劉東成

登録日:2021/02/08 (月曜日) 12:36:46
更新日:2024/02/13 Tue 19:45:29
所要時間:約 5 分で読めます





煉獄ルールで、煉獄闘士が負けるないネ


(リウ)東成(ドォンチャン)とは『ケンガンオメガ』の登場人物。

●目次

【プロフィール】

通称:「三鬼拳 大蛇」
所属:煉獄
身長:172cm
体重:69kg
年齢:28歳
誕生日:5月19日
大好物:トンポーローとオアチェン
特技:二胡


【概要】

拳願会と並ぶ日本最大規模の裏格闘技団体「煉獄」のA級闘士。
煉獄に所属する中国拳法使いのトップ3「三鬼拳(さんきけん)」の一人。
三鬼拳では一番の古株であり、煉獄が設立されて間もない頃から参戦していたらしい。

台湾出身で、語尾に「~ネ」や「~ヨ」を付ける如何にもな中華キャラ
ただしこれはあくまで日本語が不得手であるためで、モノローグなどでは普通に話す。会話での一人称は「私」だが、モノローグでは「俺」と表記されている。
父親は台湾武術界の大物*1で母方の親戚は中国武術界の大物ばかりと良家の生まれだが、父親以上に武術の才能があったことから劉を巡り双方の武術会による政争の道具にされたことに嫌気が差して裏格闘技界に身を投じた。
父との縁はほとんど切れているらしく、父の遺言で勝負事の先鋒はNGとまで語っている。
実家を飛び出しているからか金銭感覚は普通で、普段は安アパートに住んでいる*2(実は金田末吉の隣人)。
また麻雀や賭け事は滅法弱い。


【人物】

飄々とした性格で、個性的な煉獄メンバーの中では比較的マイペースかつ勝てそうな試合に出場しようという言動を隠さないため、ナイダン・ムンフバトや同じ三鬼拳の飛王芳からよく突っ込まれるが、根は常識人かつ友人思いである。
また煉獄が拳願仕合と異なり興行目的であることから、自分たちはあくまでビジネスマンという考えを持っている。

ヒカル君以外の顔馴染の煉獄メンバーには強い仲間意識を持っており、新参者のアラン・呉が苦戦するカーロス・メデルを侮辱された際には相手を諫めていた。
ナイダンに対しては特に強い仲間意識を持っており、長年「」として生きてきた彼からも「良い人間」として見られて互いに友情を感じていた。


【戦闘スタイル】

流派は(ヤン)鋼拳(こうけん)」「(ホン)八卦掌(はっけしょう)などで、計5つの流派を体得した台湾武術界の天才拳士とされる。
父親には幼少期からしごかれており、幼少期は8つの武術を掛け持ちし、そのうち5つは奥義まで到達している
その一方で体格には恵まれていないものの、闘技者の力量を見極める確かな観察眼を持つ山下一夫からも「煉獄チームの中でも特に警戒すべき一人」として警戒されるなど確かな実力の持ち主。

基本的に一対一を念頭に置いた拳法を習得しており、個人の戦闘では同じく天才拳士と言われる同郷の二階堂にも勝るとされる*3
また前作も含め武術・格闘技のの流派を体得しているキャラはその殆どが一つの流派を極めているのに対し、5つの流派を体得している時点でその実力の高さがうかがえる*4

その才覚はロロン・ドネアと渡り合えるとロロン自身が断言するほどで、過去にはナイダンにも勝利したこともあるが*5、一方で精神の起伏が激しいことが最大の欠点とされており、三鬼拳同士の対決では飛王芳(フェイワンファン)とは1勝1敗なのに対し、呂天(ルゥーティエン)との試合では熱くなりすぎて場外反則負けとなるなど冷静さを欠いた結果仕合で敗北することも多かったという。

【技】

  • 震脚(しんきゃく)
中国拳法諸派に伝わる地面を踏みつける動作。
その威力は大気を振動させ踏みつけた箇所が陥没するなど達人クラスに達している

  • 発勁(ハッケイ)
至近距離から叩き込む中国拳法特有の打撃。

  • 化勁(カケイ)
相手の攻撃力を吸収し、攻撃を受け流す。「二虎流」の「操流ノ型・柳」と異なり、こちらは回避に特化している。

  • 二起脚(にききゃく)(二段蹴り)
相手の体を利用した頭部への飛び蹴り。

  • 馬歩(マーブー)
中国武術において下半身を鍛える鍛錬法とされる「站椿」の一種。
劉はタックルでも容易に崩せないほどの安定感を誇る。

  • 貼山靠(ティエシャンカイ)
体当たりの一種。


【作中での活躍】

当初は控室でマイペースな言動を繰り返しており、ガオラン・ウォンサワットが第一試合に出場した際には「親父の遺言で先鋒NGネ」と出場拒否し、第4試合で細身の三朝がリングインすると「弱そうなのが来たヨ!」と自身が出ようとするも、弓ヶ浜ヒカルから三朝が自身の後任の「滅堂の牙」だと聞かされると「冗談じゃないヨ!!私出ないネ!!!」とまたも出場拒否してナイダンから「君さあ…」と呆れられていた。

しかし第5試合でナイダンが臥王龍鬼と互いに殺し合いに発展しかねない程の猛攻を繰り広げた際には自分たちはあくまでビジネスマンであるという考えから、彼が試合で必死で静止していた。
しかし控室で大声で叫びまくっていたため、煉獄最強クラスの闘士でもあるロロン・ドネアから「これはナイダンの戦いだ」と制止されていた。
そしてナイダンが龍鬼の頸部への一撃を引き抜くどころか自身で更に深く食い込ませて致命傷を負った際にはリングまで駆け寄り、彼から「気をつけろ。ニコラを信じるな。」と意味深な言葉をかけられた。
そして龍鬼が一夫と成島光我に支えられてリングを去ろうとすると、

……ちょっと待つネ。まさか、このまま帰れる思た?

