帽子世界(フリーゲーム)

登録日:2021/07/11 (日) 19:30:00
更新日:2024/11/29 Fri 23:46:28
所要時間:約 10 分で読めます




管理人の数だけ存在する様々な世界

管理人とは世界の創造主であり
帽子は管理人の意思によって生まれます。

帽子の力が 管理人の意思が 世界を作ります。
意思は石のように硬く やがて光輝く宝石となります。

意思が力となります。
そして世界を作る意思が 最も強い力として君臨します。



A Little World



帽子世界とは、えぬ氏製作のフリーゲームRPGツクールVX製。

【概要の世界 -Outline-】

攻略の順序が明確になっておらずプレイヤーの手に委ねられる、いわゆるフリーシナリオ型のRPG。
システム・操作面ではプレイヤーへの省ストレスを徹底しており、ワンボタンでオート戦闘やリピート行動を実行できたり、全滅しても基本ノーリスクで撤退できたりする。
諸モロに色々サガフロってるが、そもそも本作の前提にあるコンセプトの一つは「裏解体新書のアレの実現」なので、これはある種必然である。
旧版の「帽子世界」と最新版の「新約・帽子世界」の二種類が存在するが、基本的には新約を基準に解説する。


[ 帽子世界 ]

2013年公開。現行の新約版に対して、主に「無印」「旧約」などと呼ばれる。
アーツ発光システム等、デザインの多くは同作者の前作『王女様と薔薇の騎士』から引き継がれている。
比較してこっちはレベル制から熟練度・パラメータ成長制へと移行するなど、さらにサガ臭がマシマシになった。
そしてシナリオもゆるく百合をひたすら堪能できた前作から見て、百合っぽい雰囲気はあってもゲーム進行につれ重くエグい設定が開示されていくなど作風の変動も著しい。
作者のHN由来が星新一のアレだったり、他作も黒い話が多かったりするあたりからこの辺は察するべきかもしれない。宿屋とか特に

そのフリーゲームらしからぬクオリティに多くの好評を博す一方で、課題となる難点も多くプレイヤーからは寄せられており、

  • なんかめっちゃエラー落ちする
  • 一見種類が多そうに見えるアーツだが、実は武器種毎で比較しても大きな差異がそんなにない
  • 物理偏重の戦闘バランスであり、頑張って鍛えても威力の低い攻撃魔法全般
  • 6人存在する主人公の誰を選んでも、大きな変化のないメインシナリオ
  • クリア者間でも物議を大きく醸す2周目追加エンディング*1
  • ガ ー ド ブ レ イ ク*2

作者自身もひとまずの公開を優先し、多岐に渡る妥協をした結果の仕上がりに終わったことを認め、
「新約・帽子世界」への着手を宣言。以後、長きに渡って製作を続けていくことになる。
そして……


[ 新約・帽子世界 ]

2019年公開。
いわば「完全版」相当になった帽子世界なのだが、単純なリメイクとはかなり趣が異なり、詳しく前作からの差異を挙げていくと
  • キャラのグラフィック等のほぼ完全刷新
  • 新たな仲間キャラやシステム「大魔法」追加など、全体的なバランス調整
  • 主人公全員、一人ひとりに個別のシナリオが用意されている*3
  • 一定条件下でグランドルート相当のラストシナリオが解放される

……などなど、追加された内容が多すぎてもはや「リメイク」では片付かない分量である。
例えるなら旧約を「キングダムハーツ2(無印)」だとすれば、新約は「キングダムハーツ2ファイナルミックス+(海外版+追加要素多数+別ゲー同梱)」ぐらいの差はある。
シナリオの総量比較で言えば旧約の6倍どころの差じゃ到底収まらないけど
そんなわけで公式はこれをリメイクや完全版とは言及せず、「続編」「新作」などと主に述べている。*4

2021年に入っても更新は続き、新規パーティメンバー追加や便利システム追加、UI改善等の大規模アップデートが行われた。
完全新規シナリオ「帽子戦争編」の追加も仄めかされていたが、作者の都合により2021年7月に白紙化が宣言された。


[ 帽子世界TRPG ]

ゲームの帽子世界をベースにTRPG化したもの。細部の設定などがゲームとは若干異なる。*5
あの背景設定でありながら「できる限りお手軽シンプルにTRPG」をコンセプトとしており、デザインの傾向としては「フォーチュンクエストRPG」あたりが近い。
公式にリプレイがあるのでとりあえずそれを読むだけでも割と面白い。


【物語の世界 -Prologue-】


とある高校のソフトボール部に在籍するごく普通の日本女子高生・ヨウコ
部活合宿のバスに乗っていたはずの彼女は、ふと目が覚めると「帽子世界」と呼ばれる謎の異世界へと飛ばされていた。今日び最早珍しくもない導入となってしまったが
混乱する彼女に出会った管理人から告げられるのは「元の世界へ帰る方法を探す代わりに、他の管理人たちの帽子を集めるため力を貸して欲しい」というもの。
他に縋るアテもないヨウコは選択の余地なくその提案に乗り、管理人たちの帽子集めに巻き込まれていく。
だがこれは帽子世界へ迫る危機の、ほんの先触れに過ぎなかった……。

果たしてヨウコは元の世界へ帰りつくことができるのか。
管理人たちは何故、どのような理由と信念のもとに帽子を集めようとするのか。そして、帽子世界とはそもそも一体何なのか。
無数に絡み合った物語の先に待つのは一体どのような結末か。


