バイクマン(キン肉マン)

登録日:2023/03/29 Wed 11:15:00
更新日:2024/09/05 Thu 22:46:01
所要時間:約 6 分で読めます




正義超人の試合を見てこんなにゾクゾクしたのははじめてだぜ…

バイクマンとは漫画『キン肉マン』の登場人物である。

目次


◆プロフィール

所属:技巧(ゼブラ/ぎこう)チーム(機械超人)
出身:オーストラリア
身長:195cm
体重:150kg
超人強度:1200万パワー
年齢:24歳
:平野正人


◆概要

『キン肉マン』の旧シリーズ最終章【キン肉星王位争奪編】において技巧(ゼブラ/ぎこう)チームの中堅(ゼブラ四天王)として登場。
その名の通りバイクをモチーフ*1にした超人。横向きにしたバイクの車体が胴体になっている。
頭は初登場時はフルフェイスヘルメットだったが、試合中にラーメンマンに仕掛けられたサンダードーム・ネックツリーによる首締めから逃れる為に脱いでモトクロスヘルメット姿になった。
読者応募超人の発表の際にはバイクマンと紹介されていて、本編登場時にはライダーマンと呼ばれていたが、やっぱりバイクマンと設定された*2
まあ多分某有名特撮と混同しないようにするためであろう

同じく《技巧》(ゼブラ)チームでラーメンマンの対戦相手でもあるモーターマンとは同じ機械超人であるが、漫画本編ではシングルマッチでしか闘っていない。また(モーターマンのところにも同じことを書くが)『ディープオブマッスル!!』では、

  • モーターマンとの出会い。
  • モーターマンとは一時は「キラーモータース」として組むも決別していたこと。
  • モーターマンと共に技巧チームに入るまで。

などが語られている。またモーターマン自体はバイクマンのバッテリーとして雇われている。
アニメではモーターマンに「終わったようだな。ご苦労さん」と労いの言葉をかけ、ドリルに付いた返り血をタオルで拭く場面があり、彼なりに感謝はしているのだろうか。

パルテノンにはサンダードームの用意や給油、更に試合中にはリングサイドからのコントールタイヤを投入してくれたりモーターマンの残骸で充電してくれるなど非常に甲斐甲斐しく手間のかかる下準備に協力してもらっており、関係はそれなりに良好である事がうかがえる。(この時点で残り3人で、大将であるゼブラを顎で使うわけにはいかないという面もあるにしても)

ゼブラからの信頼は厚く、モーターマンをバイクマン充電のための人数合わせとして2人ぶんの働きを期待されていた。
基本的にバイクマンもゼブラには忠実で、モーターマン瞬殺に歯噛みするゼブラに汚名名誉挽回はこのバイクマンにお任せを!と意気込んでいる。

以上の事から、意識を失っている間に試合と出番が終わってしまってイマイチ関係性の見えてこない先鋒のマンリキを除いた他のチームメイトとはそこそこ上手くやっているようである。(モーターマンを弱小電池呼ばわりなどはしていたが)


機械超人らしく冷静な予測と判断を元に戦い、同じく機械超人のVTRのように後先を考えず感情の赴くままにひた走る生身の超人を見下している。
一瞬の判断力には長けているが、生身の超人の予想の範疇を超えた行動は先を読めない欠点があり、結果的にその性質が自身の敗北へと繋がった。

◆活躍

マリポーサが敗れた後、キン肉マンチームを偵察していたゼブラに付き従う形でパルテノンと共に姿を現した。
その後、姫路城入りの際一番後ろを歩いていたため技巧チームの潜入調査を試みたラーメンマンに襲撃され気絶してしまい、城内の倉庫に拘束されていた。
不意打ちを許すとは機械超人としていかがなるものか。というか当時の状況を「オレはアッという間にのされてしまった」と正直に告白している。
そのためモーターマン戦で本物が登場するまでのバイクマンはラーメンマンが変装した偽者である。(本物が見つからないまま中堅戦まで行ったらどうなっていたのか…)
この回想シーンで正体を明かした状態だった(偽)バイクマンとパルテノンは姫路城入りしてからわざわざフードを被り真っ先にフードを脱いだことになる
なおウォーズマン関連になると真っ先に反応を示すラーメンマンであるが、ウォーズマン復活シーンでは特に反応が無かった。

