種族(遊戯王OCG)

登録日:2012/04/20 Fri 15:33:33
更新日:2025/05/02 Fri 16:24:18NEW!
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遊戯王OCGにおける「種族」とは、モンスターカードに設定された情報の1つ。


概要

原則としてすべてのモンスターは何らかの種族を持っている。
この項目では、各種族の特徴と傾向を紹介していく。

遊戯王OCG発売当初は20種の種族が存在していたが、途中からサイキック族幻竜族サイバース族幻想魔族、そして神のカード専用の幻神獣族と創造神族が追加された。

遊戯王OCGに於ける種族は、他のTCGと同様に非常に重要な意味を持つ。
特定の種族に関する効果を持ったカードの存在により、モンスターカードが自身の種族に属しているメリット・デメリットがはっきりしているからである。
また、種族を統一したデッキ構成にすると《一族の結束》や《群雄割拠》といったカードが使いやすくなる。
一方で、デュエル序盤から戦術を特定されたり、《同族感染ウィルス》などの種族メタとなるカードに弱くなるリスクもある……といった感じである。

もっとも近年は種族サポートだけで実戦レベルのデッキを組めるということはほぼなく、種族サポートとカテゴリサポートを併用してデッキを組むのが大前提となっている。

余談だが、遊戯王ZEXALで登場した21次元方程式と23次元方程式の元ネタはおそらくZEXALまでの種族の数の事だろう。



遊戯王OCGに登場する種族


戦士族

主に武器を持った人型のモンスターやハンバーガーが属する種族。「戦士は種族じゃなくて職業だろ」とか言ってはいけない。
忍者】【アマゾネス】【HERO】【バウンサー】【ヒロイック】【BK】【幻影騎士団】【花札衛】【黒蠍】【魔装戦士】【U.A.】【イグナイト】などのテーマはこの種族を中心としている。
六武衆】【テラナイト】【剛鬼】などこれまでの大会環境で結果を残してきた強力な戦士族テーマも多い。
テーマではないが、過去の大会環境には《異次元の女戦士》などの除外効果を持つ戦士族を軸とした【次元斬】というデッキも存在していた。

所属モンスターの数も現時点ではぶっち切りのナンバーワンであり、ドラゴン族と並ぶ花形種族であるといえる。
漫画・アニメ共に多くのキャラがこの種族のモンスターを主力として使用しており、VRAINSまでの歴代主人公全員に「召喚」された唯一の種族でもある。
遊戯の《エルフの剣士》や《バスター・ブレイダー》、十代のHEROたち、遊星の《ジャンク・シンクロン》や《スピード・ウォリアー》、遊馬の《ゴブリンドバーグ》など有名なカードも多い。
遊矢遊作は機会こそ少ないが、それぞれ蓮とのライディングデュエルで《EMクレイブレイカー》を、ハノイの騎士とのマスターデュエルで《切り込み隊長》を召喚している。

聖騎士モンスターと深い関わりを持つ「聖剣」や《神剣ーフェニックスブレード》《稲妻の剣》など、この種族専用の装備魔法が数多く存在する。
また、種族を完全統一するメリットとして、ノーコストで毎ターン蘇生できる《不死武士》が存在する。

下級モンスターの層が非常に厚く、またそれらの殆どを《増援》と言う専用サポートでサーチ出来るのが強みだった。
悲しきかな専用サーチカードの《増援》は現在制限カードであり、その柔軟性は全盛期と比べ大きく落ち込んでいる。
しかし、カードプールが広いのは変わり無いのでそこはデッキ構築でカバーしよう。
上級モンスターの層が薄く、種族統一デッキを組む際にはシンクロエクシーズを組み込むか、サポートによる人海戦術を取ることになる。

OCG第10期には戦士族2体でリンク召喚できるリンクモンスター、《聖騎士の追想 イゾルデ》が登場。
使用制限付きの戦士族サーチに加え、指定されたコストを墓地に送ることで該当する戦士族の特殊召喚も可能と、2つの効果で戦士族をサポートする。
彼女の登場により戦士族を並べる事が重視されるようになった他、キモイルカなど予想外の戦士族モンスターが注目される機会も増加している。

上記のHEROモンスターのうち、【D-HERO】【M・HERO】【V・HERO】(とC・HERO)は戦士族で統一されているが、【E・HERO】は漫画版のHEROに例外がいる。
《E・HERO ボルテック》を《増援》でサーチしないように気をつけよう。
三沢 「モンスターはE・HEROが大半だけど種族がバラバラだからね…。」
X・HERO】も長らく戦士族モンスターのみであったが、2019年秋に悪魔族のX・HEROである《X・HERO ヘル・デバイサー》が登場した。



魔法使い族

その名の通り魔法使いの大半が属する種族。闇遊戯の操る《ブラック・マジシャン》師弟など有名モンスターも多い。
人型で武器を持っていない者も大抵ここに割り振られる。「魔法使いは種族じゃなくて職業だろ」とか言っては(ry
ちなみにマジェスペクターや《レオ・ウィザード》のように、人型じゃなくても魔法が使えるとこの種族になる事が多い。

フォーチュンレディ】【魔術師】【WW】【オルターガイスト】【墓守】【霊使い】【魔導】【魔導獣】【ウィッチクラフト】【ドラグマ】などのテーマは全てこの種族。
メインデッキに入る【エクソシスター】たちも全員この種族で統一されている。
ガガガマジシャン》などを擁する【ガガガ】とリバース主体のテーマ【シャドール】にもこの種族のモンスターが数多く属している。
元祖レベルモンスターにして遊戯のデッキの主力モンスターの1体、【サイレント・マジシャン】もこの種族。
幻想師・ノー・フェイス》や《サクリファイス》といったペガサスの幻想モンスターもこの種族の担当となっている。

サウザンド・アイズ・サクリファイス》《お注射天使リリー》《カオス・ソーサラー》《混沌の黒魔術師》《TG ハイパー・ライブラリアン》や《No.11 ビッグ・アイ》に《サモン・ソーサレス》《超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ》など環境で活躍したり、中には禁止・制限・準制限指定された経験もある強力カードも豊富。
強力カード以外にも、ピケクラ、《ドリアード》&《ハイ・プリーステス》《リチュア・エリアル》《召喚師セームベル》《久遠の魔術師ミラ》などの所謂「アイドルカード」とされるカードもこの種族に多い。
中には、《エフェクト・ヴェーラー》《ライトロード・マジシャン ライラ》《魔導法士ジュノン》《マドルチェ・マジョレーヌ》、ニー、《風霊媒師ウィン》などアイドルカード的なイラスト人気と実用性を兼ね備えている素敵なカードも。

魔法使いというだけあり、魔導書や《ディメンション・マジック》といった専用サポートの魔法カードに恵まれている。
また、《魔導戦士 ブレイカー》や《アーカナイト・マジシャン》、エンディミオン関連のカードが操る「魔力カウンター」を使った戦術も存在する。

その種類数に反し、漫画・アニメにおける純粋な【魔法使い族】デッキの使用者はあまり多くない(いるにはいるが、本人だったり、魔法使いテーマ使いだったり)。
しかし、魔法使い族を使用するキャラクターは多く、歴代主人公たちも全員がこの種族のモンスターを入れたデッキを所有している。
(遊作の場合は、自身の正体を隠すためのダミーデッキにこの種族の《魔法剣士ネオ》が確認できる。)
十代の《カードエクスクルーダー》や遊馬の《ガガガガール》など、その魔法使い族モンスターが上記の「アイドルカード」の役割を担う場合も多い。

メジャーな種族である割に使い易いサーチカードが少ないのは、元祖特殊勝利モンスターであるエクゾディアのせいだと思われる。
カード毎のパワーがそこそこあるためか、Em登場辺りまでは展開力もかなり低かった。