【難易度の世界 -Overcome Difficulty-】


ストレスフリーに極振りしたプレイ面での快適さとは打って変わって、SFC時代のサガシリーズくらいのムラっ気が大きいゲーム難易度を持つ。
具体的にはシステムの理解如何で大きく難易度が変わって来るのだが、初期状態からでも「できること」が非常に多いために一通り慣れるまでが大変である。
ユノーのチュートリアルでだいたいは把握できるが、アーツ・魔法・ジェムなどは実際に習得して使ってみないと詳細な具合がわからないことも多い。
そのため全体で見ると流れを掴むための1周目(一人目)の序盤~中盤が一番きつくなるという構造をしている。
故にプレイした人によって評価はかなりばらつきがあり、
「多彩な技をガンガン閃いて敵をフルボッコする爽快RPG」と評する者もいれば
「多種多様鬼畜な行動ルーチンを有する凶悪ボスたちにフルボッコされる高難度RPG」と評する者まで様々。
作者が評して曰く「フリーゲームだから許される難易度」。総括するにだいたいサガい難度ということである


【システムの世界 -Unreasonable Reason-】


  • 帽子特権
各主人公が持っている帽子の有する固有の能力。「強力なジェムが解禁される」「敵の行動順やステータスが常時確認可能になる」など、手に入るだけでそこからの攻略が一気に楽になるものばかり。
管理人の世界を攻略することで帽子を奪うと、その主人公の帽子特権も得られるので攻略順をどうするかで難易度もある程度上下する。

  • 価値観
その世界のルールの強度・純度を数値化したもの。最大値は99%。
各世界の管理人はこの価値観の値が高い程凶悪な戦闘力を発揮するようになるため、しっかりその世界での雑魚戦をこなし下げておくのが鉄板。
もちろん「ボスが強いほど燃える」というマゾプレイヤーさんこんにちはな人は、逆に価値観を上げて戦うことも可能。別の世界で雑魚戦をすると価値観は上昇していく。
ただし価値観99%の管理人は、概ね各シナリオのラスボス前後の実力を持つので覚悟はして挑むように。
価値観が高い状態で他主人公を撃破できると以後の周回で永続的にパラメータ上限が上がるというおまけもあるが、正直攻略必須というほどのものではない。

  • ステータス成長
戦闘中の行動によって基礎能力と技能毎のマスタリー(熟練)Lvが上昇していく。戦闘終了時ではなく各行動毎に判定があるのがミソ。
敵が強くこちらが弱い程ステータスの伸びが良いので、基本的にはデコイランクを常時最大まで上げて闘うのが望ましい。
ちなみにパーティ外の控えキャラも成長するが、その度合いは装備と技能ジェムと各キャラの成長適性に依存する。
ステータス・マスタリー共に20を越えると目に見えて上がりにくくなるので、そこからは半ばやり込みの領域になる。

  • ジェム
アーツ」「魔法」「トリガー」「サポート」の4カテゴリに分かれた特殊効果を付与するキャラ毎固有の宝石。
システムの性質としてはFF5のアビリティに近い。ただしこちらは固定枠がなく、フリーの4枠に任意のジェム4種を装備してキャラのカスタムを行う。
ジェム取得にはキャラごとにクリスタル(≒お金)を消費する。消費量が馬鹿にならないので基本的には一点特化で伸ばすことが推奨される。

  • 発光
いわゆるロマサガ以降のサガシリーズにおける「閃き」のこと。一定確率で新たなアーツ(技)を編み出し、発動する。
サガフロとは異なり、発光しても後述のコンボ発生を阻害しない仕様になっている。
「見切り」のトリガージェムをセットしていると確率で敵の攻撃を見切って以後完全回避することもできる。発光率はいずれもジェムで補強可能。

  • アーツ
物理攻撃技。アーツ系のジェムを装備することで使用可能になる。基本的には複数系統のアーツを一度に扱うことはできない。*6
戦闘中において上記で述べたように「発光」を起こして編み出すことで習得していく。一部キャラ専用のアーツもあるが、基本的には全員覚える内容は共通。

  • コンボ
いわゆるサガシリーズにおける「連携」のこと。デフォルトだと連携名はランダムなので大抵ものすごくカオスなことになる。
繋がりの成否は各技ごとに矢印表記がされてわかりやすくなっている。
一見敵と行動順が入り乱れるせいで連携が狙いにくく見えるが、実際は自動で連携が繋がるように調整される戦術があるので過度に意識しなくてもよかったりする。
もちろんコンボ数が多くなるごとにダメージも増大。ただしオーバーソウルしにくくなる欠点があるので、闇雲にこればかり狙っていてもいいわけではない。
そして当然というべきか敵側もコンボを発動してくるため、うかつに戦術や魔法で敵の行動順を固めると目も当てられない惨状に陥ることがしばしば。

  • オーバーソウル
OSゲージを100%消費してライフ全回復、さらに次の1手だけ攻撃力激増という劣勢からも逆襲が可能なシステム。
魔法が強い本作だが、このシステムにより魔法なしでも攻略に大きな支障がないという中々に異質な構造になっている。魔法も使った方が楽だけどね!

