パワーレンジャー・ダイノサンダー

登録日:2023/02/02 Thu 01:00:22
更新日:2023/07/02 Sun 03:34:07
所要時間:約 25 分で読めます






Tyranno‼

Tricera‼

Ptera‼

Brachio‼

Drago‼


DinoRangers‼

『パワーレンジャー・ダイノサンダー』とは、日本のスーパー戦隊シリーズの北米リメイク版、パワーレンジャーシリーズの第12作。
ベース作品は『爆竜戦隊アバレンジャー


◆概要

前作『パワーレンジャー・ニンジャストーム』は心機一転を目指して過去作との連続性を一度断ち切ったが、これが原因で視聴者離れが起き、視聴率、玩具売り上げ共に過去最低の不振となってしまった。
低迷した人気を取り戻すべく、本作では再び過去作とつながった世界観を採用し、初代『マイティ・モーフィン・パワーレンジャー』への原点回帰として学園ドラマ形式を採用。単発エピソードはギャグ要素の強い回も多い。
更に、シリーズ一番の人気キャラであるトミー・オリバーが久しぶりにレギュラーキャラとして出演し、かつてのゾードンと同じく新世代のパワーレンジャーを導く司令官ポジションとして活躍。
他にも世界観の連続性を意識した要素や過去作オマージュを積極的に取り込んだ結果、再びパワーレンジャー人気に火をつけることに成功。
こうした要素との兼ね合いからか、原作では人格を持ったパートナーだった爆竜は純粋な生体ロボット兵器に変更され、恐竜要素は「バイオテクノロジー」「超古代の神秘の秘宝」といった形で表現されている。
作風そのものは前作に近いバラエティ重視の明るいものだが、本筋ではホワイトレンジャーのトレントを巡るハードな物語も展開されており、原作ほど極端ではないにしろシリアスとコミカルの温度差は比較的大きめの部類に入る。

第4話でシリーズが通算500回を迎えたため、この回は過去のパワーレンジャーの活躍を振り返る総集編となった。
更に、第19話はダイノサンダーレンジャーの面々が衛星放送で本家『アバレンジャー』の英語吹き替え版を鑑賞するというトンデモ回に。しかも当該エピソードで流れたのは『アバレンジャー』屈指のギャグ回のひとつとして知られる第10話であった。

本編の邦訳版は今のところ存在しないが、次作『パワーレンジャー・S.P.D.』にダイノサンダーレンジャーが客演したエピソードは吹き替え版が製作されており、彼らの活躍はここで楽しむことが出来る。


◆あらすじ

リーフサイド高校に通うコナー、イーサン、キーラの3人は、ある日偶然迷い込んだ謎の地下施設で、不思議な輝きを放つ宝石「ダイノジェム」を発見する。
地上に出た直後に謎のミュータントに襲撃された3人だったが、手にしたダイノジェムの影響で超能力が発現、なんとかその場を切り抜けることに成功した。
件の地下施設に戻った彼らの前に現れたのは、リーフサイド高校の新任考古学教師、トミー・オリバー。地下施設は彼が作り上げた秘密基地だったのだ。
トミーは、地球がメソゴグと呼ばれる凶悪なミュータントに狙われていることと、それを止められるのはダイノジェムに選ばれた戦士、つまりコナー達3人であることを告げ、彼らをパワーレンジャーにスカウトするのだった。

そして数日後、遂にメソゴグの尖兵ゼルトラックスの飛行艇が街に襲来し、ミュータント軍団の攻撃が始まった。
コナー達はトミーから託されたダイノモーファーでパワーレンジャーに変身し、ミュータント軍団と交戦。苦戦しながらもどうにか撃退することに成功した。