ドラゴン族

その名の通り龍やドラゴンの姿や名を持つモンスターが属する種族。スパイラルドラゴンなどの例外も多いが。
有名どころはやはり《青眼の白龍》と《真紅眼の黒竜》だろうか。あととりでをまもるよとか。
マッチキルモンスターの開祖である《ヴィクトリー・ドラゴン》もこの種族。
召喚獣の1体であり、デュエルリンクスでは禁止カードに指定された《召喚獣コキュートス》もこの種族である。
種族統一テーマは【ガンドラ】【レッド・デーモン】【覇王眷竜】【ヴァレット】【聖刻】【竜剣士】【アモルファージ】【ドラゴンメイド】など。
征竜】及び【守護竜】も有名だが「征竜」「守護竜」というカード名を指定しているカードがないため、テーマではなくシリーズカードという扱いになる。
ドラゴン族を中心としているテーマなら【Sin】(《Sin サイバー・エンド・ドラゴン》などの機械族3種以外は全てドラゴン族)や【ドラグニティ】(鳥獣族との混合デッキ)などがある。
テーマではないが、カオスの要素を取り入れ《ライトパルサー・ドラゴン》をデッキの核とした【カオスドラゴン】と呼ばれる構築も存在する。

戦士族とは対照的に上級モンスターに強力な物が非常に多く、パワフルな種族である。
OCGに於ける基礎ステータスの最大数値である攻守5000のモンスター6種のうち、《F・G・D》など3種がドラゴン族に属している事からもそれは窺える。
その反面、下級モンスターの層が薄く攻め一辺倒になりがちな戦術から壁モンスターを並べられると攻撃が停滞してしまう事もあった。
だがそれは過去の話であり、現在は《スクラップ・ドラゴン》とか《氷結界の龍 トリシューラ》とか《クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン》とかが持つ除去効果や無効効果で容易に攻め落とす事が可能。

墓地利用も得意であるが、その象徴ともいえる《No.95 ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴン》は禁止カードに、《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》はエラッタにより弱体化されてしまった。
それでも、《竜の霊廟》《竜の渓谷》《復活の福音》《銀龍の轟咆》といったドラゴン族専用の墓地利用カードは数多く存在するため積極的に活用していきたい。

マテリアルドラゴン》《ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン》《ヴァレルロード・ドラゴン》など効果に耐性を持つ大型モンスターもいるため場持ちも悪くない。
海馬ジャックカイトミザエルなど漫画・アニメにおける使用キャラクターも非常に多い人気種族である。

決戦に映える大型が多い点から、決闘竜宇宙創造など漫画やアニメを盛り上げるキーカードとして活躍してきたドラゴン族も多い。
5D's及びARC-Vは上記のドラゴン族モンスターが物語の中心になっており、OCG化にも恵まれている。



アンデット族

ゾンビミイラといったリビング・デッドや妖怪、幽霊などのゴーストタイプな面々が属する種族。
不気味なイメージからか、ゴースト骨塚やカミューラ、炎城ムクロなどの敵側のキャラクターが使用する事が多い。

この種族を中心としたテーマに【ヴァンパイア】【不知火】【魔妖】【ヴェンデット】がいる。
ヴァンパイアは例外がいるのでこの種族オンリーではないのだが。他には一部で人気の【ワイト】シリーズもこの種族。
ゴーストリック】は4種族からなる混合デッキだが、アンデット族のモンスターが最も多い。
ブルーアイズっぽい名前でネタにされる《青眼の銀ゾンビ》や、環境でも使われていた《ゾンビキャリア》なども有名なアンデット族と言って差し支えないだろう。

その名通り墓地からのリアニメイト能力が凄まじく、何度倒しても蘇って来るそのしつこさは正しくアンデッの名に相応しい。
ん? 今変な物が見えたって? 気にするな。

種族間でのシナジーが強く方向性も墓地蘇生に関連したものが多いため、種族統一デッキを組むだけでも1つのデザイナーズテーマのような動きができる。
特に《馬頭鬼》と《生者の書-禁断の呪術-》は蘇生させるアンデット族に全く指定がないため非常に強力な種族サポートとなっている。

お互いの場と墓地のモンスター全てをこの種族に変える特異な効果を持つフィールド魔法の《アンデットワールド》というカードも存在する。
相手の他種族デッキとアドバンス召喚の妨害になったり、《デスカイザー・ドラゴン》や《ゾンビ・マスター》や《死霊王 ドーハスーラ》が大暴れしたりする。

展開力があるのでシンクロやエクシーズといったシステムと相性が良く、かつては【シンクロアンデット】が環境を荒らしていた。
現在の環境ではアンデット族デッキこそあまり見かけなくなったが、公認大会において最も高い採用率を誇るモンスターカードである《灰流うらら》はこの種族。
そんな灰流うららや《屋敷わらし》など、2016年からの5年間は冬に発売するパックでこの種族の手札誘発モンスターが立て続けに登場していた。
彼女らの持つメタ性能並びに女の子の描かれたイラストは、2020年で区切りが付くまで毎年デュエリストたちから高い注目を集めていた。

種族単位のサポートとアンデットワールドで範囲を広げられる性質と上記妖怪少女を内包している都合から下手に強化されると危険と判断されているためか、2022-09-21のVジャンプ定期購読特典《ダイダラボッチ》を最後に新規カードがほぼ存在しない*1冬の時代を迎えている……。



機械族

主にロボットやサイボーグが属する種族。サイバー流及び裏サイバー流(とサイコ流)もここ。

カラクリ】【ギアギア】【幻獣機】【クリフォート】【ダイナミスト】【水晶機巧】【オルフェゴール】【無限起動】【ドライトロン】などがこの種族で統一されている。
統一こそされていないが、【オーパーツ】、(レアルアーリーも含む)【ジェネクス】【F.A.】【閃刀姫】【スプリガンズ】はこの種族をメインとしている。
テーマデッキではないものの、環境を席巻したパワーカードとアニメで使われたロマンカードの両方を擁するユニオンモンスターの【AtoZ】シリーズも存在する。
代表的なモンスターには【ガジェット】や《サイバー・ドラゴン》及びそれらの関連カードや、【マシンナーズ】のエース《マシンナーズ・フォートレス》など。
OCG初となるシンクロチューナー《フォーミュラ・シンクロン》や、新ルール施工後のS召喚デッキを支える《水晶機巧-ハリファイバー》もこの種族。
驚異の召喚方法と強力な除去効果でエクシーズデッキに革命を起こした《天霆號アーゼウス》もこの種族のモンスターである。
また、自社パロディの【超時空戦闘機】と【巨大戦艦】もこの種族のモンスターとして登場している。

専用サポートの《リミッター解除》をはじめ、爆発力の高さに定評がある。
デビル・フランケン》や《キメラテック・オーバー・ドラゴン》(=【未来オーバー】)やエラッタ前の《ダーク・ダイブ・ボンバー》にワンターンキルされた経験のあるデュエリストは少なくないはず。

また、全フィールドの機械族を巻き込んで特殊召喚する事で切り札にもメタカードにもなる《キメラテック・フォートレス・ドラゴン》の存在も大きい。
登場時は機械族デッキの地位を揺るがしかねない影響を与えたが、EXデッキの枚数制限が指定された現在では採用率は低下している。
とはいえ、《DNA改造手術》で機械族を指定されたら《サイバー・ドラゴン》と共にフィールドのモンスターを一掃される事は覚悟した方がいいだろう。

とにかくテーマデッキのカードと漫画・アニメにおける使い手が多い。
上記のデッキ以外にも【アンティークギア】【ビークロイド】【A・O・J】【機皇】【ギミック・パペット】【列車デッキ】【超重武者】【SR】【ブンボーグ】【機塊】などが存在する。
それらに加え、アニメ版の【TG】は「自身を機械族としても扱う」効果モンスターと機械族のアクセルシンクロモンスターを中心としたテーマであった。



悪魔族

その名通り悪魔や魔神が属する種族。
イメージから敵側やライバルキャラが使用することが多いが、《デーモンの召喚》や《クリボー》シリーズなど主人公もよく使っていたりする。
原作カードでは、《ダーク・キメラ》などの闇のプレイヤーキラーが使用した独特な攻守の悪魔族モンスターは一部でネタとして人気。
その他は、《ユベル》や《地縛神 Ccapac Apu》もアニメの影響で人気のあるモンスターである。

