スターアンドストライプ(僕のヒーローアカデミア)

登録日:2021/11/02 Tue 00:21:19
更新日:2025/03/29 Sat 13:57:08
所要時間:約10分で読めます





(マスター)が困ってる!

二の足を踏む理由がどこにあるのさ!


スターアンドストライプとは、漫画『僕のヒーローアカデミア』の登場人物。


●目次

【プロフィール】

誕生日:7月4日(42歳)
身長:193cm
出身地:アメリカ合衆国
好きなもの:グミ

【概要】

ヒーローの本場であるアメリカ合衆国のNo.1ヒーロー
本名はキャスリーン・ベイト

女性だがオールマイトに匹敵しうる筋骨隆々な肉体と抜群のスタイルを誇る美女。
髪は金髪でオールバックにしており8本の房にも見える。
アメリカのヒーローだけあり画風もアメコミ風で、コスチュームもオールマイトを彷彿とさせ、星条旗のストライプ柄のマントを羽織っている。


【人物像】

かつてのオールマイトと同じく正義感が非常に強く、小細工は意に介さない。
また後述の過去からオールマイトを尊敬している。

更に共に日本にやって来た戦闘機パイロット達との信頼関係も強く、死柄木弔と戦闘に入る際にパイロットは「一機くらいは無事に着陸できるといいな」と殉職覚悟で臨んでおり、スターも「おまえ達の死体は必ず親族の元に返してやる!」とパイロット達の覚悟を受け止める姿勢を見せていた。


個性秩序(ニューオーダー)

アメリカ合衆国の「国防の象徴」たる彼女の個性は国家機密として詳細を秘匿されており、ヒーローとしての活動を経てやむなく露見した概要が周知されているに留まる。

その正体は、対象に手で触れた後に名前を呼ぶことでその対象に新たにルールを設定できる“個性”*1
その効果は生物どころか「大気」など実体のないものにまで及ぶ。
理どころか物事の「概念」にまで影響を与えるチート極まりない個性で、その力は「わかっていても対策できない」という「超大国」たるアメリカ合衆国の武力そのものを体現したかのような規格外の超絶パワーとなっている。
オール・フォー・ワン「彼女の"個性"を奪えればあとは消化試合だ」と語っており、この『個性』を奪う事を最終目標としている。

ただしデメリットもある。

まず、この"個性"で一度に設定できるルールは2つまでと制約があり、うち1つは普段はスター自身の身体能力強化に当てているため、戦闘時に2つのルールを設定することはできず、新たなルール設定の際には既存の設定が解除されてしまう。

また、無生物に対しては言葉に出さずとも問答無用で新秩序を押し付けられるものの、自我を持つ生物に対しては「対象の名前を呼んだ上で対象に手で触れる」という工程が不可欠となる。
この制約の影響で、入れ替わるタイプの多重人格者等の、自我が一個人として確立していない曖昧な存在に対しては効力を満足に発揮しなくなる。

更に、この個性の特性かはたまたスターの技量的な限界故か、出力の調整を苦手としている。
対象が自分であっても生物への干渉力の限界もあってか、身体能力強化といった能力の上限値の変動にも上限がある模様で、「身体能力の底上げ」といった肉体強化のルール設定は苦手。
「オールマイトのような超パワーは不可能」とのこと*2

非生物に対しても、生物に対してほどではないが、射程やルールの内容において限界はある。
物質を媒介として他の生物に干渉する際にも、例えば「自分以外の周辺の大気中に存在する生物を消し去る」などと言った無体な強制力は発揮出来ない。
上記のように、「大気を硬く巨大な棍棒にしてそれで殴る」「周辺環境の状態を変えて敵にダメージを与える」等のワンクッション置いた干渉に留まる。
しかし非生物対象の場合制約を補って余りある自由度があり、新秩序の真髄は非生物を対象とした際に発揮される。
万能ではあっても全能ではなく、環境と仲間とのチームワークを活かす応用力や機転が試される個性である。

ちなみに、彼女もオールマイトのようなアメコミ風の絵柄で描かれているが、要所要所で普通の顔に戻っている。
どうやら、「新秩序」で自己強化を行っている間だけこのような姿になるようだ。


設定したルール

  • 「大気」→100m
自身の100m先の空気を消すことでその周囲を真空状態にする。
大気を消された空間は星形で表現された。

  • 「レーザー」→
死柄木の「反射」+「拡散」で跳ね返されたレーザーを「持てる」ようにして直撃を防いでいる。

文字通り相手を確実に意識不明にして無力化できるが、この時死柄木は死柄木本人の人格とオール・フォー・ワンの人格が混ざり合って新たな人格となりつつあったため、効果は発揮されなかった。

