ワイト(遊戯王)

登録日:2009/11/22 Sun 23:42:59
更新日:2025/02/09 Sun 04:22:02
所要時間:約 6 分で読めます






だめだ……
アンデット系カードでは
どうにも相手にならない!

~ワイトについて~武藤遊戯



カードテキスト

《ワイト》
通常モンスター
☆1/闇属性/アンデット族/攻 300/守 200
どこにでも出てくるガイコツのおばけ。攻撃は弱いが集まると大変。



概要

《ワイト》とは『遊戯王OCG』に古くから存在するカードの1枚である。初出は1999年発売の「STARTER BOX」。
遊戯王OCGのモンスターの中でも最弱の部類であり、ガチデッキなら単体ではまず採用されない「雑魚」。
……なのだが、どういうわけかプレイヤーからやけに愛されている有名カードでもある。
遊戯王カードwikiにも「一部に熱狂的人気がある」とまで記述されていたりするほど。

「集まると大変」とテキストにはあるが、遊戯王というゲームの性質では別にコイツらが何体束になってこようと大変という事態にはまずならない。
単体で戦闘破壊できるのはせいぜいライトロードお父さん正義の味方くらい。
《ワイト》が複数集まる方法としては《同姓同名同盟》や《トライワイトゾーン》などがある。
フィールドに集まった後は《トライアングルパワー》で強化したりX素材L素材として使えるが、逆に言うとできることはそれだけ。

一方でステータスの低さが幸いして《ワン・フォー・ワン》《キラー・トマト》《ワンチャン!?》などの低ステータスサポートには広く対応している。
デッキから手札・フィールドに持ってくるのは難しくない。
各種召喚のリリースや素材にしたり、あるいは手札コストとして捨てるには悪くないカードではある。
また、その出しやすさを活かす【ローレベル】系デッキでお呼びがかかることもある。
直接的な戦力こそ乏しいが、弱小モンスターにしか扱えないサポートカードの力を借りて相手モンスターを打ち倒せた時の爽快感もひとしお。

ただ【ローレベル】でのコンボにしたって、このカードより扱いやすいのはいくらでもいるのが痛い。
攻撃力で勝るのは《ヘルバウンド》や《ヴォルカニック・ラット》がいるし、守備力なら《大木炭18》などの方が高い。
また《トライアングルパワー》を使っても攻撃力2300止まりで、上級モンスター相手だと戦闘で勝てず泣きを見ることも。
そのためローレベルや《スピリッツ・オブ・ファラオ》を使うデッキでも《ヘルバウンド》《骨ネズミ》の方が優先される。
《ワイト》にはほとんどお呼びがかからなかった。

更に見た目がよく似たモンスターに《さまよえる亡者》が存在し、そちらにはレベルもステータスも微差レベルとはいえ完全に負けている。

また《ワイト》は《フレイム・ゴースト》と《アンデット・ウォーリアー》の融合素材としても指定されている。
両方とも強さは《ワイト》に毛がはえた程度なので、手間のかかる融合召喚を行ってまで出すメリットは薄い。
しかし逆にこの2種を利用して《ワイト》を《融合準備》《融合徴兵》《E・HERO プリズマー》で呼び出すことはできるため、あながち無意味でもない。


とはいえど、しょせんは一介の雑魚モンスター。
名だたる強モンスター達は軒並み3000もの攻撃力・守備力を備え、さらにはこのカードにない優秀な効果まで備えているのだ。

《ワイト》ごときでは彼らに打ち勝つのは夢のまた夢であることは言うまでもないだろう。



追記・修正は《ワイト》を墓地に3体集めてからお願いします。


















集まっても大変になどならないと言ったな。






……いや、全くの嘘ではない。
確かに《ワイト》が集まっても大変になどならないのだ。集まる場所がフィールドであれば。

《ワイトキング》
効果モンスター
☆1/闇属性/アンデット族/攻 ?/守 0
(1):このカードの元々の攻撃力は、自分の墓地の「ワイトキング」「ワイト」の数×1000になる。
(2):このカードが戦闘で破壊され墓地へ送られた時、自分の墓地から他の「ワイトキング」か「ワイト」1体を除外して発動できる。
このカードを特殊召喚する。

本当に大変なのは《ワイト》3体が墓地に集まったとき。
《ワイトキング》が《青眼の白龍》にも並ぶ3000の攻撃力となって現れるのだ。
さらにデッキに《ワイト》《ワイトキング》をそれぞれ3枚フル投入し、《ワイト》3体に加えて《ワイトキング》2体も墓地に落とせばもっと上がる。
フィールドに出ている《ワイトキング》のその攻撃力は5000に達する。*1

げに恐ろしきは、こんな化け物が《ワイト》と同じ最低レベルであるレベル1であること。しかもご丁寧に守備力は0。
攻撃力3000は他デッキでいうエース・主力級と呼ばれるモンスターと十分タメを張れる。
そんな攻撃力のモンスターが《ピラミッド・タートル》《ワン・フォー・ワン》《ワンチャン!?》1枚でポンと呼び出せてしまう。
もちろんレベル1なので手札から生け贄いらずで手軽に召喚できる。
上で挙げた《青眼の白龍》のレベルは8。普通はこれくらいの攻撃力3000レベル8くらいがデッキに入る最高戦力。
4000とか5000とかに到達するようなモンスターは召喚難易度があまりに高すぎるので、サポートが豊富だったり専用テーマでもない限りは普通は投入されない。

さらに言えば《ワイト》ともどもアンデット族なので、墓地肥やしを中心に豊富なサポートを受けることができる。
精気を吸う骨の塔》《ユニゾンビ》に《牛頭鬼》《ゴブリンゾンビ》などなど。
つまり墓地に集まるのは得意。墓地から蘇るのも得意。