こうして、新世代の若きヒーローの戦いが幕を開けた…

◆キャラクター


●ダイノサンダー・パワーレンジャー

コナー・マックナイト/レッドダイノレンジャー

高校生活の傍ら、リーフサイドのクラブチームでプレーするサッカー青年。
特殊能力は高速移動。
序盤は自主練のために授業をサボり、イーサンのオタク趣味を小馬鹿にするなど「調子付いたジョック」という印象が強いが、パワーレンジャーとしての戦いを通じて頼もしい好青年に成長していく。
美人女優に鼻の下を伸ばしたり、最初は嫌っていたアバレンジャーにいつの間にかドハマりしたりと、意外にミーハーな一面もある模様。
当初はプロのサッカー選手を目指していたが、次第に名声にはあまり拘らなくなり、卒業後は資金を貯めて少年サッカー教室を開講。次作『パワーレンジャー・S.P.D.』の時代には全国規模で教室を展開している。
因みに演者のジェームズ・ネイピアは『ニンジャストーム』最終回に、ウインドニンジャアカデミー残党の1人エリックとして出演しているが、本作で彼がコナーの双子の兄弟であることが判明した。

イーサン・ジェームズ/ブルーダイノレンジャー

明るく陽気なコンピューターオタク。
特殊能力は腕の硬化。
歴代レンジャーの中でもトップクラスのガチオタで、コンピューターの他にもゲーム、コミック、TCG、児童バラエティなどかなり広い守備範囲の持ち主。アバレンジャーを観た際も浦沢時空にあっという間に適応し、終始エンジョイしていた。
コミュ力も低くなく、学校のオタクコミュニティにおける中心人物的存在だが、やはり趣味のことになると早口で専門用語を捲し立てて相手を置いてけぼりにしてしまうこともしばしば。
卒業後はシステムエンジニアとして成功を収めており、S.P.D.でも彼が開発したソフトウェアが使われている模様。

キーラ・フォード/イエローダイノレンジャー

ダイノサンダーレンジャーの紅一点であり、勝気で活発な歌手の卵。
特殊能力は口から吐く破壊音波。
学園生活の傍ら、プロの歌手になるための下積みにも励んでおり、劇中でも何度かステージで美声を披露する。
トレント=ホワイトレンジャーという事実に最初に気づき、以降も何かと彼を気にかけている。
アバレンジャーのことは割と楽しんでいたが、やはりめくるめく浦沢ールドの前に時折乾いた笑いが漏れていた。
卒業後は夢をかなえて歌手デビューし、『S.P.D.』の時代では見事ビッグスターに。ピンクS.P.D.レンジャーことシドニーも「キーラの歌を聴いて育った」と語っている。


トミー・オリバー/ブラックダイノレンジャー

かつて幾つもの姿に変身し、長きにわたって悪と戦い続けてきた伝説のパワーレンジャー。愛称は「ドクター・O」。
特殊能力は透明化。
『パワーレンジャー・ターボ』では高校を卒業後にレーサーに就職したが、その後いかなる経緯か、マサチューセッツ工科大学を卒業して考古学者に転身。アントン博士と共に研究生活を送っていたが、メソゴグの暗躍を察知し、対抗を決意。高校教師として生計を立てつつ、ひそかに戦いの準備を進めていた。
やがて自身も黒のダイノジェムに選ばれ、ブラックレンジャーとして戦列に加わった。
レギュラー出演だけあって、単発客演では中々見られないお茶目な姿もよく見せる。
中盤、演者のジェイソン・デイビッド・フランクが一身上の都合でアメリカに戻らねばならなくなったため、暫くの間は変身後の姿のみでの登場となった。
詳しくは項目参照。

トレント・フェルナンデス/ホワイトダイノレンジャー

アントン博士の養子であり、ヒスパニック系パワーレンジャー。
クールに見えるが、人付き合いが苦手なだけで根は優しい。
序盤からサイバー・スペースのウェイターとして登場していたが、ある日アントン博士の書斎に隠されたポータルを偶然発見したことでメソゴグの要塞に迷い込み、白のダイノジェムに選ばれてしまう。
ジェムが生み出した悪の人格に支配され、悪の戦士ホワイトダイノレンジャーになってしまったが、アントン博士の活躍で正気を取り戻しレンジャーに合流。以降は正義の戦士として戦うようになった。
養子ながら父への愛情は本物だが、そのためレンジャーとしての使命と父への想いの間で板挟みになって苦悩し続けており、メソゴグの正体を長い間言い出せなかったことが原因でチームに不和を招いてしまうこともあった。
卒業後はイラストレーターになり、サイバー・スペースでのウェイター業も継続している。
最終盤でようやく仲間になった原作の仲代先生と異なり、早い段階で味方になり、最終回まで無事に生き延びたが、「シリアス担当」という点は共通している。
原作からモチーフが変更されており、本作ではざっくりと「竜の戦士」という扱い。まぁトゥプクスアラの知名度の低さを考えれば無理もなかろう

