スティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカ(MCU)

登録日:2021/02/17 Wed 20:12:50
更新日:2025/04/20 Sun 21:55:03
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自由の代償は高い。常にそうだった。だが払う価値はある。

僕一人でも立ち向かうが、一人ではないと信じる。





スティーブ・ロジャース(Steve Rogers)とは、マーベル・シネマティック・ユニバースの主要登場人物。

演:クリス・エヴァンス/日本語吹き替え:中村悠一


本名は「スティーブン・グラント・ロジャース(Steven Grant Rogers)」で、愛称は「キャップ」
常人離れした身体能力を人工的に身に着けた超人兵士(スーパー・ソルジャー)の完成形。そして、アベンジャーズの主要メンバーの一人「キャプテン・アメリカ」として活躍しているヒーローである。

戦闘時には、星条旗を模したスーツを身に纏っている。なお、スーツのデザインは各作品で違っている。
「正義感の強い」人格から堅物な優等生の印象を受けるが、基本的に「悪」や「支配」を許さず、そのためなら組織への反抗も辞さないほど、究極的に「善人」な性質の持ち主。


人物

生い立ち

1918年7月14日に、軍人の父ジョセフと看護婦の母サラの一人息子として、ニューヨーク州ブルックリンに生を受ける。
生まれつき体が弱く喘息持ちで、体格も小柄で痩せっぽちな「もやし体形」であった。
だが、人一倍正義感が強く、また愛国心も強く持っていたため、いじめや悪事を許さず、悪漢に立ち向かうことが多かったが、その度に負けては殴られていた。
第一次世界大戦時に父をマスタードガスで、母を軍病棟で感染した猩紅熱で失い、孤独な少年時代を送るが、幼馴染のバッキー・バーンズに支えられ、懸命に生きてきた。

そして、ナチスが台頭し、世界は第二次世界大戦に突入。
成人となった彼はアメリカのため、人々を苦難から救うために陸軍への入隊を希望する。
だが、身体検査においてことごとく不合格。出身地等を偽造してまで何度も試すが、やはり駄目だった。
そんな中、ニューヨーク万博内の新兵志願センターで、戦略科学予備軍(SSR)のエイブラハム・アースキン博士の目に留まり、彼の人並外れた意志の強さを見初められ、陸軍の入隊を許可される。
ニュージャージー州リーハイ基地でSSRエージェントのペギー・カーターの教育の元訓練を続けるが、体力もろくにないために軍人のチェスター・フィリップス大佐といった周囲の反応は芳しくなかった。
だが、「ポールの上の旗を取るために固定具を外してポールごと倒す」といった知恵の回り方や、「投げられた手榴弾に自ら覆いかぶさることで周囲を守る」といった常人離れした献身を評価され、超人兵士(スーパー・ソルジャー)計画の被験者第一号に選ばれる。
実はアースキン博士はナチスの科学機関であり、後に独立し世界を支配しようと目論んでいる秘密結社「ヒドラ」に対抗するための「超人兵士」を開発しようとしていたのだ。



「超人兵士」の誕生

「変わってしまっても善人である君のままでいてくれ」というアースキン博士の願いと共に、彼の発明した超人血清を投与され、ハワード・スタークの開発したヴァイタ・レイを照射されたスティーブ。
その肉体は屈強で精悍なものに変化したが、性格はかつてと同じく正義感に溢れたままだった。
だが、直後にヒドラの工作員の手によりアースキン博士は死亡。「一緒に酒を飲もう」という約束すら果たせずじまいに終わる。
そして、スティーブを待ち受けていたのは「アメリカの象徴=キャプテン・アメリカ」としてショーの巡業をする毎日。
「アメリカの役に立ちたい」という願いすら叶えられず燻っていたところに、イタリア駐屯地での巡業中、バッキーを含めた連隊がヒドラの捕虜にされたと聞く。

いても立っても居られなくなったスティーブは、命令を無視してまでヒドラの基地へと潜入。バッキーや各国の兵士達を解放して基地を壊滅させる。
この功績を認められたスティーブは、SSRの任務に就き、ヒドラ壊滅の尖兵として任命される。
ハワードの開発した宇宙最強の金属「ヴィブラニウム」の盾を手にした彼は、バッキーを始めとする元捕虜の兵士らのチーム「ハウリング・コマンドーズ」と組んでヒドラの基地を次々と制圧していった。
この間にも、同じチームであるペギーへの想いは深まり、彼女が心の支えになっていった。
だが、ヒドラの科学者アーニム・ゾラ博士奪還の任務でバッキーが谷底に落ちてしまった。