とはいえ、ろくな耐性効果を持たないので倒すこと自体は難しくない。
……といえば救いがありそうだが、実戦では倒しても倒しても《生者の書-禁断の呪術-》《ゾンビ・マスター》《馬頭鬼》で何度でも墓地を這い出てくる
その厄介なしぶとさに悩まされること請け合いである。
またそれらが無くでも戦闘破壊時には自力で帰ってこれる。ただ基本的に高攻撃力でいることが多いためイマイチ噛み合ってないようにも思える。
とはいえ《オネスト》やら《収縮》やらのコンバットトリックや効果無効・表示形式変更から突破されることはありえる。
そういったもしものトラブルがあった時に、この効果は重宝するのだ。
効果を消されて攻撃力が0になってしまった場合も、戦闘破壊直後に(2)の効果で即座に蘇って元の攻撃力でブン殴るという力技もできたりする。
ライフさえ気をつければ《ブレイクスルー・スキル》などもそんなに怖くない。

なおちょいとややこしいが《ワイトキング》の効果で決定するのは「元々の攻撃力」、つまりカードに記されている「?」に当てはまる数字を決定する。
そのため《巨大化》《収縮》などの「元々の攻撃力」に対応するカードを使うと、決定した数値を基準に計算が行われる。
偉大魔獣 ガーゼット》一族と違い攻撃力が0になるわけではない。無論効果を無効にされれば0である。
また後述する他の《ワイト》一族と違い、攻撃力がフィールド以外では不確定なので攻撃力を参照する一部のカードには対応していない。
リミット・リバース》では釣れないし《キラー・トマト》では呼んで来れないので注意。


……という感じで《ワイト》は最弱の雑魚ではなく、それを中心にしたテーマデッキ、すなわち【ワイト】が組めてしまう一大勢力の一角なのである。
そしてもう隠すこともないのでハッキリ書いてしまおう。
この【ワイト】デッキ、端的に表現すると《ワイトキング》の圧倒的攻撃力による一撃必殺を狙う究極の脳筋デッキなのである。



当時の評価


そんな《ワイトキング》が登場したのは2005年2月の「THE LOST MILLENNIUM」。
それまでただの雑魚モンスターだったのが、途端に意外な実用性を得た《ワイト》だったが、《ワイトキング》初登場時点の2005年当時は「原作に登場した「集まると大変」というネタモンスターが、ネタでなくなったどころかガチになった」という趣でしかなかった。

色々条件が必要になるとはいえ、最高攻撃力が10000単位になることもあり得る今となってはピンと来ないだろうが、最高攻撃力5000というロマンは当時としては本当にすごいものがあり、様々なプレイヤーがデッキを組もうと挑戦したものである。
アンデット族は極めて優遇されていた方だったとはいえ、まだまだ名称や種族のサポートカードが弱かった時代だし、このカードは通常モンスター《ワイト》を3枚採用しなければ攻撃力2000止まりの凡庸なモンスターである。

なので《ワイトキング》を利用するならば、必然的に「《ワイト》シリーズ6枚をデッキに割く」という制約をデッキにもたらす。この6枚というのが曲者で、

デッキを寄せるにしては中途半端なのだが、1枚でも減らすと爆発力が落ちる

という、当時としては非常に厄介な性質を持っていた。
手札に来ると弱い《ワイト》、準備ができていないと弱い《ワイトキング》をどう処分・成長させるかにプレイヤーは腐心し、様々なアプローチが取られた。

現在でも調べればいくらでも出てくるのでこの時代ならではのことを記すと、当時のカードプールならではの動きだと
  • 天罰》《サンダー・ブレイク》などでパーミッション気味に動きながら墓地に《ワイト》シリーズを貯める
  • 攻撃力5000を確実に実現するために《番兵ゴーレム》《幻影の壁》などで時間を稼ぐロックギミックを使う
なんていう本末転倒な人までいたほど。


さらに「公開領域にあからさまに準備が行われている」という情報アドバンテージ的な不利や、高い攻撃力を実現した後にどう攻撃を通すかというのも問題で、
  • 裏択の充実している《ピラミッド・タートル》から出す
という王道はもちろん、
  • 《光学迷彩アーマー》で直接攻撃を叩きこむ
  • 《王宮のお触れ》と併用する(アンデット族とあまり相性がいいわけではなかった)
なんてものもあった。

当時のサポートカードの「弱さ」が、逆にプレイヤーの自由な発想力を喚起させた。
まさに《ワイト》のように『攻撃は弱いが集まると大変』なデッキジャンルを築いたのだ。

なお一番強かったのは素直にアンデット族で組むことだった模様。当時の遊戯王なんてそんなもんである。


ワイト一族

  • 《ワイト夫人》
効果モンスター
☆3/闇属性/アンデット族/攻 0/守2200
このカードのカード名は、墓地に存在する限り「ワイト」として扱う。
また、このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、フィールド上に表側表示で存在する「ワイト夫人」以外の
レベル3以下のアンデット族モンスターは戦闘によっては破壊されず、魔法・罠カードの効果も受けない。

我らが王様《ワイトキング》の登場から3年後の2008年に登場した《ワイト》の奥様。
彼女がいれば魔法・罠耐性が付加されるので《次元幽閉》も《エネミーコントローラー》も怖くない! だけど永続効果はどうしようもないので《スキルドレイン》だけは勘弁な!!