  • 戦術
パーティー全体に様々な特殊効果をもたらす号令・陣形的なもの。各世界やサブイベントのボスを倒す度に決められたものを取得していく。
最大5種類までセットでき、戦闘中任意にどの戦術を適用するか切り替えられる。ただしリーダーが行動不可だと変更不能戦闘不能ともなると効果が解除されてしまう。
基本的にメリット効果とデメリット効果が共存するものばかりなので、状況に応じて切り替えるのが望ましい。

  • 魔法
属性魔法ジェムを装備することで使用可能になる。複数属性を扱える「マスター魔法」というジェムもあるが燃費が悪くなる穴があり一長一短。
最大の特徴は使用の際各キャラのソウル(MP)ではなく、敵味方で全体共有する「マナ」を消費して発動すること。
ソウル回復手段がかなり限定される本作においてそれを気にしなくていいというのは見逃せない利点。
ただし発動の可否がマナ基盤に依存するため、攻略するステージと使う魔法のマナ消費量によって使い勝手が変わって来る難点がある。

  • 属性値
いわゆる「地相」的なパラメータ。セラブルを知ってる人ならFEみたいなものと言えばだいたいあってる。
高いほどその属性による魔法の威力が増大し、消費コストが軽減される。
そして、この値が最大まで溜まっていると後述する必殺の「大魔法」が発動可能となる。

  • 大魔法
新約から追加されたシステム。習得にはLv6の魔法ジェムが必要になる。
「場の属性値100%」と、「残30以上あるマナ全て」を消費して超強力な魔法を発動する。
習得するとゲームバランスが一変する程のすさまじい性能だが、これを発動してくる敵も当然いる。
敵と味方同士で大魔法の同時発動が起きると「大魔法相殺」が起こり、原則的にはそのまま対消滅を起こす。
この際「運」の値が高いと相殺を無理矢理突破して、一方的に発動を強行できる場合も。


【用語の世界 -Glossary-】


  • 帽子世界
基本的には本作の舞台全体を指す単語。意思によって「創造の力」を振るうアバター(住人)たちが暮らすヘンテコな世界。
女性率の高さによるタワーの発光率とメルヘンなビジュアルとは裏腹に様々な致命的問題を抱えており、各主人公のシナリオではそれぞれ発露した問題へと立ち向かっていくことになる。
なお女性率が異様に高い理由には作者の趣味と設定面でのそこそこ大きな理由があり、ネタバレを抑えて結論だけ言えば「女性しか帽子世界の正規住人になることができない」ためである。

  • 帽子 / 管理人
強固な「価値観」を持ったアバターが得る強い力を秘めた頭部用の装飾品。共通して大きな目玉模様がある。
「帽子」とは呼ばれるが、シキのかんざしという例からわかるように必ずしも形状が被り物とは限定されない。
これを持つ者は「管理人」と呼ばれ、通常のアバターが持たないような特殊能力や世界間の自由な移動権を得る。
ただしアフターリスクとして「過帽子症候群」という不治の病に囚われてしまう代償を伴うなど、必ずしもメリットばかりではない。

  • 過帽子症候群
全ての管理人が辿る宿命であり不治の病。己の帽子が「自分喰い」と呼ばれる異形の怪物に変貌し、管理人自身を喰らって対消滅してしまう現象。
過去様々な管理人がこの解決に挑んだが、その全てが失敗に終わっている。
唯一の成功例と言えなくもないのが「帽子取り」と呼ばれる儀式だが、術者の消滅という致命的リスクを伴ったため禁術として封印された。

  • 帽子取り
ラヴィとナタリーが共同開発した禁術。管理人から帽子を完全に切り離すことで「自分喰い」を免れるという現状、唯一の回避策。
代償としてこれを実行した管理人は、切り離した帽子と即時対消滅を起こして帽子世界内から消滅してしまう。
過去にこれが行われた際は、「帽子取りの実行者」と「対象者」の二派に分かれて帽子世界全体で争う「帽子戦争」という争乱にまで発展した経緯がある。

  • プロバイダー
帽子世界の創始者「ビッグママ」の指揮の下に帽子世界の秩序維持を担当している集団。作中ではジャニスやユノーが該当する。
何か問題が起きた際にはその解決に当たるのだが、帽子世界内の問題は「自分喰い」を筆頭に解決しようのないものが多く、後手に回ることも少なくない。

  • トップテン
プロバイダーに認定された強い「創造の力」を発揮する上位10名の管理人の俗称。
選定基準は明確ではないが、力の総合的な強さが主に加味されるものと帽子世界内では見られている。
該当する10名の内約は「ドーラ」「シキ」「ナタリー」「ジャニス」「ラヴィ」「メル」「ケリー」「サラワティ」「プリムローズ」「ヴァイオレット」となっている。

  • 帽子世界七大迷惑
それ単独で埒外の迷惑者扱いされる、帽子世界中でも群を抜いて特級の危険存在たち。
大半が「管理人は己より強い存在を生めない」前提ルールを破壊するような怪物ばかりである。
該当するのは「紅茶ばか」「時計少女」「魔トリョーシカ」「球体人間」「自己無限増殖装置」「自分喰い」「ビッグママの話をされた時のメル」の七つ。

  • デコイ
いわゆる魔物・モンスターのこと。帽子世界内における「人間以外の生物」をだいたいはこう呼称する。
人型のデコイも普通に存在するので、一見しただけでは人間の住人と区別がつかない。
原則として生み出した管理人を上回る程の強さはないがごく一部例外あり。「創造の力」が集まって生まれた存在であり、倒すとクリスタルと化して消滅する。
基本的に各世界の価値観を落とすにはこいつらを間引く必要がある。


【登場人物の世界 -Heldinnen-】

メインメンバー

+ 開く
  • ドーラ
<帽子特権:装備カスタム解禁>
「玩具の世界」の管理人。マッドサイエンティスト気質のボクっ娘。新約も着崩しが大概際どいけど旧約はもっとすごいぞ!
趣味は人形作りだが「作った人形で何をして遊ぶのか」と聞かれても「そんなことしてたら人形を作って遊ぶ時間が取れない」と返してくる完全趣味特化型の変人。
一見自身の趣味以外には無頓着にも見えるが、実際は帽子世界の問題を彼女なりに慮って行動しているようだ。
価値観は「世界は全て作りもの」であり、その実態は命を持たない知性機械に支配された世界。
「客のいないテーマパーク」だの、「無給で24時間働かされる玩具デパート」だのディストピア感あふれる施設が満載。
しかし玩具の占める比率に人形の割合が多いあたり、かつて「人形の世界」の管理人だった姉セーラの影響が大変色濃い。