そして、スイスのヒドラ本部に最後の奇襲をかけ、ヒドラの総統であるヨハン・シュミット/レッドスカルと対決。
アメリカを爆撃機「ワルキューレ」で爆撃しようとするシュミットを止めるべく、ペギーと約束のキスをした後単身でワルキューレに乗り込む。
しかし、戦闘の末に暴走した四次元キューブによりシュミットは消滅。舵を取れなくなったワルキューレを止めるべく、スティーブは北極海に飛行機を墜落させることを決意する。
最後の通信でペギーと「土曜日に一緒にダンスをしよう」と約束をつけるスティーブ。……だが、その約束は果たせなかった。
ワルキューレは北極海に沈没し、スティーブは行方不明に。そのまま回収もされず、人々からは戦死したものとして受け止められ、「超人兵士」は伝説となった……。


70年ぶりの復活

北極から沈没していたワルキューレが引き揚げられ、中で冬眠状態で発見される。
その後、SSRの後続組織である戦略国土調停補強配備局(S.H.I.E.L.D.)に回収され解凍。長官ニック・フューリーの保護を受ける。
あまりに変わり果てしまった世界に困惑していたが、直後に早速フューリーから任務として、ヒーローチーム「アベンジャーズ」の結成とアスガルド人ロキの確保を命令される。
当初は、あまりに我の強いトニー・スターク/アイアンマンやソーらの行いに眉をひそめ、特にトニーの軽薄な振る舞いを許せず一触即発の関係となっていた。
しかし、自分に憧れを抱いていたエージェント、フィル・コールソンの死により互いに協力し合うことを決意。アベンジャーズの司令塔としてニューヨーク決戦を勝ち抜く。

その後はS.H.I.E.L.D.の兵士として数々の任務をこなしていくが、第二次大戦時代との時代のギャップに戸惑い、ついていけないことも多くなった。
仲間はほとんど戦死しており、唯一生き残っていたペギーもまた、認知症により意思疎通も出来ない状態が続き、やがては病死してしまった。
そして、フューリーが密かに進行させていたインサイト計画の最中で陰謀に巻き込まれ、所属していたS.H.I.E.L.D.に追われる身となり、また、S.H.I.E.L.D.がとうの昔にヒドラに乗っ取られていたことが発覚。
おまけにバッキーが生きていてヒドラの暗殺者として洗脳されていた事実も明らかとなり、自らの信じていた組織の限界を痛感する。

これを機に、S.H.I.E.L.D.ごとヒドラを潰した彼は、「組織の掲げる正義」よりも「個人の持つ自由」を尊重するようになり、アベンジャーズのメンバーそれぞれの力を信じながら、一人一人を「家族」として認めるようになった。


能力・装備

超人兵士としての能力

アースキン博士の開発した超人血清と、ハワードの開発したヴァイタ・レイを組み合わせてできた人工的な超人。
この血清はその人物の持つ本質を肥大化させる副作用があり、かつて投与したことのあるヨハン・シュミットは自らの肉体を赤い髑髏の姿に変貌させ、より悪人になったが、スティーブは自身の善の心をより大きくさせた。
痩せっぽちの体は逞しくなり、身体能力を格段に向上させ、走りが非常に速くなり、力も強くなった。
初期の頃はバイクや銃を使った戦闘もしていたが、後期になるにしたがってその肉体を大いに駆使しはじめ、盾と徒手空拳(格闘技)だけで敵を次々と打ち倒している。

また、戦闘指揮についても格段の才能があり、アベンジャーズとしての戦闘時には彼の指示あってこそ勝ち残れた作戦も多い。
人々に訴えかけるカリスマ性もあり、『ウィンター・ソルジャー』において自分を追っていたS.H.I.E.L.D.の局員に真実を訴えかけ、彼らを説得したことからもその人望の篤さがうかがえる。