耐性付与だけでも《ワイトキング》のサポートとして十分強力なのだが、特に重要なのは「墓地に存在する限りカード名を《ワイト》として扱う」効果。
この効果によりフィールド上の耐性付与だけでなく、墓地に送られることで《ワイトキング》の攻撃力が1000アップし、攻撃力の上昇にも貢献できる。
この「墓地に存在する限りカード名を《ワイト》として扱う」効果は今後出てくる《ワイト》カードで常連となり、かつ【ワイト】において重要なポイントとなっていく。

これにより《ワイトキング》の最大攻撃力が5000を突破し8000になり1キルが可能に。しかも《ワイト夫人》自体も守備力が2200と理不尽なほど高く、下級モンスターでの戦闘破壊はまず無いだろう。
レベル3なので《デブリ・ドラゴン》で釣り上げれば《ブラック・ローズ・ドラゴン》をS召喚する事も可能。
もう一体レベル3モンスターを並べられれば《虚空海竜リヴァイエール》を絡めた蘇生コンボも狙える。


このカードが登場した「LIGHT OF DESTRUCTION」は遊戯王のゲーム性が抜本的に変わっていく、いわばインフレへの過渡期の頃。
複数の《ワイトキング》を並べても高攻撃力が安定すること、通常モンスターの《ワイト》を入れずとも3000~4000程度の高い攻撃力が実現するようになったこと、《馬頭鬼》の登場などもあって先述した素朴な【ワイト】は絶滅。
アンデット族を軸にしたスタイリッシュなデッキへと変化していくことになる。

なお、耐性は相手フィールドの「レベル3以下のアンデット族モンスター」にも付与される点は注意が必要。
相手が苦し紛れにセットしていた《灰流うらら》が突破できない……なんて事態は【ワイト】あるあるなのだとか。
一方、非【ワイト】相手に《ワイトキング》を送り付けることで、攻撃力0の戦闘破壊耐性持ちという恰好の的にする戦法も存在する。

イラスト的には骸骨のおばあさんが腰かけて悠然とお茶を飲むという、これまでの《ワイト》シリーズとは打って変わって不気味なもの。
このあたりから《ワイト》は「ぼろ布をまとった骸骨のザコモンスターとその王者」から、「骸骨モンスター《ワイト》一家」へと舵切りしていくことになる。


  • 《ワイトメア》
効果モンスター
☆1/闇属性/アンデット族/攻 300/守 200
このカードのカード名は、墓地に存在する限り「ワイト」として扱う。
また、このカードを手札から捨てて以下の効果から1つを選択して発動する事ができる。
●ゲームから除外されている自分の「ワイト」または「ワイトメア」1体を選択して自分の墓地に戻す。
●ゲームから除外されている自分の「ワイト夫人」または「ワイトキング」1体を選択してフィールド上に特殊召喚する。

苦手な除外を喰らってしまった場合は頼れる貴族《ワイトメア》の出番。2010年7月の『STARSTRIKE BLAST』にて登場した。
イラストでは《骨ネズミ》のいるテーブルで優雅にお茶を嗜んでいるが、どうも骨であるが故にすぐに漏れ出してしまうらしい。

異次元鴉こと《D.D.クロウ》や混沌皿こと《カオス・ソーサラー》などで除外されても、手札から《ワイトメア》を捨てれば従者と貴族は墓地に、王と夫人は場に舞い戻るのだ!!
《闇の誘惑》とのコンボで自ら《ワイトキング》を除外し攻撃力を上げつつ帰還させることも可能。

王<何度でも蘇るさ!

《ワイトメア》自身は効果発動の際に墓地に捨てられるので、墓地で名前が《ワイト》に変わる効果により《ワイトキング》の攻撃力も底上げできる。
彼の登場により、《ワイトキング》の最大攻撃力は先ほどの8000から更に上がり11000となった。

とうとう最大攻撃力が10000を突破し、サポートも豊富となったことでこの時点でなんかもう色々すごいことになっているが、《ワイト》一家の登場は更に続く。つまりここから更に3000単位でどんどん最大攻撃力が上がっていく


  • 《ワイトプリンス》
効果モンスター
☆1/闇属性/アンデット族/攻 0/守 0
(1):このカードのカード名は、墓地に存在する限り「ワイト」として扱う。
(2):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。
「ワイト」「ワイト夫人」1体ずつを手札・デッキから墓地へ送る。
(3):自分の墓地から、「ワイト」2体とこのカードを除外して発動できる。
デッキから「ワイトキング」1体を特殊召喚する。

《ワイト》サポートというより《ワイトキング》サポートだったために
「ここまで来たら通常《ワイト》いらなくね?」という評価になってしまった流れを変えた、2014年発売の遊戯王ARC-VOCGのブースターパック『THE DUELIST ADVENT』で登場した《ワイト》の王子様。
デッキの《ワイト》を名指ししているために通常《ワイト》を使う意義が出てきた。

(2)の効果でこのカードが墓地へ送られれば墓地に《ワイト》が3枚溜まることになる。
何処から墓地へ送るかや送る方法は問わず、タイミングも逃さないためシンクロ素材やエクシーズ素材や手札コストにしても効果が発動する。
1ターンに1度ではないため複数枚送れば高速でデッキを圧縮しつつ《ワイトキング》の攻撃力を倍プッシュできる。

(3)の効果は攻撃力3000分の《ワイト》を除外してしまうがデッキから《ワイトキング》を特殊召喚できる。
コストはかなり痛いため十分に墓地を肥やしてから使うか《異次元からの埋葬》でカバーしよう。
除外されることを利用し《ワイトメア》や《虚空海竜リヴァイエール》に繋ぐことも狙える。

イラストでは《骨犬マロン》を連れて墓場で遊んでいる様子が描かれており、その様子を《ワイト》と《ワイト夫人》が微笑ましく後ろで見つめている。
関連カードや下記のソロモードの内容によると、どうやら《ワイト》と《ワイト夫人》の息子さんらしい。
ちなみに彼が手に掴んでいる大きめなクモは、今後出てくる《ワイト》カードにちょくちょく顔を出すようになる。

  • 《ワイトプリンセス》
効果モンスター
☆3/光属性/アンデット族/攻1600/守 0
(1):このカードのカード名は、墓地に存在する限り「ワイト」として扱う。
(2):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「ワイトプリンス」1体を墓地へ送る。
(3):自分の手札・フィールドのこのカードを墓地へ送って発動できる。
フィールドの全てのモンスターの攻撃力・守備力はターン終了時まで、そのレベルまたはランク×300ダウンする。
この効果は相手ターンでも発動できる。

2016年発売のブースターパック『レイジング・テンペスト』で登場した、お姫様の《ワイト》。
《ワイト》一族では珍しく、元々の攻撃力が1600と《ワイト》一族の中で最も高く、属性も光属性である。

