Tot Musica

登録日:2023/05/14 Sun 23:19:40
更新日:2025/04/13 Sun 07:22:46
所要時間:約 1 分で読めます




Tot Musica』とは映画『ONE PIECE FILM RED』に流れる劇中歌の一つである。

【概要】

映画のメインヒロインであるウタの歌であり、歌唱パートを担当するAdoの楽曲の一つである。楽曲提供は『進撃の巨人』や『ガンダムUC』の劇中の音楽を担当してきた澤野弘之氏。
澤野氏はコメントで「戦闘にも関わってくるシーンで流れる楽曲なのでアグレッシブに動きながらもダークさや神秘的な雰囲気、怪しさを表現できればと思って製作しました。」と語っている。
ウタの歌の一つでありながら、ウタ日記等のメディアでは紹介がされていないが果たしてその意味は……。

【余談】

"Tot"にはドイツ語では""という意味を持ち、
スペイン語などでは"Musica"は"音楽"という意味を持つことから、「死の音楽」と訳す事もできる。





追記・修正はTot Musicaを聴いた後にお願いします。














































いかがでしたか?
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それでは最後に、『ONE PIECE FILM RED』の核心となる重大なネタバレについてご紹介します。



そ れ で は ご 覧 く だ さ い !





































私に勇気が足りなかったから……
これを使う勇気が… でも、もう迷わない!

















登録日:2023/05/14 Sun 23:19:40
更新日:2025/04/13 Sun 07:22:46
所要時間:約 6 分で読めます






人の恐れ 人の迷い
トットムジカの名の下に
怯えよ 逃げよ



Tot Musica(トットムジカ)』とは、エレジアの地下に封印された楽譜である。


【真の概要】

音楽の島エレジアに封印された楽譜に眠る歌の魔王。
姿は3段階変化し、容姿は最初はシルクハットを被ったピエロのかかしのような見た目から、段々と形態が進むごとに黒い翼の生えた悍ましさを纏った怪物に変化していく。
腕と足はピアノの鍵盤でできており、その上を走り回ると音が鳴り響く設定もある。*1

エレジア城の地下にあるトットムジカの記録を読み取ったロビン曰く、「古代から続く人の思いの集合体、心に落ちた影」であり、「触れてはならないもの」であるとの事。
ウタウタの実の能力者が「Tot Musica」の楽譜に記された歌を歌った時、現実世界とウタワールドの両方に現れ、殺戮と破壊の限りを尽くす。
明確な意思があるのか楽譜の状態でも移動する事が可能である。
劇中では2回復活している*2
トットムジカが復活した際には歌うものの歌声はあらゆる機器*3を通り抜けて届けられるようになる。

なお、詳細は不明だが世界政府上層部はトットムジカの事については把握していた模様。
赤犬五老星はトットムジカの復活を危惧していた。

そしてウタや赤髪海賊団、エレジアに起きた全ての悲劇の元凶であり、今作における事実上のラスボスである。

【形態】

形態は上記に記したように第3形態まであり、四十億巻やONE PIECE magazineでは形態の事を「楽章」と表記している。

◆第1楽章

出現直後は上半身のみの形態であり、赤い顔でかかしの様な見た目をしている。

◆第2楽章

顔色が青白くなり鍵盤の足が生えてくる。被っているシルクハットは竜の頭の様な形をしている。

◆第3楽章

最終形態。4つの手と2本の足と黒い翼も生えてくる。髑髏の数珠も増え、シルクハットの竜頭も更に一匹増えている。


【戦闘能力】

その力は圧倒的なものであり、バリバリの実のバリアオペオペの実のROOMなどの悪魔の実で作られた空間を容易く破壊してしまう程。
攻撃の際は目から赤い破壊光線を放ち、1発当たっただけで海軍の軍艦が撃沈してしまい、形態の変化と共に腕の攻撃が増えて相手の攻撃すらもいとも簡単に防御してしまう。
12年前のエレジアに復活した際には、赤髪海賊団が総出で立ち向かったものの、一夜にして当時エレジアの国王だったゴードンを除く国民全員と国を滅ぼした。*4