シナリオは帽子世界内の人口減少解決のため、人造人間製作のデータ取りに帽子を集めていくというもの。
理論上は100%成功するはずの人造人間製作がメシュレイア以降の成功例が一件もないため、その謎の解明へと挑んでいく。
しかし帽子の解析を進めれば進めるほど、不可解で異常なデータばかりが検出されていき……?

帽子特権の装備改造は本作のゲームバランスを大きく変動させるもので、ラスボスや裏ボス級の敵と戦う際にはあるなしで大きく難易度が変わる重要特権。
ただし改造に必要な装備の鍛錬度と各オーパーツが溜まりにくく、集めにくいためにその強さを実感できるのは中盤からになる。
強力な特権だがラスボスが6人中最強クラスなので、総合的な難易度は普通くらい。

  • シキ
< 帽子特権:魔法ジェム「時魔法」解禁 / 戦闘中の行動順序可視化 >
「時の世界」の管理人。自堕落でひたすらやる気のない言動が目立つ一方、時折鋭い思慮をのぞかせることもあるニャン。
最初からこうだったわけではなく、むしろ古参管理人の評では「生真面目」「堅物」など現在とはまるで真逆な形容をされている。
同じトップテンのサラワティ曰く「一番悲しみが深い」とも言われるなど、その内面には謎が多い。
価値観は「時間は過去へは戻らない」。単に「時の世界」独自のルールではなく、価値観の高低が帽子世界全域にも影響を及ぼすかなり特殊な世界である。
価値観が示す通り、自分のホームである時間列車ユグドラシルはひたすら未来へと運行する列車である。ホームや戦闘中に切り替わる背景演出は必見。

シナリオは「時詠み」の予知によって自分の帽子を奪われる未来を観測したため、先手を打って帽子集めを行うというもの。
だが対峙する管理人たちからは「それは本心ではないはず」と口々に疑問を呈される。口実の方便に使っているだけで、別に目的があるようだが……?

帽子特権はクリアした全プレイヤー満場一致でチート認定される「時魔法」ジェムの解禁と、戦闘中行動順の可視化。
行動順はアーツ・魔法・戦術で大抵調整が効くので慣れたプレイヤーだとあまり影響は大きくないが、
敵の行動数で大技の前兆を察知できることは多く、初心者から上級者まで恩恵は大きい特権。
時魔法がひたすら強いのと、特権で戦いやすさが格段に増すのと、ラスボスにクセが少ないので難易度は6人の中では低め。

  • ジャニス
< 帽子特権:アーツジェム「二刀流」解禁 / フィールドで二段ジャンプ・急降下キック解禁 >
「戦の世界」の管理人。プロバイダー所属。管理人が発症した「過帽子症候群」の対処を行う「死神」という役職にある。
実直で寡黙な性格だが、ヨウコのソフトボール部という出自を聞いて「ソフトボー・ルブ」という武術を習熟していると勘違いするなど天然な面もある。
後で一応言い訳してたけど、審判の偽ヨウコ見る限りこれ絶対素で勘違いしてたよね
価値観は「敗者は何も得られない」という弱肉強食の理。通常の世界ではデコイを戦闘で間引くと価値観が減少するが、
戦の世界の場合はこの価値観により「戦闘で勝敗を決定づける」ことで世界の法を肯定してしまうため、逆に価値観が上昇する特性がある。
威圧で戦闘を中断させたり、ボスの「全力で戦おうぜ!」というラブコールを無視して一切攻撃しなかったりで「争いを否定」すると価値観が落ちる。

シナリオは「過帽子症候群」の発症段階に達した5人の治療(物理)を行うべく帽子を収奪していくというもの。
実際は色々事情があって5人側にいまいちやる気がないため、「帽子を奪う」名目で喝を入れて回る(物理)という方がより正確である。
しかしトップテンのケリーが殴り込みをかけてくるなど、単に5人の帽子を集めるだけでは収まらない方向の話へと規模が拡大していき……?

帽子特権は二刀流ジェムと二段ジャンプ・急降下キックの解禁。
二刀流はアクセサリー枠に武器を持って通常攻撃・アーツの手数を倍化させる強力なジェム。
アクセサリーが使えないので対状態異常などの守りは脆くなるが、本作において火力は大正義なのであまり問題にならないことが多い。
二段ジャンプは一見敵を避けやすくなるだけにも見えるが、実はこれがないと到達できない隠しフロアが多く非常に重要。
急降下キックは同格・格上の敵なら先制攻撃、格下ならエンカウント発生さえ許さずに撃破することができる。敵が強いラストダンジョンなどでは有益。
二刀流を始めとしてジャニスが雑に強いのでシナリオ進行そのもの難易度はあまり高くないが、
ラストバトルが本作どころかRPG全体でも類を見ないくらい特殊で初見殺し。この一点で全主人公中最高の難易度と形容されることが多い。