因みに縛られていたバイクマンは自力で脱出…ではなくお馴染みの与作さんに救出された。(アニメ版ではアデランスの中野さん)
掃除でたまたま与作さんが通りかからなかったら試合すらできず詰んでいた、という中々シュールな一幕なのだが
甲冑に混ざって鎖で緊縛されていたバイクマンを見て案の定ビックリした与作さんに「慌てるな、オレは幽霊なんかじゃない」と優しく言い聞かせるなど紳士的な対応をしておりそれがまたシュールさを増すどう転んでも面白いシーンである。
上記のように2人分の働きを期待されたエースとしては非常に情けない醜態を正直に話すがタダでは済まさず、「あれは中国拳法の蹴りだった」と偽バイクマン=ラーメンマンの正体を看破している。


ラーメンマンの正体が明らかになると、やっぱり気にしていたらしく「よくも恥をかかせてくれたな!」と私怨から真っ先に戦おうとパルテノンと口論になるが、次鋒のモーターマンにまだ試合の権利があったのでそちらとラーメンマンが戦うことに。
その後、モーターマンが37秒で瞬殺されるのを目の当たりにすると、興奮と恐怖が混ざった顔で冒頭のセリフを吐いた。

自分の試合になるとラーメンマンにデスマッチを要求し、球形の金網で包まれたサンダードーム・デスマッチを仕掛ける。(ラーメンマンも”どんな試合方法でも受けて立つのが流儀だ”と即答しており、この試合形式自体は合意の上である)
いうまでもなくマッドマックスのパクリでアニメ版ではアンタッチャブルすぎたのかキリングドーム・デスマッチに変更された。(というか試合開始そうそうの一撃がマッドマックスアタック。もうちょい隠せゆで
この関係でヘルメットが脱げたサンダードームネックツリーもキリングドームネックツリーに変更されている。

この時のサンダードームを呼び出す仕掛けがリングのコーナーマット(コーナーポストの前に置いてあるアレ)を折り曲げるというもので、マンリキが怨霊の抜け穴を呼び出した時と動作である。一応、前者はゼブラサイドのコーナー、後者はキン肉マンサイドのコーナーと場所の違いがある(どっちにしろ姫路城に何でそんな仕掛けあるのというのは禁句)



このデスマッチはバイクマンにとってラーメンマンの金網恐怖症を狙った理由もあったが、それ以上にバイクに変形して球形の金網で360度走れる走行路を用意し、有利に戦いを進めるためでもあった。王位編のギミック試合は敵チームにだけ一方的に有利なリングが多いのだがこの試合はラーメンマンも負けず劣らずリングを有効活用し功夫殺法で飛び回り攻撃。金網リングを巡って二転三転する試合展開、新技の九龍城落地(ガウロンセンドロップ)を一度食らっても復活するバイクマン等見所が多く、作中でも屈指の名勝負として名高い。
激闘の末ラーメンマンの急所を捉えて窮地にまで追い込むが、観客の涙で復活して立ち上がってきたラーメンマンと試合続行。新技・ 九龍城落地を喰らうも復活。
なおもラーメンマンをギリギリまで追い込み黄金の両腕を潰すなど苦しめるが最期はサンダードームを体当たりで回転させて竜巻を起こすという奇策でパワーアップした九龍城落地を喰らい敗れる。提案したサンダードームが仇となった。
この衝撃でモトクロスヘルメットも脱げ、その下の本体は骸骨みたいな素顔をしていた。*3
「鯱が白鷺を銜える時、強者関の原に集う」という、キン肉族超人予言書の一節を言い残して絶命した。

