無千ジャミング(遊戯王OCG)

登録日:2022/06/13 Mon 12:35:28
更新日:2024/04/27 Sat 20:24:13
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攻撃力
1000
以上のモンスターが
その攻撃力
1000
につき
1000
下げた数値になり、
その守備力
1000
につき
1000
下げた数値になる。


無千(むせん)ジャミング」とは「遊戯王OCG」に登場するカードの1つである。

【概要】

このカードは『POWER OF THE ELEMENTS』にて登場した永続魔法カード。レアリティはノーマルレア

無千(むせん)ジャミング》
永続魔法
(1):フィールドに攻撃力1000以上のモンスターが存在する場合、
モンスターが戦闘を行うダメージ計算時に発動する。
フィールドの全てのモンスターは、攻撃力がその攻撃力1000につき1000下げた数値になり、
守備力がその守備力1000につき1000下げた数値になる。
(2):このカードが破壊された場合に発動する。
フィールドの全てのモンスターはターン終了時まで、
攻撃力がその攻撃力1000につき1000下げた数値になり、
守備力がその守備力1000につき1000下げた数値になる。


最近のノーマルレアにありがちな変なテキストに加え、やたらがうるさいテキストなため、どうも目が滑りやすいがどっかの方程式カードとは違い、やることは非常に簡単。

簡単に言うと、戦闘時に全モンスターの攻守を百の位以下の数字のみにするカードである。
攻撃力の千の桁より上の数字は0に換算される、と言い換えてもいい。

【具体例】

モリンフェン ATK:1550→ATK:550
デーモン・ソルジャー ATK:1900→ATK:900

サイバー・ドラゴン ATK:2100→ATK:100
人造人間-サイコ・ショッカー ATK:2400→ATK:400
六武衆-ヤリザ ATK:1000→ATK:0

古代の機械巨人 ATK:3000→ATK:0
オベリスクの巨神兵 ATK:4000→ATK:0
青眼の究極竜 ATK:4500→ATK:500

いかがだろうか?
特に通常モンスターの場合、ステータスで劣るため他のモンスターの下位互換に甘んじているカードが多い。
時代に流れで1900アタッカーが増え、さらに次は2000打点が基準へ…という攻撃力インフレの流れもあったので尚更である。
しかし、このカードがあればそれらの立場も逆転する。

【立場逆転の例】

種族とレベルが同じバニラ同士で比較。


サファイアドラゴン ATK:1900→ATK:900
アレキサンドライドラゴン ATK:2000→ATK:0

甲虫装甲騎士 ATK:1900→ATK:900
G戦隊シャンブラック ATK:2000→ATK:0 ※属性も同じ

セイバーザウルス ATK:1900→ATK:900
メガロスマッシャーX ATK:2000→ATK:0

達人キョンシー ATK:1750→ATK:750
ゾンビーノ ATK:2000→ATK:0 ※属性も同じ

バードマン ATK:1800→ATK:800
幻のグリフォン ATK:2000→ATK:0 ※属性も同じ

ラビードラゴン ATK:2950→ATK:950
青眼の白龍 ATK:3000→ATK:0 ※属性も同じ

【詳細な解説】

下手すれば下剋上の首飾りよりも多くの下克上ドラマをもたらすサポートといえる。
あのモリンフェンですら青眼の究極竜に勝てるようになると考えると、このカードが及ぼす影響の大きさは実感してもらえたと思う。
キリのいい3000や5000の攻撃力を持つモンスターも、一転して最弱となってしまうのだ。
更なるポイントは、ダメージ計算時に発動永続的にフィールドの全てのモンスターという三点。
介入が難しい発動タイミングに加え、一度発動すればフィールド場の全てのモンスターに影響を及ぼす。1ターンで敵モンスターを処理できなくても、こちらのモンスターさえ工夫すれば次ターン以降も有利に戦える。
何気に直接攻撃でも反応するため、まずは直接攻撃でこのカードの効果を適用させてから、別のモンスターで倒すという動きもできるだろう。

ただ、現実的に考えると半端な打点のモンスター全般が救済されるとも言えない。
4桁目以上は0に換算されるという関係上、スパイラルドラゴンやラビードラゴンのような重いアタッカーをわざわざ出す必要がなく、下級アタッカーをメインにするのが基本となる。
3桁同士の世界でも950・900・850・800…と厳然たる格差があり、そう考えるとバードマンや達人キョンシーのような元から1900アタッカーに劣っていた下級モンスターを無理に優先する必要がないと言える。
逆に元々攻撃力が3桁のモンスターは無千ジャミングを引けない、または破壊や無効化された状況では貧弱な打点を狙われるリスクを背負うため、レベルや攻撃力の低さを活かすサポートを併用しない限り1900アタッカーとは使い勝手に大きな差がある。
ワイト】や【もけもけ】あたりは攻撃力強化サポートを多用することや3桁目の数値すら低いため相性はむしろ悪い。
参考までにレベル1の通常モンスターの最高打点は現在でも500、レベル2も1400止まりである。

そう考えると最もこのカードの恩恵を受けるのは場に出しやすく攻撃力1900以上、というかつて環境の中心だったような下級アタッカー達といえる。
特に最強となるモンスターは、攻守共に950が含まれるモンスターである。
該当するものとしては、ステータスが特徴的なテーマである機巧ヴェルズジェムナイトに数体見られる。
下級バニラでは攻撃力1950のヴェルズ・ヘリオロープが現時点で最も恩恵を受けている。
ちなみに、あの悪名高き禁止カード真竜剣皇マスターPもこれに該当する。
再び使える日が来るのは遠そうだが、戦闘が弱点になりやすい真竜剣皇マスターPにとっては非常に相性が良いカードではある。
永続魔法であるため、召喚及び墓地コストにもなる上、リリース時に魔法耐性を得ることでこのカードの影響すら受けなくなる。
攻守どちらかに950が含まれるモンスターならばハーピィ・レディ三姉妹を始め、該当モンスターは多少増える。

なお上述の通り無千ジャミングがない場合は戦闘に弱くなってしまうが、レベル3バニラにはインセクションや鎧ネズミ、エルディーンをはじめとする攻撃力950組のほか900打点も多い。
そのため魔の試着部屋等を使う【ローレベル】に投入したり、800打点組はブラック・ガーデンと併用することも考えられる。

【弱点】


永続カードの宿命で、除去に弱い。
このカードが破壊された時も同じようなステータス変動効果を発揮するため、このカードを処理すれば終わるわけではないという厄介さはあるが。
また戦闘時に発動する関係上、それすら封じてくる相手には弱い。
かつて名を馳せた最終殺戮兵器、SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニングは永続の効果発動すらも封じ、容赦ない5000パンチをかましてくるため、天敵。
その他、あらゆる効果を受けない完全耐性はもちろんのこと、特殊極まる攻守変動形態を持つ邪神アバターも大敵になる。
逆に、こちらがそういったモンスターを使って有利に戦闘を運んでいくのも一つの手である。

また打点が1000未満になるため、せっかく相手モンスターを排除しても直接攻撃で相手のライフを大きく削ることができない。
そういう意味ではなかなか勝負をつけられない内に巻き返しを食らうリスクを孕んでいるカードといえる。


イラストではザ・カリキュレーターがジャミングの影響を受けErrの字を出している。
カード名は、「千」を「無」にする効果と無線をかけたシャレと思われる。


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最終更新:2024年04月27日 20:24