伊達航

登録日:2022/02/25 (金) 22:04:10
更新日:2024/01/20 Sat 22:13:14
所要時間:約 3 分で読めます




伊達航とは、漫画名探偵コナン』の登場人物。



概要

初登場は単行本76巻と77巻に収録されている『命を賭けた恋愛中継』だが、本編開始時点では既に故人である。


人物と交友関係

警視庁捜査一課に配属されていた刑事。階級は不明。短髪で無精髭を生やしていた。
佐藤美和子より年齢はひとつ上なのでまだ20代だったが、老け顔な上大柄*1なので貫禄があった。
いつもジャケットを着用し爪楊枝を咥えているのも特徴だった。
また、高木の教育係をしていた時期があり、字は違うが「渉」と「航」と読みが同じ「わたる」だったので、「ワタル・ブラザーズ」と命名して触れまわっていたという。

加えて、英会話教室の講師で、日本人とアメリカ人のハーフであるナタリー・来間という恋人がいた。
彼女の両親のいる北海道へ挨拶をしに行く予定だったが、伊達は張り込みから戻る途中に居眠り運転の車にはねられて亡くなってしまった宮本由美曰く彼は「殺しても死なない」と評されるほどの腕の立つタフガイだったというが……。

本編に登場したのは『命を賭けた恋愛中継』が初。その後、『キッドvs高明 狙われた唇』において、安室(降谷)松田萩原景光の4人とは警察学校時代の同期だった事が判明した。
なお伊達は警察学校時代の成績がトップだったという噂もあったものの、本人曰くそれはガセで、「たった1人だけ頭も体もかなわなかった人物がいた」と振り返っているがそれは安室のことである。

『高木と伊達と手帳の約束』では、本編から約1年前、事件に関わるメモの内容を手帳に書き写していた為、その話を高木から聞いた吉田歩美ら少年探偵団は「(1年前なら)スマホでメモを写真に撮ればよかったのに」と言ったが、高木によれば「伊達さんはアナログだった」との事*2


スピンオフ漫画『警察学校編 Wild Police Story』での活躍

『傍若無人』(アニメ版タイトル『警察学校編 Wild Police Story CASE.松田陣平』)で、降谷に次いで総合No.2の実力者である事が判明。
リーダーシップがある事から、警察学校時代は降谷達が所属する班の班長を務めており、このため降谷達からは卒業以降も「(伊達)班長」と呼ばれている。なお、班長を務めることになったのは教官から指名されたためだという。

拳銃の実射訓練中、銃弾が1発返却されていない事が判明した時に、拳銃を分解していた松田が教官の鬼塚八蔵に疑われている時には仲裁に入っている。
また、その後に実射場の屋根の補修工事をしていた作業員が落下し、鬼塚が作業員を救出するも鬼塚の首に作業員がつけていた命綱が絡まり、宙吊り状態になる事故が発生。
鬼塚のピンチに対し、松田には拳銃の修理、萩原には弾の捜索、降谷には射撃と的確な指示をし、伊達自身は土台となり、それを聞いた景光は土台の上のつっかえ棒の役割となった。
他にも、降谷と松田の殴り合いの喧嘩を「自分の部屋にゴキブリが大量に出た」と言って鬼塚をごまかすなど機転をきかせる場面も。
そんな伊達だが、警察官だった父親の辞職を引きずっている事も判明したものの、とある一件を経てのちに和解している。


劇場版での活躍


マジかよ!?