E-HERO】【リゾネーター】【DD】【魔界劇団】【ティンダングル】【暗黒界】【儀式魔人】【ダストン】【インフェルノイド】【魔弾】【破械】【海造賊】【ラビュリンス】などが属する。
その他、【魔轟神獣】以外の【魔轟神】や【彼岸】のメインデッキに入るモンスター、【デスピア】の融合モンスターも全て悪魔族。
管魔人メロメロメロディ》などが属する魔人と名の付くエクシーズも、《竜魔人 クィーンドラグーン》などの「意図せず巻き込まれた」ものを除けば全て悪魔族である。
アニメZEXALベクターが使用した【アンブラル】モンスターも、《CNo.104 仮面魔踏士アンブラル》以外は全て悪魔族で構成されている。
そして彼が作中で使用したNo.には《No.43 魂魄傀儡鬼ソウル・マリオネッター》や《No.96 ブラック・ミスト》といった悪魔族が存在する他、彼の遺跡のNo.その進化形態も悪魔族であった。

テーマの傾向としては、【暗黒界】【デーモン】【DD】といった「自分のカードを捨てたり犠牲にする事で真価を発揮する」ものがちらほら。
この種族を多用するバクラも、「俺様のオカルトデッキは墓地にモンスターを送り込む程………真の力を発揮するからなぁ。」と発言している。

冥府の使者ゴーズ》《トラゴエディア》《バトルフェーダー》《クリッター》《交響魔人マエストローク》《励輝士 ヴェルズビュート》といった単体でも機能する汎用カードが多い。
汎用カードではなくとも、《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》《トーチ・ゴーレム》《ファントム・オブ・カオス》《紅蓮魔獣 ダ・イーザ》など特異な性能で特定のデッキに於いて切り札やキーカードの役割を担うものも。
一方で「悪魔族モンスター」を効果対象とするようなサポートカードは多くなく、テーマ間はともかく種族間でのシナジーが薄く個人プレーが目立つ。
そのため以前は種族統一デッキを組むメリットはあまりなかったが、強力な特殊召喚効果を持った《魔界発現世行きデスガイド》が来日してからは状況が一変。
そして近年では、《悪魔の嘆き》や《魔サイの戦士》など有用な悪魔族サポートカードが増加傾向にある。
また、大半が闇属性に属しているためウイルスカードなどの闇属性サポートともよくマッチする。

E-HERO ダーク・ガイア》の片割れであり、《ダークネス・ネオスフィア》や暗黒方界邪神など高い攻撃力を持ったモンスターが多数存在する。
Vジャンプ読者を絶望させた、あの《絶望神アンチホープ》もこの種族。《E-HERO ダーク・ガイア》の攻撃力を底上げできる点は、《絶望神アンチホープ》の数少ない評価ポイントとして有名。

神になれなかった三邪神はこの種族になった。



天使族

主に天使・堕天使や精霊、妖精、といったモンスターが属する種族。
天使族統一テーマはEXを含むアルカナフォースサイバー・エンジェル光天使幻奏占術姫トリックスターパーシアスアーティファクト天気など。
統一されてはいないが、アニメGXアモンが使用した雲魔物と、装備カードを駆使して戦う光属性テーマのヴァイロンもこの種族のモンスターが多い。
マドルチェにもプディンセスティアラミスなどの天使族が存在する他、「天使族のマドルチェ」を効果発動の条件に指定したサポートカードが存在する。
個々のカードでは、十代の相棒ハネクリボーや専用サポートも存在するもけもけ、元祖ギャンブルモンスターの1体きまぐれの女神なども有名か。
OCG第2期頃の、お小遣いの少ない子供たちの味方だった翼を織りなす者もこの種族。

そのイメージから明日香柚子など女性キャラクターが使用することも多い。
普段はデュエルをしないヒロインである杏子小鳥がデュエルを行った際も、この種族のモンスターを使用している。
植物族使いのアキのデッキにも水晶薔薇の女神という天使族モンスターが存在し、結果としてVRAINSまでの全作品でヒロインたちに使用されている。
また、漫画版ZEXALで人気の女性キャラクター(ドールだけど)のコロンちゃんがこの種族のモンスターカードとしてOCG化する面白いサプライズもあった。
一方で、天使族を使う男性キャラクターも当然存在するのだが、なんか総じてキャラが濃い
不正カードKCに挑む没落貴族とか当然!!正位置ィ!!顔芸占い師とか石版が変化したっぽい巨大カードで戦うラスボスとかブックス!白き盾とか顔芸ショタとか。

天使族は上級・最上級モンスターが多いという特徴がある。
その点を活かし、神の居城-ヴァルハラを軸としてアテナなどを使い大型天使族を次々展開するタイプのデッキも存在する。
ヴァルハラは専用のサーチ手段があり手札に加える事は容易だが、除去効果やクリブレオピオンなどの上級メタに弱く安定性には難がある。

ジャンヌなどの回復効果やダメージを0にする天使族専用フィールド魔法の天空の聖域といった、ライフポイントに関する効果を持つカードも多い。
その天空の聖域を中心とした代行者というテーマも存在する。環境で流行ってた代行者デッキにおける天空の聖域の採用率は低かったが。

なにかと除外にも縁があり、生きるマクロコスモスといえる光の追放者と閃光の追放者はこの種族。
その他、天使族を除外してドローする天空の宝札や、除外された天使族を特殊召喚する奇跡の光臨といったサポートも存在する。

他には、宣告者クリスティアなど相手の行動を妨害しつつ戦うカード群も多い。
2017年秋に発売した天使族のストラクチャーデッキも、カウンター罠やパーミッションをメインとした収録内容である。

見た目が人型のモンスターが多いため、フレイヤルインエアトスサイパラといったアイドルカードとしても人気のある女性型モンスターも多い。
一方で、セルケト(アニメでは悪魔族)、ショックルーラーエンゼル・イヤーズといった一般的な天使のイメージとはかけ離れたデザインのモンスターもちらほら。

現在でこそ天空の聖域や漫画GX出身勢を中心とした大型モンスターのパワフルさが有名だが、
それらが登場するまでの第2期初頭辺りまではステータスと層の厚さは貧弱で切り札級と呼べるモンスターは皆無だった。



鳥獣族

その名の通り鳥や空を飛ぶモンスターが属する種族。
鳥獣族で統一されたテーマは黒咲瑠璃が使った【LL】や、魔法・罠ゾーンを活用し最上級モンスターを呼び出し戦う【シムルグ】など。
厳密にはテーマではないが、スピリット儀式召喚というまさかの組み合わせが話題となった【霊魂】も鳥獣族統一のカード群である。
兄の方の黒咲の使用テーマである【RR】は2020年夏に「ルール上RRカードとして扱う」戦士族が登場した事で鳥獣族統一ではなくなった。
インチキ効果で世界を取った【BF】も、現在は戦士族の「BF T(ブラックフェザー テイマー)」の登場で統一テーマから外れている。
その他、この種族とドラゴン族が絡んだものに【ハーピィ】と【ドラグニティ】がある。【ハーピィ】は実質鳥獣族デッキと言っても過言じゃないけど。
カーリーの《地縛神 Aslla piscu》だけでなく超官の《地縛神 Wiraqocha Rasca》も鳥獣族なので、さりげなく複数種類の地縛神が存在する唯一の種族だったりする。
その他には結界像風属性担当である《烈風の結界像》や妹シャークのエース《零鳥獣シルフィーネ》、砂漠を渡るのに必要なコケのカードもこの種族。

ハーピィやネフティスによる破壊、ライザーやカステルなどのバウンス、ダムルグによるセット封じなど、魔法・罠の除去・メタ能力に長ける。
専用サポートでは《ゴッドバードアタック》が有名かつ強力で、剣闘獣デッキにも《ゴッドバードアタック》を複数枚採用した【鳥剣】というタイプがある。

