プラウダ高校(ガールズ&パンツァー)

登録日:2021/04/22 Thu 15:00:00
更新日:2024/02/08 Thu 08:34:25
所要時間:約 35 分で読めます




あなた達はね、全てがカチューシャより下なの。戦車も技術も身長もね!!


プラウダ高校とは、アニメ『ガールズ&パンツァー』に登場する学校。

劇中では専ら「プラウダ」と呼ばれる。

概要

母港は青森にある。
学園艦の形状はキエフ級重航空巡洋艦とほぼ同一。
艦の全長自体は聖グロ学園艦とほぼ同じで大型に分類されるが、スキージャンプ台のような斜面になっている甲板の前方1/3弱程の空間やキエフ級の滑走路の部分は建物が無く、甲板上の居住空間に限れば大洗とほぼ同程度*1
なお前方の傾斜部分は雪の時期にはスキー場として利用される他、リンゴなどを始めとした農園にもなっている。
『朝まで生戦車』でのカチューシャの言によると「麦・ジャガイモの生産量も非常に多い」という。

艦内にはトロリーバスが走っている模様*2
また鉄道は無いが「鉄道施設」は残っており、艦内にはかつて使用されていた鉄道駅プラウダ上野駅が今も残っている。
奇妙な駅名だが、これは「出発駅に到着駅の名前を付ける」というロシアの慣習に則ったもの。

戦車道強豪校の一角で、黒森峰と全国優勝の座を巡っているが、少なくとも9年間に渡って優勝を果たせていない。
公式スピンオフ『プラウダ戦記』では、そのお陰で万年二番手とでも言うべき状況にあり、練度はともかくとして士気や風土が荒み切ってしまっていた様子が描かれている。
規模自体も凄まじく、サンダース大付属50vs50の練習試合を行った事がある。
所在が所在だけに雪上戦には慣れているとの事。
実際に作中では、大洗の面子を雪中で包囲し、持久戦に持ち込んでいる。

校章

「赤地に金属製差し金2つと木製T型定規を『鎌と槌』状に組み合わせたものと開いたハサミ」のデザイン。
遠目に見るとシルエットはソ連の国旗そのままである。
略章だと定規とハサミが黄色一色になるため余計にソ連国旗である。
何故校章が定規とハサミなのかは不明*3

制服

上は赤色の詰襟シャツに濃緑のジャケット。
ジャケットの左襟には赤色の十字マークが入っており、ネクタイやリボンを使用しないスタイル。
下は黒っぽい色のプリーツスカート。

タンクジャケットは用いず、代わりに制服の上に黒いベストを重ね着する。
カチューシャのみ、右胸に制服と同様の赤色の十字が入った腰回りが提灯パンツ状の濃緑のジャンプスーツを着ているが、
これが隊長専用衣装のデザインなのか、カチューシャ個人専用なのかは不明。
カチューシャ他一部の者はソ連の戦車兵と同デザインのヘルメットを着用する。

生徒

カチューシャ、ノンナ、クラーラ以外の生徒は東北訛りが入っている者が多い。
隊長が強烈なキャラをしている一方で、他のメンバーの気性はむしろ大人しい傾向にある。
ロシアとの関係の強さからロシア語を使う者も多く、掛け声は専ら「Урааааа!!!」である。

  • カチューシャ
隊長。出身は北海道網走市。通称地吹雪のカチューシャ。搭乗戦車はT-34-85。
八重歯と高3にして身長127cmという発育不良を疑う幼児体形が特徴的。これは8歳(小学3年生)の平均身長である。
高校生としてはかなり小柄な142cmの杏にすら目線を合わせるために屈まれるほど。一部の隊員からはちびっ子隊長などと呼ばれている。
なお作画上は回を重ねる毎にどんどん小さくなっている

その性質はまさしく「暴君」であり
  • 基本的に言動は上から目線
  • 試合前に相手校にわざわざ挑発しに行く
  • フラッグ車以外を殲滅した上で撃破するという徹底的な勝利を狙う
  • 倒された者にペナルティを課すと宣言する
  • 「土下座すれば許してやる」という降伏勧告を行う
  • 自分がリーダーを任されなかった事に不満を漏らす
など、かなり横暴な言動が目立つ。

しかし、当人の見た目がかなり幼く、長湯が出来ない、昼寝が日課、食事中に口元を汚しがちなどの子供っぽい面を持つことから、
言動こそ完全に暴君だが、致命的なまでに迫力に欠けており、ただの我儘な子供にしか見えない場面も。
また、劇場版では中隊長に任ぜられなかったことに不満を示すが、「副中隊長」に任命されたら途端に機嫌を直すなど、割と単純でもある。
身長の低さにコンプレックスを持っており、基本的に背の高いノンナに肩車してもらっており、他人から見下ろされることを嫌う。

当初は後述の理由もありみほを馬鹿にしていた一面もあったが、自分を下した際には認識を改め、試合後に握手を求めていた。
その後の試合にも応援に駆けつけている上、劇場版でも大洗の危機にノンナたちを率いて大洗陣営として参戦しており、彼女なりに親愛を持っている様子。
やがてみほをリスペクトしたような言動を取ることもあるが……(後述)

そんな彼女だが、指揮官としては間違いなく実力者である。
得意な戦法は釣り野伏、包囲戦、及び長期戦。
包囲に一ヵ所だけ脆い部分を作り突破ルートを誘導、相手がそこに向かったらすぐさま集中砲火する。もしフラッグ車を狙われても伏兵が奇襲する』など、その戦法はしたたか且つ周到。
迎撃を得意とする一方で、攻勢ではどちらかと言えば大胆なタイプ。有利な地形とあれば即確保に向かう。
また勝利の為にその必要があれば部下に捨て駒同然の任務を与える非情さも、逆に勝つためなら自分を捨て駒にする度量も持つ。
さらに、部下を捨て駒にする際も、「捨て駒にした以上、自分にはその責任と犠牲を無駄にしない義務がある」「自分が生き残るためだけに部下を使い捨てる訳には行かない」と考える等、決して軽く見ている訳ではなく、
また自分の失策により部下を失った際は落ち込む、一矢報いるべく(必要以上に)攻撃的な行動を取る、戦果を挙げた者は惜しみなく称賛するなど、
部下達の献身に報いようとする姿勢は、まさに「隊長」と呼ばれるに足る人格と言える。