キャプテン・アメリカのトレードマークともいえる、星条旗を模した円形型の盾。
宇宙最強の金属であるヴィブラニウムで造られており、あらゆる衝撃を吸収し、爆撃を防ぎクッション代わりにもなる。
この盾のヴィブラニウムはハワード・スターク博士が偶発的に生成に成功したもので、「これ一枚分しかない」とのこと。ハワード博士は断片的なヒントを後の世代に託す事にしている。
フリスビーのように投擲して敵を打ち倒すといった戦闘も可能で、シリーズを重ねるごとに攻撃方法にバリエーションが増えた。
アイアンマンのリパルサー攻撃やソーのムジョルニア、雷撃攻撃と組み合わせることも可能。
『シビル・ウォー』でのアイアンマンとの闘いの後に一度は彼の手から離れ、トニーによって預けられるが、『エンドゲーム』で和解した際に再び彼の下に返された。



周囲の人物との関係


  • ジョセフ・ロジャース
  • サラ・ロジャース
物語開始時には既に死去している両親。
彼に似て、とても正義感の強い夫婦だったことがうかがえる。


  • バッキー・バーンズウィンターソルジャー
幼少時からの親友。
互いに軽口を叩き合い、殴られている現場を助けてくれることもあった。
その後一足先に戦場へ行き、ヒドラに捕まってしまうが、超人兵士となったスティーブと再会。だが態度を変えることなく、「幼馴染のもやし野郎について行く」と協力することになる。
しかし、任務中に谷底に落下し、死亡したものと思われていたが、ヒドラに洗脳と改造手術を施され、影の暗殺者として歴史の裏で暗躍、その中でハワード夫妻をも殺してしまう。
インサイト計画の事件で敵と味方としてスティーブと再会し、任務として彼を殺そうとしたが、無抵抗な彼によって思い出しかけて彼を助ける。
その後は徐々に記憶を取り戻し、『シビル・ウォー』では洗脳状態は残っているものの、ほぼ完全に記憶を取り戻した。
そして、贖罪のためにワカンダでの冷凍保存の後、スティーブと共に再び戦う決意を固める。


  • エイブラハム・アースキン
初めて兵士としての自分を見初めた人物。
彼の力ではなく、「善人」としての心に可能性を見出し、超人兵士の被験者に抜擢する。
彼の遺した「君のままでいてくれ」という願いは、今も残り続けている。


新兵時代の上官にして、後の同僚で初恋の相手。
当初は大人めいた魅力のある彼女に奥手な態度を取っており、超人兵士になった後もなかなかアプローチを出せず、彼女の写真を密かに大切にしていた。
だが、徐々に互いに信頼し合えるパートナーとなり、最後の最後でダンスの約束を取り付けたがそれは叶わず、70年後に年老いた彼女と再会し、先立たれた。
悩める彼に、死後もアドバイスを送り続けている。


  • ハワード・スターク
超人兵士の技術を提供したSSRの仲間。彼の発明した兵器は大いに活用していた。
彼の死に関してはアーニム・ゾラから仄めかされていたが断定はしておらず、ヘルムート・ジモの暴露によってようやく確信が持てていたが、トニーに打ち明けられず罪悪感を抱いていた。


  • チェスター・フィリップス
新兵時代の上官。
当初はもやし体形のスティーブの実力を信じていなかったが、彼の有り余る勇気を目の当たりにして彼を認めるようになった。


  • ヨハン・シュミット/レッドスカル
世界を侵略しようとする巨悪であり、キャプテン・アメリカ最初の敵。
自身も劣化版の超人血清を投与し、悪の心を肥大化させたスティーブの「あり得たかもしれない可能性」である。


チームメイトの一人。
友人ハワードの息子であり、密かに自分よりも父に近しい者として嫉妬の対象となっていた。
当初は彼のあまりに軽薄で利己的な態度に苛立ちを覚え、彼とは乱闘寸前の状態にまでなったが、ロキの蛮行により団結することを選び、また彼の身を挺した行動によって信頼する。
とはいえ、ウルトロンの開発やソコヴィア協定の署名の独断専行で「チームを信用していないのか」と批判することもあった。
だが、スティーブ自身の隠し事によって関係が決裂してしまい、互いに距離を置くことを選んで連絡手段の携帯電話を託したが、頑な彼から連絡はなかった。
サノスによる敗北後ようやく再会したが、またしても「肝心な時にいなかった」と非難され、5年間も関係が断絶。
そして、父になって自分を見つめ直したトニーから和解を申し出され、「タイム泥棒作戦」で彼と共に1970年のニュージャージーに飛び、それぞれの再会を果たす。
さらに彼が「自分の幸せ」を見つけたことが、彼の生き方を変えることに……。