(2)の効果で、以前よりもスムーズに、《ワイトプリンス》を墓地へ送ることができる。
ターン制限がないので、1ターンに複数召喚できるのならば、大量の墓地肥やしができ、《ワイトプリンス》の(3)の効果にも繋げやすくなる。

(3)の効果は、《オネスト》型の全体弱体化効果。
攻撃力が高いモンスターは大抵レベルもランクも高いため、大抵のモンスターが弱体化する。
自分のモンスターにも影響が及ぶが、ワイト一族はレベルが低く、ステータスも低いため、300ダウンしたところで特に影響はない。
それどころか、切り札である《ワイトキング》は、墓地にいった《ワイトプリンセス》が《ワイト》の1枚となるため、実質的には攻撃力が700アップしていることになる。

イラストでは《骨犬マロン》を膝に乗せながら《ワイトプリンス》と楽しそうにお話をしている様子で、その最中に《ワイト夫人》がティーセット?を用意してお部屋に入っている。

  • 《ワイトベイキング》
効果モンスター
⭐︎1/闇属性/アンデット族/攻 300/守 200
このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードのカード名は、墓地に存在する限り「ワイト」として扱う。
(2):自分フィールドのレベル3以下のアンデット族モンスターが戦闘・効果で破壊される場合、代わりに手札のこのカードを捨てる事ができる。
(3):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから以下のモンスターを合計2体手札に加える(同名カードは1枚まで)。
その後、手札を1枚選んで捨てる。
●「ワイト」
●「ワイトベイキング」以外の「ワイト」のカード名が記されたモンスター

2020年の『BLAZING VORTEX』で登場した《ワイト》。
焼きたての芋を手に芋だけにホクホク顔の《ワイトキング》という笑いを誘うイラストがやたらに目を引く。
イラストの構図は《ワイトキング》とほぼ同一。よく見るとちゃんと焚き火の消火用バケツも用意している。キングはマナーを守るのだ。
が、シュールそのものなイラストとは裏腹に効果はそれを忘れさせるほどに普通に強い

アンデット族の身代わりとして《ワイトベイキング》自身を墓地に捨てることができる(2)の効果、
《ワイトベイキング》が墓地に送られた場合にデッキから《ワイト》と《ワイト》一族を合計2枚手札に呼び込む(3)の効果を持つ。
当然(2)を発動すると連鎖的に(3)の効果も起動するので、従来よりもスムーズにデッキが回転させられるように。
サーチしたカードはそのまま「その後、手札を1枚選んで捨てる」で墓地に落としても良いので、《ワイトプリンス》を引いて即座に落とす事でワイト夫妻を墓地に落とせる。
もう1枚はデッキから《ワイトプリンス》を落として更に墓地肥しを加速できる《ワイトプリンセス》、除外されたワイト達を戻せる《ワイトメア》辺りにすればスムーズに展開出来る。

(2)の効果の対象は「レベル3以下のアンデット族」なので、レベル1の《ワイトキング》は勿論、《ワイト夫人》や《ユニゾンビ》等、フィールドに居てほしいアンデット族をも護衛することができる。

そしてやはりというべきか《ワイトベイキング》自身も《ワイト》として扱う効果を持っている為、墓地にいれば《ワイトキング》の攻撃力向上にもつながる。

「MASTER DUEL」ではまさかのメイト化を果たした。
イラスト通り焼き芋にご執心で、デュエル中は火加減を気にしたり芋を追加したりとバリエーション豊かな焼き芋スタイルを見ることができる。
ちなみにデュエルに勝てると芋を上手く焼けて喜び、負けると黒焦げにしてしまい落ち込む。
更に検定の学科試験では両手の芋をそれぞれひと口で頬張る姿も。でも食べた分どこにいくんだろう…


  • 《ワイトロード》
効果モンスター
⭐︎1/光属性/アンデット族/攻 300/守 200
このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードのカード名は、墓地に存在する限り「ワイト」として扱う。
(2):自分の墓地に「ワイト」か「ワイトキング」が存在する場合、手札・フィールドのこのカードを墓地へ送って発動できる。
自分の墓地の「ワイト」「ワイトキング」の数まで、自分のデッキの上からカードを墓地へ送る。
(3):墓地のこのカードを除外し、自分の墓地の、「ワイト」か「ワイトキング」1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。

2024年、『LEGACY OF DESTRUCTION』で登場したコスプレした《ワイト》。
《ライトロード・パラディン ジェイン》に似た格好をした《ワイト》と《ライトロード・ハンター ライコウ》に似た鎧を纏った《骨犬マロン》と言うイラストで決闘者に衝撃を与えた新顔。
オマケにカード名も後述するデッキ名を意識したかの様な名前なため古参決闘者も驚愕した。
そして《ワイトベイキング》同様、ギャグの様な名前とイラストとは裏腹に効果は優秀。

墓地に《ワイト》か《ワイトキング》がいれば自身を手札か場から墓地に送ってその数までデッキトップを墓地に送る(2)の効果、自身を墓地から除外して《ワイト》か《ワイトキング》を蘇生させる(3)の効果を持つ。
(2)の効果で自身を墓地に送ればそのまま(3)の効果も発動出来るため即座に《ワイトキング》が降臨し、(2)の効果で《ワイト》一族が落ちれば《ワイトキング》の打点が上昇し、《ワイトプリンス》なら追加でワイト夫妻を落とせるため更なる高打点も狙える。
ランダム墓地肥やしなので確実にワイト一族を落とせるかは運になってしまうが、墓地に《ワイト》一族が溜まれば溜まるほど落とせる枚数を増やせるためワイト一族を巻き込みやすくなり、他の墓地発動効果を持つカードを一緒に落とせればそちらの発動も狙える。
更にこのカードも墓地では《ワイト》になるが、単なる《ワイトキング》の攻撃力の参照になるだけでなく、(2)の効果で墓地に送れば自身も墓地肥やしの参照枚数にカウント出来ると言う自己完結した性能になっているのが強み。


