速水正樹(ケンガンオメガ)

登録日:2021/03/20 Sat 21:39:30
更新日:2025/03/02 Sun 16:32:32
所要時間:約 4 分で読めます




珍しいでしょう? 同じ名前の兄弟なんて。

僕も、兄も、別に気にしてはいませんでしたけどね。


漫画『ケンガンオメガ』の登場人物。

●目次

【プロフィール】

異名:「一投必殺」
所属:東洋電力(企業序列2位)
身長=196センチメートル
体重=128キログラム
拳願仕合戦績:1勝0敗
年齢=21歳
誕生日:8月25日(戸籍上は)
趣味:柔道
兄弟仲:悪くはなかった


【概要】

前作『ケンガンアシュラ』で死亡した目黒正樹と同じ顔と名前を持つ青年。
拳願絶命トーナメント時のクーデター失敗によって全盛期よりも勢力は衰えた東洋電力におけるユリウス・ラインホルトに代わる新たな所属闘技者。
現役の大学生で、「殴慶ボーイ」のお坊ちゃん。

速水勝正の息子ということになっているが、年齢が若いものの2年前に死亡したはずの目黒正樹と同じ名前と顔を持ち、弟とされているものの戸籍上では該当する人物はいないなど謎が多い。
目黒には兄弟がいないにも関わらず彼と同じ容貌をしている理由は現時点で一切語られていないが、速水は謎の組織「」と通じており、「蟲」は十鬼蛇王馬の器官培養された心臓を保有し、王馬と瓜二つの臥王龍鬼の存在などから拳願会会長の乃木や相談役(前会長)の片原滅堂は「蟲」が王馬のクローンを既に生み出しており、速水はそのクローン技術の提供を受けていたのではないかと推測している。


【人物】

THE・狂人で話が殆ど通じなかった目黒や、目的のためには殺人やテロ行為さえも辞さなかった父・勝正と違ってコミュ力が非常に高い天性の人たらし。場の空気を和らげられる「リーダーの資質」も持っている。
その人たらしな面は、
  • 学友からは頼りにされている。
  • 中学卒業まで通っていた柔道教室では評判は良好で、現在でも時々顔を出しては子供達に柔道を教えている。
  • 礼儀正しい好青年として柔道教室の父兄の信頼も厚い。
  • 柔道部と柔道同好会の確執を瞬く間に解消し、頻繁に合同練習を行える程まで交流を深めさせる。
  • 東洋電力会長の御曹司であることを鼻にかけず非常に謙虚。
…という欠点のない人物。

また、全く売れていない徳尾徳道の小説も愛読しているなど理知的な面もある。


その正体は大方の読者の予想通り目黒のクローン
速水勝正が「蟲」から得た技術を用いて目黒正樹を元に最強の兵として生み出された。
格闘家として類稀なる才能を持ちながらも殺人衝動に呑まれ、真の実力を発揮するには至らなかった目黒とは異なり、こちらは狂気を抑制することが可能であり*1、目黒と同じダメージを快楽に転化する体質や異様なタフネスをそのままに、多幸感や殺人衝動で暴走することなく戦い続ける本物を超えるクローン


【戦闘スタイル】

流派は「柔道」をベースに打撃技を組み合わせて戦う。
柔道の構えやスタイルにこれといって拘りはなく、勝てるのなら構えにこだわらず右構えでも左構えでも戦える。
そればかりか蹴り技など柔道の範疇にない打撃技も躊躇いなく使う事ができる。

その実力は高く、デビュー戦でいきなり絶命トーナメント後にデビューした闘技者グループ「ニュージェネレーションズ」最強の打吹黒狼を倒す実力を見せつけている。
…のだが実は小学校から大学まで柔道部には所属しておらず、同好会レベルの練習しかしてこなかったとのこと。
現在通っている殴慶大学でも、柔道部ではなく柔道同好会「J-BOYS」*2とボランティアサークルを兼部している。

同好会レベルの練習だけで何故ここまでの実力を擁するまでになったのか疑問に思われるが、実は正樹は数年前まで殺人衝動剥き出しの目黒と繰り返し組み手を行っていたのである
いつ殺されるかわからない過激な組手を繰り返していたので実戦経験は豊富であり、形勢判断が素早く的確。