チームメイトの一人。
同じく組織で活動しながら周囲に馴染めなかった者として気が合い、戦闘ではタッグを組むことが多かった。
時として彼の恋に奥手な性格をからかったりし、ガールフレンドを紹介することも。
『シビル・ウォー』『ブラック・ウィドウ』~『インフィニティ・ウォー』の間ではスティーブと行動を共にし、テロ組織と秘密裏に戦っていた。


チームメイトの一人。
地球人として珍しいくらいの高潔な人格から彼に気に入られている。共演作では毎度戦場ジョークを交わす仲。
『エイジ・オブ・ウルトロン』からしばらく会う機会がなかったのか、『インフィニティ・ウォー』におけるワカンダとの戦いで再開した際には彼に「髪切った?」と問われている。なお、ソーはスティーブに自分の髪型と髭を「俺の真似か?」とからかっていた。
そして、『エンドゲーム』では思わぬ組み合わせとしてタッグを組んでいる。


チームメイトの一人。
アベンジャーズの指揮官として認めており、引退した後も『シビル・ウォー』において彼の依頼を進んで引き受けた。


チームメイトの一人。
やはりスティーブの人柄を認めている。ハルクもまた、「暴れろ」と言った時は笑いかけていた。


現代で初めて出会った敵。
彼の自己顕示欲と支配欲に満ちた性格を「シュミットと同じ」と称した。
キャップの格好は気に入ったようで、『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』では何度も彼に化けてソーをからかっている。


  • ニック・フューリー
現代における上官。
だが、隠し事が多いためスティーブから信頼されておらず*2、特にインサイト計画の是非においては真っ向から対立した。
何気に、彼の思惑には乗らない人物として警戒されている。


  • フィル・コールソン
スティーブの大ファンで、彼のレア物のトレーディングカードを大切に持っていた。
彼の死後、血まみれのカードをフューリーに突き出され、ロキへの報復を誓うこととなった*3


  • サム・ウィルソンファルコン
現代で出来た初めての親友。
ランニング仲間から始まり、彼の真摯な態度や組織に対する姿勢からスティーブからの信頼を得て、インサイト計画始動において誰も信じられない状態のスティーブから真っ先に避難先に選ばれた。
そして彼の無茶な頼みにも応え、現役時代に使った可変翼ユニットを持ち出して戦闘に復帰する。
その後もスティーブとは戦友として戦場を駆け巡り、彼の繰り出すどんな無茶にもぼやきつつも応えていき、やがては彼から最も信頼される人物になる。


  • シャロン・カーター/エージェント13
S.H.I.E.L.D.のエージェントでペギーの姪。
身元を伏せながらスティーブの隣人として護衛しており、彼がヒドラの真実を語りかけた際は真っ先にラムロウらに立ち向かった。
その後、自身の素性を明かして再会し、『シビル・ウォー』における一連の事件でスティーブに協力。
ドイツの空港において互いの気持ちを伝えあい、キスをしたが、それらは全て「遅すぎた」ため、2人の関係はそこで終わったようだ。


  • ブロック・ラムロウ/クロスボーンズ
S.H.I.E.L.D.の在籍時にS.T.R.I.K.E.チームで一緒だった兵士。
しかし、インサイト計画事件でヒドラだと判明し、一転敵対する。
その後、火傷を負った後も逃げ続け、ラゴスで追い詰められた際は心中を試み、ワンダに阻止された。


敵として遭遇した際は、「戦争を終わらせ、家に帰ってペギーと再会する」という願望を見せつけられる。
ウルトロンを裏切った直後の彼女とピエトロ・マキシモフを説得して仲間入りさせ、時に心が不安定になる彼女の支えになることが多かった。


  • ヴィジョン
かつて飛行機と共に海に沈んだ自己犠牲を持ち出され、自分一人がマインド・ストーンと共に心中すると申し出たが、「命に大小はない」と彼を説得した。


ソコヴィア協定にトニーに続いて進んで署名し、スティーブの「出撃も決められてしまう」という意見に「傲慢すぎる」と批判した。
しかし、足を損傷してチームまで解散してしまった結果を鑑みて、協定自体が間違いだったと考えを改めた。



父ティ・チャカを殺された際、容疑者のバッキーを殺そうとしてスティーブと当初は敵対した。
その後真実を知るとバッキーを被害者として認め、ワカンダでの治療を承認。その後もサノスとの戦いで国を挙げての協力を申し出た。