  • 《ワンモア・ザ・ワイト》
効果モンスター
星1/闇属性/アンデット族/攻 300/守 200
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードのカード名は、墓地に存在する限り「ワイト」として扱う。
(2):このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。
「ワンモア・ザ・ワイト」以外の、「ワイト」1体またはそのカード名が記されたカード1枚をデッキから手札に加える。
このターン、自分はアンデット族モンスターしか特殊召喚できない。
(3):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分は通常召喚に加えて1度だけ、自分メインフェイズにレベル4以下のアンデット族モンスター1体を召喚できる。

2025年1月発売の「ALLIANCE INSIGHT」にて参戦したコスプレワイト第2弾。
元ネタが存在する《ワイトロード》と違いこちらは12期で登場した「彗聖の将-ワンモア・ザ・ナイト」のパロディというワイトと殆ど関連性がないところから持ってこられたネタだったため《ワイトロード》とは違う意味で決闘者達を驚かせたものの、12期のカードだけあってこちらも強力な効果を有している。

まず(2)の効果によって自身が召喚・特殊召喚された際にワイト関連のカードをサーチする効果を持っており、これまで《ワイトベイキング》に大きく依存していたワイト一族のサーチを場に出すだけで行えるようになった点は非常に大きく、ベイキングと合わせて初動の安定性をより高めてくれる。
サーチ後はアンデッド族モンスター以外の特殊召喚を制限するデメリットがついてしまうものの、元々アンデット族サポートやアンデット族主体のテーマと組むことが多かったワイト一族からすればさしたる問題ではない。

そして(3)の効果はモチーフ元のワンモア・ザ・ナイトを意識した下級アンデット族の召喚権追加効果。
下級アンデット族は全て召喚の対象内なので(2)の効果でサーチしたワイト一族以外にも《ユニゾンビ》や《牛頭鬼》・《馬頭鬼》、《ゾンビ・マスター》等のアンデットサポートも呼べるので、これまで以上に様々なアンデット族を絡めた器用な立ち回りを実現させてくれる。

総じていずれの効果もワイト一族の回転力を高める有用な効果がまとまっているものの、墓地へ落ちることが前提の効果揃いだったこれまでのワイト一族とは打って変わり、フィールドに出ることが前提。
墓地送りと蘇生を得意とするアンデット族の特性や《ワン・フォー・ワン》・《ワンチャン!?》などのレベル1サポートカードを駆使して確実にフィールドへと呼び込みたい。



先の《ワイトプリンス》《ワイトプリンセス》《ワイトベイキング》《ワイトロード》《ワンモア・ザ・ワイト》の登場で、《ワイトキング》の最大攻撃力は11000から26000となった。

一応言っておくが、遊戯王OCGの初期ライフ値は8000である。
また、ここまで読んできた諸兄諸姉の為にもう一度おさらいすると、エースモンスターの攻撃力の基準値は3000であり、4000以上は相当な特化デッキや実用性度外視のロマンデッキ、あるいはネタに振り切ったようなヘンテコなデッキなどでなければなかなかお目にかかれない。
遊戯王のバトル(戦闘)において「プレイヤーへのダメージ=自分の攻撃力ー相手の攻撃力」となるため、仮に攻撃力3000の相手モンスターに対して攻撃力11000の《ワイトキング》で攻撃を行えば余剰分の8000ダメージが相手プレイヤーに直撃してゲームセットである。

この「レベルを上げて物理で殴る」を極めたような戦法こそ、現代【ワイト】の最大の強みである。


魔法カード

  • 《ワイト・マスター》
永続魔法
(1):自分の「ワイトキング」が守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ相手に戦闘ダメージを与える。
(2):1ターンに1度、自分の墓地の「ワイト」か「ワイトキング」1体を対象として発動できる。
「ワイト」またはそのカード名が記されたモンスター1体をデッキから墓地へ送り、対象のモンスターを特殊召喚する。この効果の発動後、ターン終了時まで自分はアンデット族モンスターしか特殊召喚できない。

「ALLIANCE INSIGHT」で《ワンモア・ザ・ワイト》と同時期に現れたワイトシリーズ初の永続魔法。
ロード・ワンモア同様にこちらもオマージュ要素が込められおり、カード名や一部の効果が《ゾンビ・マスター》を意識したものになっているほか、イラストでも起き上がるワイト達の奥で彼らしき人影が描かれている。

(1)の効果はワイトキングに貫通効果を与えるというシンプルながらもワイトキングの大きな弱点であった守備表示を突破することを可能にしてくれる非常にありがたいものとなっている。

(2)の効果はワイト限定のおろかな埋葬を行いながら自分の墓地の《ワイト》及び《ワイトキング》を呼び起すという効果。
《ワイトベイキング》や《ワイトプリンス》を落としてサーチや墓地肥やしを行いつつワイトキングを降臨させたり、ワイト扱いの《ワイト夫人》や《ワイトプリンセス》を呼び起こしてワイトキングの戦闘補助を行わせるなど、こちらもワンモア同様に多彩な選択肢を齎してくれる効果となっている。

但しこのカード自体は墓地に堕ちてもワイト扱いにはならないのでワイトキングの火力には貢献できず場合によっては《ワイトロード》の墓地肥やし能力で墓地へ行ってしまい何の役にも立たなくなってしまう可能性も起こり得る。

墓地に堕ちてしまう前に手札に引き込もうにも現状このカードに直接アクセスできるのが《ワンモア・ザ・ワイト》のみであり手札次第では他のカードが優先される場合も多々ある。
強力なカードでありながら足かせにもなりうることもあるのでデッキの構築によって採用枚数を考慮したい。