  • 「大気」→1000
下記のフィスト・バンプ・トゥ・ジ・アースを発動させるための布石となるルール。
「分かったところで対策しようがないってのはこっからだ!」とは本人の談。

  • 「レーザー」→
友軍機から照射された無数のレーザー砲撃を瞬時に凝固させ収束させる。

  • 「ティアマト」→
アメリカ軍のミサイルに対して使用。
強制的に軌道を捻じ曲げられる。
ただし流石に触れるためには工夫が流石に必須であり、大気の巨人でミサイルを掴んだ僅かな時間だけ静止させる必要があった。

  • フィスト・バンプ・トゥ・ジ・アース
周囲の大気を自身の1000倍の大きさで固めて大気でできた巨大な自分の身体を構築。
不可視の巨人と化した大気で敵を殴打し粉微塵に粉砕する豪快極まる技。
有体に言えば本体にダメージフィードバックのないスタンドを生み出すようなもの。
動きはストライプ本人の動きをトレースし大規模な攻撃を繰り出す為の基点にもなる。
さらに、この空気巨人はストライプの身体の一部として扱われるようで、空気巨人が触れたものにもルールを設定可能*3

ただし筋力は本体と比例するため規格外のタフネスを持つ相手だと磨り潰しきれないのが唯一の難点。
とはいえそもそもそんな相手なんて極々一握りなので欠点というには余りにも無理がある。*4

  • 結束超高出力レーザー ケラウノス
支援機から照射された高出力レーザーを新秩序の効果で一本の矢のように固め収束させて巨大な光の槍を形成。
フィスト・バンプ・トゥ・ジ・アースで作った大気の巨人に持たせて光の槍を思いきり突き立て敵を焼き尽くす。
突き立てられてる間、相手は縫い止められるだけでなく常時超高出力レーザーの圧力に潰され超高熱に焼かれ続ける。
攻撃と足止めの二つを兼ねた技。

  • 新型極超音速大陸間巡航パンチ
新型極超音速大陸間巡航ミサイル・ティアマト10発を大気の巨人の手で強引に掴み、「ティアマトは旋回する」というルールを定めることで強制的に旋回。
旋回の勢いを利用して、パンチの要領で束で掴んだミサイルと一緒にブン殴る荒技。
その衝撃と威力は核ミサイルを彷彿とさせ、海の水を一時的に吹き飛ばして巨大なクレーターを海底に作り露出させる。


【劇中での活躍】

過去

幼少期に家族でサンタモニカピアに行く途中、逃走中の強盗に襲われ死を覚悟したが、当時留学生として日本から来ていたオールマイトに救われ、これがきっかけでヒーローを志した。

だが実はこの出来事は本編で描かれるよりも先に劇場版第1作「2人の英雄」内で描かれたオールマイトの回想シーンに同様の場面が存在し、幼少期のスターらしき少女*5もいる
回想の内容をざっくり書くとオールマイトが当時の親友デヴィット・シールドと共に学校へ行く途中にカジノ強盗のヴィランに出くわし、ヒーローたちが応戦するも逃げられそうになったところをオールマイトが事件を解決するというもの。
この時強盗たちが一般車を攻撃したところをオールマイトが助けているが、その車に乗っていた少女はスターが思い出していた幼少期の彼女と酷似している。

本編

魔王(マスターピース)として完成しつつある死柄木があまりにも強すぎる上に完成が予定よりも早まっているためにオールマイトは対抗策として海外のプロヒーローに要請。
「明日来てくれ」という突然過ぎる要望に対し、プロヒーローの海外派遣手続きの膨大さに加えオール・フォー・ワンの差金で各国の犯罪組織が活発化して大荒れ状態となったためにサラームやビッグ・レッド・ドットなど直ぐにでも駆けつけたいヒーロー達*6を他所に各国関係者は派遣を渋っていたが、スターはそれら全て無視して戦闘機の編隊を率いて日本へやって来た。

この独断行動には戦闘機パイロット達も「知りませんからね」と呆れていたが、スターは「行くことは決定しているんだ早いか遅いかだけさ」とオールマイト直々の頼みということもあり全く意に介していなかった。
そして日本上空で死柄木と対敵し、そのまま戦闘状態に突入する。