スティーブに大きな憧れを抱いている庶民派ヒーロー。「個人の自由」を守る姿勢が気に入られているのかもしれない。
何気に「キャップ」呼びをする数少ない人物だが、それを周囲に自慢する際は気持ち悪がられている。


『シビル・ウォー』において対決し、一度は彼に優位に立った*4
出身地のクイーンズがアースキン博士と同じだったため懐かしさを覚えたようだった。


  • キャロル・ダンヴァースキャプテン・マーベル
フューリーが呼び寄せた宇宙最強クラスの力を持つ女性戦士。
彼女に頼んで漂流中のトニーを救出したが、個人主義でチーム行動を嫌う彼女には眉をひそめていた。


  • サディアス“サンダーボルト”・ロス
ソコヴィア協定を使ってアベンジャーズを管理しようとする国防長官。
彼が組織を信じられなくなったとどめとも言える人物であり、国連爆破の真犯人の存在にも聞く耳を持たず、アベンジャーズを排斥しようとして対立する。


全生命の半分を虐殺せんとする敵。
『インフィニティ・ウォー』では彼と力で拮抗していたが敗北し、『エンドゲーム』ではスティーブにある変化が起き、一時的に優位に立つ。


各作品の活躍

キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー

超人兵士への選抜とヒドラとの戦い、そしてペギーへの恋と別れを描く。
「国債売るマン」としてダサいスーツを着て各地を巡業する彼の姿は可笑しくも物悲しい。
また、70年ぶりに目覚め、変わり果てたニューヨークに呆然としながら、デートの約束を果たせなかったことを悟る彼の表情もまた切ない。


アベンジャーズ

アベンジャーズとしてチームメンバーと初対面。
初っ端から傲慢なトニーやソーに辟易して対立するも、コールソンの死により団結、チームの司令塔として活躍する。
何気に、チタウリに人質にされた市民を守り、一人の女性から感謝されている。


キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー

S.H.I.E.L.D.のS.T.R.I.K.E.チームで任務を次々とこなしつつ、現代社会に馴染もうと必死に努力していたが、変わってしまった現代に戸惑う一方。
そんな中、フューリーが何者かに命を狙われ、彼から情報を託された自身もまた機密情報を盗んだ容疑で追われる身となる。
ナターシャと共に事件の謎を追った結果、S.H.I.E.L.D.が生きていたヒドラに乗っ取られ、インサイト計画がヒドラに敵対する者の虐殺だと判明。
さらにはバッキーの生存とヒドラの洗脳が発覚し狼狽するも、インサイト計画を止めるべくS.H.I.E.L.D.ごとヒドラを潰すことを決意。
サムを仲間に引き入れ、共にヘリキャリアに乗り込んで制御盤をすり替えるミッションを敢行する。
そこでバッキーと戦闘になるが、任務を終えると戦う理由がないとして無抵抗になり、共に死ぬことを覚悟するが、何かを思い出したバッキーに助けられた。
S.H.I.E.L.D.の壊滅後は、失踪したバッキーを探す決意をする。


アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン

ある程度団結したアベンジャーズを指揮しながら、ヒドラ基地の残党狩りを続けていた。
ソーのお別れパーティーでは奥手なバナーを気づかったり、サムからバッキー捜索の進捗をうかがっていた(吹替では探している男=フューリーに誤訳されている)。その際に行われたムジョルニア持ち上げるゲームでは少しだけ……?
だが、ソコヴィアで発見されたセプターのマインド・ストーンを使ってトニーが無断でウルトロンを開発、結果暴走してしまい、「異星人の地球侵略を防ぐためにも防衛システムが必要」と主張する彼に対し、「僕らで団結して戦う」と反論して諭す。
また、隠し事をしたがるトニーに批判的な意見を述べていた。
ワンダの精神攻撃では故郷への慕情と戦争の終結、そしてペギーへの恋心を煽られ、またウルトロンからは「戦争がなければ生きていけない」と揶揄され、大戦時との隔絶を精神的に突かれていた。
ウルトロンとの闘いの後は新しいアベンジャーズの指揮を執ることとなり、家族について心配するトニーから「家族や安定を求めていた男は70年前に氷漬けになった。そこから出てきた男は別人であり、ここ(アベンジャーズ)が家だ」と悲しげに言い、自らを戦士として逃れられないと悟っている。


シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ

アベンジャーズの指揮を続けていたが、ラゴスのミッションにてバッキーの話題を持ち出したラムロウに油断し、彼の自爆を許してしまい、それが原因で多数の死者が出てしまう。
それを機に、ロス長官からソコヴィア協定を提言され、署名を迫られるも、「個人の自由が損害される」として署名を渋り、真っ先に署名したトニーと対立。
さらに国連会議場が爆破され、容疑者としてバッキーが炙り出される。
真意を確かめるためにバッキーを無断で追って警察に敵対したために犯人幇助の罪で犯罪者扱いされてしまうが、その後彼に面会に来た精神科医に洗脳された事件から、犯人がバッキーを罠に掛けたと確信。
そして、バッキーに事情を聞いた結果、犯人の狙いは「シベリアのウィンター・ソルジャーの残党を復活させ国家を転覆させる」と目星を付け、急ぎシベリアに向かって犯人を止めることを目的に据える。
だが、空港においてチーム・アイアンマンと戦闘になり、自分とバッキー以外のチームメンバーが犠牲になり、シベリアへと向かった。
そこで真犯人を知ったトニーと再会し、協力することになるが、現れた真犯人のヘルムート・ジモによってハワード夫妻の死がバッキーによる暗殺であると暴露されてしまい、怒りで我を忘れたトニーと戦闘になる。
最終的に命は奪われず、両者痛み分けの結果になるが、「盾を置いておけ!相応しくない!」とトニーに言われ、盾を手放した。
その後、トニーとは別の道を行き、組織に属さないやり方で世界を守ることを決意。「いつでもドアを開けておいてくれ。何かあった時は駆けつける」と連絡用の携帯電話を託した。
バッキーをワカンダに預けた後、ラフト刑務所のサムとワンダを脱獄させた*5


スパイダーマン:ホームカミング

ハウリング・コマンドーズ隊員のジム・モリタの子孫・モリタ校長が恩義を感じていたため、ミッドタウン高校の教育ビデオの教師として登場している。
国債売るマンの二の舞のため、嫌そうな様子を見せていた。


アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー

サム、ナターシャと共に組織に属さないならず者チームとして世界中を飛び回りながら治安維持の戦いを続けていたが、バナーからの連絡でサノスの襲撃を知り、マインド・ストーンを狙われているヴィジョンとワンダの下に救出に向かう。
きちんと整えていた髪は伸び、髭も伸ばしっぱなしで余裕がないことがうかがえる。
アベンジャーズ基地に久々に帰還後は、地球の危機であるにもかかわらず体裁ばかりを気にして嫌味を言うロス長官に「邪魔をするならあなたとも戦う」と硬い意志を見せつけた。
そして、ヴィジョンのマインド・ストーン切除手術のためにティ・チャラに協力を要請し、ワカンダへ飛び、ブラック・オーダーとアウトライダーズの攻撃を受け、迎撃のためにチャラと共に一同の指揮をする。
新しい盾としてヴィブラニウム製の腕に直接装着するタイプを使用したが、いつものものと比べて実力を発揮できなかったようで、コーヴァス・グレイヴやアウトライダーズに苦戦していた。
サノスとも力で拮抗していたが敗北し、「指パッチン」を許してしまい、目の前でまたしてもバッキーや多くの仲間を失ってしまい、その場に崩れ落ちた。


キャプテン・マーベル

指パッチン」から数日後、アベンジャーズ基地で事態の把握中に突然現れたキャロル・ダンヴァースと邂逅する。


アベンジャーズ/エンドゲーム

キャロルにトニーの捜索を頼み、彼女に宇宙船ごと地球に連れて帰ってもらってようやくトニーと再会。伸びた髭をようやく剃った。
だが、傷心のトニーから「駆けつけるって言ったくせにいなかった」と八つ当たり気味に責められ、何も言い返せず絶交を言い渡される。
そして、残るアベンジャーズでサノスの潜伏していた星へと向かうが、インフィニティ・ストーンはすでに消滅した後であり、打つ手をなくしてしまった。
空白の5年間では消滅による傷ついた人の心を癒すグループセラピーを開いていたが、消滅者の命を心の底では諦めきれずにいた。
そこで消滅したと思われていたスコットに再会し、量子世界の理論を用いたタイムスリップでインフィニティ・ストーンを集め、消滅者を元に戻す計画を立案される。
当初、トニーからの反応は冷たかったが、考えを改めたトニーから和解を申し立てられ、盾も返却され、かつてのアベンジャーズメンバーを集め始める。
そして「タイム泥棒作戦」では2012年のニューヨークに向かい、ラムロウ達を騙したりアメリカのケツ昔の自分と戦ったりと七転八倒。
アクシデントでトニーと一緒に1970年のニュージャージーに向かった際は、若い頃のペギーを遠くから見つめていた。
戦友であるナターシャの犠牲に心を痛めたが、「立ち止まっていられない」と皆を鼓舞し、消滅者の帰還を後押しする。