劇場版では最前線の小隊長としても高い指揮能力を発揮、的確な指示で配下に戦果を挙げさせている。
判断力も悪くなく、敵の攻撃が散発的である事と他の戦場の状況から視界不良下ながら敵の数を正確に見抜くなど、
熱くなりやすい・意地を張って非効率な戦法を取る事もある一方で、
挑発に乗らない、視界不良時に主砲を控えさせ曳光弾を撃たせるなど冷静さを保っている場面もあり、試合中の彼女はいい意味で外見に見合っていない。
他人からの指図を受けたり、他人の命令を聞く立場になる事も嫌う傾向が強いが、やはりその必要を認めれば素直に指示に従うなど、最終的に優先すべきは勝利という思想が見て取れる。
上述の通り、勝つためなら自分を犠牲にしてでも味方に戦果を挙げさせる場面が何度かあり、我儘な言動こそ目立つが、きちんと味方のことも考えている。
ただし良くも悪くも調子に乗りやすい一面もあり、油断して不利になる事も多い。

交友関係については、ダージリンとは親しい仲である事が確認でき、あちらからは「お茶友達」と認識されている。
また本編でみほ、ドラマCDで麻子とも仲良くなり、あだ名で呼ぶようになっている。
劇場版においては成り行きでレオポンさんチーム逸見エリカと行動を共にすることになる。
会話らしい会話は余り描写されなかったものの見事なコンビネーションを見せていた上、試合終了後はなぜかエリカに肩車されていた

ノンナやクラーラとは違い、ロシア語は話せず、基本的に日本語で話す。ノンナ共々特に東北訛りは入っていない。
最終章では留学に向けてロシア語を勉強してはいるが全く捗っていないらしく、ノンナがそのことに苦言を示す場面がある他、ロシア語で話すノンナ・クラーラに「日本語で話しなさいよ!」と怒る場面も。
但し「ニェート!(ロシア語で「No」の意味)」「観念しな!カニェーシナ!(「勿論」の意味)」と叫ぶシーンがあるなど全く知らない訳では無い模様。
試合中に台地を203高地と名付けて意気揚々と取得に向かうなど、ロシアの事自体あまり詳しくないと見られる面もある。
ちなみに別れ際の挨拶は「ピロシキ~」だが、なぜそれなのか不明である。
一方、M26の登坂能力の低さを知っており、その点を突く意味で台地の上からの攻撃を提案する、
ナカジマに「スリップで付いて来て!」と言われてすぐにスリップストリームの事と気付く*4など、
知識量や判断力自体は悪い訳ではない様でもある。

本人の曰くによると、去年の全国大会でみほの乗っていたフラッグ車を仕留めたのは彼女で、その功績で隊長に就任したという。
彼女が言う「シベリア送り25ルーブル」とは、陽の当たらない教室での補習授業25日の意味。
他にも「シベリアでモミの木とカラマツの伐採80カペイカ」(陽の当たらない中庭で草むしり80分*5)など色々なバリエーションがある。

好物はボルシチ

副隊長。出身地は北海道網走市。通称ブリザードのノンナ声と意味は同じだが 吹雪 ではない
カチューシャとは逆に、身長172cmと女子高生にしてはかなりの長身かつ起伏に富んだナイスバディの持ち主。
しかも劇場版後の資料では身長176cmに伸びている。単なる誤字か本当に17歳にして僅か数ヶ月で4cmも伸びたのかは不明。
なお身長は172cmの時点で(設定がある中では)GuP全キャラ中最長身である。

何かと感情的なカチューシャとは逆にこちらは無口で無表情。
大声を出すような場面は極僅かである。
カチューシャの副官で、普段は彼女のワガママに付き合って世話を焼く一方で、カチューシャの「自分の心はシベリア広原の様に広い」という発言に「広くても寒そうです」と皮肉を言ったり、
ドラマCD等ではからかったり、趣味がカチューシャ日記なる怪しげなもの(内容は不明)である*6など、カチューシャが言う程彼女に心酔しているわけではないが、
カチューシャを目に入れても痛くないほど可愛がっているのは確かで、ドラマCDでは(カチューシャを含めた周囲がロシア語が分からないのをいいことに)クラーラとカチューシャの可愛いところ談義をしている他、
指揮官としてのカチューシャの才覚にも期待を寄せているようで、劇場版では(自分が殿を務めて撃破されることで)敢えて彼女の傍から離れ、その成長を促している。
プラウダ高校としてはカチューシャを唯一呼び捨てで呼び、その事を咎められない人物でもある。

ファンからは本作最強クラスの砲手の一人として名高い。
第二次世界大戦の時期の戦車では極めて困難な行進間射撃*7を当たり前の様に何度も成功させるなど、砲手としての能力に限れば当時の並の軍人以上である。
当該シーンは落ち着いて足を止めながらだったとはいえ、時に民謡『一週間』(原曲はロシア民謡)の鼻歌を歌いながら砲撃するなど精神的にもかなり余裕が見られる。

詳細は個別項目を参照。

  • クラーラ
劇場版から登場した新キャラクター。
ロシアからの留学生。本作では珍しい純然たる外国人
隊長のカチューシャ、副隊長のノンナを様付けで呼んでいる。

普段はロシア語で話すが、日本語も堪能で、少したどたどしいが会話も問題なく可能。
初登場となる劇場版では終盤までロシア語でしか話さなかったため、カチューシャはその事実に驚いていたが、
試合後にみんなで温泉に入るシーンで、ゆっくり温まるよう(日本語で)カチューシャに忠告するノンナの言葉の後にロシア語で数を数え始めるなど、
周囲の日本語での会話や指示にきちんと対応しており、「(話せるかは別として)日本語が分かるのでは?」と思わせる伏線は張られていたりする。

基本的にカチューシャやノンナの指示には忠実で、その見た目もあって大人しい性格に見えるが、逃げるあんこうチームに笑みを浮かべながら「逃がさないわよ」と呟きつつ追撃するなど、
クールビューティーなノンナとは対照的に勝気な性格の持ち主。
特技はバラライカ*8の演奏で、劇場版にて演奏する姿が描かれた(ED映像であるため腕前は不明)。

父はロシア軍中佐で、プラウダ高校に来たのはノンアルコールウォッカを飲みながら外泊証明書と誤って編入書類にサインさせられてしまい、撤回しようにもそのために必要な莫大な違約金を支払えなかったためとの事だが、
この件が語られたドラマCDの内容は、ノンナとクラーラ以外の隊員がロシア語に明るくないのを良い事に、ノンナはクラーラがロシア語で実際に話しているのとはまるで違う和訳をしれっとカチューシャに伝えつつ、
実際にはカチューシャの目の前でノンナとロシア語で(カチューシャに関する)変態トークを繰り広げるというものであり、上述の理由もおそらくノンナが適当にでっちあげたものと思われる。
そもそも経緯が明らかにエリア88のパロディなので真偽はかなり疑わしい。ノンナもえらい詳しいな。30年以上昔の漫画なのに
因みに同CDによると、クラーラは父が手を尽くして持ち出したカチューシャの赤ちゃんの頃の写真(のマイクロフィルムとそれをデータ化したもの)を所持しているとの事である。
そんな事ができる辺りおそらく父が軍中佐なのは本当であろう。
なお、ニーナ・アリーナもロシア語は分からないながら、「ノンナと同じ変態の匂いがする」とクラーラにも恐怖を感じている。

