ワリオの森

登録日:2022/07/31 (日曜日) 20:22:00
更新日:2025/04/15 Tue 13:34:42
所要時間:約 8 分で読めます





【概要】


『ワリオの森』とは、1994年2月19日に任天堂から発売されたに任天堂から発売されたFC用のゲームソフトである。ジャンルはパズルゲーム。
任天堂から発売された最後のFCソフト」という記念すべき作品とも言える存在のはずが、FC末期とは思えぬグラフィックの酷さが仇となりあまり高評価を得られなかった悲劇の作品。
しかしその奥深い(複雑とも言える)ゲームシステムはハマる人にはとことんハマる作品である。

ちなみにマリオルイージピーチ姫といったおなじみのキャラは一切出ない。


【ストーリー】


妖精達が暮らす「平和の森」。そこへ突如ワリオがやってきて、森を勝手に「ワリオの森」と呼んでのさばるようになってしまった。
そのことを聞きつけたキノピオは妖精達の力を借りて、ワリオを森から追い払うことを決意する。果たしてキノピオは元の平和な森を取り戻すことができるのか?

【登場キャラ】


キノピオ

主人公。妖精達が作り出す爆弾を使ってモンスター達やワリオと戦う。台詞は特にない。
プレイヤーが操作するキャラとしては「USA」以来だが、単身プレイヤーキャラになるのは初。

妖精

キノピオをサポートしてくれる存在。爆弾を作り出す能力を持つものの、それを使って戦うことはできないらしい。ステージがモンスターや爆弾で埋め尽くされ、動けなくなったキノピオに容赦なく爆弾を送りつけて最期のトドメを刺す役割も持つ。
「マリオとワリオ」に登場する妖精・ワンダとは関係がないようだが、「スーパーマリオくん」及びコミックボンボン版「スーパーマリオ」の「ワリオの森編」では、爆弾を産み出すこの妖精の役割をワンダが勤めている。

キャサリン

USA」に続いて登場。爆弾タイムでキノピオを応援してくれる。
基本的にいる意味はあまりない

ワリオ

本作のラスボス。パッケージやCM等ではちゃんとおなじみの黄色の帽子を被っているのだが、ゲーム中では何故か(カラーパレットの都合か?)。後に登場する相方のワルイージ紫色の帽子を被っているが、本作との関係は特にないだろう。
モンスタータイムで出現し、一定間隔でドッスンを下げてキノピオの動ける範囲を狭めてくる。
ステージを一定数クリアする毎にどんどん巨大化していくが……?

モンスター

ワリオが魔法を使って生み出すモンスター。爆弾を用いて倒すことができるものの、斜め消しでないと倒せないものから2回爆破しなければいけないものや、
爆弾でダメージを与え、半透明になってる間 というアクションゲームのプレイキャラクターによくある「被弾直後の無敵時間」のような演出の間に再度爆弾で攻撃しなければいけない、という変わり種もいて、一筋縄ではいかない。
他のモンスターより巨大なボスキャラもいる。

ドッスン

普段は上で待機しているが、モンスタータイムになると一定時間毎に降りてくる。

ドドリゲス

モンスタータイムになると妖精と入れ替わりに出現し、モンスターを降らせてくる。
「USA」では空飛ぶ絨毯使ってたけど、今回は普通に空を飛んでる。
キャサリン、キノピオとは「USA」以来の共演。後に「マリオとワリオ」で息子もワリオと共演する。


【ゲームモード】


ラウンドゲーム

本編に該当する。AゲームとBゲームに分かれており、Aゲームは出現するモンスターをひたすら消していくのに対しBゲームは一の位が9のラウンドでボスと戦う。
どちらも99ラウンドでゲームクリア。
どちらのモードでもゲームクリアなので、森の平和を取り戻すにはボスやワリオを倒さなければいけない
という訳ではない

