もりもりぼっくん

登録日:2021/07/04 (日曜日) 10:34:04
更新日:2025/01/25 Sat 20:11:50
所要時間:約 4 分で読めるぼっくん




夢がなくては真っ暗闇。この世で泣く人嘆く人。

泣くな、負けるな、挫けるな!もうすぐアイツがやって来る。

この物語は、昇る朝日に友情を誓い、沈む夕日に愛を叫ぶ、誠のロボット・もりもりぼっくんの真実の記録である。

概要だぼっくん

『もりもりぼっくん』は、東映不思議コメディーシリーズの6作目に当たる作品。
1986年4月〜同年12月まで放送。
『ロボット8ちゃん』から続いたマスコット路線は本作をもって終了し、次回作『おもいっきり探偵団覇悪怒組』から路線を変更して行くこととなる。

あらすじだぼっくん

動物とロボットが啀み合いながら暮らしている知蘭ランド。
創設者である知蘭博士は、人間と動物とロボットの共存を夢見ており、彼らの関係を良好な物にするためのキーアイテム「サムシング」の探索をぼっくんに命じる。
これは、サムシングを探すぼっくんと、その仲間達である動物とロボットが人間社会で巻き起こす騒動を描いた作品である。

登場キャラクターだぼっくん


【ロボット】

  • ぼっくん
CV:坂本千夏
主人公。
動物とロボットの仲を取り持つために知蘭博士によって造られたロボット。
8ちゃんやロボコンに似ている。
知蘭博士からサムシングの探索を命じられ、人間社会にやって来る。
背中には遠隔通信用ロボットのピッコロバード、胸には電話がそれぞれ取り付けられている他、お腹にはアナログ時計が設けられており、周りがピンチになると時間を逆戻りさせ、ピンチが起きる前に戻す事が出来る。
お腹を壊すと時計が狂い、過去の時代へタイムスリップしてしまう、所謂タイムマシーンとしての機能も兼ね備えている。
必殺技はウキウキパワー。首を百八十度回転させて光の輪を生み出し、それで周りの人物や物を浮遊させる。
首のパーツを上げて口を開く事により、食事が可能となっている。
中でも野菜が特に好きだが、人参だけは苦手。
語尾に「ぼっくん」と付けて話す。
毎回次回予告の前には、交通標語を唱えている。

ぼっくんのデザインは『がんばれ!!ロボコン』のアンテナが付く前のロボコンのデザイン案の流用で、時計などが追加されている。

  • 学習修
CV:上田敏也
ガリ勉ロボット。
ボディは勉強机になっており、瓶底眼鏡と鉢巻がトレードマーク。
誰彼構わず「勉強!勉強!」と叫びながら勉強を強いる癖があり、勉強させたい相手を伸縮自在の腕で捉えては勉強を強いている。

  • 洗面モモコ
CV:向殿あさみ
ピンク色のボディが特徴の洗面台ロボット。
大変な綺麗好きで、僅かな汚れも見逃さない。
ラビクリンとは「どっちが知蘭ランド一番の美女か」で争い合っている。
着ぐるみの洗面台部分が本物であったため、スーツアクターは難儀したという。

  • 救急九太郎
CV:中原茂
関西弁で話す救急ロボット。
現場へ駆けつける時は救急車に変形する。
ラビクリンと密かに交際中。

【動物】

  • モグランプ
CV:小粥よう子
勉強が苦手な反面、博識な土竜。

  • ラビクリン
CV:小林優子
綺麗好きなウサギ
洗面モモコとやや設定が被る為か、「誰が知蘭ランドで一番の美女か」と争っている。
救急九太郎とは密かに交際中。
また、スナックでアルバイトをしている。

  • ジャイタイガー
CV:神山卓三
侍口調で話す巨人ファンの虎。
巨人ファンだけど虎。
一度巨人のファンクラブに入ろうとしたが、自身が虎である事が災いしてか、阪神タイガースの回し者と間違われ、門前払いを食ってしまった。
普段はラーメンの屋台を引いているが、巨人戦の時はそっち優先でお客さんを放置しがち。
彼が着ているユニフォームの背番号「90」は、長嶋茂雄が第一次監督時代につけていたもの。