●パワーレンジャーの協力者

・ヘイリー・ジクタ―

コナー達の行きつけのカフェ「サイバー・スペース」の女店長。
実は優秀な科学者にしてトミーの協力者でもあり、レンジャーの装備の設計開発は彼女が担当した。

・ウインド・パワーレンジャー

かつてローサ―率いる宇宙忍者軍団から地球を守った、伝説のニンジャの後継者。
アカデミー卒業後はウインドニンジャアカデミーで教官を務めていたが、ローサ―の罠にはまって洗脳され、悪の手先になってしまう。
しかしサンダーレンジャーとキャムの活躍で自我を取り戻し、コナー達と力を合わせてローサー一味とミュータント軍団の連合軍を撃退した。

・サンダー・パワーレンジャー

かつてウインドレンジャーと共に戦ったサンダーニンジャアカデミーの戦士。
相変わらずモトクロスレーサーとして活躍していたが、「ローサーが復活してウインドレンジャーを洗脳した」という報せを受け、キャムと共に悪の深淵に降下して変身アイテムを回収。
その後他のレンジャーと合流し戦った。

・キャメロン・ワタナベ/グリーンサムライレンジャー

かつてニンジャストームレンジャーの装備開発を担当し、自身もサムライパワーを手にして戦った戦士。
洗脳されたウインドレンジャーを救うべく、解呪用のニンジャパワーディスク(忍メダル)を制作。自身もローサーに寝返ったふりをして彼らに近づいて使わせ、洗脳解除に成功した。
メンバーの中で唯一専用車両を持っていないため、決戦の際はトレントのダイノATVに相乗りして戦った。

マラー(一の槍フラビージョ)

カプリ(四の槍ウェンディーヌ)

宇宙忍者軍団の元幹部であり、現在はウインドニンジャアカデミーの生徒。
復活したローサーの元に戻ったと思われたが、既に悪の道に戻る気はさらさらなく、ローサーが倒されるのを待ってから捕まった生徒達を開放した。

・グリーンレンジャー

・ホワイトレンジャー

・ジオレンジャーⅤ・レッド

かつてトミーが変身していたパワーレンジャー。
現在はパワーは失われているはずだったが、トミーが暴走したモーファーを正常に戻すためにモーフィン・グリッドに干渉した際、彼の精神世界に出現。
今のトミーが過去の自分より強くなっていることを確かめるための試練を課し、見事突破した彼にスーパーダイノモードの力を与えた。
因みに、グリーンレンジャーのスーツデザインが本家ドラゴンレンジャーのものから少し変わっているが、これはサバンとディズニーの契約関係によるものの模様。現在では「グリーンレンジャーV2」として明確に別形態扱いとなっている。

●一般人

・キャシディー・カール・コーネル

リーフサイド高校放送局のリポーター。
本作のバルクとスカル枠その1。
行動力の高い突撃お転婆娘で、パワーレンジャーの正体を暴くことにも熱意を燃やしているが、だいたい空回りして酷い目に遭うことが多い。
一時はイーサンと親密な仲になりデートに。最終的に交際には至らなかったものの、友人関係は継続している。
最終決戦を目撃し、レンジャーの正体がコナー達であることを知ったが、名声よりも彼らとの友情を優先してフィルムは破棄した。
演者のカトリーナ・ディヴァインは前作でも先述のマラーを演じており、彼女が客演した際は絡みも描かれている。

・デヴィン・デル・ヴァ―ル

キャシディーの相棒を務めるカメラマン。
本作のバルクとスカル枠その2。
臆病者で、キャシディーの突撃をいつも止めようとしているが、結局引っ張られる形で一緒に酷い目に遭うのがお約束。
意外にもゲームが上手く、サイバー・スペースでゲーム大会が開催された際は猛特訓の末にイーサンを下した。