テメエも死ネや。

龍鬼に殺意剥き出しでマジギレし、一夫の静止にも聞く耳を持たない程に頭に血が上り、怒りに任せて龍鬼を殺そうとするも、割って入った十鬼蛇王馬に攻撃を防がれ、自身も事態の異常性からリングに駆けつけた煉獄メンバーに取り押さえられる。
それでも尚怒りが収まらなかったが、ロロンから「友の死を無駄にするか?」と釘を刺されたことで一旦は矛を収め、対抗戦終了後に改めて龍鬼を殺すと決める。その後劉は落ち着くためにその場を離れた。

なお、ナイダンの行動は他の煉獄メンバーも疑問を抱いており、次戦に出場した「三鬼拳 百足」呂天(ルゥーティエン)が普段と明らかに様子や戦い方が異なっていたことや、彼にもナイダンと同じムカデのタトゥーが見られたことで、第6試合終了後に煉獄側が拳願会チームを問いただしたことで、煉獄メンバーは初めて「蟲」の暗躍を知ることとなった(メンバーは蟲に関しては噂程度でしか知らなかった)。
一夫は一時休戦を申し出るも、ロロンの一蹴で拒否されてしまった。

アラン・呉対呉雷庵の試合後に控室に戻ってきたが、やはり唯一無二の友であるナイダンの死は大きく、序盤で見せたマイペースな雰囲気はすっかり消え失せてしまっていた。ロロンからはリザーバーのキム・チャンギに代わることを提案されるも、「A級なりたてのヒヨッコには荷が重いヨ。私がやるネ。」と提案を一蹴した。

そして第10試合に出場し、徳尾徳道と闘う。
ロロンからはナイダンのことは忘れろと忠告を受けるが、自分はプロだから復讐は後だと語っている。
試合では当初こそ体格やタフネスで勝る二徳に押され、本気の発勁を短時間に2発モロに打ち込むもダウンさせることは叶わずカウンター打ち込まれて逆にダウンさせられてしまう。
一度は心が折れかけるもナイダンとの過去を思い出して奮起し、徐々に本調子になり始め、手数の多さで二徳を押し始める。
それでも尚驚異的な打たれ強さを持つ二徳をダウンさせることができず、腕ひしぎ十字固めで右腕を折られそうになるも、自ら腕を折ることで発勁を打ち込み技を外した。
それでも決め手にはならず、ロシアンフックを打ち込まれるも受け流し、逆に背面蹴りを喰らわせ、二徳を場外に押し出すことで勝利する。
決着後、二徳は再戦を希望するも、「さよならだけが人生だ」と拒否し、固い握手を交わした。
そして二徳に肩を貸し、拳願会のベンチまで送り届けた後自分の足で医務室へ向かって行った。
血が登っていた頭が冷えたこともあり、復讐として龍鬼を殺害するという気こそ失せたものの、完全に割り切れたわけではなく「何らかのケジメは必要」とは考えている。
その後飛の死亡したことで立て続けに友人を喪ったことから裏格闘技を続ける意味を見出だせなくなってしまうも、二徳から「死者を「理由」に使うべきではない」「僅かでも未練があるなら降りてはいけない」と諭される。

【余談】

長年殺しも有りの環境だったこともあり、人の死に対して大した反応を示さない拳願会の面々とは違って、ナイダンの死に対して深い悲しみを抱いていたことで、その姿を見た読者の間での人気が大きくなっており、試合がまだにもかかわらず光我と並んでケンガンオメガの2大ヒロインと呼ばれるほどになった
二徳との試合も両者互角で白熱した試合運び、煉獄ルールで一歩先を行った納得の決着、そして試合後の爽やかなやり取り全てにおいて評価が高く、全試合が終わっていないにもかかわらず対抗戦ベストバウトに挙げられている。

本人はいたって善人なのだが人を見る目がないのか、親友のナイダンや同じ三鬼拳の呂天・飛王芳は蟲の関係者、共に雀卓を囲んだニコラも蟲でこそないもののかなりアレな人物であり、更にはその全員が 殺人経験アリ と交友関係がヤバいことになってしまっている。
二徳との間に芽生えた新たな友情に期待したいところ。




追記・修正は天才拳士になってからお願いします。


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最終更新:2024年02月13日 19:45

*1 遠巻きに見たナイダンも一目でかなりの実力者だと見抜いており、煉獄設立間もない頃の豊田にも名前を知られていた。

*2 本人曰く、「家なんて寝るダケな場所ヨ、お金かけるいらないネ」

*3 二階堂が使う「天狼拳」は一対多や集団戦を想定した戦場の拳とされる。

*4 弓ヶ浜ヒカルも複数の流派を体得しているが、あくまで「習得しただけ」であり完璧に使いこなしているとは言い難く、習得した武器術と武器術を組み合わせる…といったオリジナリティ要素は欠落している。

*5 その試合はナイダンのA級デビュー戦だった。