  • ナタリー
< 帽子特権:敵のパラメータ閲覧 / 敵の現在OSゲージ量可視化 >
「法の世界」の管理人。生真面目な性格だがそれ故に融通がきかない傾向にあり、メガテン的に例えるとLight-Lawみたいな性格。あとラヴィが大好き。
一度火が付くと止まらなくなる苛烈さはあるが、何だかんだ世話を焼きたがる性分で悪人ではない。
価値観は「決まりと調和」。法を絶対のものとするナタリーの世界では、65535冊ある六法全書を全冊暗記させられるような極端極まるレベルで法の順守を求められる。
その割にデコイボスのエンジェリアンとかすごく法に反したけしからん格好だと思うんですけど

シナリオは謎の少女マウリツィアが仕掛けた「後見人審査」を妨害すべく他の管理人の帽子を集めていくというもの。
「後見人」は管理人を越えた存在であり、あらゆる帽子の力を自在に扱え「過帽子症候群」のリスクもないとされる話だけ聞けば完全上位互換。
この帽子世界にそんなうまい話がある訳がないと知るナタリーは、後見人の選定を確定させないためにラヴィと組んで動き始める。
しかしトップテン内からも次々に帽子を奪われる者が相次ぎ、状況はひたすらに混迷を極めていく……。

特権は敵のライフ・ソウル・OSゲージ量・基礎パラメータ・弱点・耐性・行動傾向・ジェム構成を全て閲覧できるというもの。
これがあるのとないので大きく敵攻略の難易度が落ちるため、他主人公でも早期攻略の優先度が高い特権である。
ただし各シナリオの性質上、各編のラスボスにだけは通用しないという穴があるので過信は禁物。
敵のデータとOSゲージを逐次確認できるために戦略がとても立てやすく、初心者向け。
もっと言えばラヴィが半分パートナーキャラみたいなもんなので、実質最初から特権二つで戦えるのも非常に大きい。
ただしラスボスの性質と演出が色々とトラウマ級。

  • ラヴィ
< 帽子特権:戦闘終了時に全員の体力全回復 / OS発動時に全異常解除・完全異常耐性付与 >
「生命の世界」の管理人。大変心優しい性格をしており、帽子の奪い合い中にあっても戦闘なしで帽子を渡そうとしてくるなど、争い向きではない性分。
ナースのような服装に違わず帽子世界内でも医者に近い立ち位置であり、何かしらの発病者が出れば対応を行う。治療法は身の丈程もある注射器をブッ刺すというエクストリームなものだが)
価値観は「生と死は等価値」。自然溢れる世界だが「死」の側面を有し、弱肉強食に近い理のために中々に実情は殺伐としている。威圧で敵を逃がすと価値観が上げるのも特徴。

シナリオは元トップテンのダリアと共同で「過帽子症候群」の治療手段開発を進めていくもの。
ナタリーを初めとして周囲からは「ダリアの言うことを信じるな」と散々に制止を受けるが、ナタリーを含めた全員を救いたい一心で迷いながらもラヴィは突き進んでいく。
そして久方ぶりに帽子世界へ姿を現したハインリヒとの問答を経て、ラヴィの決意はこれまで帽子世界に欠如していた「ある概念」を生み出すほどの、大きな変革をもたらすことになる。

特権の自動回復は、マナ消費でメニューから行うライフ回復があるので正直地味さが否めない。とは言え一度この特権に慣れると手放せなくなる便利さはある。
オーバーソウル強化の方も地味だがかなり重要で、危険な状態異常攻撃でも察知できていれば対応できるのであるとないでは大きく変わる。
ラスボスがジャニス編と並ぶくらい特殊で、敵の性質を充分に読み切らないと打開の仕様がない。幸い直前で救済措置が2つ程用意されるので、実難易度的には普通くらい。

  • メル
< 帽子特権:OS時にコンボ制限無視 / 制限無視4コンボ時にフィニッシュ追加発動 >
「夢の世界」の管理人。帽子世界の開闢から生きているという古株脱法ロリ。
その外見に似合わず粗暴で辛辣な言動が多い反面、何だかんだと面倒見がいい姉御肌の存在。ただしビッグママの話をするとマジギレし始める。
価値観は「感覚こそが世界の全て」。寝てばかりいる住人が目立つ世界だが、本作の設定を深く読み解いていくとなんとも含むところがある価値観である。

シナリオは禁術「帽子取り」の実行のために他5名の帽子を収奪していくというもの。
これは新約になる前の旧約「帽子世界」のストーリーでもある*7
本作の舞台である「帽子世界」とはそもそも何なのか?に大きく踏み込む、ある種核心的なストーリーが展開される。

特権は各キャラのコンボ判定をOS時に限り、前後の相性無視で繋げるというワイルドカード的なもの。4コンボ達成時に高威力の追撃が発生するおまけつき。
相性「×」のアーツ・魔法ですら強引にコンボへ組み込めるのがポイント。「全弾発射」など本来繋がらないものをコンボするとそれは酷いダメージになる。
ラスボスが自重してなかった旧約からある程度難易度調整されており、シナリオの総合難易度は普通ぐらい。

  • ヨウコ
本名「白坂洋子」。ソフトボール部の合宿帰りに、気付いたら帽子世界にいた普通の女子高生。多分普通の少年とか普通の高校生ぐらいには普通
心優しく芯の強さを有するが、マイペースな管理人勢の個性に何かと翻弄されるツッコミ担当。元の世界へ戻るため、管理人の帽子集めへと協力を余儀なくされていく。
一見シナリオを進める上での関与が希薄に見えるが、本作で管理人たちが行動を始めるきっかけになるのが「帽子世界へのヨウコの来訪」であり、各シナリオの基点となる存在。
旧約だとややキツめの性格をしていたが、新約になって若干角が取れた。兄が超重度のシスコンな反動でやや男性不信・百合の気があるのはどちらでも変わってない。