・アントン・マーサー

リーフサイドいちの大富豪にして、かつてトミーの上司だった遺伝子学者。
実験中の事故でもう一つの人格であるメソゴグを生み出してしまい、体を乗っ取られた。
一定周期で元に戻るため、自分なりにメソゴグに対抗しようと力を尽くしていた。
最終的にメソゴグが自前の身体を手に入れたことで用済みになってしまったが、最後はトレントに救出され生還。
立ち位置はかなり変わっているが、原作のリジェから「敵首領を体内に抱え込んでいる」という要素が引き継がれている。
また、後の『宇宙戦隊キュウレンジャー』にて「正義と悪の2つの人格を持つ」という彼を思わせる設定で、名前も同じ「アントン博士」というキャラが登場したが、偶然の一致か意図的なオマージュかは不明。

・クリスタ

コナー達の同級生で、環境保護活動に参加している。
校庭に植えられた樹齢100年超の大木が駐車場増設のために伐採されることをランドルが決めたと知り、反対活動を展開していた。
しかし、木は実は「生命の泉」と呼ばれる超エネルギーに満ちた泉の上に植わっていた*1ため、ゼルトラックスの手で怪人デッドウッド(ヒルリンドウ)に変えられ失われてしまった。これを聞き、ショックを受けて現場を見に来た際、泉からさらなる力を回収しにやってきたゼルトラックスに拉致されるが、トライアシック・バトライザーを発現させたコナーに救出される。
その後最終回でも登場し、コナーのパートナーとしてプロムに出席した。
演者のアントニア・プレブルは、その後『S.P.D』にてノヴァレンジャー(デカブライト)の声優を務め、その翌年の『ミスティックフォース』にもクレア役で出演。更にその後、『ダイノスーパーチャージ』にてアクアレンジャーを演じたダン・マスグローブと結婚し、一児を授かっている。


●ヴィラン

・メソゴグ

アントン博士の中で生まれたもう一つの人格。
全人類をミュータント化させ、その支配者になろうと企む。
リザードマンのような姿で、一見粗暴そうな印象を受けるが、知能は非常に高い。
戦闘時は恐竜のような姿「メソモンスター」に変身する。
最終章ではアントン博士と分離し、レンジャーに倒されたが、撃破にはダイノジェムの全エネルギー、つまり変身能力を代償にせねばならなかった。
与えた被害こそ及ばないものの、その狡猾さは原作のデズモゾーリャにも引けを取らず、『S.P.D.』の時代には「歴史上最も危険な敵」との記録が残っている模様。

・エルザ

メソゴグの副官。
もとは善人だったが、メソゴグに誘拐されてサイボーグ化され、悪の手先になった。
普段は「ランドル」という偽名を使い、リーフサイド高校の校長として人間社会に潜入し情報収集を行っているが、あまりに厳しい指導方針から評判は悪く、「元看守に違いない」と陰口を叩かれている。
終盤、度重なる失敗で愛想をつかされて軍団を追放され、記憶喪失の状態で街をさまよっているところをレンジャーに保護された。
その後記憶を取り戻し、メソゴグの計画の全てをレンジャーに伝えて手助けした。
物語終了後はランドルではなくエルザとして、リーフサイド高校の新校長に就任している。
キャラクターとしてはオリキャラだが、武器はジャンヌの剣が流用されている。

・ゼルトラックス(暗黒の鎧)

メソゴグに従うアンモナイト型のサイボーグ戦士。剣と盾で武装し、専用の空中攻撃艇(要塞生命体アノマロガリス)を保有する。
その正体は、かつてのトミーの親友テレンス・スミス。
元々アントン博士の元でトミーと共に働いていたが、アントン博士が自身の右腕としてトミーを選んだため、別の会社でより危険な仕事に就くようになり、ある日実験中の事故で重傷を負う。死にかけていたところをメソゴグに回収されてサイボーグとして蘇り、「自分がアントン博士に選ばれていればあんな危険な目に遭うことはなかった」とトミーを逆恨みするようになった。
凶悪そうな外見に反して仲間意識が強く、エルザに対しては好意を寄せていたが、当の本人からは歯牙にもかけられていなかった。
生命の泉の力で強化形態スーパーゼルトラックス(鎧の邪命戦士)への変身能力も手に入れ、レンジャー撃破とトミーへの復讐のために戦っていたが、彼の憎悪を今後も利用し続けようと画策していたメソゴグに戦いを妨害されたことで反逆。巨大なゼルゾード(侵略の園究極態デズモゲヴァルス)を建造し、自身の身体から放つ闇のエネルギーで世界を覆い尽くし、レンジャーに挑んだ。
最終的にはトミーとキーラに倒されたものの、ゼルゾード自爆によってサンダーザウルスメガゾードとメソドンメガゾードの破壊に成功した。

