阿波野大樹(龍が如く)

登録日:2024/06/10 Mon 20:14:17
更新日:2025/04/09 Wed 15:28:39
所要時間:約 5 分で読めます






いい飯食って、いいモン身に着けて、いい車でぶっとばす!たまには女もつまみ食いしながらな

俺にとっちゃあ極道なんて職業は、そういった人生を楽しむための手段に過ぎねえ





阿波野(あわの)大樹(ひろき)とは、ゲーム『龍が如く』シリーズの登場人物。


CVとモデルは俳優の竹内力が担当。
バラエティ番組や「旨チョコミルク」のCMなどでも存在感を発揮しているご存知「Vシネの帝王」である。
実写ドラマ『〜Beyond the Game〜』ではオラキオが担当。


【概要】

初代作『龍が如く』から17年前の物語を描いた『龍が如く0 誓いの場所』に登場。

関東最大の暴力団組織「東城会」直系「堂島組」の若頭補佐の一人で、「泰平一家」の組長。
堂島組において「渉外」、いわゆる脅しを担当する。

【人物】

派手な紫のスーツに金の装飾品を身に着けた、いかにもバブルの熱に浮かれた成金のような風貌だが、その実態は巧みな話術と外堀から埋めてかかる狡猾なやり方で相手を追い詰めることを得意とするかなりの曲者。
ストレートに声を荒げて威圧するだけでなく時には怖い笑みを浮かべながら圧迫し、話の途中で巧妙にハッタリをかましたり、必要であれば銃の引き金も躊躇なく引く冷徹さを持っている。

久瀬とは対照的に「今は金が支配する時代、狡猾に金を稼ぐのが現代の極道の役目」だと割り切っている人物。
享楽的な生き方を是とし、極道の肩書きもそのためのものでしかないと嘯く。ちなみにゴルフが特に好きらしく、コースを回った後のカレーとサウナがお気に入りらしい。*1

見かけによらない知性派に思えるが腕っぷしも半端ではなく、桐生のパンチを軽々と受け止めるほか、パンチで大理石の壁にヒビを入れるという怪物的なパワーの持ち主。

【活躍】


序盤

初登場時は同じ若頭補佐の久瀬・渋澤共々、桐生にカラの一坪での殺人の件で自首するよう命令してくる。第一声からゴルフ好きをアピールしてくる
中でも彼は容疑を否認する桐生に対して「ジタバタすんじゃねぇや!」と殊更強い語気で自供・自首を迫っている。
普通に見れば至ってシリアスなシーンだが、ツッコミとして使い勝手が良いので印象に残りやすい。

堂島組長から神室町再開発計画に必要な「カラの一坪」の問題を解決した幹部を次期若頭にすると伝えられて以降は久瀬や渋澤とライバル関係となる。
目の上のタンコブだった久瀬が桐生を勝手に破門にした上に敗北する失態を犯してからは彼に代わって阿波野が組の指揮を執るようになった。
以降はニヤケながら兄貴分である久瀬を煽るような態度も見られた。

中盤

神室町のディスコにやって来た桐生の前に女とダンスを踊りながら登場するが、桐生が呆れて立ち去ろうとするとガチトーンで脅しにかかる。
自分と手を組み立華を渡すよう要求し、断れば桐生はもとよりその身辺の者にも累が及ぶことを仄めかすが、相手があの桐生なので通用せずに終わる。
ちなみに一緒に踊っていた女は桐生への脅しの道具として射殺された。カワイソス
「銃で武装した組員が100人以上取り囲んでいる」という阿波野のハッタリを信じたため、相変わらず平穏な状況に桐生は肩透かしを食らうことになった。

桐生が立ち去った後、「本物の馬鹿には脅しも通じねえってことか」と一人呟く阿波野。
この時はただ面倒な相手だと感じただけかと思われたが、下記のやり取りを踏まえると印象が違って見えるかもしれない。

その後は神室町の街中で桐生を包囲し、兵隊役の久瀬がトドメを刺す寸前まで行くも車で駆け付けた立華に救助されチャンスを逃してしまった。
さらに立華不動産と交渉した東城会本部が桐生の保護を決定したため神室町内での追撃は中断、裏で暗躍していた渋澤に出し抜かれる隙を作ってしまう。

終盤

カラの一坪の所有権を持つマキムラマコトの身柄を渋澤組が確保し、その手柄で次期若頭は渋澤に決定。
まだ正式就任前だが、弟分だった彼から既に舐められた口を叩かれるようになってしまう。