他の鳥獣族サポートとしてはスワローズ・ネストなどが存在する他、後述の獣戦士族・獣族を含む3種族をまとめてサポートする効果を持ったカードも多い。
3種族の混合デッキは【ビースト】と呼ばれ、OCG第3期頃から存在する由緒正しき構築だったが、各種族の統一テーマが登場するにつれて次第に消滅していった。
しかし、OCG第11期で3種族混合テーマである鉄獣戦線が登場した事で、再び【ビースト】としてのデッキ構築が可能となった。



獣戦士族

主に獣人や人狼などが属する種族。
有名どころはレベル4で攻撃力1900の《ブラッド・ヴォルス》やその壁を破った《ジェネティック・ワーウルフ》、《スキルドレイン》の友《神獣王バルバロス》、海外環境を席巻した《輪廻天狗》など。
ソリティアからのハンデス連打で禁止カード行きとなった、ゼンマイの問題児《ゼンマイハンター》もこの種族。
アニメARC-Vでセレナが使用した【ムーンライト】も全て獣戦士族のモンスターである。
そして、高い出張性能が自慢の【十二獣】はOCG第9期終盤のOCG環境の中心となった。
その他、【炎星】【炎王】【武神】【妖仙獣】【戦華】関連のデッキを組む場合もこの種族がメインになる。
大自然の力宿す獅子との融合により新たな姿へと進化した大地の騎士は、戦士族からこの種族になった。

長らくこの種族を中心としたテーマが存在せず空気状態な時期もあったが、OCG第8期中盤にて専用サポートの炎舞と初の獣戦士族統一テーマ炎星が登場。
特に《炎舞-「天キ」》による下級サーチが可能になったのが大きく、今までの不遇さが嘘のような変化を遂げた。
炎舞で攻撃力を上げた《天狼王 ブルー・セイリオス》を闇デッキのコストに使う戦術が話題になったりと、この時期の獣戦士族は何かと注目を浴びる事も多かった。



獣族

哺乳類などの動物型モンスターが属する種族。
アニメに登場したカードであるおジャマチームユニコーンの使用モンスターたちが有名か。
特にチームユニコーンの先鋒アンドレは《百獣王ベヒーモス》や《素早いモモンガ》などの既存の獣族も多用し、当時の視聴者を沸かせた。
属性強化リンクモンスターで真っ先に登場した、地属性担当の《ミセス・レディエント》もこの種族。
自身を装備カード化して《No.39 希望皇ホープ》とその派生形をサポートする、ゼアルの一員ゼアルウェポンにもこの種族のモンスターが多数存在する。
地霊使いアウス》の使い魔《デーモン・ビーバー》及びその進化系も、悪魔の要素を持ち進化する度に凶悪な外見とカード名になりつつもこの種族に属し続けている。
特殊な手段でSモンスターを繰り出す戦術が話題となった【ベアルクティ】はこの種族と獣戦士族の2種族を中心としたテーマである。

強力な種族サポートとしては、《森の番人グリーン・バブーン》や《レスキューキャット》、アニメでも活躍した《エアーズロック・サンライズ》などが挙げられる。
だが後にバブーンは裁定変更、レスキューキャットはエラッタによりそれぞれ弱体化。サポートカードはそれなりに有るものの、長年の間中堅層で燻っている。
その反面《ライトロード・ハンター ライコウ》《レスキューラビット》、魔轟神獣といった侮れないモンスターも多い。
氷結界の虎王ドゥローレン》や《星見獣ガリス》は採用できるデッキこそ選ぶが、コンボデッキのキーカードとして長らく悪用……もとい愛用されてきた。

《魔獣の懐柔》や《森の聖獣 ヴァレリフォーン》を使ってレベル2の獣族を特殊召喚し、《No.64 古狸三太夫》をエースとして戦う【ローレベル獣族】という構築も存在する。
OCG第11期でレベル・ランク2統一の獣族テーマ【メルフィー】など相性の良いカードが多数追加され、躍進……もとい大行進中。
おかげで《魔獣の懐柔》や《No.64 古狸三太夫》がすっかり高額カードの仲間入りを果たしてしまったが。

マドルチェの獣族モンスターは展開の要からネタカードまで愉快な顔ぶれが揃っており、一部で度々話の種になる。
その他、地縛神改め自爆特攻神勝手に自爆するゴリラ「ナンバーズハンターの切り札」ペガソスなど、意外とネタカードが多い?



昆虫族

昆虫型モンスターや陸生の節足動物が属する種族で、ご存じインセクター羽蛾のデッキの主軸。
クモやムカデなど厳密には「昆虫」じゃない生き物でも、虫ならば遊戯王では昆虫族です。

みんな大好きGシリーズは当然ここの所属。原作で羽蛾の使った女王様や、デミスの相方《デビルドーザー》なんかも有名か。
漫画やアニメで使い手が多かった事から、《No.20 蟻岩土ブリリアント》や《No.66 覇鍵甲虫マスター・キー・ビートル》など、マイナー気味な種族の割に偽物も含めてNo.カードが多いのも特徴。
でも「8」や「64」など虫関係の語呂合わせができそうな番号に限って他種族に奪われたりしてるのは秘密だ。

正規の特殊召喚は遊戯王OCG史上最高の難易度であると言われる《究極完全態・グレート・モス》もこの種族。
ちなみにそんな彼(?)は、実に20年以上もの間昆虫族最強の地位を保ってきた地味にグレートなモンスターでもある。

昆虫族テーマには【甲虫装機】という強力なカード群があり、イナゴの大群の如く当時の環境を席巻した。こいつらイラストもデッキも虫要素薄いけどね。
美少女然としたイラストが話題になった《落とし穴》使いの【蟲惑魔】や、自然をテーマとした【ナチュル】はこの種族と植物族のテーマである。
他にも植物族と昆虫族を対象とする《円喚師フェアリ》 《魔螂ディアボランティス》などのカードがあり、両者の関係は割りと深い。

厳密にはテーマではないが、ルドガーの「スパイダー」やサイバース族っぽい見た目の【電子光虫】なんてのもいる。
ゴキボール》を強く意識した昆虫族通常モンスターをサポートする専用カードを駆使して戦う、一風変わったデッキも存在している。
《寄生虫パラノイド》や《超進化の繭》を使い、召喚条件を無視して上記の究極完全態などの大型モンスターを特殊召喚するファンデッキも魅力的。

「湧いてくる」イメージからかモンスターカードのサーチ・リクルートに長けており、戦線維持が容易。
反面耐性を持つモンスターや防御手段は少なく脆かったが、リメイクされた《究極変異態・インセクト女王》による強固な耐性を獲得した。
イメージ通りのトリッキーなものや嫌らしい動きをするカードに加え、意外と戦闘に関する効果や高い攻撃力を持ったモンスターも多い。
《大樹海》や《孵化》など地味ながら登場当時の目線で見れば強力な種族サポートもある。《大樹海》は登場から数年後、裁定が変更され大きく強化された。
ただ、(甲虫装機以外の)昆虫族関連のカードには強力な除去カードが不足しており、大きな課題となっている。昆虫族に属する2種の壊獣を上手く使っていきたい。
EXデッキ枠の発展もいまひとつだが、【B・F】のSモンスターや同時期に登場した昆虫族のLモンスターを積極的に活用していきたいところ。

漫画・アニメ共に使い手は意外と多いのだが肝心のOCG化率は微妙で、未OCG化の昆虫族やサポートカードは少なくない。
また、【インヴェルズ】や【幻蝶の刺客】や《魔王龍ベエルゼ》や《No.77 ザ・セブン・シンズ》など、虫モチーフのカードが他種族で登場する事も多い。
これらの現状に、全国のインセクターや電波(漫画版)や地錠覇王や蝉人間や革命家たちは頭を悩ませている。
そんな中、海外新規テーマ【ビートルーパー】の来日に合わせて、第11期終盤の2022年末に大規模のプッシュを受ける事となる。
原作カードのリメイクや遊戯王Rや漫画版GXといった懐かしの作品に登場したカードのOCG化、OCGオリジナルの新規カードの登場と吉報が続いた。
三騎士最後の将「ところで私の電動蟲のOCG化はまだかね。」 