CV担当はNHKでロシア語講座番組を持ち、本作でもロシア語指導を務めたジェーニャ氏で、クラーラのデザインモチーフも彼女からきている。
ぶっちゃけると、制作スタッフ曰くクラーラは最初からジェーニャ氏が担当する前提で設定されたキャラとの事。
また、ジェーニャ氏の父親は本当に元特殊部隊の中佐である。

  • ニーナ/アリーナ
OVA「スノー・ウォー」で初登場。
以降劇場版などで度々登場している。
KV-2の装填手の二人組。二人とも1年生。
強い訛りとあのKV-2の巨大な砲弾を人力で軽々と装弾する怪力の持ち主であること、ノンナ・クラーラを少々恐れている点は共通。
ドラマCDではカチューシャとノンナから、後継者として期待されている様子が覗える。

ニーナはウシャンカと頬染めが特徴的。
身長140cmとかなり小柄。
中の人が青森県出身のためか、訛りがネイティブに近い。

アリーナは黒い短髪。
比較的地味なキャラであるためニーナと共にKV-2の小さい子コンビなどと一纏めにされがちであるが、
こちらは身長160cmとニーナとは異なり女子高生としては割と背は高い方で、メインキャラと比較するとまほ以外のTVに登場した各校隊長全員より背が高い
中の人が岩手県出身のためか、訛りがネイティブに近い。
ドラマCDでは「鳥のミルク」ケーキを販売している店でアルバイトをしていた。

なお彼女たちは前述の通りKV-2の装填手であり、その車長は実は名無しのモブキャラ。
モブ車長の車員が名有りというのはガルパン世界でも非常に珍しい、というかこのKV-2のみ。
その為か劇場版の大洗連合の30輌の中で唯一の無名車長となっている。*9

  • 白旗子(仮称)
本名・役職不明。
珍しく訛りが入っておらず、どちらかと言えばぶっきらぼうな口調。
大洗に降伏勧告を伝えに来た。
3時間後、降伏するかどうかの確認に改めて大洗の前に行くが、彼女らは士気高揚の為のあんこう踊りに熱中していたためしばらく気付かれず放置されていた
なお実際に白旗を持っていたのは彼女ではなく、彼女と一緒に来た眼鏡を掛けた生徒である。

  • フラッグ車車長(仮称)
全国大会準決勝でフラッグ車に乗っていた乗員の一人。カチューシャ同様ヘルメットを着用する。
本名不明。髪型は黒のショートカット。CVはダージリン・ツチヤなどと同じ喜多村英梨と思われる。
カチューシャの「全車で包囲」という命令に対して「フラッグ車もっすか?」と聞いて「アホか!! アンタは冬眠中のヒグマ並みに大人しくしてなさい!」と怒られる、
主戦場から離れているとはいえ他の乗員と共に車外でお茶を飲んでいる*10
IV号とIII突に追い回されてカチューシャに「合流させてください!」と頼んで「ニェート! 単独で広い雪原に出たらいい的になるだけよ!」と怒られる、
廃村を逃げ回れという指示に沿ったとはいえ2輌から追いかけられて只管同じルートをぐるぐる回る*11など、
どうにも間の抜けた印象が強い。

保有戦車

各車両の塗装は白一色の冬季仕様と、モスグリーン一色の夏季仕様の2種が存在する。
時期や試合会場によって塗り分けているのか2種存在するのかは不明。
保有数からして同一車種で2セットずつ持っていても不思議は無い。
あまりに地味であるため忘れがちだが、緑系カラーの戦車の初出は劇場版ではなく、みほの昨年度大会の回想やノンナの初登場シーン等で既に描かれている。

言わずと知れた第二次世界大戦を代表する戦車の一つ。

プラウダの主力を務めており、/76と-85が混在している。
全国大会準決勝では、7輌が/76、6輌が-85であった。

ティーガーIに対抗して開発されたIS-1が火力不足と判明したため、更に火力を増強させるべくIS-1投入から僅か15日後に開発されたもの。
122mmという当時としては途轍もない大口径の主砲を持ち、全体的なシルエットはT-34と大差無いが、それと比べて非常に長い砲身が外見上の特徴である。
火力は良いとしても(ソ連戦車全般にも言えるが)窮屈で居住性が悪い、弾薬が弾頭・炸薬分離式なため装填に時間がかかる、装弾数が28発しかない*12といった欠点があった。

作中では常に1輌が投入され、015のマーキングが施されている。
また英語表記の「JS-2」や、愛称の「スターリン」で呼ばれる事もあった。
専らノンナの印象が強く、その火力と腕前で多くの戦果を挙げている。

見た目からしてバケモノ染みた、実際色々な意味でトンでもない重戦車。
たった1輌でドイツ軍戦車複数台を相手取ってしばらく耐え抜いた「街道上の怪物」の逸話で有名である。

こちらも1輌が投入されている。車内のラックにサブマシンガンらしきものが置かれているのが確認できるが用途は不明。機銃代わりだろうか
カチューシャのお気に入りの戦車であり、彼女からは「かーべーたん」「頼れる同志」などと呼ばれている。
車長は「目の前のIV号とIII突のどちらに攻撃するか決められず迷う」「不安定な地盤で砲塔旋回させる(その結果自滅した)」など、
あまり判断力に優れているとは言い難いシーンが目立つが、一方で文字通り身を挺してカチューシャを庇うなど、彼女への信頼と忠誠は強い。
小説版では砲手の名前は「マリーヤ」となっている。

  • KV-1
直接的な登場場面は無い。
継続高校が保有している事に異議を唱えている事が劇場版でニュース記事になっており、
どうやら継続高校に盗まれた戦車の様だ……*13
などと言われていたが、最終章4話にて、そうではないことが明らかになった。

その他の保有機材

  • カチューシャ
世界初の自走MLRSと呼ぶべき車両。
ロケット弾を乗せるための鉄柵の様な架台が大量に並んでいるのが特徴的。
正式名称は「BM-8」もしくは「BM-13」で、何故カチューシャと呼ばれるようになったかは諸説ある。