遊戯王ラッシュデュエルでの《ワイト》一家


  • 《ワイト》
通常モンスター
☆1/闇属性/アンデット族/攻 300/守 200
どこにでも出てくるガイコツのおばけ。攻撃は弱いが集まると大変。

こちらでも元祖《ワイト》が最初期から通常モンスターとして登場。
性能はというと、テキストまでまるごとOCGそのまんま、当時は《ワイトキング》がいないのもあってただの下級通常モンスターという立ち位置だった。
一応、無限の召喚権を利用し壁として使ったり手札コストとして捨てることはできたが、できることといえばそれくらい。

しかし《ワイト》が登場するということは《ワイトキング》も登場するのでは、という予想はされており…


  • 《ワイトキング》
効果モンスター
⭐︎1/闇属性/アンデット族/攻 0/守 0
【条件】なし
【効果】このカードの攻撃力は、「自分の墓地の「ワイトキング」「ワイト」の数の合計」×1000アップする。

2024年発売の『真・レジェンド覚醒パック』にて、ラッシュデュエルの環境に4年の時を経てついに降臨。ラッシュデュエルでも【ワイト】を組むことが可能になった。

攻撃力は0表記となり、自身を蘇生する効果がオミットされているがワイトの数だけ攻撃力が増加する効果は本家OCGの効果そのままで実装。
《ワイト》が墓地に集まったときに攻撃力3000、《ワイトキング》も追加で墓地に集めることで攻撃力5000となって現れるその性能は、ラッシュデュエルにおいては本家以上の脅威となることだろう。
防御力の低さや耐性の無さ故に、表示形式変更およびそれを狙った貫通ダメージなどには弱いが、そこはまあ本家もそうだし仕方がない。

もっとも、《ワイト》と《ワイトキング》の2枚だけだと2005年OCGの時みたいに非常に扱いが難しくなってしまう。そのため【ワイト】サポートとして、新たな《ワイト》一家も同時に実装された。


  • 《ワイト男爵》
効果モンスター
⭐︎1/闇属性/アンデット族/攻 300/守 200
相手ターンの間、墓地にいるこのカードのカード名は「ワイト」になる。
【条件】攻撃表示のこのカードを表側守備表示にして発動できる。
【効果】自分はデッキの1番上のカードを墓地へ送る。その後、自分の墓地に「ワイト」または「ワイトキング」がいる場合、さらに自分のデッキの上からカード2枚を墓地へ送ることができる。

ラッシュオリジナルかつ現状ラッシュ唯一の《ワイト》一家。
ステッキ片手に骸骨の鳥を従え、華麗にシルクハットとタキシードを見に纏っているが、よく見るとタキシードの間から背骨がハッキリ見えている。

表示変更をトリガーに墓地肥やしを行うサポート効果を持つが、名称指定サーチ効果が存在せず、カードパワーが控えめに調整されているラッシュ環境であるが故に効果もOCGと比較すると全体的に控えめになっており、最もわかりやすい点として相手ターンのみカード名が《ワイト》になるという特徴を持つ。
このため自分ターンでは《ワイト》にならず《ワイトキング》の火力増強に貢献することができない仕組みとなっており、墓地肥やし効果も1〜3枚と控えめである点から、ラッシュ環境において《ワイトキング》の火力が極端に上がってしまわないように調整されてる部分が見られる。

2024年10月現在、ラッシュデュエルにおける《ワイトキング》の最大打点は5000、相手ターンに8000となっている。OCGほどぶっ飛んでおらず条件も厳しいとはいえ、ラッシュデュエルの環境においてこの打点の高さはとんでもないオーバースペックである。



  • 《骸の群れ》
通常罠
【条件】相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
【効果】そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで、[自分の墓地の「ワイト」の数]×1000ダウンする。

遊戯王史上初となる、魔法・罠カードの《ワイト》サポート。こちらもラッシュオリジナル。
相手攻撃宣言時に相手の攻撃力をダウンさせる効果を持つシンプルな効果。攻撃力の下がり幅は墓地の《ワイト》の数によって決まり、その数なんと1000単位。
1体ごとの下り幅はとても大きく、ワイトとワイト男爵を最大合計6枚墓地に送ったうえで発動すると脅威の攻撃6000ダウン。
ここまで来れば大体のモンスターは無力化されるし、そもそも2体3体の段階でも並のアタッカーにとっては致命傷となる。

なお、《ワイト》の数のみを参照する効果なため《ワイトキング》は攻撃低下のカウントに含まれない。《ワイトキング》の効果とごちゃ混ぜになると割と勘違いしがちなので気をつけよう。



構築と運用

墓地に《ワイト》を溜め込んで、超火力《ワイトキング》のワンパンで全てをブチ抜く。
《ワイトキング》でも触れたが、これに尽きる。
とにかく墓地を肥やして下準備を仕込んだ上でエースを降臨させる。動き自体はとてもシンプル、
しかも墓地肥やしの手段がかなり豊富なため、動きのわかりやすさの割にデッキパワーはなかなか高い。

【ワイト】テーマ内だけでも墓地にワイトを溜め込む手段はてんこ盛りなのだが、更にアンデット族を筆頭に豊富な墓地サポート効果を混ぜ込むことで墓地肥やしのスピードは格段に上昇する。


一回の攻撃で全てを砕き去るという動きのため、後攻で動くのが基本となるだろう。
《サンダー・ボルト》をはじめとした捲り札や、下記の相性の良いカードを駆使して相手の盤面を崩壊させた上で、《ワイトキング》の攻撃を通して一気に勝負を決めてしまおう。


マスターデュエルにおいては【ワイト】カードのレアリティが格段に安く、SRは《ワイトキング》《ワイトベイキング》の2種のみで、それ以外は全部R以下という破格の安さで揃えられる。

デッキの基本的な動かし方もわかりやすいため、とりあえずで組んでみるのにもうってつけ…と言いたいところだが、本格的なデッキにする場合、《おろかな埋葬》、《ワン・フォー・ワン》《手札抹殺》などの重要な汎用カードや、《ユニゾンビ》を始めとしたアンデット族のサポートカードなどが軒並み高く、墓地肥やしを最大限使う場合《隣の芝刈り》を絡めた60枚デッキになりがちなのも相まって、強さを最大限発揮するとなるとレアリティの低さに対して構築ハードルは地味〜に高かったりする。