雷族(いかずちぞく)

主に体に電気を帯びたモンスターが属する種族。
サンダー・ボルト》を意識したモンスター破壊効果や、「感電」や「麻痺」を連想させるような相手の行動を制限するカードが多いのが特徴。
代表的なモンスターは、《ライオウ》や《轟雷帝ザボルグ》や【電池メン】など。【エレキ】も一部を除き全てこの種族。
漫画版ZEXALに登場したサンダー・スパークの操るカード群、通称「サンダー一家」も存在する。エースのNo.はドラゴン族だけど。

《サンダー・シーホース》や《バッテリーリサイクル》といったサポートは1:2交換ができて比較的使いやすいため強力。
また、2018年夏には懐かしの《サンダー・ドラゴン》関連を中心に実用性の高い雷族モンスターが多数追加されている。

かみなり族ではない。アニメでも間違えられた事あったけど。



炎族

体に炎を纏ったモンスターが属する種族。《ダイガスタ・フェニクス》などの数少ない例外を除き、ほぼ全てが炎属性
遊戯王に於ける「火力」のイメージからバーンに長ける。
この種族で統一されているテーマは長らくオブライエンの【ヴォルカニック】のみだったが、『WORLD PREMIERE PACK 2024』にてついに闇属性・炎族テーマの【灰滅】が追加された。
ラヴァル】のチューナーは全て炎族だが、同じDT産の炎属性テーマである【フレムベル】のチューナーは他種族のものがおり統一されていない。
レベル・ランク6統一の炎属性テーマ【陽炎獣】も、テーマ内では炎族のモンスターが最も多く属しているがやはり他種族が混在している。

炎属性の特徴を更に特化させたようなカードが多いが、「炎族」そのものをサポートするカードは少なく、炎族統一デッキを組む旨みは多くない。
炎族関連のデッキでも採用される事の多い強力カード《真炎の爆発》は、炎族ではなく炎属性のサポートカードなのである。
反面漫画版5D'sでボマーさんが使った《重爆撃禽 ボム・フェネクス》など、何気に炎族を融合素材に指定するカードは3枚もある。
No.58 炎圧鬼バーナー・バイサー》が特定の条件下で《重爆撃禽 ボム・フェネクス》の融合素材に使える事で評価されたりしたので、地味だが見逃せない点であるのは間違いない。

その他有名所を挙げてみると、【キュアバーン】の代名詞《ビッグバンガール》、全ハンデスが強烈な《火之迦具土》、炎の《炎帝テスタロス》、三幻魔の一角《神炎皇ウリア》ちゃんなど。
挙がるカードが総じて古いものばかりな所からも長年炎族が不遇だった背景が窺えるかもしれない。

しかし2023年夏、炎族版《増援》の《篝火》、ヴォルカニックサポートカードかつ炎族専用《おろかな埋葬》としても使える《ファイヤー・エジェクション》、炎族版《キングレムリン》な《ヘルフレイムバンシー》と怒涛の強化が押し寄せる。
さらには強力無比な炎族を展開の初動カードとするテーマ【スネークアイ】【ライゼオル】が登場し、その圧倒的な性能で環境を席巻。
うだるような暑さの中、ついに炎族は熱く激しく燃え上がった。



水族

魚介類を除く各種水生動物やスライムなどが属する種族。禁止カード経験者の《同族感染ウィルス》は実はこの種族だったりする。
2010年度の世界大会を制したガエル】、コントロール奪取を武器とする【グレイドル】、色々な意味でネタ要素満載な【軍貫】は全てこの種族。
脳筋で有名な【アクアアクトレス】はアニメでは魚族だったが、なにがどうなったのか全くの不明だがOCG化の際に全て水族に変更された。
罠モンスターテーマの【バージェストマ】は、モンスターとして場に出るとこの種族になる。
魔導サイエンティスト》と共に当時最凶のワンキルコンボデッキ【サイエンカタパ】として名を上げた、《カタパルト・タートル》もこの種族である。
リバイバルスライム》などのマリク絡みのスライムモンスターや、《イビリチュア・プシュケローネ》を除く【リチュア】の儀式モンスターと《イビリチュア・メロウガイスト》もこの種族。
その他に有名なカードは、ジェネコンサーチャーの《ジェネクス・ウンディーネ》、思春期の小学生キラーな《水の踊り子》、エロペンギンこと《ペンギン・ナイトメア》など。

No.101 S・H・Ark Knight》&《CNo.101 S・H・Dark Knight》、《餅カエル》と有名かつ強力なXモンスターの存在が光る。
一方で水族のSモンスターは少なく、2021年10月の時点で3体だけしか存在しない。
しかもその内2体はOCG第11期になって追加されたものであり、長い間《グレイドル・ドラゴン》1体しかいなかった。

[水属性を象徴する種族ではあるが、種族としては不遇気味。
水族だけに関連したサポートカードは少なく、多くのサポートカードは【除外海産物】や【水精鱗】のように魚族・海竜族とセットにされるか、水属性が対象になる事が多い。
水族のみをサポートするカードはローレベルを対象にしたものが多いので、水族メインでデッキを組む際には湿地草原を中心としたデッキにするといいだろう。

虚空海竜リヴァイエール》は海竜族じゃなくてこの種族。ややこしい。
また、あまりの酷さで注目を浴びた《虚構王アンフォームド・ボイド》も実はこの種族。わかりづらい。



魚族

主に魚介類が属する種族。この種族で統一されたテーマは【フィッシュボーグ】と【ゴーティス】、それから【シャーク】の3種類。
テーマというくくりではないが、白鯨をモチーフとした【ホワイト・オーラ】というシリーズカードもある。
所属枚数は多くないが、シャークさんのおかげでOCG第7期後半から所属カードが急激に増えた。
そのシャークさんが愛用する魚族初のエクシーズ《潜航母艦エアロ・シャーク》は、OCG化の際にとんでもなく弱く調整されたその効果が当時話題となった。

かつては明らかな不遇種族であり、魚族専用のカードが魚族のメタカード1枚だけだったりスーパーレア以上のレアカードが《要塞クジラ》1枚だけだった時期さえあった。
しかしOCG第5期終盤、《超古深海王シーラカンス》の登場により革命が起きた。

《超古深海王シーラカンス》による大量展開とそれを起点にしたS・X召喚を得意とするが、魚族のS・Xモンスターは共に種類が少ない。
故に【魚族】デッキを自称していてもフィニッシャーは他種族、なんて事も珍しくない。
サポートカードには、《エクシーズ・リモーラ》や《フィッシャーチャージ》と言った上手く扱えるとリターンの大きいものも存在する。

ARC-Vに移った第9期では、約3年間の間新規カードが《EMソード・フィッシュ》と《EMシール・イール》の僅か2枚だけという恐ろしい事態に。
アニメでは一応使用者がいたのだが、上記の通りそのモンスター群である【アクアアクトレス】はOCG化の際に全部水族に変更となってしまった。
一方で、第10期では漫画版ARC-Vで蓮が使った魚族モンスターたちが一斉にカード化。
しかも後に彼のカードを意識したオリジナルの新規Sモンスターまでもらえる好待遇であり、前期とは打って変わって大漁となった。



爬虫類族

その名の通り爬虫類が所属する種族。何故か宇宙人とかもここに分類される事が多い。
レプティレス】【エーリアン】【ワーム】【エヴォル】のエヴォルド、【溟界】がこの種族。この内の2つは侵略者である。
ヴェノム】も当初は爬虫類族統一テーマだったが、後に《スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン》が登場した事で統一ではなくなった。
テーマではないが、エリアの使い魔として有名なガガギゴシリーズもこの種族。
プラネットシリーズで唯一の禁止カード、《The tyrant NEPTUNE》も爬虫類族のモンスターである。