カチューシャとノンナはこれに乗って大洗チームの元を訪れ、挑発だけして帰って行った。
完全に隊長の名前と掛けたダジャレ・出オチの一発ネタである。

  • RF-8
ソ連が運用していたアエロサン(プロペラ推進式スノーモービル)。
移動手段というより専らカチューシャが仮眠用ベッドに使用している。
操縦席に毛布とクッションを敷いているため戦車よりは寝心地は悪くないかもしれないが、カチューシャの体格でなければ寝るには些か窮屈ではある。
そのカチューシャですら身体を少し折り曲げなければ横になれない大きさである。

劇場版のエンディングでも登場、ホバークラフトの船内に持ち込み、やはりそこで寝ていた。

  • ズーブル(ポモルニク)級エアクッション揚陸艦
劇場版で登場。「ポモルニク」の名前はNATOコードである。
ソ連・ロシアの軍用ホバークラフト。
エアクッション艇としては世界最大級のサイズがあり、通常エアクッション艇と言えば人員や物資を積んで母艦と陸を往復するものだが、
こちらは揚陸艇ではなく揚陸であり、単独で運用されるのが特徴。
積載能力は150t、航続距離も約540kmと、ホバークラフトとしては性能は破格*14
なお配備は1970年で、大戦中の装備ではない。

劇場版でプラウダ勢はこれを利用して試合会場まで行き帰りしていた。各部にプラウダの校章がプリントされているためおそらく学校の備品。
T-34二輌とIS-2、KV-2一輌ずつを積み込むと本体重量だけで160tを超すため、
おそらくサンダースのC-5Mなどと同様に性能強化が施されていると思われる。

劇中の活躍

第6話

本編初登場。
台詞は無かったがひまわりの花畑でポンプル高校を撃破した様をノンナが見下ろしている場面がプラウダの最初の出番である。

第8話冒頭

プラウダ学園艦にてカチューシャと既に準決勝で黒森峰に敗退していたダージリンがお茶会を開いていた。
その際、紅茶にジャムを投入しようとしたダージリンを止め、ジャムを直接舐めながら紅茶を飲む「正しいロシアンティー」の作法を教えていた。
ノンナも傍に控えていたが給仕を担当していた。やたら美しいロシア語でお菓子を提供する様は必見。

こんなに余裕をかまして大丈夫かというダージリンに対してカチューシャは相手は無名の弱小校、練習するだけ燃料が勿体ないと高を括っていたが、
ダージリンから「大洗の隊長は西住の娘」と聞いて大慌てする。
が、「――の妹の方」と知ると一転、やはり大した事はないと余裕を取り戻す。
因みにノンナは大洗を指揮しているのは西住であるとは再三言っていたらしい。

全国大会準決勝

試合前にカチューシャとノンナがカチューシャに乗り大洗陣営に挨拶、もとい挑発に向かう。
大洗の戦車の貧相さを嘲笑う、ノンナに肩車してもらい大洗全員を見下す、みほに対して「去年はありがとう、あなたのお陰で私達優勝できたわ」などと嫌味を言うなど、挑発するだけしてそのまま帰った。
この時の去り際の「じゃあね~ピロシキ~」意味不明さは根強い人気がある。
また桃に対して恐らくは「粛清してやる!」と言ったのであろう場面が「しょくせいしてやる!」にしか聞こえないが、
単に舌足らずなイントネーションだっただけなのか本当に言い間違えているのかは不明。

いざ試合が始まると、カチューシャは「被撃破車はシベリア送り25ルーブル」「力の差を見せつけるべくフラッグ車以外を先に殲滅する」事を宣言、全員で『カチューシャ』を合唱しながら進撃する。

大洗と接敵直後に斥候2輌が撃破されるも、これは主力が待ち構える廃村に大洗を引き込む為の布石であり罠であった。
大洗側としては隊長こそ手応えの無さに違和感を覚えていたものの、メンバーがそれまでの試合で勝利を重ねて勢い付いていた事もあり作戦は見事に成功、
更に1輌を撃破されたものの、大洗をほぼ全周から包囲せしめる。
撃破車両こそ無かったが、大洗戦車は廃教会の中に逃げ込み、最早全滅は時間の問題という所まで追い詰める。

その後しばらく砲撃を続けるが途中で止め、白旗を持った隊員2名を送り込み「大洗がメンバーが全員土下座するなら降伏を認める」として試合を一時中断、
試合続行か降伏かを選ぶ時間として三時間の協議猶予を与える。
一思いに踏み潰せばすぐにでも決着が付いたものを敢えてそうしなかった理由を、桃は「全員自分より身長を低くしたい」、ダージリンは「相手のプライドを搾取するのが好きだから」と見ていたが、
カチューシャの本音は(それもあるだろうが)空腹と眠くなったのとで食事と仮眠がしたかったからであった模様。
他のメンバーも休息を取っており、焚き火を囲って食事したりコサックダンスしたりしていた。

大洗はというと「最早勝ち目は無い」「初参加でここまで来れれば十分」として降伏を受け入れる向きが強かったが、
生徒会が「ここで敗退した場合は大洗が廃校になる」と告白。
奮起したメンバーが戦意を取り戻したため、この3時間の内に破損していたIII突の履帯の修理やプラウダの包囲の偵察を実施する。

OVAで語られた所によると、ニーナが偵察していた優花里とエルヴィンを(プラウダの衣服を拝借していたとはいえ)プラウダの先輩と間違えて防御陣形を全部バラすという大ポカをやらかしており、
カチューシャが用意したフラッグ車に向かって来られた場合の対策を完全に無にしてしまっていた。
因みに、この件が原因かは不明だがドラマCDであんこうチームの面々が対戦校各校を訪問する事になった際、優花里はプラウダ行きを辞退していた。

大洗としては天候悪化、空腹、寒さが重なり再び士気がどん底に陥ったため、士気を取り戻す為にみんなであんこう踊りをしていた所に先の使者が再訪。
降伏しないと聞くと今度こそ大洗を殲滅すべく戦闘を再開する。
カチューシャは包囲網に一ヵ所だけ意図的に穴を空けており、「もしそこを通って突破しようとすれば再度包囲して集中砲火を浴びせる、もしフラッグ車を狙われた場合は隠れ潜むKV-2が迎撃する」という二段構えの策を講じていたが、
大洗は意図的に空けられた包囲の穴でもフラッグ車でもなく、最も包囲の硬い部分の強行突破を狙うという奇策に出る。
不意を衝かれた格好となったプラウダは逃走する大洗を追撃に向かうもt38が単独で足止めと囮を請け負い、T-34が2輌撃破、もう2輌が履帯を破壊され追撃不能になってしまう。
直後にt38はノンナによって撃破され、プラウダ本隊は追撃を再開する。
更にIV号とIII突も大洗本隊を離れフラッグ車を探していたが、カチューシャはそれを把握しつつもあくまで大洗のフラッグ車を追撃する事を目指していた。