第25作『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』にて、降谷の回想や彼が示した写真に登場する形で劇場版初登場を果たす。
江戸川コナンは生前の伊達とは面識が無く、本作において降谷に写真を示されながら紹介されて初めて、伊達の存在や顔と名前を知ったものと思われる。

本作の3年前の11月6日。降谷、諸伏、松田とともに萩原の墓参りをしたあと、伊達は諸伏と中目黒まで歩いていたところだった。だが、別行動を取っていた降谷と松田が渋谷の廃ビルでの事件現場に行き会った際応援として呼ばれ、先に突入して正体不明の爆弾魔と攻防を繰り広げていた彼らのもとへ駆け付ける。
この際、伊達は件の人物が建物のドアを落としたことで壊れた車のドアを盾代わりに持ってきて上階へ上がっており、現場にあった爆弾解体中に射殺されそうになった松田を救う。
そして諸伏と降谷とともにチームワークを活かして追跡と制圧に挑み、爆弾魔が反対側のビルにワイヤーフックで移動した際には、危うく転落しかけた諸伏を止めたり、降谷に文字通り手を貸して彼が飛び移れるようにしたりした。
その後は降谷の援護に向かった諸伏と分かれて爆弾解体中の松田の応援に向かい、「噛むと集中できる」からとガムを所望した彼に渡したりその手元を照らしたり、爆弾のタイムリミットが迫った際には松田の指示で先に降り、周辺の人々に避難を促したりした。
ちなみに、降谷らは卒業後も伊達のことを警察学校時代のようにまだ「班長」と呼んでいるので「もう班長じゃあねえんだがな」と苦笑いするシーンもある。


関係者

元交番勤務の巡査長。現在はビルの清掃員をしている。
顔立ちこそ息子とよく似ているが、こちらはひょろりとした痩せ型。伊達が爪楊枝を加える癖も元々は彼が由来。
幼少期の伊達にとっての誇りだったが、非番のある日、親子で偶然訪れたコンビニで強盗事件に巻き込まれると、土下座して財布を差し出してやり過ごそうとした。そして彼が警官だとつい口をすべらせた伊達を庇って木刀で滅多打ちにされる重傷を負い、1年後に辞職。以来息子とも疎遠になってしまっていた。
実はこの時の現場には萩原も姉の千速と共に居合わせており*3、のちに遭遇した同様の事件を解決した際、「伊達の父はプライドを捨てて命乞いをしたのではなく、犯人が外にいた共犯者と共に更なる凶行に及び人質に危害を加えることを防ぐため、応援が到着するまで時間を稼いでいた」と真相を知らされた事で和解している。

伊達が警察学校入学前から交際していた女性で、北海道出身のハーフ。英会話教室の講師をしていた。知り合ったきっかけは、彼女がひったくりに遭ったところを助けたからとのこと。
降谷らは伊達に恋人が既にいることを知った際には揃って相当驚いていたが、そのリアクションに彼は内心「驚きすぎだっての……」と思っていた(笑)。

しかし、伊達とは婚約間近だったが、彼の殉職を知ると悲観し、後を追って自殺してしまった
上述の通り彼女の両親のいる北海道へ挨拶に向かう予定で、自分の両親も連れて改めて彼女の事を紹介するつもりだったほか、伊達の今わの際に高木に託された手帳には、ナタリーのプリクラと伊達が彼女にプレゼントするはずだった指輪が入れられており、相当に仲睦まじかった事がうかがえる。
発端となる事故さえ起きなければ、きっと幸せな夫婦になっただろうに……。


余談

初代の伊達役は藤原啓治氏が演じていたが、2020年4月に亡くなった為、藤原氏が演じた伊達が登場したのは『命を賭けた恋愛中継』だけとなっている*4
次に伊達が台詞ありで登場したのは2021年11月に放送された『警察学校編 Wild Police Story CASE.松田陣平』で、2代目伊達役は東地宏樹氏が担当している。

劇場版『ハロウィンの花嫁』公開を記念して金曜ロードショーで放送された特別編集版『名探偵コナン 本庁の刑事恋物語~結婚前夜~』では、東地氏による新録音声となっている。


追記・修正は、優秀な成績とリーダーシップのある人にお願いします。

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最終更新:2024年01月20日 22:13

*1 具体的な数値は不明だが、作者は「伊達の身長は2m超え?」との質問に「あるかも」と答えている。

*2 アニメ版ではカットされている。

*3 千速はアニメ版のみに登場。

*4 なお、『警察学校編』単行本では藤原氏への追悼の辞が寄せられている。