登録日:2021/01/31 Sun 22:16:06
更新日:2025/01/23 Thu 23:34:03
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『ぺーパーマリオ カラースプラッシュ』(
Paper Mario: Color Splash)とは、
Wii Uで発売されたペーパーマリオシリーズの5作目である。
【ストーリー】
ある嵐の夜、
マリオの家に深刻な表情をした
ピーチ姫と
キノピオが訪れる。
ピーチ姫は持っていた手紙のようなものを差し出す。なんとそれは
色抜けしたキノピオだった!
キノピオにつけられた消印と切手をもとに一行は「イロドリアイランド」へ向かう。
そこで
マリオたちが目にしたのは、いたるところが色抜けした「イロドリタウン」だった!
タウンの真ん中にある名所「イロドリの泉」から現れた「ペンキー」とともに、各地に飛ばされたペンキスターを探す旅が始まる。
【概要】
2016年10月13日発売。『
ペーパーマリオ スーパーシール』の続編として開発され、同作品のシステムをもとにしている。スーパーシールは若干残念な部分が多く、賛否両論の出来だったため、このことに対して不安がるシリーズファンは多かった。しかし実際には、
スーパーシールの不満点ほぼすべてが改善され、手堅くまとまった出来になっている。
一例
- 経験値、レベル廃止→レベル自体はないが敵を倒すことでペンキ容量が増えて進みやすくなるため、雑魚敵を倒す意味が存在する。
- ボスの謎解きがノーヒント→サポートキャラ、ペンキーがヒントを出すようになった。
- モノを使うまでがめんどくさい→モノは即座に使えるようになった。
- ストーリーが薄い→各ステージの個性が大きく増している。
- サウンドテストが歯抜け→全曲収録されるようになった。
暗く、まるでホラゲーのような雰囲気のオープニングとは打って変わって全体的な作風は明るく、シリーズ特有の鬱暗い展開は少なめで、はっちゃけたギャグ展開が多いのも特徴。その分シリアスは後半まで控えめ。
ステージは前作同様コース制かつ3Dマップだが、前述したとおり各ステージの特徴は大きく異なっており、草原やビーチ、山登りに砂漠といったよくあるものから、
全体的に大きかったり小さかったりする森や列車の整備工場および敵に奪われた列車の内部、サーカステント、闘技場、じゃんけん大会、
どことなく懐かしい世界など多種多様。シリーズ恒例のクイズショーも健在。時にはピザを作ったり
リアルなステーキと戦うことも。
ステージ内には色抜けがあり、色が抜かれたオブジェクトは使用できず、
キノピオの場合はなんと意識を失ってしまう。
ハンマーで色抜けを叩くことで色が付き、修復される。
修復にはペンキが必要で、これは木や花をハンマーでたたいたり敵を倒した時に出てくる「ペンキ玉」を集めることで回復できる。ペンキは後述のとおり、戦闘でも使用する大事な要素である。マメにペンキを回復させておこう。
時にはハンマーではまず直せないような非常に大きな色抜けも…どんなふうに直すかはぜひプレイして確かめてみてほしい。
ステージ内の「小ペンキスター」を叩くことでクリアとなる。ボスのいるステージでは、上位版にあたる「大ペンキスター」を見つけ出す必要がある。
戦闘システムに関しては前作のシールにあたる「カード」を使用する。
カードには前作にあったようなジャンプ、ハンマーのどの攻撃や回復手段のキノコなどの通常カード、前作のモノシールに準ずる「モノカード」に、新しく敵キャラが味方として攻撃してくれる「敵カード」などが存在する。
自分の所持しているカードだけでなく、「ラッキースロット」を利用することで、使用できるカードを増やすことが可能。
ちなみに敵の体力はゲージや数値ではなく、ダメージを受けるたびに白くなっていく、という形で表現される。
前作から続投したリアルな「モノ」に関しては前作以上にはっちゃけていて、地球より巨大な扇風機、一見ポップだが冷静に考えると結構グロい栓抜き、神々しい乾電池にワープさせるのではなく竜巻で攻撃する笛など多種多様。
通常カードはアイコンの大きさで強さを、数で攻撃回数を現しているほか、使用する際、ペンキを使うことで威力が上がる。あらかじめペンキが塗られたカードも存在。
もちろんカードは謎解きで使うこともある。また、一部のボスを撃破するには特定のモノカードが必須である。
また、そのほかのシステムとして「キリトリ」と「テンカイハンマー」が存在。
キリトリは使用することでコースが一枚の紙となり、点線が出ているエリアをゲームパッドでなぞることでそちらへワープしたり、カードを取り付けるスペースを作れる。点線が現れるエリアは仕切りのような背景で通常状態でも察せるようになっている。
テンカイハンマーは「!?」と書かれたブロックをたたくことでハンマーにテンカイの力が宿り、一定時間以内に同じく「!?」と書かれた部分をたたくことでそこがペーパークラフトのように開き、道が開くギミックである。
またキノピオレスキューというシステムも存在し、はぐれているレスキュー隊員を集めないと先に進めない箇所も存在する。レスキュー隊は体を張って足場になったり、蕪を引っこ抜いたりと要所要所で活躍する。
そして本作の宣伝の一環として、
戦隊パロディ的なムービーも作られている。
【キャラクター】
前作同様
オリジナルキャラクターは少なく、ペンキー(オリジナルナビゲートキャラ)+既存キャラクターで物語を進めていくこととなる。
知らない人はいないミスタービデオゲーム…の紙バージョン。
今作ではペンキーとともに色抜けを解決し、
ピーチ姫を救出する旅に出る。
相変わらずセリフやボイスはない。
今作のサポートキャラ。イロドリタウンにあるイロドリの泉で出会う。
ペンキ缶のような姿が特徴的。おそらくシリーズ唯一の男性サポートキャラ。
後の
本家シリーズに登場した帽子のように友達のような感じで接してくれる。
本来は3DCGの立体的な感じだが、
マリオに力を分け与えたことでペラペラになった。
実は本来の使命があり…
さらわれマニア。
マリオに事件を伝えたほか、今作でも当然のようにさらわれる。
自身を模したピーチロイドなる
ロボットを使ってメッセージを伝えてくれる。
お馴染みの一般キノコ。前作同様モブキャラはほとんどこいつら。とはいえ前作の反省からか、超能力が使える、マリオを騙そうとするなど、個性が強いキノピオも増えている。違う、そうじゃないと思った人もいるかもしれない!