追撃中にIS-2に乗り換えたノンナの砲撃で次々と大洗戦車を撃破して行くが、一方でプラウダもフラッグ車を発見され、護衛を担っていたKV-2も撃破されてしまう。
両軍とも護衛を無くしたフラッグ車が必死に逃げ回った末、ノンナによる八九式の狙撃と、車体を雪中に隠したIII突の元に誘導されたプラウダフラッグ車が被弾するのはほぼ同時であった。
果たして、八九式は被弾寸前に車体を僅かに逸らした事で、車体後部から煙を上げ履帯を片側失う程の損傷を受けたものの撃破判定を免れ、
また底面を砲撃されたプラウダフラッグ車からは白旗が上がり、プラウダの敗北となった。

結果だけ見れば、大洗を弱小と見下し余裕を見せた事による「カチューシャの慢心の結実」と言うべき敗北であった。

試合後はカチューシャは悔し涙を堪えつつ改めてみほの元を訪れ、「もし包囲されたまま砲撃を続けられていたら負けていた」という彼女に対し、
「みほの指揮ならば或いは」と彼女を認め、ノンナの肩車から降りて自らみほを見上げながら彼女に握手を求め、その後は彼女なりに大洗を激励した。

なお、この試合に於けるプラウダのキルスコアは全てノンナのものである。

全国大会決勝

他の決勝以前に出会った隊長たちと同様、試合前にみほの元を訪れ応援する。
この時初めて「ミホーシャ」と呼ぶ。
カチューシャの去り際はやはり「じゃあね~ピロシキ~」であった。

試合中は大洗の戦法や作戦に関心してゴキゲンになったりノンナに肩車されながらゆらゆらしたり、マウスの登場に不安になるなど表情がコロコロ変っていた。

エキシビジョン

劇場版前半。
聖グロチームとは別動隊としてゴルフ場の後方から大洗・知波単連合に接近する。なおこの試合ではノンナは最初からIS-2に搭乗していた。
劇中でもノンナが指摘している通り、迂回すればもっと早く到着したのだが敢えて突破に拘ったため時間がかかった模様。
クラーラはここで初登場し、ノンナとロシア語で会話してはカチューシャから「日本語で話しなさい!」と突っ込まれるお約束が始まった。
大洗チームが市街に撤退してからは大洗チームの挑発に付き合わず、あくまでチームで固まってフラッグ車のみを追撃する。
大洗役場前で1輌がアリクイさんチームの初撃破として食われる、役場前突破と同時にレオポンさんチームを撃破する、
また1輌がアリクイさんチームの誘導に引っ掛かりカモさんチームに撃破される、
砂浜を逃げるIII突のCV33ターンを軽くいなし側面から砲撃して撃破するなどして行く。
なおOY-12地点通過時にレオポンを撃破したのはノンナと紹介される事が多いが*15
ポルシェティーガーの被弾箇所の多さと損傷の激しさから実際にはノンナ一人というより現地に集まっていたプラウダ戦車の総攻撃だったと思われる。

クラーラはあんこうチームを追撃している内にカーブを曲がり切れず、肴屋(大洗・聖グロの練習試合で聖グロに小破させられた旅館)の玄関先に突っ込んでしまう。
この時点ではまだ行動可能だったのだが、続いてスリップして操縦不能になっていたローズヒップのクルセイダーまで突っ込んできた上に、
衝突した拍子に両戦車の燃料が破壊され引火、大爆発を起こした末に倒壊した肴屋の瓦礫の下敷きにされるという憂き目に遭い脱落した*16
また磯前神社の階段を戦車で下るという無茶をやるIV号を前にミホーシャにできて自分でできない筈はないと同じく階段を下って追撃、
ノンナはそんなカチューシャを前にこっそり神社に礼をして安全を祈っていた

大洗から逃げるダージリンはカチューシャの指示に従い浜辺を通って逃げ、また大洗迎撃の為に海中に隠れていたKV-2が登場する。
この時、水が入らない様にカバーやキャップを施していた。
直後に八九式と福田のチハに攻撃を受けるが、天井を掠めただけでダメージにはならなかった。
結果としてKV-2が撃った2発の砲弾は狙いを外し近くのホテルと水族館を破壊しただけに終わり、不安定な地形で砲塔旋回した結果転倒という自滅同然の形で戦闘不能となった。
その後は道路を走りながらノンナが追撃中のアリクイさんチームを仕留め、また段差を上がろうとしたカモさんチームを倒し、カチューシャ、ダージリンと共に大洗チームを追い詰める。
ここでも今謝ったらと降伏を勧告するがあんこうチームは無視、階段を上がってダージリンを追撃する。
IV号を砲撃して弾き飛ばし狙いを逸らす、チャーチルに執拗に密着するIV号を狙えず攻めあぐねるなど熾烈な読み合いの末、
最終的にダージリンの指示に従い盾となったカチューシャがIV号の砲撃からチャーチルを守った事で、
カチューシャは撃破されたもののチャーチルがその隙を突く形でIV号が撃破され、フラッグ車戦闘不能により聖グロ・プラウダ連合の勝利となった。
なおノンナ車はこの試合ではプラウダチームとして唯一の生存チームであった。

戦後は潮騒の湯でカチューシャ・ノンナ・クラーラが大洗チームと一緒にお風呂に入っていた。本編中唯一のプラウダのお風呂シーンである
さっさと上がろうとするカチューシャに、ノンナは最低100まで数えてから上がるように言い、クラーラはロシア語で数字をカウントしていた。

大学選抜戦

黒森峰、サンダースに続き3番目に到着。
カチューシャとクラーラのT-34、ノンナのIS-2、ニーナ・アリーナのKV-2の4輌で参戦する。
やはり大洗の制服を着ていたが、カチューシャだけ袖が余っていた(ノンナの仕業らしい)。
一番乗りを目指していたがカチューシャの寝坊により遅れてしまった模様。