遊戯王界最強の耐性を持つ《毒蛇神ヴェノミナーガ》はこの種族。《キングレムリン》という万能サーチャーもいる。
他にも《ヴァイパー・リボーン》 《スネーク・レイン》 《毒蛇の供物》 《エーリアン・ブレイン》など、所属枚数の少なさに反して目を引くサポートや関連カードは意外と多い。
《カメンレオン》や《カゲトカゲ》など単体で強力なモンスターがおり、出張性能は高めだといえるだろう。
EXデッキ枠のモンスターはあまり充実していないが、種族サポートのLモンスターや各テーマの切り札ポジションといった最低限のものは存在している。
また、EMの影響でペンデュラムモンスターは扱いやすいものも存在する。



恐竜族

恐竜や翼竜が属する種族やで!
ジュラック】【ダイナレスラー】【ダイノルフィア】、エヴォルのエヴォルダーは全てこの種族で統一されている。
迅雷の騎士 ガイアドラグーン》との強烈なシナジーで知られる《No.61 ヴォルカザウルス》と、ハズレアから出世したFA-クリスタル・ゼロ・ランサー》の下敷きこと《o.19 フリーザードン》もこの種族。
また、アニメGXでまだ見えていた頃の三沢大地が使用していたモンスターにもこの種族のものが存在する。

進化薬などのサポートを使い恐獣モンスターをはじめとする大型モンスターを展開するのが得意で、やや脳筋気味な種族。
《ハイドロゲドン》《ジュラック・グアイバ》といった展開力のあるレベル4恐竜族はエヴォルカイザーの素材としても注目された。
恐竜族で統一する場合は、除外ギミックを取り入れて《ディノインフィニティ》を切り札とする構築にしてみるのも面白いかもしれない。
《化石調査》と《魂喰いオヴィラプター》という高範囲の恐竜族をサーチする強力カードが2枚存在し、これらは恐竜族デッキを組むなら採用しない手は無い。
初期のサポートやエヴォルなどの爬虫類族と関連付けたカードもあるが、現在は恐竜族のみで充分戦えるため無理に混合させる必要は無いだろう。

第9期最終盤に恐竜族のストラクチャーデッキが登場し、第10期序盤のパックでもテコ入れされる。
ここ数年で大幅な強化をされ、無名だった昔のカードにも規制のメスが入る程に大躍進した。スペースザウルスに進化する日も近い?



植物族

植物や藻類が属する種族。《ブラック・ローズ・ドラゴン》の隠された効果を発動するために必要な種族。
アンデットと同様展開力に長ける種族で、手札・デッキ・墓地といった様々な場所からモンスターを繰り出してくる。トークンを特殊召喚する効果も多い。
第10期初頭では、その展開力を最大限に発揮した強力なデッキが台頭した。

ちゃんとデッキを組める種族統一テーマとしては第8期終盤で【森羅】がようやく登場した。
第9期では高いポテンシャルを持った融合召喚デッキ【捕食植物】が登場。
一方で同じく第9期登場の【アロマ】は、1体だけ存在する岩石族の存在から惜しくも植物族統一とはならず。
とはいえ植物族2体でL召喚できる《アロマセラフィ-ジャスミン》は、様々な植物族デッキで愛用される強力なリンクモンスターである。
その後、第10期最終盤で「リリース」に関する効果を持った植物族統一テーマ【六花】が登場した。
同パック収録の強力テーマと比較するとやや影が薄い感が無くはないが、CMで「人気テーマ」と紹介された事もあるので相応の人気はある様子。

有名なモンスターは《ファイバーポッド》《ダンディライオン》、汎用エクシーズの《フレシアの蟲惑魔》や《No.50 ブラック・コーン号》あたりか。
椿姫ティタニアル》など春夏秋冬をモチーフにした最上級モンスター群の「植物姫」あるいは「四季姫」と呼ばれるカードたちもいる。

《ローンファイア・ブロッサム》はデッキから特殊召喚できる植物族であれば何でもリクルートできるため、植物族デッキを組む上では事実上の必須カードとなる。
過去には出張セットと言われる《ローンファイア・ブロッサム》2枚、《ダンディライオン》《グローアップ・バルブ》《スポーア》のセットがS召喚のお供として出張しまくった。

今では一線級の展開力と出張性で知られる種族であるが、かつては「最も影の薄い」種族と言われていた時期もあった。
第5期終盤までは強力な種族サポートが《ロードポイズン》のみでエースも《妖精王オベロン》(攻撃力は当時の植物族で最高の2200!)と悲惨な事になっていた。
その第5期終盤にて植物族の特殊召喚効果と2400の攻撃力を持つ《ギガプラント》が登場したものの、層の薄さから昆虫族との混合デッキが主流となっていた。
だが、OCG第6期から始まったアニメ5D'sで主要キャラクターである十六夜アキがこの種族を中心に使ったため、急激な強化が始まった。

同じ自然のイメージからか昆虫族とのシナジーは抜群。この2つの種族を有するテーマもそこそこある。



岩石族

名前の通り砂や石、岩などの岩石類が所属する種族。《E-HERO ダーク・ガイア》の片割れ。あるサポートカードと使う事で月を攻撃する事もできる
種族統一テーマは磁石の戦士関連や、【化石融合】【ゴルゴニック】【トラミッド】【メガリス】などがある。
その他、【ゴゴゴ】【ジェムナイト】にも多くの岩石族が存在する。
ヴェルズ・オピオン》キラーの《ジェムナイト・パール》、真のエメメメこと《ダイガスタ・エメラル》、かつて環境でも活躍していた《ガチガチガンテツ》とエクシーズは何かと有用なのが多い。
岩石族のサーチを行えるランク4エクシーズの《御影志士》の存在もあり、岩石族は長い間エクシーズを中心に生きてきたといえる。

他には、リバースしただけで5枚ドローできる《メタモルポット》やアイドルカードの《砂の魔女》なんかが有名か。
有用な種族サポートモンスターは《地球巨人 ガイア・プレート》や《ブロックドラゴン》などが存在する。

ダイス・ポット》などのポット(ポッド)や《伝説の柔術家》や《アステカの石像》など、所謂「地雷」として機能するモンスターが数多く存在する。
迷宮兄弟の使った《迷宮壁-ラビリンスウォール》など「岩」のイメージから守備力の高いモンスターも多く、迂闊に攻撃すると予想外の損害を被る事も珍しくない。
昔は反射ダメージやサイクルリバースのイメージが強い種族であり、岩石族のストラクチャーデッキもそういったコンセプトだった。

N・グラン・モール》や岩石コアキメイル、《フォッシル・ダイナ パキケファロ》といったメタっぽいモンスターがいるためメタっぽいイメージもあるかも。
EXデッキに入るカードでも《ナチュル・ランドオルス》、《No.106 巨岩掌ジャイアント・ハンド》とメタっぽいモンスターがいる。
2019年には、強烈な特殊召喚メタとなる《原始生命態ニビル》がEXTRA PACKで来日し話題となった。

かつては、OCG最初期から存在する種族で唯一チューナーモンスターが1体も存在していない種族として話題に挙がることが多かった。
岩石族のSモンスター自体は少ないながらも存在していた事も、この話題がよく取り出された一因だろう。
だが、第10期最終盤にて漸くS召喚を主体とする岩石族テーマ【アダマシア】とそれに属するチューナーモンスターが登場。
国内外問わず、特に海外の大会環境で活躍した功績もあって、この話題は過去のものとなった。



海竜族

主に海竜や首長竜、たまに人魚が属する種族。統一テーマは【海皇】のみ。
有名どころは禁止カード経験者の《氷結界の龍 ブリューナク》や《ラヴァルバル・チェイン》に、環境デッキにもよく採用されていた《深淵に潜む者》あたり。
】デッキの黎明期を支えた切り札、《海竜-ダイダロス》もこの種族。
水属性使いのシャークさんはこの種族も使うが、特に《No.32 海咬龍シャーク・ドレイク》&《CNo.32 海咬龍シャーク・ドレイク・バイス》《バハムート・シャーク》《No.47 ナイトメア・シャーク》など、エクシーズはこの種族になる事が多い。