・悪のホワイトレンジャー

ゼルトラックスがコピーオタ―(ラッコピーマン)の能力と、トレントを乗っ取っていた悪の人格を利用して生み出したもう1人のホワイトダイノレンジャー。
人間体は持たず、常にレンジャーの姿で行動する。
悪の戦士だった頃のトレントと同じく高い戦闘能力を誇る強敵だったが、全く同じパワー2つが長時間同時に存在することは出来なかったため、やがてトレントに生き残りを懸けた一騎打ちを挑む。
最後は激闘の末に敗れ、勝ち残ったトレントを真のホワイトレンジャーと認めながら爆死した。
トレントが早期に味方になったため、原作におけるアバレキラーの悪行の映像を流用するために生み出されたオリキャラ。


・ミュータント怪人

メソゴグがジーン・ランダマイザ―で3種類の遺伝子を混合させ生み出す怪人。
体内にハイドロ・リジェネレーターと呼ばれる再生装置が組み込まれており、倒されるとこれが起動し巨大化復活する。
原作と異なりカテゴリの区別は特にされておらず、ギガノイドを原典とする等身大サイズの怪人もいる。

・ティラナ・ドローン

ミュータント軍団の戦闘員。武器は両腕の鎌。
元々アントン博士とトミーが恐竜のDNAから生み出した人工生命体であり、メソゴグが戦闘用に改良して戦力にした。
言語は話さず、知能も低いが、メソゴグには忠実。
トリプトイド登場後は、主にエルザが率いていた。

・トリプトイド(バーミア兵)

物語途中で登場した新戦闘員。黒い個体と白い個体がいる。
元々はイーサンが遊んでいたゲーム「ウィザーズ・ウッド」に登場する敵キャラだったが、怪人の手でゲームの世界に閉じ込められたイーサンが脱出した際に一緒に現実世界に逃げ出し、そのままメソゴグの配下に引き入れられた。
劇中では主に、同じ流用キャラであるゼルトラックスが率いていた。

・ローサ―

かつて悪の深淵を開いて地上を制圧しようと企み、ウインドレンジャーによって倒された邪悪なニンジャ。
地震の影響で出来た地割れを利用して地上に這い出し、センセイことカノイ・ワタナベに化けてウインドレンジャーを洗脳。そのままメソゴグと手を組み、再び世界征服に乗り出した。
しかし、悪の深淵からウインドモーファーを回収してきてしまったため、ウインドレンジャーの洗脳が解けたことで敵の戦力を増やし墓穴を掘る結果に。
悪の深淵から蘇った配下も加えて2大レンジャーに立ち向かうも、あえなく敗れ去り、メソゴグに見限られて標本にされてしまった。
その後どうなったかは特に描かれておらず、恐らく最後は崩壊するメソゴグの要塞と運命を共にしたと思われる。


●レンジャーの装備・戦力

・ダイノモーファー(ダイノブレス)

初期メンバーの変身アイテム。
起動コードは「Dino Thunder Power up!」。
普段はバングル状のコンパクトな収納形態になっており、変身するときに本来の姿に戻る。
バイオゾードのコントローラーも兼ねており、制御しているゾードに応じてプレートが変化する。
変身バンクは空中高く跳躍しながらスーツを装着し、地面に亀裂を穿って着地してからマスクを被って変身完了というかなり派手なもので、これ以降ディズニー体制パワーレンジャーでは派手なアクションを組み込んだ変身バンクが定番となった。
玩具は新規設計で、日本のダイノブレスよりも小さめに造形されている。

・サンダーマックスブラスター(アバレイザー)

銃と剣に変形する初期メンバーの共通武器。

・スーパーダイノモード(アバレモード)

ダイノジェムのエネルギーをすべて引き出して能力を強化した姿。
トミーのみ当初はこの力がなく、精神世界で新たに授けられる形で使用可能になった。

・Zレックス・ブラスター(ダイノボンバー)