作戦会議でカチューシャは「二重包囲し、冬まで待って冬将軍と一緒に反撃を提案していた。
二重包囲はともかく後半がどこまで本気かは不明。ちなみに彼女曰く殲滅戦には時間制限が無いらしい。
なお、ソ連の軍事マニュアルには『敵の侵攻を受けたときはまず敵を国土深く誘い込み、降雪を待ち、然る後冬将軍と共に反撃すべし』と書いてあるというジョークが存在するため、
本気かどうかはともかく発言はこれが元ネタと考えられる。
大隊長をみほとして中隊長にまほ、ケイが任ぜられた事で「西側ばっかりじゃない!」と文句を言うが、まほからギロリと睨まれ引き下がる。
直後にみほからひまわり中隊副隊長に任命された事ですぐに機嫌を直した。
作戦名決めではカチューシャはビーフストロガノフ作戦を上げていた。
なおこの間ずっとカチューシャはノンナの肩車である。

ひまわり中隊として中央を進行、台地を発見するとカチューシャは高地の優位性と大学選抜の主力であるM26の登坂力の低さからすぐさま確保を提案する。
まほはわざと空けて誘っている可能性を指摘するも、カチューシャはそれを消極的と反対、
最終的にはまほも取得できれば優位には違いないと認め、共に確保に向かう。
カチューシャはこの高地を「203高地」と名付けて揚々と進撃するが、
203高地と言えば日露戦争でロシアが凄絶な争奪戦の末に敗北した、ソ連モチーフのプラウダ的には非常に縁起が悪い土地である。
カバさんチームは「どういう戦いか知っているのか?」「負ける気か?」と呆れていた*17

最終的に203の奪取は成功したものの、前方に見える大学選抜チームへ攻撃しようとした直前にカール自走臼砲による爆撃染みた曲射砲撃に遭い、更に台地の周囲を包囲される憂き目に遭う。
急な土砂降りとカールのべトン弾が降り注ぐ中、まほの先導で高地からの脱出を目指すも、後方から進撃する大学選抜チームを食い止めカチューシャを守るべく、クラーラが自ら殿になろうとする。
カチューシャとノンナはあくまで全員での脱出を目指しており、ノンナも「そんな事をすればカチューシャに嫌われますよ」と忠告するが、クラーラは「勝てるならそれで本望」と、一人残る意思を譲らない。
ここに至っても未だにノンナとロシア語で相談していたためカチューシャはいい加減日本語で話せと怒鳴るが、
クラーラはここで唐突に「カチューシャ様、お先にどうぞ。それでは、御機嫌よう」と流暢な日本語を使い始める。
そしてカチューシャもクラーラが殿になるつもりである事に気付き、止めようとするもクラーラは「一緒に戦う事ができて、光栄でした」と言い残すと、
プラウダ(正義)のために!」の叫び*18と共に追撃する敵戦車群に向けて特攻、直後にカールの砲弾の直撃ないし至近弾を喰らうという壮絶な最期を遂げる。

続いてKV-2も車長*19の提案により、その車体で物理的に道を塞ぎカチューシャの盾となる為に立ち止まる。
ノンナも引き換えし、追撃するパーシング3輌に挑んで行く。
カチューシャはこの上にノンナまで失う訳には行かないと引き留めるが、ノンナは珍しく声を荒げながらあくまでカチューシャを先に行かせようとする。
そして、カチューシャはこの先に必要な人間だと、そして自分達が居なくなっても大丈夫と告げ、パーシング1輌を撃破、
1輌は自身を壁とし機関銃の連射による目眩ましで足止めし、更にもう1輌と刺し違える形でノンナは果てる。
KV-2も履帯を破壊され最早動けなくなってなお壁として居座り、カチューシャに「早く行け!」と檄を飛ばしながら盾としての役を全う、IS-2と同時に斃れた。
カチューシャは部下3輌を立て続けに失ったショックで呆然としつつも、目に涙を浮かべながら撤収、大洗連合本隊に合流した。

なお、GuP全編を通してもここまで人が死んでそうな雰囲気で戦車が倒されたのはここくらいである。

カチューシャは合流後、部下全員を喪失した事で落ち込むも、ダージリンから「まだあなたが残っている」と励まされ、直後に奮起する。
(なおこの時カチューシャは自分の戦車に乗っている乗員の事を失念しており、小説版では彼女たちが聞こえないようにツッコんでいた)

遊園地への撤退後は南門を防護、当初はこちらが大学選抜主力と思われたが、CV33の報告から実際には西門が主力の可能性が出たため、
南門戦力の大方をそちらに移動させつつ、自身はまほ、エリカと共に南門に残り続ける。
しばらく待っても攻撃が散発的なままだった事から、南門側に居る敵戦車は4輌だけの陽動部隊であると判断、
まほ、エリカ共々パーシング1輌ずつを撃破し、ただ一人生き残り逃げようとするチャーフィーを追撃しつつ本隊との合流を目指す。

ミフネ作戦による野外音楽堂で包囲されていた大洗連合主力との合流後はレオポンさんチーム、アリクイさんチームと行動を共にする。
部下を失った責任感と負い目から必要以上に攻勢に出ようとするのを両チームに諫められ、また励まされた事で改めて元気を取り戻し、両チームを一時的に配下とする。
レオポンさんチーム・アリクイさんチームからは呼び捨てにするなと言われて「カッちゃん」のあだ名を付けられた。
その後は西部劇風の街並みに突入、巧みな指示によりレオポンとアリクイに1輌ずつ撃破させ、自身も1輌撃破に成功する。
この時カチューシャは何故か「ジェロニモ」と呼ばれていた。
ねこにゃーはパーシングを見て「騎兵隊がやって来た!」等と言っており、西部風セットと合わせてネイティブアメリカンをロールプレイする上で彼女を酋長に見立てたのだろう。

その後はアリクイさんチームに代わってエリカ、ルクリリと合流、愛里寿との合流を何としてでも阻止すべく三副官を追撃する。
ルクリリは三副官を発見した直後に落とされ、また追撃しようにもかなりの距離があったためそのままでは追い付けなかったが、
レオポンさんチームが切り札"EPS"を使用した事と、その後ろにぴったりとくっつく事によるスリップストリーム効果で猛加速、一気に距離を詰める。
カチューシャは自身の「ぶつけてでも止める」という言葉通り、ルミ車にT-34ごと体当たりを仕掛けて射線をずらさせると共に動きを止め、
その一瞬の隙を突いたエリカにルミ車を撃破させる事に成功。
直後に自身とエリカも撃破されるが、己と引き換えに三副官をそのまま愛里寿に合流させる事だけは阻止に成功した。