【人間】

  • 中山フミヤ
演:内藤政也
小学五年生。某アイドルとは多分関係ない。
サッカーの練習中にぼっくんと出会い、親友になる。

  • 中山ケーコ
演:黒川明子
フミヤの母。専業主婦。
葡萄は巨峰派、餃子と焼売では餃子派、鯛焼きと今川焼きでは鯛焼き派。

  • 中山マコト
演:永井寛孝
フミヤの父。
職業は中学校の先生で、担当科目は体育。
初登場した時はブルマー女子達とバスケをやっていたおい、そこ代われ
第七話でフミヤから「父さんの匂い(=加齢臭)が嫌い」と言われ、洗面モモコに磨いて貰い、心身共にジェントルマンになったが、フミヤは「なんか違うなぁ。いつもの父さんなら…」と考え直し、結局は元鞘に収まった。
趣味は釣り。
葡萄はマスカット派、餃子と焼売では焼売派、鯛焼きと今川焼きでは今川焼き派。
同僚の先生から貰った香港のお土産のヘネシーコニャックを知蘭博士に全部飲まれてしまった事がある。
ちなみに演じた永井氏は、『超電子バイオマン』でアクアイガーの声を担当していた。

  • 井上マドカ
演:田山真美子
本作のヒロイン。
前作までのヒロインと比べ苗字で呼ばれる率が高い。
フミヤのクラスメートでフミヤに好意を抱いているが、フミヤ自身は同年代の男子と遊びたい盛りもあってかそれを嫌がっている。
一度カケフと付き合ったこともある。
しかし、EDの映像では無事に想いが通じたのかフミヤとピクニックに行っていた。
ぼっくん、ケーコ、マコト、知蘭ランドの皆のおまけ付きだけど
演者は後にオールヌードを披露した。マドカが裸んぼだぼっくん

  • カケフ
演:中島義実
フミヤのクラスメート。某プロ野球選手やその選手に似た子役とは多分関係ない。
家は裕福、つまりはおぼっちゃま。
井上に対しては積極的に好意を抱いており、猛烈にアタックを仕掛けるも、大抵は空回りに終わってしまう。
「サムシングは餃子だ」と言ってぼっくんとラビクリンを餃子にしようとしたり、「サムシングは串カツだ」と言ってぼっくんとラビクリンを巨大な串を用いて串刺しにしようとしたこともあった。どっから持って来たんだ、その巨大な串
ED映像ではハブられてしまった。

  • 知蘭博士
演:市川勇
知蘭ランドの創設者。
人間と動物とロボットの共存を実現するためのキーアイテム「サムシング」の探索をぼっくんに命じる。
阪神ファンであるため、巨人との試合があった時、内容によってはジャイタイガーに八つ当たりすることも。

  • 井上アサミ
演:糸冽ゆかり
マドカの妹。
可愛い見た目とは裏腹に、「姉の恋の弱みを突いてアイスクリームを奢らせる」「第三者にイチャモンを付けてぼっくんのせいにする」等の腹黒い部分がある他、学習修の考えを「ダサい」と糾弾する等、姉以上に毒舌家。
所謂腹黒ロリである。
これらの問題行為が祟ったのかどうかは不明だが、ED映像ではカケフ共々ハブられた。
そんな彼女だが最終回ではなんと、自らスカートをまくり上げる形でパンチラを披露した。
後日談ではモグランプとフラグを立てた模様。

演:柴田理恵
知蘭博士の妹。
カンフーの達人で、昔兄に貸した金を取り立てるべく、はるばるやって来た。
知蘭ランドをゴルフ場にして大儲けしようと企んでいる。
ぼっくんを始末しようとした所ピンチに陥り、ぼっくんのウキウキパワーで救われて以降は徐々に鳴りを潜めていった。
第三十話では誰得な入浴シーンを披露するなどの視聴者サービスを行った。
最終回直前で結婚。
ちなみに演じた柴田理恵氏は当時27歳で、本作後には28歳で実際に結婚している。


【その他】
  • ピッコロバード
CV:星野桜子
前述の通り、ぼっくんの背中に取り付けられている遠隔通信用ロボット。
フミヤとマドカが持つ、ピッコロバード型のトランシーバー・ピッコロシーバーと連絡を取り合う際、距離が離れていてよく聞こえない時に、電波を中継するために空に打ち上げられる。
当初はただの機械であり、ぼっくんの「ピッコロバード!」の掛け声で打ち上げられていたが、13話からは自分の意思を持ち、自力で動いて言葉も話せるようになった事から、打ち上げもピッコロバードに頼んで飛んでもらうという形になった。

  • サムシング
知蘭博士が人間と動物とロボットの共存を図るためにぼっくんに探索を命じた「何か」。

【ゲスト】

  • 伊藤かずえ
演:本人
第六話に登場。
本作の主題歌を担当し、後に『獣拳戦隊ゲキレンジャー』に出演することになるかずえちゃんが、まさかの本人役で登場!
フミヤの家で本作のED主題歌を披露した。

  • 警備員
演:佐渡稔
同じく第六話に登場。
かずえちゃん会いたさに撮影所に侵入したぼっくんを追いかけ回した。

ご存知「いいとも〜」でお馴染みのグラサンタレント。
第六話にて伊藤かずえがゲスト出演する回の映像が使用されたため、便宜上記載。
ぼっくんと博士は、かずえちゃんとタモさんのトークを見ていた。

