朧(銀魂)

登録日:2021/01/26 (Tue) 00:00:15
更新日:2024/11/18 Mon 20:48:37
所要時間:約 3 分で読めます




※注意※
この項目は銀魂本編のネタバレを多分に含んでいるため、
原作及びアニメ最終盤を見てから閲覧する事を推奨します。






天に噛み付き地に落ちた鬼が…何故またこんな所をさまよっている?
天にすべてを奪われた鬼が何故また天に吼えている?



銀魂』の登場人物。

身長:180cm
体重:71kg
誕生日:3月26日
CV:井上和彦悠木碧(幼少期)


【概要】

暗殺組織・天照院奈落の(表向きの)首領にして最上位の実力を持つとされる奈落三羽烏の一人。
縮れた銀髪と血色の悪い肌、目元の濃い隈が特徴。
顔には大きな刀傷があるが、単行本45巻の表紙ではミスで消えてしまっている。

淡々と命令に従い対象を殺害するその様はまさに文字通りの暗殺者で、幕府や天導衆の命の元に多くの対立勢力を闇に葬ってきた。
銀時らの師である吉田松陽の捕縛・処刑にも関与しており、この時最後まで抵抗しようとした高杉の左目を潰した張本人でもあり、彼らとはまさに因縁の間柄。

戦闘では得物の錫杖型の仕込み刀や毒針などの暗器を用いる他、相手の経絡(いわゆる人体のツボ)を毒針や気功術で突く事で身体の内側からダメージを与える術も持つ。さらにこれを自身に応用する事で致命傷を回避する事も可能。

前述の通り松陽の死に関わった当事者だが、同時に松陽への思い入れを感じさせるような表情を時折見せる事がある。また、見廻組副長の今井信女はかつての同僚にあたる。


【本編での活躍】

一国傾城篇にて初登場。
定定の護衛として銀時と対峙し、一時は瀕死にまで追い詰めるも予想外の抵抗にあい、江戸城の天守閣から共に落下するが、落下先に突き刺さっていた洞爺湖に貫かれ敗北。
死亡したかと思われていたが経絡を操作し致命傷を免れており、定定が暗殺された事もあり天導衆の麾下へと戻る。

その後将軍暗殺篇で再登場し、高杉に重傷を負わせたうえ銀時を狙うが高杉の不意打ちにあい左目を失う。天導衆が手を引いたためその場は去る。

さらば真選組篇では一派や真選組見廻組をまとめて殲滅するためあわやのところまで追い詰めるが、近藤佐々木の一計に嵌められ、土方と近藤の剣撃を同時に受け倒れる。

烙陽決戦篇でも先の戦いで斬り落とされた左腕に義手を装着し戦陣に赴くが、度重なる致命傷により肉体は限界を迎えていた。
それでもなお、首領である虚への最後の忠として高杉の前に立ちはだかる。










以下、洛陽決戦篇及び本編の過去に関わるネタバレ










先生、申し訳ありません。約束を破ってしまって。
あの時からこの命は無きものと、先生のために捨てようと決めておりました。
先生の志くらい守れねば、まだ見ぬ弟弟子ぐらい守れねば、一番弟子とは言えないでしょ。
先生、きっとわれらの学び舎を。松下村塾を。


その正体は虚の中の吉田松陽としての人格に大きな影響を与えた人物
松陽の一番弟子にして、銀時、桂・高杉・信女らにとっては兄弟子となる存在。

元々は幼少時にとある屋敷の奉公人として働いていたが、ある時奈落の襲撃を受け*1、彼もまた巻き込まれて致命傷を負った(顔の傷は、この時に負わされたもの)。
ただ死を待つだけの中、気まぐれか哀れみか虚が自身の血を分け与えた事で命を取り留める*2
恩義を感じた朧はそのまま奈落に入り、虚を「先生」と呼び慕い小姓として仕える。
尤も虚は朧を殺し屋に育て上げるつもりはなく、自身の暗殺術は決して伝えようとしなかった。

そんなある時、ふとした会話の中で「学び舎を開いてはどうか」と朧が勧めたのがきっかけで虚は奈落を脱走し、朧も誘い出される形で同行する。
道中の松の木の下で立ち上げた学び舎「松下村塾」の一番弟子として、二人はまだ見ぬ弟弟子が増えるのを楽しみにしていた。
だが、追っ手を振り切れないと考えた朧は、虚が眠っている間に罠を利用して追ってを道連れにしようとし落石に巻き込まれる。結果虚は逃げ切ることができ、朧自身も不死の血により一命をとりとめる。

その後は奈落の首領にまで上り詰め、たとえ教えに反し手を血に染めようとも、奈落の意識を松陽から逸らすことに尽力していた。
それでいいと思っていたある時、偶然にも松陽やその弟子達とすれ違った時に心が揺らいでしまう。
やがて寛政の大獄が起こり、弾圧の過程で松下村塾を襲撃し松陽を捕らえ殺害までの状況へと事を進める。
これで松陽を甦らせれば万事上手くいくと考えていたのだろうが、甦ったのはまったく別の人格だった。
しかし、師を裏切ってしまった事、弟弟子達にも顔向けできなくなった事から、朧は二度と約束をたがえまいと不死の血を流し尽くすまで恩人に仕える事を誓う。

とくと見ました、先生。自慢の弟弟子を。

高杉との激闘の中でこれらの真実を明かすも、死闘の末ついにその刃の前に倒れる。
今わの際、高杉に虚の正体と真の目的を伝えると、虚の打倒を託し息を引き取る。

もし…やり直せる…なら…オレは…オレは…お前たちに…なりたかった…。

その遺体は、高杉の手によって、荼毘に臥さる。
遺灰は松下村塾跡地に埋葬するため高杉が持ち続けていたが、アルタナ解放軍との戦いで重傷を負った高杉がその血に望みをかけ取り込んだことで、不完全ながらも彼の命を繋ぐ事となった。


【余談】

担当声優の井上和彦は、偶然にも一国傾城篇が放送されたのと同時期に、別のアニメでもCV杉田智和一見いい加減な主人公不死身の宿敵役として共演している。


追記・修正は師と弟弟子達の幸せを願いお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 銀魂
  • 井上和彦
  • 悠木碧
  • 天照院奈落
  • 首領
  • カーズ←ではない
  • 銀髪
  • 元奴隷
  • 弟子
  • 奈落三羽烏
  • 悲劇の男
  • 哀しき悪役
  • どうしてこうなった
  • 貧乏くじ
  • 善意のすれ違い
  • 自己犠牲
  • 八咫烏
  • 不老不死←の成り損ない
  • 隻眼
  • 隻腕
  • 松下村塾
  • 毒属性
  • 兄弟子
最終更新:2024年11月18日 20:48

*1 恐らくは反幕系の関係者だったのかもしれない。

*2 のちに虚の血を取り込んだ天導衆のほとんどはその力に肉体が耐えきれず崩壊していたため、文字通り奇跡だったといえる。驚異的な生命力もこの不死の血に寄るところが大きい。