ノンナの言った通り、遊園地への撤退後はカチューシャの巧みな指揮によって多くの戦果を挙げ、更には三副官の合流阻止まで果たしているため、
彼女らが文字通り身を挺してまでカチューシャを守った価値と意味は非常に大きかったと言える。
ファンからは「もし三副官が愛里寿と合流してしまっていたらその連携攻撃によりみほ・まほでも撃破されていた可能性が高い」と目されており*20
それを考えればノンナらの判断は正しかったどころか大洗連合の勝利の遠因とさえ言えるだろう。

ちなみに、カチューシャは撃破後にノンナではなくエリカに肩車されていた。
ノンナは他の撃破されたプラウダ勢共々トラックの荷台に乗っていたため、ほぼ同時に撃破された事でたまたま手近に居たエリカに乗ったのだろう。
大洗の勝利がアナウンスされた時、クラーラはどこに持っていたのかノンアルコールウォッカで乾杯していた。

試合後はおそらくは学校所有のズーブル級ホバークラフトで帰投、カチューシャは船内に持ち込んだアエロサンで実に機嫌の良さそうな寝顔で眠りについており、
またノンナは全国大会の様に子守唄を歌い、クラーラは傍でバラライカを弾いていた。

総合すると、カチューシャは劇場版の戦いでは全般的に捨て身の連携的な活躍が多い。
エキシビジョンではダージリンの盾になり、大学選抜戦ではルミを撃破する為に泥臭い役を担うなどしている。

またクラーラはエキシビジョンではローズヒップが起こした爆発と肴屋の倒壊で、大学選抜戦ではカールの砲撃でと、
何の因果か劇場版の戦いでは何れも途轍もない大爆発でリタイアしている。

無限軌道杯

カチューシャは高校卒業後はロシアに留学するつもりらしい。
しかしロシア語の勉強は全く進んでいない模様。
またこの頃カチューシャは手影絵がマイブームらしく、野球のサインよろしく作戦伝達を手影絵で行う事が多くなった。
自分が分からないロシア語でばかり喋るクラーラへの当てつけであろうか……。
最終章第1話では大した活躍などは無かったが、アヒルさんチームと福田が訪れたたらし焼きの店の背景をよく見ると、カチューシャが大きく描かれた生徒募集ポスターが貼られているのが確認できる。
まさか大洗女子のメンバーを引き抜こうとしているのか……?

1回戦は危なげなく突破、最終章第3話の2回戦ではエリカが指揮する新生黒森峰と対戦する。
マウスを先頭にゆっくりと正面から進撃する黒森峰に対し、高地からの迎撃という優位を取った事で次々に黒森峰戦車を撃破。
大洗があれだけ手を焼かされたマウスも、KV-2の砲撃のショットトラップ*21により瞬時に撃破してしまう。
このまま黒森峰フラッグ車までもが撃破されるのも時間の問題と思われたが、エリカが突如として作戦を変更、III号を主力にした少数部隊の奇襲を仕掛ける。
エリカの唐突かつ黒森峰らしからぬ行動に大急ぎで対応するも、クラーラの乗るフラッグ車を下からの砲撃から身を守る為に窪地に深く埋め込んだ事が災いし、
脱出できず逃走に手間取っている内に撃破されてしまい、ここで敗退となった。
この時、カチューシャは物凄い顔芸を見せた。
またT-34のキューポラの蓋の上に飛び乗り、その上に立って索敵するという驚くべき身軽さとバランス感覚を披露している。

なお、それ以前がどうだったかは不明だが、無限軌道杯2回戦にて大洗女子学園のように(北方の動物)さんチームという大洗に準じたチーム命名則がある事が判明している。
とはいえ大洗が動物名をチームにするのは初心者揃いであるチームへの指揮系統を素早く、わかりやすくする為(それとメタ的に視聴者にも多すぎる登場人物を把握させやすくするため)であり、ベテラン揃いのプラウダには余り意味はない。
よしんばチーム名として効果が見込めたとしても肝心の名前がバイカルアザラシさんチーム、ユキヒツジさんチーム等という長過ぎるもので指揮系統の高速化にもつながっていない。
メタ的にもチーム名が呼ばれたりはしたが所属メンバーの顔すら映らなかった為、視聴者へのキャラ紹介にすらなってない*22*23
…と散々な結果ではあったが、カチューシュなりにみほをリスペクトしているという何よりの証拠であり、同時に形からでも新しい戦術、戦略を試そうとする柔軟性の現れであるのは明白。
実を結ばなかったものの勝利や新しい戦術への渇望と貪欲さはまさしくプラウダらしいと言えるだろう。

スピンオフ

もっとらぶらぶ作戦です!

ノンナとクラーラが変態性と高スペックを兼ね備えた危険人物というトンでもない扱いになっている。このテの作品では致し方ないと言うべきか…
カチューシャ日記やらドラマCDやら公式でもこんな調子なのでぶっちゃけ本編と大差無いかも
原作でもカチューシャを敬愛している様子は見られるが、本作の件の二人は最早ロリコンかペドフィリア*24である。
これでも『らぶらぶ作戦』同人時代よりは各段にマシになっているのだが……

他にはカチューシャの身長ネタが多い。
意地でも肩車をしようとしてひどい目に会ったり、ノンナと間違えて西住しほムラカミに乗ってしまったりといろいろやっている。
夢オチだがカチューシャがノンナより背が大きくなるという驚天動地のネタもある。

ニーナに至っては、登場すると高い確率で不運に見舞われている
ある話では、本編で秋山殿に情報をダダ漏れにしてしまったことを査問されて粛清されかける。
別の話では、カチューシャが前年度の優勝を記念して自身の石像を製作したが、その石像が背が高くスタイルもよいものだった為*25、あまりの本物との違いに思わず吹き出してしまい、さらには不注意でその石像を破壊してしまったことで粛清されかける。
これまた別の話では、カチューシャ達5人がホラー映画を見て、ゾンビにびびって自身の周りを他の4人で固めるカチューシャに対し、ゾンビよりもノンナさんとクラーラさんを警戒した方がええんでねえか?と言ってしまい、2人に粛清されかけた。

性別反転ネタではカチューシャとノンナの体格が逆転し、長身のカチューシャがショタノンナを右肩に乗せている様が描かれた。

ちなみにロシア語監修は劇場版と同じく、クラーラ役のジェーニャ氏が担当している。

プラウダ戦記

カチューシャを主役とし、彼女とノンナがプラウダに入学し出会った頃、つまり本編の2年前から始まる。
ノンナの髪が今より短く、しかもカチューシャの事を心酔どころか嫌悪してさえいたという、本編とは違った一面を伺う事ができる。

