俺は誓って殺しはやってません

登録日:2023/05/22 (月) 17:31:21
更新日:2025/04/25 Fri 03:31:40NEW!
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「俺は誓って殺しはやってません」とは『龍が如く0 誓いの場所』の冒頭にて、後に伝説の龍となる主人公 桐生一馬が発した台詞である。



経緯


堂島組の下っ端だった頃の桐生はある日、神室町の路地裏で一人のサラリーマンを相手に借金の取り立ての仕事を行った。
その後に神室町のラーメン店で親友の錦山と食事を取っていた際、店内のテレビでとんでもないニュースを知る。
なんと、あのサラリーマンが路地裏で何者かによって射殺されたのだ。
確かにあのとき桐生はサラリーマンに暴行も加えたが、武器は使っておらず素手であり、思い当たることが全くなくまさに寝耳に水の話であった。

呼び出しを受けすぐさま堂島組へ弁明に向かった桐生だったが、無実を訴えても幹部たちには何故か取り合って貰えない。
それどころかあれよあれよという間に殺人犯の濡れ衣を着せられ、全ての責任を被って警察に出頭するように命じられてしまう。

その後、錦山や柏木さんといった数少ない理解者と話を重ねたところ、彼の恩人でもある若頭の風間新太郎にも疑惑の目が向けられていることを知る。
風間を初めとする近しい者たちへの被害を最低限に食い止めるため、そして自力で事件の真相を暴くために、桐生は堂島組を離脱することを決意。

そして桐生は柏木さんたちの制止を振り切り、一人で堂島組事務所に向かう。
もはや彼は「組の意向に背いた反逆者」と見なされており、様々な罠や敵が襲いかかる。
それらを掻い潜りついに激闘を制した彼の前に、組長である堂島宗兵が姿を現わした。

お前…取り立てで相手ぶっ殺しちまったそうだな
馬鹿な真似しやがって

すると、桐生はそれに対しこう弁解した。

そのことで 組長にお願いにあがりました

俺は誓って殺しはやってません

ですが疑いがかかっている以上、組に迷惑をかけられません

だから俺を…破門にしてください

こう宣言すると桐生は堂島組長へ杯を返し、堂島組を破門されたのだった。
そして、この事件の真犯人を探し始める……






追記・修正は組長へ杯を返し、破門されてからお願いします。

























……と、まぁこの「誓って殺しはやっていません」、上記の件までなら確かにシリアスかつ真っ当な発言ではある。
しかし、ファンからは彼をネタにするものとして有名になっている。

どういう事かというと、これまでのシリーズで彼を操作しているプレイヤー達はそれまで数々のバトルシーンを見てきているのだ。
それを振り返ると、この桐生一馬という男は

  • 街中のチンピラやヤクザ相手にドスなどの短い刃物をグサッと突き刺し、その上から柄尻を蹴って胴体貫通させてド派手な流血シーンを引き起こす。
  • 日本刀などで切り付けてやはりド派手な流血シーンを引き起こす。
  • 拳銃やショットガンを至近距離で敵に発砲
  • 敵に自転車やバイク、挙句の果てには配電盤(!?)をぶつける
  • 投げ技で敵を脳天から地面に叩きつける。
  • 相手を高いところからぶん投げる。
  • 川や海にもぶん投げる。
  • 店内での乱射への対応に、近くにいた店員を盾代わりにする。
  • カーチェイス中に車やヘリコプターを撃って爆発炎上
  • ヤクザやヘリにロケットランチャー(『8』に至っては手榴弾を投げて迎撃)。
  • コンビニの電子レンジにチンピラの頭を突っ込ませて温めよろしく!