パーティメンバー

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  • ユノー
プロバイダーの所属メンバー。このゲームのチュートリアル担当。ヨウコ曰く「帽子世界で一番服装がまともな人」。
各シナリオで主人公たちがやってる帽子集めはどう考えても秩序に反する行いだが、思う処があって協力したり見逃したりしている。
どの主人公でも初期加入してサポートを行ってくれる親切なお姉さん。

  • ショコラ
ドーラの妹。誰に対してもわけ隔てなく友好的に接する。メル編ではパートナーも務める。
例外が姉のドーラで、色々あってかなり辛辣な対応を見せる。でも「監視」という名目でドーラ編でもパーティ加入はしてくれるぞ!
どの主人公でもすぐに加入してくれるのでとりあえず入れておけば困らない枠。

  • メリッサ
かつて「色欲の世界」の管理人だった人物。現在は自由奔放なセクハラ発言が目立つ以外は比較的落ち着いた物腰だが、帽子戦争時代は色々とスレていたらしい。
ソフトな方のタワ-な人が本作に多い中、彼女に限っては真性な重い方の人。ドーラへの協力報酬に「自分好みの人造人間」を要求する程度にはガチ。
ジャニス編では初期加入。それ以外の主人公でもショコラ同様特に加入条件がない。

  • メシュレイア
ドーラが作り出した人造人間。まだ生まれたばかりのためか帽子世界内の事情や常識に疎い。スベスベマンジュウガニが大好き。
ドーラ編のパートナーであり、造物主であるドーラに全幅の信頼を置いている。一方でドーラが問題を抱えていると知れば、命令に反して独自に行動も起こすなど単純な盲信ではない。
特に加入条件はなく、「無人のテーマパーク」に行って勧誘するだけで加入する。

  • ツバメ
シキの従者を務める少女。ズボラで自堕落なシキに代わって食事家事洗濯諸々を全て行っている。
しかしその献身は単純な好意や尊敬を通り越して、いささか自罰的なものが垣間見えるが……
特に加入条件はなく、「時計屋敷」に行って勧誘するだけで加入する。

  • フレデリカ
「情熱の世界」の管理人。ツンデレ。ロマサガ1のミリアムみたいな容姿をしている。旧約時代のモブキャラがプレイアブルにまで昇格したケース。
若干どころではないレベルのストーカー気質があることを除けば基本常識人で、各管理人の世界へも「ロクな世界がない」とツッコミを飛ばしている。
物理で殴れば概ね解決する本作では貴重な魔法特化キャラ。火水風土光闇の6属性全ての魔法に適性があるので気が付けば万能魔法使いに変貌してるできる子。
一つ目の帽子取得から加入依頼が発生する。

  • ケリー
「決闘の世界」の管理人。「正々堂々」の価値観が示す通り、強者と全力を出してのぶつかり合いを望むバトルマニア。
こう書くとただの戦闘狂っぽく見えるが実際は割と常識的。少なくともジャニスが関わらなければ無暗に喧嘩を吹っかけたりもしない。
ジャニスとは帽子世界最強の座をかけて度々「全力同士の勝負」を持ちかけているが、世界設定の関係上それは叶わずにいる。

3つ目の帽子終了+帽子トーナメント優勝と加入が遅く手間取る難点はあるものの、初期状態でサポートジェム全取得済み。そしてアーツ「二丁拳銃」持ちとそのまま即戦力になる強力キャラ。
特に専用の二丁拳銃アーツにして本作屈指のバランスクラッシャー「オーバーエクステンド」は反則スレスレの威力。リンゴドライブで耐性の上からでも相手は死ぬ。
具体的にどうやばいかは歴代最強のシドあたりでも想像してください。というかケリーのキャラコンセプトがまさにそれだと作者から言及されている。

  • プリムローズ
「鍵の世界」の管理人。口を開けば「クソ」「ファック」ばかり発言する汚い丁寧ロリ。Ver230から正式なプレイアブルキャラに昇格。
帽子世界史上最高の封印権能「完全秘密能力(パーフェクトコード)」を持ち、プロバイダーからも度々勧誘を受けているが何故かそれを拒否し続けている。
自身が管理する世界の性質が「秘匿」なので多くを語ることなく、行動と封印執行で全てを立証する超アウトドア派。ヴァイオレットと仲が良い。

味方メンバーとしては、ケリーの「オーバーエクステンド」と双璧を成す専用チートアーツ「対人用パーフェクトコード」を使用可能。
これは敵のサイズが「人間大」を越えない限り、それがラスボスだろうがなんだろうが問答無用で2ターン行動を封じるという極悪技である。
代償としてプリムの最大と現在ソウルの8割が消し飛ぶので再使用が原則的に不可能。いつどのタイミングで使うかが重要になる。
ケリーが雑に強いオルランドゥ的な立ち位置なのに対し、プリムはベイオウーフ*8的な使って面白い感じのコンセプトであるとされる。

主人公によってストーリーへの絡み具合が一変する関係上、加入時期がそれぞれ変わる。二段ジャンプとチャージ必須なので1周目ではどうしても最終盤加入になってしまうが。

  • ダリア
「機械の世界」の管理人。過去に行った帽子世界を救うための実験失敗によりラジオの体になってしまった。好物はアルカリ電池。
ラヴィ編のパートナーだが、当のラヴィ以外からは「信用ならない」「ナンパ野郎」と軒並み塩対応を喰らう。
「機械」という概念が「玩具」「夢」「法」「時」と多くの強固な価値観を内包していたことで、かつては最強の管理人とも呼ばれていた。
性別は女性らしいがラジオから流れてくる音声は中年男性のものなど、目的も含めてその存在には謎が多い。