更に厄介な事にトットムジカにダメージを与えるには現実世界とウタワールドの二つの世界から同じ場所、同じタイミングで攻撃しなければならず、両方の世界からの連携がない限り倒すことができない。
ただ、トットムジカを呼び出したウタウタの実の能力者の体力が尽きて当人が眠ってしまえば、それと同時にトットムジカは消滅してしまうとの事。

【劇中での動向】

12年前、エレジアに赤髪海賊団と共に来たウタが次の日には帰ってしまうとの事で、パーティーを開いて国民はウタに様々な曲を歌わせようとした。その際にゴードンはウタの歌声を国中に聞かせる為に国全体に聞こえる様にしたが、それが地下まで響き渡り楽譜の封印を解いてしまった。そして意思を持つ楽譜は、ウタの元に近づき歌わせる事で自らの封印を解かせ、魔王が復活してしまい現実世界にトットムジカが顕現。破壊の限りを尽くし国民とエレジアを滅ぼした。その時に赤髪海賊団が総出で立ち向かったが、幼いウタの体力が尽きて彼女が眠ったため、トットムジカは消滅した。
だが、この一件によりウタとシャンクス達は離別してしまう事となる。*5

それから12年後、エレジアにてウタの開いたライブもとい自身の「新時代」の計画である“NEW GENESIS”により、ウタは人々を理想の新時代へ導こうとするものの、自分の計画や理想の通りにはいかず、更にはネズキノコによる精神的消耗で追い詰められてしまい、全ての邪魔者を排除する為、再びトットムジカを呼び出してしまう。*6
しかもトットムジカはウタを取り込んでしまい最終形態まで変化し、歴戦を経験してきたコビーもあまりの悍ましい姿に戦慄してしまう。圧倒的な力でウタワールドにいる海賊達と海軍、現実世界の赤髪海賊団と海軍の大部隊を追い詰め絶体絶命の状況に陥れる。
だが、ウソップがこの土壇場で冷静な状態になり、自身の見聞色の覇気である人物の視界とリンクする。


ハッ!オヤジ!?

や~っと気づいたか、バカ息子!!!


なんとウソップの父であるヤソップの視界とリンクし、ウソップは現実世界の状況がハッキリと見える様になった。


見える…オヤジが見ている景色が!!


これにより現実世界とウタワールド両方からの攻撃が可能に。二つの世界にいる者たちが総力を挙げて同時攻撃を行い、トットムジカを追い詰め体を崩壊させていく。
最後にルフィとシャンクスがトドメを刺すため攻撃を仕掛け、破壊光線で抵抗するもののシャンクスとギア5に覚醒したルフィの全力の一撃で消滅した。

だが、魔王の力は既に増大していたため、ウタワールドにいる者たちの心が飲み込まれ目を覚ますことができず、現実世界でも心を囚われている人々は未だに凶暴化したままであった…。











【余談】

◆トットムジカの正体について

小説版ではその正体について更に深く触れており、JUMPjBOOKS版の小説によると、歌を愛する人々の「寂しい」「もっと認められたい」「誰かに見つけてほしい」といった負の感情の集合体であり、この行き場のない気持ちを受け止める存在を探していたと記されている。つまりは人間の業が生み出した存在。
故に、この行き場のない気持ちをウタは魔王の消滅の際に受け止め、彼女は元凶ともいえる魔王を憎むことも恨むこともなく許し「なんだ、アンタも寂しかったんだね」と魔王に向けて語りかけた。

副音声上映ではこのことについて、監督が絵コンテを描く際に「トットムジカが各々の心の塊(音符)となって散っていく際、中心にいたウタはその様々な人々の声を一つ一つ聞いていただろう。その様々な声の根底にあるものは『さみしい』という感情だろう。それはウタ自身にもあったものだろう」とウタの心情を考えて、上記のセリフを描いたとのこと。
原作者尾田栄一郎はこのセリフについて「本当に素晴らしい。僕からは絶対出ないセリフ。これがこの映画・ウタというキャラの核心というか、あのセリフを言った瞬間に本当の天使になったというか。世界中の負の感情を全部背負ったみたいな、人柱になった瞬間のセリフとしてとても分かりやすい。これは谷口さんにしか出ない」と絶賛した。