モンスターデザインで水族、ドラゴン族、幻竜族などと競合するためか、所属枚数が少ないという特徴がある。
只でさえ絶対数が少ない上、海竜のみを指定するサポートカードが1枚も存在しなかった時期もあったという、遊戯王OCGに於ける最不遇の種族として名高かった。
英名は「SEA SERPENT」であるのに海蛇のモンスターは1体もこの種族に属していなかった時期もあった(初となる《カイザー・シースネーク》は2014年に登場)。
後に登場した初の海竜族サポートである《深海のディーヴァ》も、S召喚に繋げる意味合いの強いカードであり既存の海竜族とは噛み合わなかった。
しかしコナミは彼らを忘れていなかった!!
海皇龍 ポセイドラ》を看板とした海竜族のストラクチャーデッキ「海皇の咆哮」が発売され、冬の時代に取り残されていた彼らもようやく日の目を見ることが出来た……。
海皇モンスターや上記のシャークさんのカード、そして霊神の中でも一際強力な《氷霊神ムーラングレイス》といったように、近年では注目カードも増えてきている。

余談だが、OCGにおいて初となる3体融合の融合モンスターの1体は《青眼の究極竜》ではなくこの種族の《アクア・ドラゴン》だったりする。



サイキック族

OCG第6期に入って突如出現した21番目の種族。主なモチーフは機械化などによる改造生物や、霊能力者や超能力者など。
そこ、わざわざ新種族なんて作らず機械族でよかったのでは?とか言わない!
実際機械族の中にも登場が遅ければサイキック族になれそうだった奴もいるが。エスパー絽場のカードとか。

統一されたテーマは【PSYフレーム】や【メタルフォーゼ】が挙がる他、《No.69 紋章神コート・オブ・アームズ》などのトロンの紋章エクシーズはWP枠の《No.18 紋章祖プレイン・コート》も含め全てこの種族。
その他には【ガスタ】【霊獣】【Kozmo】【クロノダイバー】【P.U.N.K.】といったテーマにこの種族のモンスターが多数属している。
昔はサイキック族という名前の通りサイケな感じのカードが多かったが最近はガスタの女のたちや《サイ・ガール》など可愛いイラストのものも見られる。
汎用性抜群の手札誘発《幽鬼うさぎ》は現在も環境デッキに頻繁に採用される強力カードで、イラストも人気。

遅くに登場した為か種族としての方向性がはっきりしていたのも特徴といえる。
登場当時はライフコストを払い展開し、それによって出したSモンスターなどでライフを回復して攻めるスタイルに統一されており、
当時は種族と言うより一つのテーマのような扱いを受けていた節があった。
第7期中盤からは除外を絡めて展開をしていく【次元サイキック】という新たな方向性も示した。
またデザインにも変化が発生し、従来のサイバーパンクな方向性の他に「祈祷師・巫女」「変身ヒーロー」といった要素を持つ者も現れ始めた。

リクルート・ドロー補助・万能除去・大量展開と強力なサポートが存在するが、他の種族(の多く)に比べ新規登場のペースが遅い。
一時期新規カードが中々出なかった。

種族サポートの《緊急テレポート》が強力な出張パーツとして使われたため、環境で使われる度に規制されるというとばっちりを受けている(現在は準制限カード)。
このため新規種族でありながら種族統一は鳴かず飛ばずな位置に落ち着いている。

アニメに登場した使い手が一部で妙に人気がある。
5D'放送頃のデュエリストは、そんな彼が愛用していた《マジカル・アンドロイド》や《メンタルスフィア・デーモン》にお世話になった人も多いはず。



☆幻神獣族☆

三幻神のみが所属する特殊な種族。全て神属性。
存在自体は前から示唆されてたが、オベリスクの正式なOCG化により正式に22番目の種族となった。
代表的なカードは《オシリスの天空竜》《オベリスクの巨神兵》《ラーの翼神竜》になる。
何気に全てのカードにイラスト違いが存在していることになるのはこの種族のみ。
アニメでは三極神もこの種族だったようだが、OCG化の際に他の種族・属性に割り振られた。
そのため今後もこの3体のみになる……と思われたが、ラーの派生カードの登場で増えた(ラーの別形態なので厳密には3体のままだが)。

特別な扱いのためか、あるいは「神属性」指定で充分だったからか、「幻神獣族」を指定するカードは長い間存在しなかった。
しかし、神属性指定だと特殊勝利の効果を持つ《光の創造神 ホルアクティ》のサポートカードになるのを恐れたのか、11期から幻神獣族を指定するようになった。

場のモンスターの種族を変更する永続罠カード、《DNA改造手術》でこの種族か下記の創造神族を指定すれば、相手の種族サポートを妨害できる事は覚えておこう。



☆創造神族☆

幻神獣族の登場より3年ぶりに登場した23番目の種族で、現状では《光の創造神 ホルアクティ》の為に用意された専用種族である。
幻神獣族とほぼ同じ扱いだが幻神獣族同様に《DNA改造手術》で指定する事ができ、こちらも相手の種族サポート用のカードを封殺することができる。

音響戦士ピアーノ》を帰還目的で墓地から除外する場合に、「特に意味も無く」この種族を宣言するデュエリストは少なくない。

遊戯王マスターデュエルではホルアクティが存在しないためかこの種族を宣言することもできなくなっている。

幻竜族

OCG第9期に入って登場した新種族。
海竜族と同じく、何故ドラゴン族から分けられたのか中々に謎である。


ドラゴンイラストは子供にも大人にも人気……しかしこれ以上ドラゴンを強化するのも困る。
両方考えなくっちゃあいけないのがコナミのつらいところだよな。

それってイラストがドラゴンの新種族作ればいいんじゃないかな?


それだ!!!

……的なことがあったのかもしれない。変わらずドラゴン族も強化されているので若干出落ち感も否めないが。
一応、幻竜族に当てはまるドラゴンは神秘的な感じや別次元の存在のドラゴンと言った感じに統一はされている。
また、東洋系の伝承やモチーフもこの種族に当てはめられやすい。

ドラゴン族とは意外と普通に関係があるタイプの種族ではあるようで、ドラゴン族と関連のあるサポートカードもある。
しかし岩石族やサイキック族には長らくいなかったチューナーや通常モンスターが早々に登場するなど無駄に優遇されている気も……?

種族統一テーマとしては、【竜星】【真竜】【メタファイズ】【天威】が有名か。
前者2つはどちらも第9期のカードパワーを持った強力なデッキであり、特に【真竜】デッキは関連カードが規制されるまでは大会上位の常連であった。
少し遅れてテーマ化した【メタファイズ】は、ホルスアームドなどのリメイクカードを中心とした古参デュエリストに懐かしさを感じさせるデッキになっている。
第10期3年目より登場の【天威】は、通常モンスターなどの効果を持たないモンスターを主体として戦う戦術が特徴。
現在Vジャンプにて連載中の漫画「遊戯王OCGストラクチャーズ」の主人公・遊佐尚磨が最初に使ったデッキは、この【天威】を主軸とした幻竜族デッキである。
漫画と連動して新規のLモンスターが雑誌付録カードとして登場するなど、今後の発展が注目される。

ZEXALシリーズには漫画版も含めて公には登場していないが、No.にはこの種族のモンスターである《No.24 竜血鬼ドラギュラス》が登場している。



サイバース族

OCG第10期に入って登場した新種族で、主なモチーフはファイアウォールクロック信号といった電脳やIT用語。
また、配信者のアバターやマンガのキャラ等の「実在しない存在」や、サイキック族のように「近未来のサイバネティクス」もこれに含まれる事があり、更にはイグニスの用いるカードであれば「岩石族めいた岩人形」や「海に生きる人魚たち」ですらこの種族となる。
第10期の構築済みデッキは、この種族を主体としたものが多い。
種族統一テーマは【コード・トーカー】【転生炎獣】【海晶乙女】【@イグニスター】【斬機】【Gゴーレム】が存在する。
また、【イビルツイン】はこの種族と悪魔族の2種族をメインとしたテーマである。