堂島組と日侠連の抗争の際には堂島組長の弾除けとして使われ、マキムラマコトを救うため堂島を狙う真島と対決。

阿波野は馬鹿に真っ直ぐな真島の生き方は今の時代に合っていないと言うが、真島はそれが自分の本心を誤魔化した言葉であることを見抜く。
阿波野も元々は久瀬と同じく武闘派の極道だったが、風間の圧倒的な実力とカリスマ性の前に自身の器の限界を悟ってしまう。
バブルという時代に踊らされ自ら血を流すのが億劫になったこともあり、彼は「楽しくはないがラク」な金まみれのヤクザとしての生きる道を選んできた。

金まみれの小賢しい極道を演じるのがラクだって気づいちまった

もっとも……ラクに生きるのが楽しいとは限らねぇがな…

真島に敗れ「俺ももう少しお前みたいに馬鹿だったらよかったのにな」と零す阿波野に対し、真島は李や西谷との出会いが男の最高の生き方を教えてくれたと答える。
同時に阿波野に対しても「クソみたいな時代に踊らされてなければその拳でてっぺん取れたかもしれん」と惜しむ言葉をかけた。

直後に真島を狙って堂島が雇った殺し屋・老鬼が現れ、阿波野は真島の盾となりその身に何発もの銃弾を浴びる。

何やってんだ てめえは……

男2人 腹割ってるときによ

部外者が 余計な真似してんじゃねえぞ おらあ!!

傷つきながらも老鬼に殴りかかろうとするが両肩を鉄爪で貫かれ、三幹部の中で唯一の死者となった。
最期の瞬間、彼は馬鹿になることができたのだろうか。

ちなみに堂島は知らなかったが渋澤は老鬼に命令してマコトを殺さず身柄を確保しており、久瀬もそれを知りながら堂島には報告していなかった。
渋澤が何故堂島に黙って暗躍しているのかを考えると、阿波野を失った時点で堂島は危機的状況に陥っていたのかもしれない。

また上記のシーンをよく見ると老鬼は真島から照準を外して阿波野を撃っており、阿波野の始末も渋澤からの指示に含まれていたと思われる。

【戦闘】

パンチが主体で、前蹴り・掴み攻撃も使用してくる。
攻撃力が非常に高く、ヒート状態でスーパーアーマーまで発動するパワー&タフネス型。
大理石の壁すら殴り壊す怪力の持ち主であり、本人はラクに生きてきたと自嘲していたが、十分にてっぺん取れる(物理)だけの拳である。

喧嘩師スタイルでガードして硬直後に攻撃するか、スラッガースタイルでバットを振り回すのが楽。もしくはダンサースタイルでいつもの回転連打。

この戦闘で背中に赤鬼を退治する桃太郎の刺青を入れていることが判明する。
お供の犬・猿・雉を連れていないのは自力でてっぺんを取ろうとした在りし日の決意の表れか。
あるいは真島の前に立ち塞がる存在であることから彼の鬼(般若)の刺青との対比になっているのかもしれない。

戦闘BGMは「With Vengeance」
華やかながらどこか切なさを感じさせる曲調がバブルに振り回された阿波野を象徴しているようである。

残念ながら究極闘技ではない本編においては桐生との戦闘機会は無い。

余談だが、若頭補佐3人の中で彼だけ変態三銃士にモーションが流用されていない。

【龍が如く 維新!極】

新選組五番隊隊長、武田観柳斎として登場(リメイク前は林弘)。

伊東甲子太郎(久瀬)一派に属しており新選組から離脱するが、内心では武市半平太(渋澤)に利用されているだけの伊東に見切りを付けていた。
後に同じ御陵衛士の藤堂平助(趙天佑)が土方歳三(峯義孝)の指示で伊藤派に潜入していた間者であると気付き、彼に重傷を負わせる。
その後、幾松(花)を人質に取り、桂小五郎(秋山)に五番隊を雇うよう取り次いで貰うべく坂本龍馬(桐生)を懐柔しようとするも「下衆」と一蹴され、彼に倒され死亡する。

また関西弁で男色の趣味があり、隊士の育成と称して夜な夜なアッーなことをしているという強烈なキャラ付けをされている。ミナミの帝王で萬田はんを演じた中の人的に関西弁は違和感が無いが、男色についてはリメイク前の林以上に強烈な話である。


アニヲタWikiってのは編集が面白ェ

項目建てた後の追記と修正

アレ覚えちまったら、 世の中の他の遊びがバカらしくなるくらいだ!!


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最終更新:2025年04月09日 15:28

*1 曰く「アレを覚えちまったら世の中の他の遊びがバカらしくなる」とのこと。尤も、後述の本心も踏まえるとどこまで本当だったかは怪しいが。