そして、過去のサノスの襲来時にはトニーとソーとで立ち向かうが圧倒されてしまう。
だが、スティーブは自らの謙虚さを取り払ったために、ソーが取り落としたムジョルニアの資格を持ち、ムジョルニアを駆使して戦い、サノスを一度は圧倒する。
初めて持ったはずのムジョルニアをこうも自在に駆使するあたり、戦闘の天才であると言えよう。
サノスもまた、自身の力を最大限に発揮した事でスティーブの盾は半分に砕かれ、絶体絶命に追いやられてしまうが、そこで消えた仲間を始めとする応援が到着。
大勢の「アベンジャーズ」を従えたキャプテン・アメリカは「アッセンブル……!」と呟き、サノスの軍勢に打ち合った。






戦闘の末、自らを犠牲にサノスの軍勢を消滅させたトニーを看取ったスティーブ。そんな彼は、トニーを見てある決意を固めていた。


量子トンネルを使って拝借したインフィニティ・ストーンを返すためにタイムスリップするスティーブ。
だが、サム達がいくら待てどもスティーブは帰ってこない。
すると、彼らの向こうのベンチに1人の老人の後ろ姿が。
バッキーに促され、老人に近づいたサムは気付く。

それは、106歳の老人となったスティーブ・ロジャースだった。
トニーが「自分の人生」を歩んだ様を見て、彼もまた自分の人生を送ることを望んだのだ。

彼は自分の意思を継ぐ者として、サムに自分の象徴でもある盾を託す。
誇らしげな、でもちょっと照れ臭そうなサムに嬉しそうなスティーブ。





ペギーとはどうだった?


それは───胸にしまっておこう……。


そう語るスティーブの左手の薬指には指輪が光っていた。





……いつかの時間の、どこかの場所。
ドアが開け放しになった一軒家がある。
そこには、寄り添うようにダンスをする男と女の姿があった。
2人は見つめ合い、口づけをする。長い長い間、待ち続けた2人の時間を取り戻すように……。


余談

  • 前述のように、「堅物な優等生」のような印象を受けるキャップだが、特に主役映画ではそういった人物像ではあまり見受けられない。
    なので、そうした印象を受けた人ほど『シビル・ウォー』以降の彼の選択には困惑する人もいたようだ。


  • 『ウィンター・ソルジャー』以降で格闘主体となり、戦闘力が急激に上昇したように思われるが、これには『ウィンター・ソルジャー』『シビル・ウォー』『インフィニティ・ウォー』『エンドゲーム』の4作品で監督を務めたアンソニー&ジョー・ルッソ兄弟監督の演出力に起因するものと思われる。

  • キャップを演じたエヴァンスの母親も息子が活躍する映画を見ており、『エンドゲーム』最後の老人になったキャップの姿を見て、亡くなった父親(エヴァンスの祖父)に面影が重なって思わず涙を流してしまったという。そしてその話を聞いた老キャップの視覚効果を担当したスタッフも嬉し涙を流したとのこと。


お前の追記・修正の何が特別なのだ?

何も。ブルックリン出の追記・修正だ。


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最終更新:2025年04月20日 21:55

*1 盾が小道具として採用されたのはアースキン博士を殺害した犯人を追う際にタクシーのドアを使って身を守る姿が撮影され一面を飾ったため。

*2 『アベンジャーズ』においてヒドラの武器をS.H.I.E.L.D.が勝手に使用していたことが発覚。

*3 実はフューリーが勝手に血を付けたものである。

*4 後にトニーは「彼が手加減しただけだ」と釘を刺している。

*5 クリントとスコットは家族を守るために協定を受け入れ、合法的に自宅謹慎となった。