多幸感

目黒が持つ特異体質と同じくダメージを快楽に転化する特異体質。
受けた痛みに比例して脳内麻薬の分泌が上昇し、ダメージを快楽に転化してしまう究極のドM体質


【作中での活躍】

3年前に闘技者登録されて以来仕合には出場していなかったが、デモンストレーションとして打吹黒狼を倒す実力を見せつけ更には目黒そっくりの見た目から観戦者達を驚愕させた。

その後は煉獄との対抗戦出場メンバー探しに難航していた山下一夫が速水との交渉で「正樹が勝利したら速水に『』の情報を話してもらう代わりに拳願会副会長の地位を与える」という条件で対抗戦代表選手の一人となる。

対抗戦では第8試合に出場し、同じ柔道家の嵐山十郎太と対戦する。


…と思いきや、レフェリーの椎名ありさが試合を中断し、装飾品のイヤホンを外すよう正樹に指摘した。
正樹は指摘通り速やかに控室に戻り、イヤホン光我に自身の荷物の近くに置いてもらった。

そしてリングにもどり、嵐山に軽く謝罪を入れ、改めて試合が開始された。

嵐山に立ち向かうも一方的に「振り」で投げられるばかり。起き上がる速度こそ早くなっているものの、まともに攻撃を入れることすら敵わない。

しかし、攻めてきた嵐山に寝技をかけ、ついに捕えることに成功。
そして三角絞めを仕掛けるが、抜けられた。
さらに奇襲でサッカーボールキックを食らわせるが、逆に一本背負いでカウンターされてしまう。

そして頭突きから膝蹴りを決めようとするもこれも凌がれ、そのまま投げられた。

変だなあ……

死ぬほど痛いのに、気分が良いんですよ。

そう言いながら起き上るその様は、「目黒正樹」そのものだった。

その様子を見ていた劉東成「変態ネ……!」と引いていた。

起きあがってすぐに嵐山にローキックを仕掛ける。その際足の親指と人差し指で裾を挟むことで嵐山を揺さぶり、そのままパンチを叩き込んだ。

が、2発目を掴まれ左腕を折られてしまう。そして再び投げられた。
すぐに起き上がり顔色一つ変えずに左腕の肘をはめなおした。

すみません。柔道じゃあどうやっても勝てそうにないので。

いろいろ使わせてもらってます(●●●●●●●●●●●●●●)

そう断りを入れそのまま連続でパンチを叩き込み、そして「振り」で投げられた。

…瞬間に空中で体制を切り替え、嵐山の右肩に肘打ちで反撃。嵐山の右肩を破壊した。
嵐山はそれでもなお技を仕掛けるも、他の相手ならいざ知らず正樹を片腕では投げることができず。
正樹は一本背負いで嵐山を組み伏せ、マウントポジションでボコボコにし、勝利した。

正樹の勝利により対抗戦結果が4勝4敗となるが、山下一夫と速水勝正との事前取引により、事実上速水勝正の拳願会副会長就任がほぼ決定してしまった。

控室のメンバー達は歓声を挙げたが、一方で若槻加納は素直に喜べず、拳願会が抱えた新たな火種を二人は危惧した。

その後正樹は、光我からイヤホンを返してもらい再び耳に入れ、
大きなダメージを理由に医務室へ向かった。

…拳願会の者達は知る由もなかった*3
父親、速水勝正の手によって、

その後、対抗戦が終わり速水勝正の耳に入った一つの朗報。

ま、やれるだけやってみますよ
あちらも追記・修正が気になるようですし。

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最終更新:2025年03月02日 16:32

*1 単行本11巻のプロフィールでは作者が「狂気の暴走が始まっていない」と明かしているが、裏を返せば今後狂気が暴走する可能性が示唆されている。

*2 殴慶大学には柔道部と柔道同好会の2つの団体がある。

*3 しかし医務室への通路ですれ違った倉吉理乃は「かわいそうな義弟……」と何かに気付いているようなセリフを呟いている

*4 残る二つの派閥、呉氏と呉一族はこの術を危険と判断し、封印している

*5 施行が開始された時期は不明だが、回生の完成に費やす時間、指摘されて外した時以外にイヤホンを外す描写がない点を踏まえると少なくとも本編開始前に施行が開始されたことが予測される

*6 ちなみに前作・ケンガンアシュラで同じ目にあった人物が2人ほど登場するが、何と2人とも生存している。しかしこれは凄腕の医師によるアフターケアのおかげと思われるので、後述する展開からして、彼はそのまま死亡してしまったと思われる。

*7 正体は勝正の実娘でもある倉吉理乃