もっとも汎用カードの方は《ワイト》以外でも大活躍が可能なので試しに構築しても損はないので、先を見据えた上で組んでみるのも十分アリ。


本家OCGではというと、関連カードには非常に恵まれている反面、初期のカードの再録がほとんどされていない上に《ワイトメア》と《ワイトプリンス》の希少性が高いため、構築のハードルがやや高い。特に《ワイトメア》はノーマルレアな上に初登場から再録が一切されてないため2024年現在もそこそこ高価で取引されている。


《ワイト》と相性のいいカード達


《ワイト》の得意分野である墓地肥やしの効果を能動的に使用する為に、《カオス・ソーサラー》を始めとしたカオスモンスターと共存させる型もある。

またこれらのカードをより早く大量に墓地に送る手段としてライトロードの墓地肥やし効果が役に立つ。
某お父さんや《ライトロード・マジシャン ライラ》が手薄な除去能力を補ってくれるので一石二鳥。
通称【ワイトロード】
偶然の一致とは言え、まさかこのデッキ名が後のカード名に採用されるとは誰も予想できなかっただろう。
何気に【ライトロード】が登場したのは《ワイト夫人》が登場したのと同じパックである。


手札にある《ワイト》達は《手札抹殺》や《手札断殺》などの手札交換系カードか、
《スナイプストーカー》や《サンダー・ブレイク》のような手札コストの必要なカードで墓地に送ればいい。

また、「超高打点の低レベルモンスターを用意できる」部分に目をつけ、《ジャンク・ウォリアー》とのコンボでバ火力を叩きだすことも可能。

お手軽アタッカーとして【アンデット族】に入れることももちろん可能。
黄金卿シリーズやドーハスーラで制圧や除去を行い、《ワイトキング》でビートダウンして勝つというコンセプトであり、シンプルに強力である。
特に《隣の芝刈り》を採用するタイプとは相性がいい。
《アンデットワールド》も重ねると妨害まで重ねられるのでその点でも高相性。

【ホルス】を絡めて墓地送りを駆使することで、【ホルス】の展開ついでに高火力《ワイトキング》を準備することもでき、先攻で制圧を行ったり逆に後攻で一気に攻め込む、といった柔軟な運用もできる。


リンク召喚に目を向けると、召喚したレベル1の《ワイト》モンスターを《リンクリボー》や《サクリファイス・アニマ》に変換することで即墓地効果を使うことが可能。

《アドヴェンデット・セイヴァー》も戦闘の際にでアンデット族モンスターを墓地に送ることができ、これで墓地に《ワイトベイキング》や《ワイトプリンス》を落として更に墓地を肥やし《ワイトキング》の攻撃力を爆増させることだってできる。

圧倒的攻撃力の一撃に全てを賭けるため、守備貫通効果を得られる《ペンテスタッグ》も非常に相性が良い。《ワイト夫人》の効果で破壊耐性を得てしまった苦し紛れ《灰流うらら》の突破手段にもなるだろう。


このように相性のいいカードが豊富にあり、弱点や必要要素を補えるところがネタだけどガチと言われる由縁である。


小ネタだが、《ワイトキング》を除く一族共通の「墓地に存在する限り《ワイト》として扱う」効果により、一族が墓地に溜まっている場合、互いの墓地の同名のカード数×900アップさせる《守護神の矛》を《ワイト》に装備したら一気にキング並の攻撃力を得ることができる。*2

更にこの《守護神の矛》を最大3枚装備させることができた場合、互いの墓地の《ワイト》1枚につき攻撃2700上昇、元々の攻撃と合わせると自分の墓地にたった1枚でも《ワイト》がいれば攻撃3000、4枚で攻撃11100、最大20枚入れば脅威の攻撃54300という《ワイトキング》もびっくりの凄まじい超凶悪火力モンスターに化ける。*3
流石に3枚はそうそう決まらないが、2枚でも装備させることができればかなり簡単に攻撃10000を超えるため、上級モンスターを倒すどころか《ワイト》でワンキルすらも夢じゃない。しかもモンスター効果ではないので《ワイトキング》だと天敵になる《スキルドレイン》等の妨害が効かないというおまけ付き。

とはいえ装備魔法が必要である点から安定性に欠ける上、墓地に《ワイト》を集めるという戦法が元々の【ワイト】と戦法が丸被りな都合上、キングのサポートをした方がよっぽど安定するためロマンの域を出ない。

ちなみに、なぜ「ワイトと名の付く」ではなく「ワイト」指定になっている理由だが、
「名の付く(「ワイト」モンスター)」というテキストだと、「ワイト」モンスターに「ホワイト」などが含まれてしまうためと思われる。
例を挙げると、「青眼の白龍」(ブルーアイズ・ホ「ワイト」」・ドラゴン)、《M∀LICE<P>White Rabbit(マリス<ポーン>ホ「ワイト」・ラビット)》《白闘気白鯨(ホ「ワイト」・オーラ・ホエール)》などが該当する。


ソロモード「不死なるガイコツ」


攻撃は弱いが、数が多く集まると大変だと言われるモンスター。
そんな彼に話を聞いてきた……。

2024年12月、「MASTER DUEL」のソロモードにて《ワイト》が主役のソロモードが突如実装。あまりにも突然の出来事であったうえにまさかの公式からの《ワイト》ピックアップである。
内容はというと、墓場に眠っている《ワイト》に話を伺うのみという、結構シンプルなもの。壮大なストーリーなどは特になく、ほぼ《ワイト》の語りのみで話は進んでいく。

その内容は《ワイト》の過去や一族との生活についてなのだが、シリアス気味なBGMに反してものすごく緩い。話相手である《ワイト》の砕けた話し方や「ワイトジョーク!」などの軽い言動も相まって脱力すること請け合いである。
また下記の《ワイト》が描かれてるカードについても一部背景が語られている。

