赫(ケンガンオメガ)

登録日:2021/07/23 Fri 10:36:24
更新日:2024/10/22 Tue 09:57:45
所要時間:約 5 分で読めます





クックックッ…!そういうベタな笑いに、弱いんだ俺は。


(てらし)とは『ケンガンオメガ』の登場人物。

●目次

【プロフィール】

通称:「音無(おとなし)悪夢(あくむ)
所属:毘沙門→煉獄
身長:204cm
体重:97kg
年齢:?歳
誕生日:?月??日
国籍:アジアのどこか(かもしれない)
秘密:学生の時はバレー部だった

【概要】

拳願会と並ぶ日本最大規模の裏格闘技団体「煉獄」の闘士。
不気味な仮面を被り、全身黒ずくめといういかにも怪しい風貌をしている。

実は弓ヶ浜ヒカルと同じく他団体からの移籍組で、対抗戦メンバーの中では外部組のアランを除いて唯一のB級闘士。
元は国内第三位の規模を誇る裏格闘技団体「毘沙門」に所属していたが、毘沙門が煉獄に吸収されたことに伴い、煉獄に移籍した。

龍 旼(ロン ミン)(ファ)の伝承

「龍旼」は中国の春秋戦国時代楚に存在した最強の武芸者(文献によっては「龍明」とも記されている)で、「赫」は同時代に存在した仮面の暗殺者。
「龍旼が五人いたら楚が中華統一を果たしていた」と言われる程の圧倒的な強さを誇っていた龍旼と唯一渡り合えたのが赫とされるが、赫の正体は謎に包まれており、実在したかどうかすら定かではない都市伝説のような存在だという。
龍旼の強さは現代まで語り継がれており、その強さに肖り「龍旼(龍明)」を名乗る武芸者も多いとのこと。赫自身も素顔を仮面で隠すとともに、「(ファ)」の伝承に肖る形でリングネームとしている。
東洋電力会長の私兵「守護者(ガーディアン)」にも同名の青龍刀使いがいるが、関連性は不明。今回の解説で触れられたように肖った武芸者の一人なのかもしれない。
ケンガン世界にはかつて龍旼の末裔達で構成されていたされていた龍の一族という組織も存在していた。

【人物】

大久保直也から「本来、「表の人間」ではない「バリッバリの裏街道」君」と評される程の怪しさ満点な風貌とは裏腹に、言動は至って常識的。ナイダン・ムンフバトの死に対してあっさりと割り切ったニコラ・レ・バンナに疑念を抱くなど、感性豊かでもある。
経歴から言えば新参者の類であり、付き合いのある人間も煉獄に居ない謎多き仮面の男といった訝しがられる立場なのだが、集団にあっさりと溶け込んでおり嫌われている様子もない。
またメタ発言やリアクションを取ることが多く、お笑い好きという一面もある(曰く「新喜劇がテレビでやってたらついつい見てしまう」とのこと)。

呉氏」の「鬼魂」についても知っているなど博識な面もあるが、他選手の試合内容に対するコメントが浅い上、優勢と予想していた選手が負けたこともあり、極一部の読者から煉獄の嘘槻と呼ばれることもある。

また(フェイ)王芳(ワンファン)によれば中国の春秋戦国時代に存在したとされる有名な殺し屋・(ファ)と同名とのことだが、赫自身も暗殺者として活動しており、フランス政府関係者から煉獄に潜入しているニコラを試合での事故に見せかけて素手での暗殺を依頼されている

体格にこそ恵まれているが、本来赫は武器専門の殺し屋であり相当無茶な依頼なのだが、フリーランスの立場ゆえか引き受け、煉獄に吸収される予定の団体「毘沙門」に所属した。これはいきなり煉獄に参加するよりも合併した団体から移籍する方が「その他」に紛れやすいためでもある。煉獄闘士の立場もその下準備かつ、決行タイミングも依頼主側の指示と、かなりの手間と制約がうかがえる。

ちなみに仮面の下は実況からも「素顔の方が人気が出そう」と評されるほどのイケメン。「なんやワレ!!!うっすい顔しよって!!!時代はソース顔やぞ!!!」


【戦闘スタイル】

実は武術や近代格闘技の経験はなく、実力的には大久保の敵ではないと評されているが、ヘヴィー級の打撃を複数回食らっても倒れないなど、それなりの耐久力は持ち合わせている。
また経験はなくともセンスまでないというわけではなく、闘技者から見ても才能自体はあるらしい。

元々所属していた毘沙門では殆ど試合をしておらず、煉獄でもB級で1試合しかしていないなど試合実績が殆どなく、勝率的にはメンバーで最弱だが、B級での試合を見た豊田によって代表に抜擢された。