  • ジャコウ
「暴力の世界」の管理人。プロバイダーの最高幹部として帽子世界内の秩序維持を一任されている。愛称はジャコちゃん
メル編とジャニス編で登場するが、それぞれ描かれる彼女の側面が異なるために印象が大きく変わる。総合的には色々と面倒臭い人。
戦闘ではガン=カタによる二回攻撃に加え、専用アーツ「ムーンスクレイパー」をジャニスと同じく操る難敵。

サブキャラクター

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  • オードリー
喫茶店「ミルノワール」の店主。割と神出鬼没だが彼女自身は管理人ではないらしい。普段は物静かだが一旦キレるとその場の全員が黙って従う剣幕を見せる。
帽子世界内の様々な情報に通じており、噂や世界情勢などをゴシップ気味の語り口で教えてくれる。

  • ミンミン
クリスタルを集めることに固執する守銭奴チャイナ娘。しかしなぜクリスタルを集めていたかは特定ルート以外では当人も忘れている始末。
価格は割高になるが各種合成レシピを売ってくれる。一周終える頃には全部集め尽くして役立たずになってることも多いけど

  • ポリィ
「自由の世界」の管理人。エセ関西弁口調で面倒事を持ち込んでくる様はそこはかとなく謎の胡散臭さが漂う。
サブイベント担当その1。探し物などの比較的トンチキではない依頼が多い。各マップの隠し部屋などに関わる情報は有益。

  • ジュリエッタ
「本の世界」の管理人。生粋の変人でありバレバレの変装でオーパーツ屋を営んでいたり、ラスボスより強いデコイを作り出したりとその行動は予測不能。
サブイベント担当その2。脱力系のアホな依頼ばかりだが成功報酬の香水は強力なものが揃うので非常に有用。

  • ジャスミン
「魔術の世界」の管理人。気怠げな物言いとは裏腹に帽子世界内の事情に通じる底知れない魔女っ娘。マイクを持つと人格が豹変するとかしないとか。
素材を売ってくれる担当。帽子が集まる度に素材のランクは上がっていくが、要求クリスタル量も増えるのでご利用は計画的に。

  • モーノ
「友達の世界」の管理人。戦闘力はほとんどないがデコイと仲良くなれるという気質の持ち主。
デコイが世界間移動できないことに心を痛めており、独自に解決のための方法を探しているようだが……

  • サラワティ
「涙の世界」の管理人。穏健派のインド美人だが、一度怒りが有頂天に達すると矢継ぎ早に質問責めを始めて手が付けられなくなる。
価値観は「覆水盆に返らず」。その帽子には帽子世界内で起きた「悲しみ」の涙がため込まれており、帽子の目が開くと溢れ出てとんでもないことになるらしい。

  • ヴァイオレット
「心の世界」の管理人。あまり人付き合いは芳しくないがプリムローズと非常に仲がよく、プリムが襲われればマジギレする程度にはゾッコン。
制御不能で無差別に周囲の人間の心を読んでしまう能力から、トップテン内でも札付きの問題児「ラストナンバー」の一人と扱われている。
メカクレ系女子で、もう片方の目も能力抑制用の眼帯で隠れているため普段はマジで見えてないらしい。
ドーラ編とナタリー編で登場するが、シナリオ上の役割がそれぞれで大きく異なる。

  • エリス
「夏の世界」の管理人。過去起きた「帽子戦争」の元凶であり、その結果メリッサへ禁術「帽子取り」を実行して消滅した。
……はず、なのだが?

  • セルヴィアータ
「架空の世界」の管理人。衣装と立ち絵が最高に痴女い
ふらりと現れては「この世界は存在しない」とかいう物騒なことを、一方的に言うだけ言って立ち去るキバヤシムーブが特徴的な人。
彼女の世界はデコイを倒しても価値観が99%から下がらないなど性質が異常を極めており、謎が多い。

  • マウリツィア
通称マリー。管理人を越える「後見人」の選定を目論む扇動者。「パピィ」というツギハギだらけのぬいぐるみをいつも抱えている。
気まぐれな言動の端々からは何か底知れないものを覗かせる一方、明らかに合理的とは言えない動きも見せその行動には一貫性がない。

  • ハインリヒ
常に喪服を身に纏った陰鬱な男。己を「無能な医者」と嘯き、帽子世界の多くを見透かしたような言動を見せる。
プロバイダー所属ではないが何故か繋がりを持ち、帽子持ちでもないのにその力を行使できるなど素性と能力には不可解な点が極めて多い。
ラヴィ編(と、もう一人)におけるキーパーソンであり、20年前から姿を消していた彼の再来が大きく事態を捻じ曲げていくことになる。

  • クリスティアナ
「白黒の世界」の管理人。通称クリス。外見と言葉遣いからは判断しにくいが女性らしい。
普段は頼りなく軽薄な言動ばかりで帽子世界内でもあまり注視されない、端的に述べて「存在感のない」人物。
しかし、サブイベントの進行次第ではまた別の一面を見せることもあり……?