前述したとおり、レスキューキノピオという救助隊として活躍しているキノピオもいる。各チームの隊長はカサの色が逆転している。
余談だが、イロドリタウンに住むキノピオ達はイロドリの泉に大ペンキスターが戻るたび、お祝いのダンスを踊るのがお約束となっている。
赤…サンバ
黄…ボリウッドダンス
青…ワルツ
紫…コサックダンス
橙…カントリー
緑…ディスコ
お馴染み緑の弟。あまり出番のなかった前作と異なり、今作では終盤に大きな出番がある。今作以降、カート乗りという個性が付いた。
いつものさらう人もとい亀で案の定今作の
ラスボスだが、今回はくろペンキに取りつかれて暴走している。くろペンキに取りつかれた理由は結構かわいい。ただし自業自得。
別名、コクッパ。ペーパー化は今作が初。
6つの大ペンキスターを奪おうとしたり、すでに奪っていたりするいわゆるステージボス。大ペンキスターは6つなのに1人どうすんだよ?と思うかもしれないが、
ロイが大ペンキスターとは関係ない最終盤に登場する。
ヘイホーと一緒に妖しい踊りを披露するロイは必見!
赤…モートン
黄…イギー
青…ルドウィッグ
紫…ウェンディ
橙…ラリー
緑…レミー
黒…ロイ
バトル時のシチュエーションや攻撃は多種多様かつ、文字通りの
必殺技やこちらの攻撃が当たらなくなる小細工をしてくるため、モノカードで対応する必要がある。
ペーパーマリオシリーズ恒例だが
BGMはそれぞれ固有。紅一点なのに海賊っぽくてカッコいいウェンディ戦やメタル調のロイ戦は人気が高い。
小さいメガネのおっさん。口調やテーマ曲的に恐らく前作及び次回作のペーパーカメックと同一人物。
前作同様、魔法を利用してマリオを苦しめるが、敗北した時にアイテムをくれたりいい人っぽいムーヴを見せる。次回作で味方化するための伏線かな?
恐らく今回はクッパが能動的に悪事を働いていないため、止めてもらいたかったという気持ちもあったのだろう。
今作ではクリボー以上に出番が多い一般兵となっており、ストローで色を吸ったり様々な活躍を見せる。列車ステージでのとある
ヘイホーの話に思わず共感した方も多いのでは。
モブキャラとして戦わない個体も登場。また「
ドロボーヘイホー」という、直した色を奪うヘイホーもいる。
【余談】
前作の不評、プロモーションの失敗、伸び悩んだWiiU(しかもハード終盤)での発売の三重苦で、前作からかなり、というかマリオシリーズ全体で見ても下から数えた方が早いほど売り上げを落としている。
そのためか、この項目自体が立ったのも次回作の発売及び項目作成からずっと後のことである。
もっとも前述したとおり、今作は前作での不満点はほとんど解決され、普通に遊べるソフトになっているが。
次回作、『
ペーパーマリオ オリガミキング』にて売り上げは大きく持ち直したのでそこはご安心を。
本作の電子説明書はなかなかはっちゃけている。中には秘密のページも…
追記、修正はくろペンキに染まった人にお願いします。
- いろんな意味で賛否両論のシールとオリガミの間だけに如何せんカラスプは空気なのが…。 -- 名無しさん (2021-01-31 22:56:25)
- ところどころ不便さは気になったけど、前作のリベンジでちゃんと完成度を上げようという気概を感じたいい作品だったよ。今作遊んでるとニヤリとするネタがオリガミキングにもちょいちょいあるから、WiiU持ってるなら是非とも遊んでほしい作品。 -- 名無しさん (2021-02-01 01:53:17)
- キノピオがわがままでうざいのとせっかく直した色を台無しにするへイホーがうざかったな。ペンキーのキャラはすき -- 名無しさん (2021-02-02 03:02:21)
- 当時シール路線続投は「ラーメン食べたかったのにうどん出されてクレーム付けたら『さらに美味しくしました』とまたうどん出された気分」とか言われてたっけ… -- 名無しさん (2021-02-02 07:45:50)
- 前作があんなんで、また似たような雰囲気のPVで売り込めばそっぽ向かれるのも残念でも無く当然 -- 名無しさん (2021-08-25 18:44:26)
- 一つ一つのステージにコンセプトがあって遊びが詰め込まれていて作り込みの面ではオリガミキングにも引けを取らないレベル -- 名無しさん (2024-12-02 18:33:52)
最終更新:2025年01月23日 23:34