タイムレース

モンスターを消す時間の短縮を目指すゲーム。
クリア時間に応じてランクが変わる。

VS

対戦モード。プレイヤー同士で対決する。
ファミコン版では対人戦のみだが、リメイクではCOMとも対戦できる。

レッスン

トレーニングモード。各種操作方法を学ぶことができる。
カタカナで読みにくいけど


【システム】


プレイヤーはキノピオを操作し、上から降ってくる爆弾を使ってモンスター達を倒していく。
モンスターは同じ色の爆弾最低1つと合わせて3つ並べれば消すことが可能。並べる方向は一部を除いて縦・横・斜めのどれでもOK。ちなみに爆弾とモンスターの色は赤・桃・黄・緑・青・紫・白の全7色。

全てのモンスターを倒せばクリアとなる。爆弾は残しても良いが、一つの色を全て消せば以降その色の爆弾やモンスターが降ってこないため、後述のモンスタータイムを考えるとさっさと処分しておくのが吉。
クリア時間に応じてコインを入手することができ、30枚集めるとコンティニュー回数が増える。

モンスターを倒す時は基本的に間に爆弾を1つでも挟んでさえいれば良いのだが、注意したいのはモンスターを3匹以上並べるとそのライン上にある爆弾がすべてモンスターに変わってしまうこと。そのためやみくもに移動させていると使うつもりでいた爆弾がモンスター化して処分に困ることも。
同じ色のモンスターまたは爆弾を一度に5つ以上同時に消すとダイヤモンドが出現する。ダイヤモンドは持ち運びができないが、破壊すると画面上にいる同色のモンスターを全て消すことが可能(爆弾は例外)

一定時間毎に「爆弾タイム」と「モンスタータイム」が切り替わる。爆弾タイムでは妖精が爆弾を落としてくれるが、モンスタータイムではさらにモンスターまで降ってくる上に一定間隔でドッスンが降りてきて、移動するスペースが狭くなっていく。完全にキノピオが身動きできない状態になってしまうとミス。
尚、下がったドッスンは斜め消しや連続消しを行うことで再度上昇させることが可能。

キノピオはモンスターや爆弾を持ち上げて移動することができ、Aボタンは目の前の全部、Bボタンは目の前の1つだけを持ち上げる。基本的に何段でも持ち上げることはできるものの、天井につっかえてしまう場合は持ち上げられない。
目の前に置けるのはキノピオより2段上まで。持ち上げたままABを同時押しすると最上段まで一気に”脱出”可能。
また、Aと↓を同時に押すと目の前の爆弾をキックしてぶつかるか穴に落ちるまで移動させるられる。
何も持っていない状態だとモンスターや爆弾の側面を走ることが可能。移動中もABで側面から持ち上げることができる。



……以上がシステムの全てである。果たして一回聞いただけで全部覚えられる人はいるだろうか?
仮に覚えたとしてもすぐに完全に使いこなせる人は果たして何人いるだろうか?
ドクターマリオテトリスとは比較にならない、あまりにも複雑なシステムから投げ出してしまう人も少なからずいた模様。しかし慣れてしまえばその奥深さに熱中すること請け合いである。



【移植】


Super NES版

海外のスーファミこと「Super NES」用のリメイク作。1994年12月(日本では1995年4月)発売。
基本的にルールはFC版と同じだが、ダイヤモンドの持ち運びができる、妨害アイテムの「タマゴ」が出る、コンティニューに必要なコインの枚数が50枚に増えるなど、一部が変更されている。

スーパーファミコン サテラビュー版

1995年4月から1996年にはお笑いコンビ「爆笑問題」とコラボした「ワリオの森 爆笑バージョン」が放送。
田中氏がキノピオ役、太田氏がワリオ……ではなくドッスン役で登場している。
1997年10月にはタイムレースなどのイベントが実装された「ワリオの森 再び」が放送された。


この他、『どうぶつの森+』及び『e+』内でプレイできる他、Wiiニンテンドー3DSでVCソフトとして配信されている。
現在は「Nintendo Switch Online」加入者向けソフト「ファミリーコンピュータ Nintendo Classics」でプレイ可能。巻き戻しや途中で保存機能を活用してあの時クリアできなかった人も再チャレンジしてみるのもいいかもしれない。


追記・修正はラウンド99までクリアしてからお願いします。




この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2025年04月15日 13:34