(東映版を除く)アニメシリーズ6作目である遊戯王VRAINSにて、主人公の藤木遊作及び準主人公ポジションである穂村尊が操るデッキの主軸となっている。
アニメが始まる度に新しい種族が出ることはあったが、主人公がその新種族を操るのは初だったりする。
その他にもイグニスや彼らと関わりのあるキャラクターが使用するカードとしても登場しているが、OCG化率はあまり芳しくない。
上記のカード除くと、アニメの放送期間中にOCG化に至ったものは了見の「トポロジック」くらいである。

初期のサイキック族同様一つの種族が一つのテーマデッキのような動きをする種族で、L召喚を主体としている。
初めてのリンクモンスターが登場した種族であり、掣肘で鳴かず飛ばずになってしまったサイキック族の反省を活かしてかかなり多くのカードを出している。
このため現在Lモンスターが最も多い種族となっている。

新マスタールール施行直後は、Lモンスターの重要性もあり様々なデッキでこの種族のLモンスターが使用されていた。
一方でこの種族のみを召喚素材に要求するLモンスターも多く、当時はその枠を他のマイナー種族や属性、テーマに譲ってほしいとの声も多かった。
現在はルール改訂とカードプールの増加により以前ほどの注目度は無くなっている。
しかしリンク召喚主体のデッキでは未だこの種族のモンスターが潤滑剤やキーカード、あるいは切り札の役割を担う場合も多い。

ちなみに通常モンスターは、サイキック族とは異なりこの種族が初めて収録されたSTARTER DECK(2017)で《ビットロン》が早々に登場している。
そして主人公が使う。しかもデッキに2積み。
また、VRAINS放送開始から1年が経った2018年になってからは、この種族の儀式・融合・シンクロ・エクシーズモンスターも続々と登場している。

ほとんどはアニメVRAINS産のカードだが、OCGオリジナルのテーマにもこの種族のモンスターが存在するため、完全にアニメ専用という事ではないようだ。



幻想魔族

古参にして新参。前々からOCG以外で登場していた知る人ぞ知る種族が、12期にてOCGへ改めて実装された。主なモチーフは幻獣や異次元の存在、幻影を操る魔術師など。
かつては原作での《サクリファイス》を初めとするペガサスの幻想モンスターや、ゲーム作品限定で用いられていたオリジナル種族であり、OCGに逆輸入される形でついに登場した。
同じく異能者が多く属する魔法使い族・サイキック族と比較すると、「幻覚、幻影、催眠術のような相手を惑わす力を使う存在」がここに組み込まれやすい。

闇遊戯が愛用していた《有翼幻獣キマイラ》、およびその素材である《幻獣王ガゼル》&《バフォメット》のリメイクとして登場した「キマイラ」を筆頭に、これまたディープな所からチョイスされた「コンストラクションモンスター」や、《ゴルゴイル》に《陰陽師 タオ》のような古いモンスターのリメイクが主。
幻想魔族のテーマは今のところ少ないものの、サイキック族やサイバース族のように「種族そのものがテーマのような動きをする」というのが現状で、同種族カードがそれぞれ程よい感じに結束している。
また、新たな続き物ストーリーのキーカードである《原罪のディアベルゼ》等もこれであり、早速様々なテーマに取り入れられている。

種族としての特色は「お互いに戦闘破壊されない」というもの。
ほとんどの幻想魔族はこのモンスターとその戦闘相手はお互いに戦闘によって破壊されず、攻撃力・守備力の差によるダメージだけが結果として残るという、非常に特徴的な共通効果を保有。
これは原作で《ブラック・マジシャン》の攻撃を受けても倒されなかった《幻想師・ノー・フェイス》に着想を得たものと思われ、文字通り相手を幻影で惑わしながら攻撃を回避したり、物理ダメージではなく精神的なダメージで痛手を与えるという、まさしく「幻想」による攻撃を行うイメージなのだろう。
この特徴を利用して、相手モンスターをサンドバッグ代わりに連続で殴りまくってワンショットキルを行ったり、戦闘後にデバフを発生させ相手の布陣を崩したりといった戦法を主とする。

環境においては幻想魔族版のBMG的アイドルモンスターである《幻惑の見習い魔術師》が幻想魔族モンスターの万能サーチとして活躍中。
《原罪のディアベルゼ》が深く関連する罪宝や幻想魔族グッドスタッフともいえるキマイラとの相性が良い上に、今後公式のプッシュによって一気に増えていくであろう新種族のサーチなので将来性も高く、おまけに見た目が非常に可愛いという点からも大人気。
これからも目が離せず、同時に油断も出来ない存在になっていくものと思われる。

効果だけでなくデザインにも共通項が存在しており、現状OCGにてカード化済みの幻想魔族はどれも「身体や衣服のどこかにウジャト眼や目のモチーフが存在する」という特徴もある。
これは上述した《原罪のディアベルゼ》や《冥骸王-メメントラン・テクトリカ》のようなテーマ系カードも例外ではなく、しっかりとデザインに落とし込まれている。




OCGには存在しない種族

以下はOCGには存在しない種族である。

旧神族
デュエルモンスターズとチェスを合体させたような異色のPS2作品「真DMII 継承されし記憶」のオリジナル種族。件のゲーム発売時はまだサイキック族が存在しなかったため当時の21番目の種族だった。
攻撃力1500以上のモンスターは入った瞬間に破壊されるウイルス地形に自由に侵入でき、また破壊されると現在いるマス及びそこから上下左右のマスをウイルス地形に変化させる共通効果を持つ。
該当モンスターは全て隠しカード扱いかつ本作オリジナルカードであり、後に1枚を除き全てOCG化したが、何れも他種族に変更されたためOCGには存在しない。
なお、件の唯一OCG化していないモンスターカード『NULL』は他の旧神族のOCG化から22年が経過した2024年現在でも何故か未だにOCG化していない
OCGでは再現の難しい効果*2とはいえ、それなら《シェイプ・スナッチ》などの様に通常モンスターにしてしまえば良かったと思うのだが……


☆邪神獣族☆
漫画遊戯王Rにおいて三邪神が所属していた種族。
ちなみに邪神獣族ではあったが、別に邪神属性ではなく神属性だった。
それ以外はやっぱり幻神獣族と同じ特徴を備えているため書く事がない。
闇属性・悪魔族扱いにされてしまった3体を慰めるためだけに存在する、そんな設定上の種族。


☆妖怪族☆
漫画版遊戯王GXにおいて三沢大地が使用していた種族で、その名の通り九尾の狐や赤鬼といった妖怪がモチーフの種族。
三沢と対戦したマック曰く「ジャパニーズ・アンデッデッキ」。
一方でジムは「妖怪(アンデット)」と呼称しており、その発言の通り(?)OCG化の際に該当モンスターは全てアンデット族に変更されている。

この影響で、タッグフォースなどのゲーム作品三沢が参戦する場合に、アンデット族デッキを使う事がある。


☆特殊なフュージョンモンスターが属する種族☆
ラッシュデュエルにおいて、OCGで言うところの融合モンスターにあたる、フュージョンモンスターの一部が持つ種族。
サイボーグ族魔導騎士族ハイドラゴン族天界戦士族オメガサイキック族が該当する。


☆ギャラクシー族☆
遊戯王SEVENS』の後続アニメ『遊戯王ゴーラッシュ!!』で登場する種族。
???「えっ?」


満族
種族ではありません。満足できねぇぜ……。


その他、原作には「騎士族」「闇竜族」などOCGには存在しない種族が存在している。





追記・修正は種族統一デッキを組んでからお願いします。

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最終更新:2025年05月02日 16:24

*1 Pテーマが無いためダイダラントは使えず、後はテーマのをサポートするカード数枚のみ。どちらも【アンデット】に無理なく採用できる効果とは言い難い

*2 自分の場にいるNULLが表側守備表示の状態で自分のターンを迎えると、場に出ているNULL以外の全てのカードは攻撃表示に変更され、NULLに1マス近づく』という効果