  • ヨウスケ
ヨウコの兄。重度という言葉でも足りない真性のシスコンであり、作者が伏字規制をかけるレベルのやらかしをして家族会議になり、強制海外留学させられた。
残念でさえなく当然ヨウコからも「まだ殺人犯になりたくない」と全力で敬遠されているが、これで完全に嫌っているわけでもないあたり関係が複雑骨折している。
シスコンであること以外は能力面で欠点がなく、警備員を複数名素手で殴り倒したりする高いリアルデュエル能力を有する。

  • コハル
「命の世界」の墓場に佇む謎の婆さん。終末医療の専門家らしい。
言動は過激だが、その意図としては「あえて死を意識させて生の方向へ意思を向けさせる」意図があるとかないとか。

  • パリー
「法の世界」の遺跡を徘徊している神父さん。
やたら自罰的でネガい発言ばかりであり、フォローしてやらないと延々と話がループする。

  • エドワード
とある発電所で勤務している一般会社員。「ジュリア」という名前の姉がいるらしいが……

  • ローゼンストック
「サイバネティック社」の社長。アメリカのシアトルに本社を持つらしい。旧約のアレでちょっとだけ顔出ししてた例の人。
金に飽かして対抗勢力から情報を盗み回り、貪欲に永久機関の開発を進めている急進派。その目的は「神」を作ることだとされるが……。

  • ネレウス四世
「マリスレーゼ教団」の教皇。永久機関を完成させることで神話の再演(≒人類滅亡)を画策するやべー連中のトップ。
サイバネティック社とは対照的に信者の数の暴力で開発をゴリ押ししているらしい。彼個人は権力闘争の道具としてしか永久機関を見ていないようだが……。

  • イソラ
「マリスレーゼ教団」の最高幹部「十三使徒」の一人。
とばっちりもいい所の理由で洗脳半裸全裸という今後お嫁に行けないレベルのトリプル羞恥を受けるかわいそうな人。

帽子世界七大迷惑

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  • 紅茶ばか
妖精のようななにか。一応デコイらしいが自分自身を複製して他の世界に送ることで、疑似的な世界移動を可能にしている。
出会う度に名前が変わり、紅茶をひたすらにせびるというただひたすらに鬱陶しい存在。ヨウコとショコラ以外からはほぼ好意的な反応を返されないレベル。
一方でモーノにデコイの世界間移動の知恵を吹き込むなど、頭が悪いのではなく昼行燈を演じているだけの可能性も示唆されるなど、正体は未知数。
システム的にはオードリーから無料で貰える紅茶と引き換えに全回復してくれるキャラ。
「ボス攻略前に回復したいが、マナや属性値がリセットされるのでまだダンジョンを離脱したくない」時に意味が出てくる存在。

  • 魔トリョーシカ
かつてドーラが生み出してしまった失敗作の人造人間。ドーラ自身でさえ制御不能な強さに加え、他者の脳を喰らう性質を持ち封印を余儀なくされた。
現在は玩具の世界のとある場所にプリムの能力で封印を維持された状態にあるが……。
旧約では隠しボスを務めるが、明確な自我を持たないなど設定がやや異なる。

  • 時計少女
顔のない着物姿の少女(身長3m超)。人間でもデコイでもないという正体不明のなにか。当人(?)は自らを「世界の理」であると語る。
シキの帽子特権である「時魔法」の開祖であり、帽子世界の全ての流れを掌握しているという。
何かと口うるさくシキの私生活にダメ出しをするが、肝心のシキからは馬耳東風同然でほとんど相手にされていない。不憫。
旧約では裏ボスを務めるが、新約と厳密には詳細な設定が異なる。


  • 自己無限増殖装置
ダリアがかつて永久機関の実験で生み出してしまった最悪の失敗作。プレイヤーからの愛称はムゲンちゃん。
どうヤバいのかを端的に例えるなら「高い攻撃能力を持った無限分裂する某栗まんじゅうのメカ版」である。
当時トップテン最強の純戦闘力を誇っていたダリアでさえその物量に圧殺されたのだから到底始末に負えない。
機械の世界ごと封印されることで一応は自体の解決を見た、はずだが……?


  • 球体人間
文字通り「球体の形状をした人間」。というか人間が集まって球体になってるというか、とにかくビジュアルが超グロい。
しかし帽子を持つ管理人には見えないという謎の存在。帽子を持たない者はこいつに接触されることで帽子を得るともされているが……?

  • 自分喰い
「過帽子症候群」の変容末期により怪物化した帽子そのもの。
基本的にはその帽子の固有名称で呼ばれる。各個の外見は管理人が帽子解放した際に現れるビジョンと酷似したもの。
過去何度もジャニスを始めとしたプロバイダーによって討伐が試みられているが、その全てが失敗に終わる正直どうしようもない論外級の強さを持つ。

  • ビッグママ
帽子世界の創造者。ハインリヒとは所属上敵対関係にあるはずだが、なぜか知己の仲であるという複雑な関係。
最古参の管理人であるメルとは、それこそメルが七大迷惑に数えられる程の激昂を示す切っても切れない因縁がある。






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最終更新:2024年11月29日 23:46

*1 新約における真の大団円に繋がる内容だが、その辺の説明が色々と不十分

*2 防御していると貫通して威力3倍になる全体攻撃。タチが悪いことに前兆がほぼなくランダム発動

*3 細かく内容に加筆修正はあるが、メル編のみ旧約のものを引き継ぐ

*4 某シナリオ中盤から判明するが、設定面でもその形容が正確を期している

*5 「男性の管理人」が存在できる、「ターミナル」という施設を経由しないと世界間移動が不可能、など

*6 複数の武器種を兼ねる装備武器や、複数系統のアーツを使用可能にするジェムは一応ある

*7 某ルート終盤で判明するが、厳密には旧約6人の各シナリオともまた異なる設定になっている

*8 同じくFFTのキャラクター。ゲームバランス上目立ちにくいが、CTなしで発動する「魔法剣」が高命中で異常を撒く地味に極悪性能