生姜

登録日:2010/06/09(水) 01:52:21
更新日:2018/04/07 Sat 14:48:56
所要時間:約 5 分で読めます




1.料理に良く使われる薬味。

  • 植物としての生姜
ショウガ科ショウガ属に属する熱帯アジア原産の植物。

根茎は地下に埋まっており地上には偽茎となった葉のみが出る。
別の茎から独特の形をした花を咲かせるが日本では稀にしか見られず大半が栄養生殖により増える。

原産国と同じような高温多湿な環境を好み栽培には水捌けの良い土地が選ばれる。
発芽温度は18℃以上、最適温度25~28℃とされるため四月頃に植え付けを行い十月頃に収穫されるのが良いとされる。
10℃以下で腐敗が始まるので種生姜の保管は13~15℃が最適である。

前年に種生姜として植え付けた塊茎を保存したものをひね生姜、種生姜から新しく分化したものを新生姜と呼び、
固くて辛味の強いひね生姜は魚の臭い消しや薬味に、柔らかく辛味も弱い新生姜は紅生姜ガリに向いている。

同じくショウガ科ショウガ属の茗荷と間違われるが別物である。


  • 歴史
熱帯アジアから紀元前5世紀頃には中国に伝わっており薬として使われていた。
日本には3世紀頃に中国から持ち込まれたとされ、古事記にも名称が載っている程歴史の古い農作物である。

古くははじかみ(薑)と呼ばれており、
由来は歯をしかめるほど辛いからという説(歯しかみ)と収穫時に端が赤い(端赤み)からと言う説が有力である。

山椒も同じくはじかみと呼ばれており生姜をくれのはじかみ(呉の薑、塊の薑)
山椒をなりはじかみ(成り椒)、ふさはじかみ(房薑)と呼んで区別していた。

西欧諸国にも古くから伝わっていたが17世紀頃にジンジャーブレッドマンで有名であるジンジャーブレッドが流行を見せた。

生姜の姜は薑(風邪を治す物の意を持つ漢字)の代用であったとされる。

英語のzingerの語源は角の形をした物の意を持つサンスクリット語が変化したものと見られている。


  • 効能
生姜の栄養価はビタミンやカリウムが少しある程度で豊富とは言えないが、
その真価は香りや辛味の成分にある。

生姜の皮の近くに多く含まれる辛味成分のジンゲロール(6-ジンゲロール)は、
血管に入ると免疫細胞が細菌が入ってきたと勘違いを起こすため、結果的に免疫細胞を強化する働きを持つ。
また、この物質自体にも殺菌作用があるため気管支炎等の予防にも有効である。

生姜を乾燥や加熱すると、ジンゲロールはショウガオール(6-ショウガオール)やジンゲロン(バニリルアセトン)に変異する。
脱水反応により生じるショウガオールはより強い辛味を持つ物質であり、
血小板の粘着や血管の収縮を高める物質の生産を妨害するため、血管を拡張し血流を良くし体温を高める働きがある。
胃腸の筋肉を必要以上に収縮させる物質の働きを抑えるので乗り物酔いにも効く。
高い発汗作用、鎮痛消炎効果、対腫瘍効果、抗酸化作用を持つため風邪の治療や老化防止、冷え症の改善、癌の予防にも高い効果を発揮する。


ジンゲロンは独特の甘い香りを持つ物質であり、近年では脂肪の燃焼に効果があることが明らかになっている。

その他にも解毒作用のあるジンギベレンや血行促進効果のあるガラノラクトン、食欲増進効果のあるシネオール等の香り成分が含まれており、
非常に健康に良い食品であると言える。

ただし、過剰に摂ると体内の細菌を殺しすぎてしまい、腸内のバランスが崩れ、腹を痛めてしまうので注意。
一日10gくらいが適量とされている。

ジンゲロールは酸化に弱く生姜をすりおろして三分もすれば元の含有量の半分になってしまうので、すりおろしたら出来るだけ早く使っておきたい。


  • その他
タンパク質分解酵素のプロテアーゼを持つため肉を柔らかくしてくれる働きもある。

中国では酵素の働きを利用して牛乳を凝固させ、キョンジャッゾンナーイという牛乳プリンを作っている地域もある。

日本での生産される生姜は4割が高知県によるものである。

日本や中国では薄切りにした物を香りつけなどに使うことが多いが、
欧米等では乾燥させて粉末にしたものを甘い菓子に混ぜて使うのが主であるようだ。

石川県金沢市には生姜をはじめとする香辛料の神を祀った波自加弥(はじかみ)神社がある。
毎年6月15日には「はじかみ大祭(別名:しょうが祭り)」が執り行われており、参拝者には生姜湯が振舞われているとか。


  • 主な生姜の食べ方
薬味
笊饂飩や冷奴など味気のない料理や、
焼き魚等のように臭みの強い料理の臭み消しに使われる。

しょうが焼き
豚肉醤油や酒、味醂にショウガ汁を合わせたタレに数分つけ、焼いた料理。
肉質が柔らかくなり、食欲増進効果によりビタミンB2の供給にも期待できる。

生姜湯
少量のショウガをスライスもしくはおろしてお湯を注いだホットドリンク。お好みで砂糖やハチミツ、ゆず果汁などを加える。
寒い日には身体をポカポカ温めてくれる。

ジンジャーエール
生姜やレモンで香り付けした物をカラメルなどで着色した炭酸飲料。

紅生姜
塩漬けにした生姜を梅酢に浸けたもの。
詳しくは項目へ。

ガリ
薄切りにした生姜を甘酢漬けにした物。寿司の付け合わせに使われる。
殺菌効果の他に魚を食べて低下した体温を上昇させる効果もある。

チャイ
インドではチャイの香りを増させる為にすりおろした生姜を入れることがある。
生姜にはシナモンやローズマリー等の風味が入っているため様々な香りを楽しめる。










2.姜維の愛(蔑)称。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/