ソロモードということで、【ワイト】の動かし方の指南や【ワイト】デッキを使ってのバトルも揃っているのだが、対戦相手、レンタルデッキ共に40枚の中に収めたうえで結構本格的な構成となっており、ナメてかかると結構苦戦する。

特筆するべきはゲート最深部の【ワイト】レンタルデッキであり、通常のギミックの他に装備魔法が組み込まれた内容となっているのだが、その魔法が《継承の証》、《光学迷彩アーマー》、そしてまさかの《守護神の矛》。
対戦相手も当然【ワイト】であるため、通常《ワイト》に装備させると自分および相手の展開が進むたびに滅茶苦茶な勢いで攻撃力がガンガン上がっていく。

【ワイト】同士のミラーマッチかつ《守護神の矛》完備という滅多に起きない対戦カードを最大限利用して、《ワイト》による一撃必殺を決めてやろう。

なおシナリオでインタビューを受けている《ワイト》だが、一部の言動から「実は 普通の《ワイト》のフリをした《ワイトキング》なのではないか」という考察がある。
まあ見た目だけじゃ区別つかないし、墓地でも一緒くたに扱われてるし


余談

さりげなく英語名がカッコイイ
  • ワイト     《Skull Servant》
  • ワイトキング  《King of the Skull Servant》
  • ワイト夫人   《The Lady in Wight》
  • ワイトメア   《Wightmare》
  • ワイトプリンス 《Wightprince》
  • ワイトプリンセス《Wightprincess》
  • ワイトベイキング《Wightbaking》

《ワイト夫人》以降は「Skull Servant」ではなく「Wight」で統一されている。


原作・アニメでは社長のコレクションルームに飾られていたりもする事から実は社長も《ワイト》信者なのでは……と云う疑惑も


案外知られていないが、主人公である遊戯に使われたカードである。
むろん、Skull Servantの方である。
引いた時の遊戯の絶望したような表情と発言「だめだ…アンデッ系カードではどうにも相手にならない!」がまた酷い。じゃあなんでデッキに入れた。
壁として召喚したはいいが結局巨大化した《ミノタウルス》には敵わず、素手で握り潰されている。
ガイドブックでは「クビのもげ方が、いさぎよい。」とまで評されてるやられっぷりを見せた以降は使われることは無かった。


結局、なんだかんだと言っても遊戯王OCG最初期からあるこのカードが、
ネタにしろガチにしろ愛され続けているのはこのカードが放つ独特の魅力によるものなのかも知れない。

じっと見ているとその哀愁漂わせるデザインに魅了される。
のは《ワイト》信者故か……


マスターデュエルでは、2024年12月に《ワイトキング》に召喚演出が追加。
エンドカードに相応しい派手なカットインの勢いのまま、一撃で勝負を決めてしまおう。

《ワイト》が描いてあるカード

こちらはよく知られている。出演カードがやけに多い。

  • 《ゾンビ・マスター》
《ゾンビ・マスター》が操っている《リボーン・ゾンビ》を羨ましそうにみている。
《ワイトキング》なら蘇らせる価値があるが……

  • 《アンティ勝負》
どうみても無理な勝負をしている。
無論、相手のカードによっては勝つことは不可能ではない。

  • 《振り出し》
《ゴブリン突撃部隊》の方が目立つが、後ろにこっそりいる。

  • 《魂を呼ぶ者》
変な人の呼びかけで蘇ってる。
勧誘、ダメ、ゼッタイ。何度も言うが蘇らない方がいいってのに
マスターデュエルのソロモードで使われているのはこのカードのイラスト。

  • 《ヘル・ブラスト》
吹っ飛んでる。お互いに150のダメージ。

  • 《弱者の意地》
《ワイト》にも意地があるんだ。

  • 《ダークバースト》
爆発に巻き込まれてる。

  • 《エンジェルリフト》
天使がお迎えにきた。だから蘇らせるならキングだと

  • 《即神仏》
ここから《ワイト》伝説が始まったんだ……

  • 《トライワイトゾーン》
トワイライト」ではない。
3体の《ワイト》が墓地から特殊召喚されている。基本的に《ワイト》は墓地にいてくれた方がありがたいので、使うならおジャマで。

  • 《魔の取引》
押収の人相手に高笑いをしてる。

  • 《大金星!?》
《ワイト》《ワイトキング》《ワイト夫人》《ワイトメア》のフォーカード。
当時は《ワイトプリンス》や《ワイトプリンセス》がいなかったのでファイブカードにはならなかった。

  • 《横取りボーン》
《ワイトプリンス》が飼っている(と思われる)《骨犬マロン》に足の骨を横取りされている。

  • 《シャッフル・リボーン》
《ワイトプリンス》が墓地から復活している。

  • 《リジェクト・リボーン》
《深淵の冥王》が復活している場面に《蘇りし魔王 ハ・デス》と共にいる。

  • 《検疫》
《ワイト》一家の連れてきた《骨犬マロン》ともう一匹が空港で検疫を受けている。
奥の方には《ゾンビキャリア》さんもいる。

  • 《センサー万別》
《検疫》の続きと思われる。
《ワイトプリンス》と《骨犬マロン》は通ることができたが、《ワイト》と《ワイト夫人》がセンサーに引っかかっている。

  • 《オールド・マインド》
《ワイト》一族や「ホワイト・ホール」等、「ワイト」と名のつくカードでババ抜きをしている。
ババに相当するのは《ワイト夫人》。





《ワイト》の愛らしさに惹かれたら追記、修正が集まると大変。

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最終更新:2025年02月09日 04:22

*1 相手の《ワイトキング》をコントロール奪取すれば最大6000。

*2 これと似た戦法は【サイバー・ドラゴン】や【ハーピィ】でも可能。というか元々《守護神の矛》はそちらに使われることが多い。

*3 互いの墓地を参照するため、相手の墓地にも《ワイト》が入った場合ここから更に火力が上乗せされていく。