劇場版でも登場している小田急電鉄グループの東海バスオレンジシャトルは、映画公開の翌年に同じ東海バスグループの地域子会社と合併して株式会社東海バス沼津営業所になったため、東海バスオレンジシャトルとして登場するのは本作が最後となる(エンドクレジットはTB 東海バス名義)。
- エンドクレジットには実際のベネチアでは、公共店舗の特約エリアや指定された休憩所を除き、飲食を目的に立ち止まることは禁止されています。という一文がある。ベネチア巡礼を考えている人はよく覚えておくように。
- OPムービーに沼津駅東海道本線ホームが登場しているが、こちらはJR東海が直接協力している訳ではなく、沼津駅及び静岡駅の駅施設を管理するJR東海の地域子会社・静岡ターミナル開発が間接的な取材協力に応じた為である。
- 元々JR東海はアニメ作品への制作協力には断固否定的な立場にあったが、2014年の社長交代以後段階的に協力するようになり、本作品が公開された2019年の4月から6月にJR東海が幹事となって開催された「静岡デスティネーションキャンペーン」では、Aqoursを起用した観光誘客ポスターを使って沼津駅でポスタージャックを敢行するまでになった。
しかもその様子はJR東海が運営する通販サイト『いいもの探訪』内の特集『駅長さん探訪』でも紹介されている。
そしてその効果は、翌2020年2月の身延線臨時急行列車「ゆるキャン△梨っ子号」の運行へと繋がっていくのであった。
Aqoursらしく進んだ追記・修正をお願いします。
- 実は鞠莉の母親は胡散臭い喋りかたをしてるだけの純日本人という点 -- 名無しさん (2020-10-09 21:32:42)
- ↑ならあの金髪は!? -- 名無しさん (2020-10-09 21:39:26)
- ↑アニメ版だと鞠莉の父親がイタリア系アメリカ人で鞠莉はハーフという設定 -- 名無しさん (2020-10-09 22:50:47)
- 黒澤ダイヤの存在感とかいうよくわからない評価 -- 名無しさん (2020-10-10 16:28:47)
- ↑宝塚のトップスターみたいなもんかと。 -- 名無しさん (2020-10-10 22:28:09)
- 静真のモデルとなった沼津中央は、公式サイトを見ると、色々なコースがある、虹が咲のような高校っぽい。 -- 名無しさん (2020-10-17 09:59:49)
- 虹が劇場アニメ化したら、どこに飛び出すんだろう。やはりエマ絡みでスイスか? エマの弟たちいるし -- 名無しさん (2020-12-23 19:55:19)
- そういえば、ダイヤさんは東京に進学したんだから、時々は沼津に帰ってこれるんじゃないかな、と思うのは野暮だろうか(´・ω・`) さすがにAqoursで歌うのは無理だろうけど、彼女たちの様子を見に来たりするぐらいならできるんじゃないかと思うんだけど。 -- 名無しさん (2021-03-13 12:21:21)
- 今日Eテレで放送するよ -- 名無しさん (2021-05-02 09:00:41)
- それにしても、鞠莉ママ、なぜ日本人なのに金髪なのか永遠の謎w あと、月たんは、あの後はやはり、Aqours入りはしないけど、ダイヤさんポジ担うことになるのかな。生徒会長だし。 -- 名無しさん (2021-08-01 12:46:23)
- 「理由なき悪意がAqoursを襲う」の一言で表せた映画だった -- 名無しさん (2023-10-30 00:43:31)
- 波に関しては書かれてないのね -- 名無しさん (2024-11-30 14:30:05)
最終更新:2024年11月30日 14:30