本作は本編と比べて些かダークな作風であり、暴力描写や陰湿なイジメといったシーンがあるので、少々人を選ぶ作風ではあるが一見の価値は十分ある。
まあ作者や作風から考えても『リボンの武者』の様に本編とは明らかに別物のパラレルワールド作品として捉えたほうがいい。
なお、フミカネ氏から生まれた非公式キャラであるアールグレイが登場しているのも特徴で、性格が色々な意味でハジケている。

『朝まで生戦車!』

カチューシャが登場。
相変わらずの我の強さで強気にプラウダを推していたが、いよいよ目に余ると判断されたのか何者か(ノンナのシルエットに似ている)によって途中で強制退場させられ
CMが空けた後にはカチューシャの席には代わりにボコの縫いぐるみが置かれていた。
少ししてカチューシャは戻って来たが、しばらくの間何かに怯えた様に大人しくなっていた。

余談

  • 地吹雪とブリザード
隊長と副隊長の異名であるが、同じに思われるかもしれないが微妙に異なる。
「地吹雪」とは地面に積もった雪が風で吹き上げられる現象。
因みに地吹雪と降雪が同時に発生する現象が「吹雪」である。

ブリザードは元々は北アメリカ発生する強い吹雪を指した語で、南極の激しい吹雪も同様に呼ばれる。
今日の日本ではそこから転じて「猛吹雪」の意味で用いられている。

どちらにせよ、著しい視界不良と低気温、暴風が発生する事は共通している。
どの辺が?とか、ロシア・ソ連モチーフなのにそこはアメリカ由来の英語かとか言ってはいけない。結局プラウダは日本の学校で生徒は日本人である

  • 元ネタ
校名の由来は1912年5月5日(旧暦では4月22日)創刊のソ連の新聞『Правда(プラウダ)』と思われる。
ソ連で最も読まれていた新聞の一つである。意味は「真実」「正義」など。
都合の悪い事は隠してプロパガンダばかり載せていたため、情報源としての信頼度は低いと見做されていた。
このため、

アメリカ人「我が国にはサタデー・ナイトライブがある」
イギリス人「我が国にはモンティ・パイソンがある」
ソ連人「我が国にはプラウダがある」
*26

だとか、
同様の事をしていたもう一つのソ連の主要な新聞『イズベスチヤ(「ニュース」の意味)』と合わせて、

Q.プラウダとイズベスチヤの違いは何か?
A.プラウダにイズベスチヤ(ニュース)は無く、イズベスチヤにプラウダ(真実)は無い

などと揶揄されていた。
なおプラウダは現在のロシアでも読まれている。

  • テーマ曲
第二次大戦当時のソ連の戦時歌謡曲Катюша(カチューシャ)が多用されている。
劇場版のエキシビションや学園十色でもプラウダが登場する度にカチューシャが流れた。
なお、本作で後に一種の名物となる「敵チームの行進中の合唱」を最初に行ったのも本校である。
またチャイコフスキーの「くるみ割り人形」も度々使われている。

  • KV-2の流れ弾
エキシビジョンでKV-2が破壊したホテルだが、ホテル側から「是非ウチに弾を撃ち込んで吹っ飛ばしてください!」と頼み込んで来たらしい。
そして大洗でのイベントの際には劇中で砲弾が貫通していた部分にブルーシートを被せるというノリの良さを発揮していたそうな。
その後も、被弾箇所に弾痕が描かれたシールを貼り付けたりしている。









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最終更新:2024年02月08日 08:34

*1 体積は4倍ほどあるので使用可能空間・面積自体はプラウダの方が大きい。

*2 ノンナは「トロリーバスは鉄道ではない」といっているが、法律上は鉄道扱いである。「『電車』の類ではない」という意味であろう。

*3 「服飾科があるため」との説もあったがソース不明。

*4 近くに居たエリカは「スリップするの?」と何の事だか分からない様子だった

*5 カペイカはルーブルの補助通貨。1ルーブル=0.01カペイカ

*6 ゲーム『戦車道大作戦』では「内容は……秘密です」とはぐらかしている。

*7 走行しながら砲撃すること。当時の戦車では命中させるつもりがあるなら射撃時は停止するのが当たり前であり、劇中でも言及されているが行進間射撃など滅多に命中するものではなかったとされる。

*8 ロシアの伝統的な弦楽器。ウシャンカ等と並びロシアを代表・象徴するアイテムの一つ。胴体が三角形なのが特徴。

*9 厳密には劇場版放映時には黒森峰の小島も名無しだったが、最終章で遂に名前がつけられた

*10 エキシビジョンの際のダージリン、無限軌道杯でのマリーや大洗チームなど、同様の事をしている者は居なくはない

*11 1対1の状況や途中で逃走ルートを変えるならともかく、同じルートだけ通っていては経路を読まれる、二手に分かれられて挟み撃ちに遭う可能性が高まる。

*12 普通はその2~3倍程は積める。例えばT-34-85の装弾数は60発前後である。

*13 フィンランドが対ソ戦において、様々な戦車を鹵獲していた史実ネタ。なおフィンランド仕様のKV-1は現存している。

*14 例えば現代の米軍・自衛隊が使用しているエアクッション揚陸艇「LCAC」の積載量は約90t(±3t)、航続距離約400kmである。

*15 ポルシェティーガーが健在だった最後のカットはノンナがポルシェティーガーに照準する様子だった。

*16 クルセイダーは損傷こそしたものの走行可能だった

*17 因みに無線を聞いていたあさがお中隊の西(=203争奪戦で勝利した日本軍モチーフ)は気分を盛り上げていた。

*18 これはロシア語。

*19 声だけの登場。ビジュアル不明

*20 そうでなくても合流阻止に失敗していたら数の上で2対4と大きく不利になっていた。

*21 避弾径始(ぶつかって来た弾を弾く為に装甲に角度を付ける事)により、砲弾が下向きに弾かれ装甲の薄い車体上面や車体と砲塔の継ぎ目に潜り込むように命中すること。場所が場所だけに普通に被弾するより被害が大きくなりがち。

*22 ちなみに大洗チームは長くても4文字+さんチーム。長い名前もある程度発声しやすい動物で統一されている

*23 空軍ではTACネームという無線通信上のコードネームを使用するが、発音しやすいよう基本的に3~4、長くても5音節程度の発音しやすい音が用いられる。

*24 カチューシャの体格は8歳相当なので、13歳以下が対象という意味ではペドフィリア寄りになる。

*25 本当は本人そっくりの石像が製作されていたが、カチューシャが気に入らなかったので作り直させた。なお職人は粛清された模様。

*26 つまり「新聞でありながらコント番組と同列の扱い」という意味。