◆YouTube『WOWOW2023年6月10日「FILM RED」同時鑑賞会』

『FILM RED』制作に携わったメディア担当編集の高野は、原作でギア5出た直後に監督と「ギア5が出ないと、トットムジカがどんだけヤバいか伝わらないよね」という旨の話し合いをしたと述べている。

◆天井画の古代文字

ロビンが読んでいた古代文字は一見複雑で読みにくい様に見えるが、実はよく見ると簡単に読める仕様になっており、カタカナの崩し字で「ヒトノオソレ ヒトノマヨイ トットムジカノナノモトニ」と書かれている。

◆トットムジカと悪魔の実の関係

副音声上映で「負の感情の塊らしいトットムジカとは結局どういう存在なのか」という質問に対し、作者尾田栄一郎が改めて解説している。
映画では時々「(悪魔の実以外の)こういうものを使いたい」というリクエストに対してアニメは(別媒体だと)割り切っていたのだが、原作にも実は「(トットムジカのような)概念的なものって存在するけど描いていない部分がある」「存在するけど、それをどう描くかはまだ決めていない」「ざっくり言うと、ワンピース世界の中で不思議なことは悪魔の実だけ」という裏設定があることを明かした。
故に「悪魔の実が原因。僕の中ではトットムジカもそこに収まっている」「トットムジカも、悪魔の実に関わる“とある何か”がそれをしてしまった」と自分の中で納得して設定づけていると述べ、漫画本編の設定とも自分の中では逸脱していないとの事。
同時に尾田氏は「(このあたりの裏設定は)最後まで明かさない気がする。物語って完璧に説明するとつまらないから」と語っていた。

また、ある人物が悪魔の実の起源は「誰かが望んだ人の進化の可能性」といった仮説を立てており、トットムジカもこのルールの範囲に存在し生まれて来たのかもしれない。

ギミックを攻略できなければ倒せないトットムジカの無敵性やウタワールドと現実の二つの世界については、元々は「シャンクスとルフィを映画で再会させられない」という事情ゆえに脚本担当から出たアイディアから始まったものだったが、その案について尾田氏は絶賛している。

◆古代のエレジア

ウタワールドやトットムジカの対処法を残していた他、一方でトットムジカの楽譜を音の届かない地下に封印という形で処理していた。歌を愛していたからなのか別の理由・事情があってか楽譜は破棄はされなかった模様。*7
劇中でも楽譜が歌声に呼応して封印を抜け出した描写があるので、決して単なる紙ではなかったことは事実である。
かつての人々が両面世界からトットムジカへの同時攻撃という攻略法をどう発見したのか不明だが、シャーロット・オーブン「上手くいったことがあるから記録として残したんだろ?やってみるしかねェ」と割り切って述べている。

見聞色の覇気

ニコ・ロビンが発見した古代の壁画で攻略法が発見されたが、この壁画を知らないシャーロット・カタクリ赤髪のシャンクス・ヤソップら見聞色の覇気の達人は、血縁者などを介してウタワールドの世界を垣間見たこともあってか、ウタワールドと現実世界からの同時攻撃がカギだといち早く気づいている。
その他にも劇中では、同時攻撃が成功した際にシャンクスとルフィがお互いの存在に気づく場面がある。
かつて昔に復活した時も、古代エレジアに住んでいた人々の中に見聞色の覇気の達人がおり、そこからトットムジカへの攻略法を見つけたのかもしれない。





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最終更新:2025年04月13日 07:22

*1 FILM RED特典四十億巻の37ページより。

*2 記録があるという事なので少なくとも更に昔にも復活した模様。

*3 ノイズキャンセリングホンやミュート状態の映像など。

*4 劇中の描写から赤髪海賊団は討伐に成功している。この時はウタが眠ったために下記の制約が無効となった説とウタワールドの中で回想シーンに映ってないメンバーがウタワールドにいた説が考えられるが、現実世界からウタワールドに移動する手段が現状ないため前者が有力と思われる。

*5 ウタに国を滅ぼした罪を背負わせないため、赤髪海賊団によって滅びたという事にした。

*6 ウタは城の地下に隠してあった楽譜を見つけてしまっていた。

*7 12年前にトットムジカの一件をゴードンは経験したが、彼は音楽を愛する者として楽譜を捨てる事ができなかった。