初期メンバーの個人武器であるティラノスタッフ(ティラノロッド)、トリケラシールド(トリケラバンカー)、プテラグリップ(プテラダガー)を合体させた必殺バズーカ。
ブラキオスタッフやドラゴソードを追加合体させて強化形態「スーパーモード」にも出来るが、日本と同様ドラゴソードとの合体は玩具で再現出来ない。

勝利のシールド(シールド・オブ・トライアンフ)(スティライザー)

トミーとトレントが古代遺跡から発掘し、5つのダイノジェムのエネルギーを注ぎ込むことで完成した、剣にも変形する大盾。
コナーをトライアシック・レンジャーに強化変身させる。
残念ながら腕で防いで盾で殴るシーンはカットされた

・トライアシック・レンジャー(アバレマックス)

コナーがイーサンとキーラからダイノジェムのエネルギーを受け取り、シールド・オブ・トライアンフの力で強化変身した姿。
原作と同様の凄まじい強さを発揮したが、実は後述のトライアシック・バトライザーの不完全形態。
そのためバトライザー登場後はサナギマン化…などといったことは全くなく、その後も終始圧倒的な戦闘能力を見せつけ続けた。「もうバトライザー要らないんじゃないか」とか言ってはいけない
なお、現地のスタッフはアバレマックスのデザインを見た際、タイムレッドに対するタイムファイヤーのような別の戦士だと誤解したようで、単なるアバレッドの強化形態だと知らされるまではデヴィンが変身することが予定されていた模様。

・トライアシック・バトライザー

トライアシック・レンジャーの完全態であり、日本流に言うならアバレマックスのアバレモード
スーパーゼルトラックスに一度敗れたコナーが「クリスタを守りたい」という想いで勇気を振り絞り、トライアシックパワーを100%引き出せるようになったことで発現した。
格闘戦も強力だが、伸縮自在の手足や、両腕の装甲を合体させた「ドラゴンヨーヨー」による中距離戦を最も得意とする。
必殺技は両肩のビーム砲から放つ「バトル・ブラスト」。

・ブラキオモーファー(ダイノコマンダー)

トミーとヘイリーが、万一4つ目のダイノジェムが発見された場合に備えて用意していた予備の変身ブレス。
メソゴグに誘拐されたトミーがコナー達に救出された際、どさくさに紛れて奪った黒のダイノジェムを組み込むことで、ブラックレンジャーへの変身に使えるようになった。
原作と異なり、キーにハーモニカとしての機能はない。

・ブラキオスタッフ(ダイノスラスター)

ブラックレンジャーの個人武器。
ダイヤル入力によって炎、水、風の力を発動する。
必殺技は光球に敵を閉じ込め爆裂させる「エナジー・オーブ」。

・ドラゴモーファー(ダイノマインダー)

メソゴグが白のダイノジェムを使って開発した変身ブレス。
起動コードは「White Ranger Dino power!」。
装着するとジェムの強大な力に精神を支配され、悪の人格に体を乗っ取られてしまうという、原作とは別ベクトルで危険なアイテムだったが、アントン博士の活躍で危険性は排除され、安全に使えるようになった。
トレントが味方になってからは変身バンクが用意され、こちらも氷山をバックに跳躍し、突風を纏って錐揉み回転しながら変身という、中々ときめく仕上がりになっている。

・ドラゴソード(ウイングペンタクト)

ホワイトレンジャーの個人武器。
ペンにもなり、空中に描いた光の矢を敵めがけて発射する。

・ラプターライダー(ライドラプター)

トミーが入手した卵から孵化した小型のバイオゾード。
レンジャーの移動手段になるが、直後にラプターサイクルが登場したため出番は少なめ。

・ラプターサイクル

トミー救出作戦のためにヘイリーが開発した、ラプターライダーを模したバイク。
時速595マイルを超える速度で走れるスーパーマシンで、武器はヘッドライトから発射するビーム。

・ホバークラフトサイクル

イーサンにヘイリーから与えられた新型バイク。
ラプターサイクルすら凌ぐ走行速度を誇り、飛行形態に変形して空中戦もこなせる。
シリーズでは割と珍しい、レッド以外の初期メンバー1人のためのマシン*2