など、どう見ても明らかに致命傷になりうる攻撃ばかりをしている。
にもかかわらず、


俺は誓って殺しはやってません


と発したため、嘘を言うなっ!とツッコミをいれずにはいられない迷台詞と化してしまったのだ。
なんなら、この台詞を言う場に来る道中でもヤクザを一人ビルの上階から突き落として来たばかりである。まあ生きてたんだけどさ

フォローしておくと、この「誓って殺しはやっていない」はあくまで冒頭のサラリーマン射殺事件に対しての弁明である。
決して「自分の人生において人を死に至らしめるような行為は絶対にしない」という不殺主義を主張しているわけではない。

しかし「普段から敵に対してあれだけ危険行為をしている男が低頭平身に無罪を弁明する」という絵面のインパクトはあまりにも強かった。
結果としてこれ以降、動画サイトなどの同シリーズのプレイ動画やヒートアクションまとめなどにおいてこの台詞が大流行。
桐生をはじめとする主人公達が殺傷レベルのヒートアクションをやった反応として視聴者たちからネタに使われる事となってしまった。
略して「誓殺(ちかころ)」。
それ以前からヒートアクションの描写はツッコミ所ではあったのが、ゲームの世界だからと流されていた反動も強かったのだろう。

ただそもそも、この台詞が出た『0』の時系列は桐生が最も若い時である上にストーリー的にも序盤も序盤。
これまでのプレイヤーが見てきた桐生の数々の所業は殆ど“未来の出来事”ということになるので、別に不自然ではない。
仮に文字通り『0』からシリーズに入門して、その後の展開をまだ知らないようなプレイヤーならば自然に受け取れる筈である……多分。
前述のように戦闘シーンは何度か発生しているが、『0』における桐生の戦い方は以降のシリーズに比べれば若干おとなしいレベルで済んでいる。
が、それでもヒートアクションに関しては……まぁ一応敵も無事な様子は確認できるので特におかしな点ではない。
実際桐生も銃で数発撃たれた程度では死なないし、それどころか機銃掃射でハチの巣や狙撃で頭を撃ち抜かれたのに生存していたキャラも存在する。
やっぱりあの世界のチンピラやヤクザの生命力が強すぎるんじゃ……

……しかし、後に「桐生は『龍が如く6』まで(=『0』~『5』までも含めて)本当に誰も殺していない」という設定が明言された
これによりなおさらネタ扱いされる事に。
彼が手加減していたのか、それともあの世界の人の生命力が強すぎたのか……
実際、スピンオフ作品である『OTE』ではゾンビ相手にもギリギリまで殺しは避け、最終的にその一線を超える際にも大きな葛藤と逡巡があったりした。
本当に(少なくとも彼の認識範囲内では)人を殺した事は無いのだろう。
『見参』?『維新』?時代背景の都合容赦なく殺しますが何か?まぁ彼らは桐生一馬本人では無いので……

今更だが、初代では桐生さんは敵に囲まれた時に「死にてぇ奴だけ、かかって来い!!」と啖呵を切るシーンがある。カッコイイのは間違い無いのだが、有名なセリフで初代ではデモムービーにも収録されているので言い訳が出来ない。

また、こう言う桐生への返しとして阿波野大樹の「ジタバタすんじゃねぇや!」がよく使われている。
(もっともこの台詞は「誓って殺しはやってません」の直後のものではなく、堂島組長に会う前に行った阿波野の兄貴ら幹部との会話でのものである)

類似セリフ


余談

この手の桐生さんの言い訳が明確に嘘だと突っ込まれた事もある。

『極』では色んなところで真島の兄さんから喧嘩を吹っ掛けられるのだが、ボウリング場で真島と遭遇した場合は
「ボウリング場は喧嘩をするところじゃない」と言う建前で逃げようとするものの、
真島に「俺は知ってるんやで?お前が喧嘩でたまにボウリングのボールつこてるの」と突っ込まれてしまい、
桐生さんはしどろもどろになりながら「そんなことはしていない、筋違いの喧嘩は買えない」と言い張るしかできなかった。
(ヒートアクションにはボウリングのボールを敵の脛目掛けて全力でぶん投げるものがある。)

なお真島の兄さんはこれ以上追求せず、喧嘩ではなくボウリング勝負が始まる。
ボウリング勝負に勝つと兄さんに勝って上機嫌になったのかうっかり「普段の喧嘩でも使い慣れてる。」と口を滑らせてしまうも兄さんは「ん?今、何か言うたか?」と聞いてなかった模様。





編集・追記は誓って殺しをしない人にお願いします。

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最終更新:2025年04月25日 03:31