実は英はじめの手によって整形手術と脳の改造手術を施されており、下記の特殊技術を身に着けているが、整形手術に関しては素顔を見られる度に行っているらしい
なお現在の素顔はかなりのイケメンだが、英曰く前回の時点で整った顔だったようだ。

技術

  • シバリング
骨格筋の不随意で小刻みな収縮現象で、赫が戦闘に用いているのは、寒さで体温が下がった際に身震いで熱を発生させる体温調節性シバリングである。
赫は脳の改造手術によってその振動回数を毎分3000回にまで増幅させている。
これは常人の15倍にもなり*1、この超振動を利用することで、打撃の威力を高めたり掌に触れただけで相手の身体を破壊することを可能としている。
他にも相手の攻撃の衝撃を振動で分散させダメージを軽減させる効果もある。
ただし2分以上の連続使用はできず、再度使用できるまで20秒の時間が存在する他、脳震盪になってしまうため頭部では使用できない欠点がある。

  • 帝王眼
山下一夫や成島光我が持つ超人的な動体視力を備えた眼「拳眼」を人工的に再現したもの。
視床下部への施術により圧倒的な視覚情報処理速度を獲得し、脳からの命令が通常よりも早く出される。その結果赫は格闘技未経験であるにも拘わらず、非ボクサー系格闘家では最強クラスの大久保のジャブを危なげなく見切ることができる。
その眼力は拳眼を凌駕する程だが、拳眼と異なり常時発動するという差異がある。最大連続使用時間は60分と時間制限があり、それを過ぎると脳に深刻なダメージを負う可能性もある。
任意でオンオフも出来ないため、普段は仮面を付けて視野を狭めることで視覚情報を制限し脳への負担を軽減している。
ただし仮面は素顔がバレるのを防止する用途も兼ねており、大久保戦後の様子からサングラスでも負担を軽減できる模様。


【作中での活躍】

対抗戦では第11試合で大久保と戦う。
当初は地力の違いから押されていたが、超振動を起こす右掌を大久保が警戒しだしたことで徐々にペースを掴んでいく。

人を壊すには、これくらい(・・・・・)で十分だ。

少しずつ大久保にダメージを与えていくも、掌の秘密に気づいた大久保がジャブを主軸に攻勢に転じたため攻撃を防げず、一方的に仮面を破壊されてしまう。
視界の制限が外れてからは、帝王眼の効果で先ほどまで見切れなかったジャブをも回避しつつ、振動打撃でダウンを奪うなど形勢を優位に展開するが、知らず識らずのうちに大久保にリングの端まで追い込まれ、組み付きからのフェイントを混ぜた強烈な打撃でダウンを奪われる。
だが豊田に疑いを持たれずに試合を終え、阿古谷清秋との闘いで医務室で治療中のニコラを暗殺しなければならないという使命感から立ち上がり、再度帝王眼とシバリングで迎え撃とうとするが、死角からの攻撃には対応できず立て続けに顔面にパンチをもらい再びダウン。
ダメージの大きさを警戒し負けを選ぼうとするも、「ここで心が折れたら本業にも支障が出かねない」として再度立ち上がり、頭部だけを守りシバリングを併用したぶちかましを狙う長期戦の構えをとる。
しかし、シバリングの欠点を見抜いていた大久保の先制タックルでテイクダウンを取られ、帝王眼でシバリング再使用まで耐えようとするが、大久保のギロチンチョークで完全にKOされて敗北した。

試合終了後はほどなく意識も戻り、「大阪に来たら格闘技を教える」と大久保からスカウトめいた賞賛を受けつつ握手を交わしたのち、煉獄陣営へ戻る。
そのまま自分の足で医務室まで行き二コラの暗殺を試みたが、二コラを演じきる事もジャンに戻ることも出来ず、ふたつの人格が混線したように話す姿に思うところがあったのか、手を下すことなくその場を立ち去った。

すまん、人違いだった。俺のターゲットはニコラ・レ・バンナだ。
――達者でな、ジャン・リュック。

ちなみにこの時点でニコラがジャンである事を知っているのは、フランスに居た串田凛達や読者視点からジャンの回想を見た読者だけであるはずなのだが……。
赫は上記のニコラの不可思議な言動から『ジャンという人物が二コラに成り澄ましている』という信じられない状況を見抜いたという事になる。


【余談】

作者によると当初は仮面の素顔はハリウッド俳優に似たおっさんだったらしいがとある漫画家の仮面キャラの素顔がオッサンで誰が喜ぶ(意訳)という言葉を思い出して急遽イケメンキャラに変更したとか。
素顔のモデルは綾野剛となっている。



追記・修正は仮面を付けてからお願いします。


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最終更新:2024年10月22日 09:57

*1 常人のシバリングは毎分200回程度。