・ダイノATV

メソゴグが開発したATV(4輪バギー)。
トレントがメソゴグを丸め込んで手に入れ、自分の専用車両にした。
また、トレントの手でトラップを内蔵した黒い2台目が製作され、トミーを罠にかけるために使われたが、ヘイリーの活躍で制御可能になり、そのままトミーに奪われた。

・トリケラマックス・コマンドセンター・トラック

最終章でメソゴグの要塞に突入するためにヘイリーが開発したトラック。
ビーム砲で武装し、遠隔操作も可能。
玩具も発売されたが、劇用車とはかなり違う派手な見た目。


●巨大戦力

本作における爆竜は「バイオゾード」と呼ばれ、最新鋭のロボット技術に恐竜のDNAを組み込んで生み出された生体メカとされている。
爆竜のような人格は持たないが、通常の動物と同じくらいの自我は持っていることを伺わせる描写は随所に見られる。

・サンダーザウルス・メガゾード(アバレンオー)

ティラノゾード(爆竜ティラノサウルス)、トリケラゾード(爆竜トリケラトプス)、プテラゾード(爆竜プテラノドン)が合体したメガゾード。
必殺武器は左腕のダイノドリル。
最終回でゼルゾードの自爆に巻き込まれ破壊された。

・ブラキオゾード(爆竜ブラキオサウルス)

トミーが使役するバイオゾードで、他のゾードを現場まで輸送する。
日本と同様、DX玩具は発売されておらず、メガブロックで商品化された。

・ダイノステガゾード(キラーオー)

ドラゴゾード(爆竜トップゲイラー)が、レンジャーから強奪したステゴゾード(爆竜ステゴスライドン)と合体した悪のメガゾード。
トレントが味方になってからは悪のホワイトレンジャーが所持していたが、「乗っているホワイトレンジャーは偽物」と看破しミュータント軍団を出奔、トレントの手に渡った。

・メソドンゾード/メソドン・メガゾード(爆竜スティラコサウルス/マックスオージャ)

トライアシック・レンジャーの専用ゾード。
メソドンゾード本体と荷台の「トライアシック・メガ・ローバー」で構成され、単独でメガゾード形態に変形する。
必殺技は両手の斧から光の刃を飛ばす「ハチェット・アタック」。
最終回でゼルゾードの自爆に巻き込まれ破壊された。

・トリケラマックス・メガゾード(マックスリュウオー)

メソドン・メガゾードに、ケファロゾード(爆竜バキケロナグルス)、ディメトロゾード(爆竜ディメノコドン)、アンキロゾード(爆竜アンキロベイルス)、パラサゾード(爆竜パラサロッキル)が合体したメガゾード。
玩具は日本の流用だが、何故か右腕を構成するケファロゾードだけ商品化されていないため完全再現が不可能という謎仕様*3

ヴァルカザウルス・メガゾード(オオアバレンオー)

サンダーザウルス・メガゾードにトリケラマックス・メガゾードの頭部とドラゴゾードが合体し、ステゴゾードの上に乗った、ダイノサンダーレンジャー最強のメガゾード。
キラーアバレンオーの方は登場しなかったが、玩具カタログではこちらも「ダイノレイジ・メガゾード」としてしっかり記載されている。

・レプリカント・メガゾード(バクレンオー)

メソゴグがサンダーザウルス・メガゾードを模倣して開発した悪のメガゾード。
サンダーザウルス・メガゾードとメソドン・メガゾードに瞬殺されたが、実は体内にアグリー・モンスター(デズモヴォーラ)を搭載しており、必殺技のエネルギーを吸収してこれを完全な姿にするための捨て駒だった。
玩具は「ブリザードフォース・メガゾード」の名で発売されたが、「バクレンオーのカラーリングはアメリカ受けしないかもしれない」という危惧から赤と青のツートンカラーに変更されている。


追記・修正はポップコーン片手に『アバレンジャー』の第10話を鑑賞しながらお願いします

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最終更新:2023年07月02日 03:34

*1 ランドルことエルザの真の狙いも勿論生命の泉である

*2 他には『パワーレンジャー・オペレーション・オーバードライブ』でウィルが搭乗したホバーテックサイクルが該当

*3 日本の「爆竜アクションシリーズ1 バキケロナグルス」を所持していれば解決可能