キン肉マン達に王位争奪編後半のキーアイテムになる超人予言書のことについて何気に作中で最初に言及したのがバイクマンである。
キン肉真弓以外誰も知らなかった予言書の内容を何故バイクマンが知っていたのかは不明
直後に予言の通り姫路城と名古屋城が合体してしまい、残った王子達は関ケ原で戦うことになるのであった。

ラーメンマンを苦しめた実力者ではあったが、ガソリンにタイヤ、モーターマンの電気といったサポートや、サンダードーム・デスマッチという地の利ありきの試合であった為に、本当に2人分の戦力として計算出来る超人なのかは疑問が残るところである。実際にはモーターマンともども逆にラーメンマンに2人抜きを喰らっている。
設備投資、運転資金に非常に金のかかる超人なのは確かで、その点でゼブラと相性が良かったのかもしれない。

その後、【時間超人編(仮)】で再登場。バイク形態となり、ゼブラ、マリポーサ、マリキータマンの三名を逃がすべく奮闘し疾走。
ラーメンマンにまで「私利私欲で結びついている超人」とボロクソにこき下ろされたゼブラとの関係に何か変化があったゆえの救出劇なのか、昔から一定の信頼関係があったかは定かではない。
パルテノンのように金の亡者になった場面などは特になく、バイクマン自身は真面目に仕事を遂行していたので金で雇われたビジネス関係のうえでなおもゼブラに敬意があったという事でも別段おかしくはない、と思われる。
因みにこの時載せた超人3人の総重量は400キロ近く。すごいぞ超人ナナハン。

◆得意技

マッドマックス・アタック
エンジンを唸らせて垂直に飛ぶ。
こちらはバイクに変形しないまま体当たりする技。
アニメでは上述の通り映画のタイトルまんまなため「マッドアタック」に短縮された。

変形
味方から投げ渡されたタイヤを自身に取り込み、バイクに変形する。
右腕を取り外して左側に付け替え、胴体を90度横に回転、両手と両足にタイヤを装着する。
原作では「オートバイチェンジ!」アニメでは「フォームチェンジ!」といたいけな少年少女の心をくすぐるような言葉でチェンジする。
アニメでは動きをつけて変形シーンを見せなければいけないため結構じっくりと変形過程が描かれており殆どトランスフォーマーみたいになっている。

モーター・サイクリング・キック
バイク形態から前輪で相手を轢く。
この攻撃を2度食らって起き上がれたのはラーメンマンが初であると彼の口から語られている。
亜種としてバズソードライブという丸のこぎりになったタイヤで攻撃する技もある。

サイクリング・カンガルーキック
後輪でカンガルー・キックを食らわす。

コントロール・ループタイヤ
サンダードームの金網に沿ってタイヤを投げ、相手の背後からぶつける。
ラーメンマンのキャメル・クラッチを破るのに使われた。

キル・ザ・スカイダイブ
金網を引っ張ってジャンプ台を作り、バイク形態でジャンプ。空中で人型形態に戻って落下し、頭突きボディプレスを決める。

エレキリング
内部の電気を使って相手の動きを封じたり、スーパーループ・ロード(あるいはエレキロード)なる円形にループした道路を作る。
電気が十分に無いと作れず、作中ではモーターマンの遺体から充電していた。
スーパーループ・ロードはラーメンマンにメビウスの帯状にねじられ脱輪させられてしまった。キン肉マンはそれを見てメビウスの帯にゴキブリを這わせて遊んでいたというとんでもない過去をサラッと暴露する


◆余談

キン肉マンⅡ世』にも同様の変形を行うメルトダウンという悪魔超人が登場しており、
バイクマンがオンロードバイク(横向き)なのに対し、メルトダウンはオフロードバイク(正面向き)をモデルにしている。


追記・修正はバイクに変形してからお願いします。

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最終更新:2024年09月05日 22:46

*1 モデルはホンダのCB750FOURと思われる。いわゆるナナハン

*2 現在の単行本では修正されている

*3 当初は九龍城落地で絶命したことを強調するかのように、人間の骸骨そのものだったが、流石に無理があったのか、次の回では骸骨を模したロボットの素顔に書き換えられた