  • ヘルシーババア
演:野村幸子
第九話のゲストキャラクター。
カルシウムで歯が丈夫になりすぎたため、電化製品の類しか食べなくなったという設定のため、劇中では冷蔵庫や掃除機などを旨そうに食べていた他、ピッコロバードを食べようとしていた。

  • 児雷也
演:佐藤正宏
第十九話のゲストキャラクター。
戦国時代にタイムスリップしたぼっくんと出会い、そのまま彼について行く形で現代にやって来た。
名前こそ児雷也ではある物の、見た目的には石川五右衛門に近い。
ぼっくんと出会う前は忍術の腕前はかなり悪かったが、現代に来てからはぼっくんに修行をつけて貰う事で上達、更にウキウキパワーも会得し、ウキウキパワーと忍術を組み合わせた技も使うようになった。
が、ロボットであるぼっくんは兎も角、生身の人間である彼が首を百八十度回転させるシーンは正直ホラーである。

  • 原始人夫婦
演:でんでん(夫)、曽川留三子(妻)
第二十三話のゲストキャラクター達。
夫・まさきは給料を落としたりと冴えないところがあるが、いつでも妻・せいこは笑って許してくれた。
しかし、夫は却ってそれが怖くなり、家出した。
原始時代にタイムスリップして来たぼっくんとの出会いで全てが変わり、現代にタイムスリップした際、二人は夫婦喧嘩をする様になった。
フミヤ「たまには夫婦喧嘩も大切だね。」
マコト「夫婦喧嘩をしてこその夫婦だ。」
ケーコ「私達もたまに夫婦喧嘩をするから、夫婦仲は良いのよ。」

  • バイキング
演:福原一臣
第三十三話のゲストキャラクター。
サムシングをバーベキューにして食べようとしていた。
その後、ぼっくんから「サムシングを捕まえて知蘭博士に引き渡すと賞金が貰える」「フミヤはマドカに惚れていて、誕生日にネックレスをプレゼントしたい」との情報を入手し、サムシングをまんまと捕まえて賞金を入手し、ネックレスを購入してプレゼント。
マドカが飲み物を買ってくる間、ぼっくんから「女の子はHな事をされると嬉しくなる」という情報を入手し、マドカのスカートをめくるなどしてHな事をしようと企むも、フミヤ(と、ぼっくん)に阻止され、ぼっくんのウキウキパワーで吹っ飛ばされた。
「あの年頃の女の子の気持ちは解らん」

  • 直子
演:内田さゆり
三十四話のゲストキャラクター。演じたのは『どきんちょ!ネムリン』の大岩マコ役の人で後のブルースワロー
車椅子に乗っていた薄幸の少女…と、言いたいところではあるが、実はヤンキー娘で再び歩けるようになってからは元のヤンキーな性格に戻ってしまった。

  • サンタのお兄さん
演:佐渡稔
サンタのお爺さんならぬサンタのお兄さん。
頭の回転も早く、逞しいと、まさにアイアンおばさんの理想の男性であった。
出会った瞬間恋に落ち、二人は電撃結婚。
結果、アイアンおばさんは知蘭ランドをゴルフ場にする計画を完全放棄した。


主題歌ぼっくん

いずれも伊藤かずえが担当。

  • ぼっくん!君がいなきゃ
OP主題歌。
ポップス系の音源と、主要人物が横一列になって歩くシーンが特徴。
♪私とあの人の夢 もりもり君のテレフォンで 繋いでくれますか

  • ジュリエットにさせて
ED主題歌。
ポップス系のOPとは対照的に此方はバラード調になっている。
ピクニックに来たぼっくん、フミヤ、マドカ、マコト、ケーコ、そして知蘭ランドの皆が印象的。
カケフとアサミ…
♪ドラマティックに誘ってね 少し危険な 私はジュリエット

ソフト化に関する情報ぼっくん

2008年7月21日発売の「石ノ森章太郎 生誕70周年 DVD-BOX」に第一話が収録されたのみであり、全話ソフト化は未だにされていない。
しかし、2021年4月5日よりYouTubeの東映公式チャンネルにて初の配信が行われたため、全話ソフト化の解禁の可能性が僅かながらに出て来た。
東映の今後の動きに注目したいところである…と、言いたいところではあるが、第29話が何故かブロックされて見る事ができなくなってしまってる。
そのため、仮にソフト化されても、第29話のみが未収録になる可能性は大いにある。
ちなみにブロックされてしまったのは、第29話で使用された楽曲の権利関係による可能性が高い。
と、思いきや、7月14日水曜日にようやく見れる様になったため、楽曲の使用許諾が降りた、言わば全話ソフト化の可能性が再び出て来たと言えよう。

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最終更新:2025年01月25日 20:11