当初は新秩序と戦闘機編隊との連携を行うも複数の"個性"を持つ死柄木には決定打を与えられず、ルールを付加するも、既に死柄木本人とオール・フォー・ワンの人格が混ざり合って新たな人格となりつつあったために効果は発揮されなかった。
更に死柄木に新秩序の仕組みも割れ始めたことで「フィスト・バンプ・トゥ・ジ・アース」「結束超高出力レーザー ケラウノス」で彼を1ヶ所に留め、米軍司令官に要請した新型極超音速大陸間巡航ミサイル・ティアマト10発で一気に仕留めようとするも、死柄木は連れてきたニア・ハイエンド脳無を囮に使い海底の一部を崩壊させて直撃を避けていたため、飛び出してきた彼に触れられて"個性"を奪われて全身の崩壊が始まってしまい、すぐさまと自らにルールを付与するが、耐久力の強化上限に引っかかり止められなくなってしまった。
しかし世界の脅威と自身の命を秤にかけることで死柄木を倒すことを選択し、新秩序を奪われる直前に""""新ルールを付与したことで、死柄木の体の中で新秩序を含む個性が反発しあい共食いを起こすような状況を作り上げ*7、大幅に弱体化させることに成功したのと引き換えに絶命。死の間際、今まで支えてきてくれた戦闘機チームのパイロットたち、我儘を許してくれた司令官、恩人オールマイトに向けての感謝の敬礼をとり、粉々になった身体は太平洋の海に沈んだ。

ああ…あの時……あなたが私を助けてくれたから……
素敵な夢に…溺れられた……
だから…オールマイト…

これが私の…恩返し

現役最強ヒーローでもある彼女の死を受けて各国は国力損失による自国の破滅を防ぐために日本へのヒーロー派遣保留を即決した。
また死柄木自身は戦闘機チームの集中攻撃から辛くも逃走、その道中で民家にいた脱獄囚のモブヴィランの"個性"を奪って"新秩序"を押し付けて保管役にしようとするが"新秩序"も反発対象であるため完全に消滅。

殺しきれなかったのは残念だけどよく覚えておきな ジョン・ドゥ
人が人を助ける限り英雄の意志を継いだ誰かが必ずお前を討ち滅ぼす

日本に到着した戦闘機チームのステルス機に記録された戦闘データにより、死柄木の完全復活まで1週間の猶予ができたことが判明。雄英ヒーロー科の生徒たちはスターの意志を継ぎ、決戦に向けての特訓に集中していく。
ちなみに、稼いだ1週間の間にAFOや敵連合と全く関係のないオールマイトそっくりな敵が現れるのはまた別のお話。

【余談】

  • ヒロアカ世界の海外情勢とヒーローの国際派遣
日本では20年以上No.1の座に君臨し続けてきたオールマイトが極道など組織犯罪を撲滅させ犯罪発生率も一桁まで減らしており、オールマイト引退とエンデヴァーのNo.1繰り上がりにより犯罪発生率が9%に上昇したことで不安視する声も出ていたが、実は海外の犯罪発生率は軒並み10〜20%を超えている
更に弱体化以前のオール・フォー・ワンが日本の裏社会を牛耳っていた25年以上前ですらアメリカの犯罪発生率は日本を上回っていたとされる
映画1作目で描かれていた通り、一介の銀行強盗レベルのヴィランでさえ改造車に小型ミサイルを搭載していたりと恐ろしいまでに治安が崩壊している。

作中では専ら日本が舞台で海外ヒーローとの関わりが描かれるのは外伝や劇場版だが、ヒーローの国際派遣には膨大な手続きが必要となる。
というのもヒーローの力は内政力に直結する程であり、自国のヒーローを海外に派遣するとヴィランへの抑止力が失われてしまう危険性があるためで、過去の大規模派遣の際には必ずといっていいほど犯罪シンジケートが活発化しているらしい。

  • 欧米ギリギリ!!ぶっちぎりの凄い奴
これはスターが本格登場して2話目となる329話のサブタイトルである*8
元ネタはドラゴンボールシリーズの劇場版第12作『ドラゴンボールZ 銀河ギリギリ!!ぶっちぎりの凄い奴』
スターの持つ新秩序が“個性”を逸脱した無体の力であることを端的に表現したサブタイトルだと言えるだろう。



追記・修正はアメリカNo.1となってからお願いします。



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最終更新:2025年03月29日 13:57

*1 演出として、この個性のための宣言を行う際はフキダシがストライプ柄になる

*2 オールマイトの超パワーは生来のものではなく"個性"によるものであることも一因であると思われる。

*3 作中では「レーザー」「ミサイル」に使用。これにより、「接触が必要であり、素手で触れないものや遠方のものにはルールを付与できない」という個性の弱点を完全に解消している。

*4 実際に彼女がこの技を使用したのは作中で最もタフな存在と言っても全く過言ではない

*5 茶髪で眼鏡をかけているという今とは容姿が大分異なるが、単行本34巻で髪は染めていることが明かされている。

*6 サラームやビッグ・レッド・ドットはいずれも劇場版第3作目に登場している。

*7 死柄木の精神世界では巨人のスターが他の個性を破壊しまくって大暴れするという光景が描かれた。

*8 TVアニメ第7期1話(139話)もこのサブタイトルが使われている。