リンクロス(遊戯王OCG)

登録日:2022/03/13 (日曜日) 18:53:06
更新日:2025/03/01 Sat 13:12:30
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リンクロス
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リンク・効果モンスター
リンク1/光属性/サイバース族/攻 900
【リンクマーカー:下】
リンク2以上のリンクモンスター1体
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがリンク召喚に成功した場合に発動できる。
そのリンク素材としたリンクモンスターのリンクマーカーの数まで、自分フィールドに「リンクトークン」(サイバース族・光・星1・攻/守0)を特殊召喚する。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分は「リンクトークン」をリンク素材にできない。

遊戯王VRAINS最後のパック「ETERNITY CODE」に収録されたカード。

Lモンスターを素材にしているモンスターで、
素材にしたモンスターのリンクマーカーの数までトークンを作り出すことができる。

ただし発動後のデメリットとして、そのターン中リンクトークンをL素材にできないので、リンクトークンの用途が限られてしまう。
融合素材にするには融合カードを、S素材にするにはチューナーを別途用意しないといけない。
場合によっては多くのトークンを作れるものの、処理に手間がかかってしまうのが玉に瑕。
L召喚実装後にトークン生成カードが暴れた事例は枚挙に暇がないため、いい塩梅の調整と言えるだろう。















いい塩梅の調整だったら、どれだけよかったことか…



最凶のふたり


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リンク・効果モンスター
リンク2/水属性/機械族/攻1500
【リンクマーカー:左下/右下】
チューナーを含むモンスター2体
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがリンク召喚に成功した場合に発動できる。
手札・デッキからレベル3以下のチューナー1体を守備表示で特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターは、このターン効果を発動できない。
(2):相手のメインフェイズ及びバトルフェイズにフィールドのこのカードを除外して発動できる。
EXデッキからSモンスターのチューナー1体をS召喚扱いで特殊召喚する。

《リンクロス》が登場する2年以上前に登場し、既に様々な形で活躍していたこのカード。
《リンクロス》は《水晶機巧-ハリファイバー》と手を組むことで、柔軟かつ狂暴な可能性を最大限に発揮するのだった。


《水晶機巧-ハリファイバー》の(1)効果を使った後に《水晶機巧-ハリファイバー》を《リンクロス》の素材にすれば、リンクトークン2体とチューナーと《リンクロス》が揃う。
そこからリンクトークンと呼びだしたチューナーでレベル6までのS召喚が可能
(《D・スコープン》は、永続効果でレベル4のチューナーとして運用できる)。
多数のデッキでソリティアを加速させた《星杯の神子イヴ》がS召喚の筆頭候補で、
他にはチューナー蘇生効果を持つ《武力の軍奏》も有力な候補になっていた。

《リンクロス》と《水晶機巧-ハリファイバー》のコンボは事実上「LモンスターをS素材にしている」とも言え、
効果を使い終えた《水晶機巧-ハリファイバー》の処理方法を一つ増やしたことになる。

一例として、先の《武力の軍奏》を交えた展開ルートを記載。
1:《水晶機巧-ハリファイバー》をL召喚し、その効果で《幻獣機オライオン》をデッキから特殊召喚
2:《水晶機巧-ハリファイバー》を素材に《リンクロス》をL召喚、リンクトークン2体も特殊召喚
3:《幻獣機オライオン》とリンクトークンで《武力の軍奏》をS召喚
4:《幻獣機オライオン》の効果で幻獣機トークンを、《武力の軍奏》の効果で《幻獣機オライオン》を特殊召喚
この流れにより、《水晶機巧-ハリファイバー》1体からモンスター5体を生み出すことができてしまう。
後は豊富な物量を存分に生かし、ここから千万の展開ルートにアクセスできる。
例として展開ルートの一部を抜粋する。
  • 《光帝クライス》メタルフォーゼの破壊用、フィールドコスト用カード
  • リンクリボー》の自己蘇生コストにすることで「L素材にできない」制約の踏み倒し、さらなるL召喚の促進
  • 《虹光の宣告者》《シューティング・ライザー・ドラゴン》のS素材になり、儀式カードをサーチしつつ墓地の儀式魔人を使って儀式召喚
特に、同時期に暴れまわっていた【リリーサードラグーン】の中枢にもなっており、
《超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ》《儀式魔人リリーサー》付き《クラウソラスの影霊衣》を立て、
あらゆる抵抗をへし折る布陣作りに大いに貢献していた。

冒頭で「リンクトークンに制約をかけることで、L召喚の加速を抑制している」と書いたが、この通り全く抑制できていない。
  • リンク以外の素材、コストには何の問題もなく使える
  • リンクトークンを素材にしたSモンスターもL素材に使える
  • 素材制限は特殊召喚したターン中限定なので、《I:Pマスカレーナ》等を用意すれば翌ターン以降にL素材にできる
  • 《リンクロス》本体は素材制限が全く無い
ご覧のように制約と呼ぶにはあまりにもガバガバだったことから、この様になっている。

最終的には、2020年7月にて禁止カードに指定。
登場から半年足らずの172日で指定されている。
明確なパワーカードをノーマルで収録しておいてのコレなので、全国のプレイヤーは「またこのパターンか」と頭を抱えた。
ノーマルだったらこそ、あっさり規制されたという見方をする人もいた。

効果についての補足

《リンクロス》による「リンクトークンはL素材にできない」制約は、
《リンクロス》に限らず《リンク・ディヴォーティー》が特殊召喚したリンクトークンも対象になる。
ただし《リンク・ディヴォーティー》の「リンク3以上を召喚できない」効果と《リンクロス》からの高L召喚の流れがかみ合わないので
《リンク・ディヴォーティー》が特殊召喚したリンクトークンが《リンクロス》の制約に巻き込まれる機会は無いと言っていい。


アニメの活躍

アニメ遊戯王VRAINSのラストデュエル「Playmaker vs Ai」戦にてPlaymakerが使用。

リンク2の《エクスレイヤー》を素材にL召喚している。
その後《リンクロス》は《プロキシー・F・マジシャン》のL素材に、リンクトークンは《ヴァレルロード・F・ドラゴン》の融合素材になった。

アニメでもリンクトークンを融合素材にしていたことから、
リンク以外の素材として消費されることは想定内だったことがうかがえる。
そこからどうして「L素材にできない」程度の縛りが不十分だと思い至らなかったのか

ちなみにリンクトークンの制約について、OCG版とは微妙に異なっている。
アニメ版は「特殊召喚したリンクトークンはL素材にできない(つまりターンを跨いでもL素材にできない)」制約だった。

余談

前述の通り、登場から禁止までの日数は172日。
《十二獣ドランシア》の174日を追い抜き、同率1位(167日)と同率3位(169日)に次ぐ禁止RTA5位、
EXデッキのモンスターに限れば最速1位という不名誉な記録の持ち主となった。

このカードの現役は2020年の1月~7月、つまり世間が新型コロナウイルスで大混乱になり、
様々なイベントや活動が休止を余儀なくされていた期間である。
当然遊戯王の大会も例外ではなく、公式の大会は殆ど開催されていなかった。
これはつまり、《リンクロス》を使用できる機会(大会)が殆どなかったことを意味している。
前述の現役期間の短さもあって、最も使われなかった禁止カードという見方もできる。


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最終更新:2025年03月01日 13:12