登録日:2023/12/17 Sun 14:00:00
更新日:2024/11/06 Wed 19:53:27
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概要
第4期パック「SOUL OF THE DUELIST」で登場。全4体からなるLVモンスターであるが、同パックではLV1のみが収録。
その後次弾の「RISE OF DESTINY」でLV3が、その次の弾の「FLAMING ETERNITY」でLV5が……と弾を追う毎に進化系が登場していった。
4弾目の「THE LOST MILLENNIUM」でLV7が登場して以降は20年近く新規カードが出ておらず、進化が途絶えてしまっている。
レアリティはLV1~LV5はレア(いわゆる「字レア」)、LV7のみスーパーレア。
当時のスーパーレアにはアルティメットレア仕様も存在していたので
「アルティメットレアのアルティメット・インセクト」なんてカードも存在する。
「アルティメット・インセクト」の名の通り昆虫をモチーフとしたカードであるが、その特徴はイラストにある。
LV1は卵から孵化した若齢幼虫の姿をしており、LV3で大きく成長、LV5で蛹化し、LV7で羽化……と昆虫の変態をレベルアップで表現した秀逸なデザインをしている。
ただ、見た目はまさに「虫のモンスター」といった感じであるため虫嫌いのデュエリストは嫌悪感を抱いてしまうかもしれない。
効果の特徴として「レベルアップで場に出ると相手モンスターの攻撃力を(LV7は守備力も)下げる」効果を持っている。
一見頼りなさそうなステータスをこの効果でカバーできる。
それでも守備力はどのLVでもかなり低め。全体的に棘や刃のような装飾がありLV7には甲虫の鞘翅のようなものも確認できるが意外と柔らかい虫なのだろうか。
また、LVモンスターでは珍しく自分スタンバイフェイズに場にいるとそれだけで最高レベルまでレベルアップできる。
《レベルアップ!》で出すと効果が使えないという
魅惑の女王と同様の悩みはあるが、昆虫族は当時から特殊召喚手段が豊富でレベルアップは容易な部類であった。
現代では豊富な除去から守る必要があるため「戦闘破壊という手間はあるが能動的なレベルアップができる
ホルス達の方が容易」という考え方もあり意見が分かれる。
今となってはマイナーなカードだが登場した当時は昆虫族モンスターの層が非常に薄く、【昆虫族】の主軸に据えられる事もあった。
かつて愛用していた人の中には「《アームド・ドラゴン LV10》方式でいいので更なる進化形態が欲しい!」と未だに新規を望む人もいる……かもしれない。
各カード紹介
《アルティメット・インセクト LV1》
星1/風属性/昆虫族/攻 0/守 0
自分フィールド上に表側表示で存在するこのカードは魔法の効果を受けない。
自分のターンのスタンバイフェイズ時、表側表示のこのカードを墓地に送る事で「アルティメット・インセクト LV3」1体を手札またはデッキから特殊召喚する(召喚・特殊召喚・リバースしたターンを除く)。
LV1。卵から孵ったばかりで戦闘能力は持ってないのか攻守0。
代わりに魔法カードの効果を受け付けない耐性を持っている。
……この耐性も受け継いでくれたら良かったのだが。その場合LV7が「魔法効果に強い高攻撃力・高LV」と
遊戯のLVモンスターを思わせるモンスターとなれていた。
デュエルではLV3から使われる事が多かったのでこのカードはほとんど採用されなかったというかわいそうな子。
《アルティメット・インセクト LV3》
星3/風属性/昆虫族/攻1400/守 900
「アルティメット・インセクト LV1」の効果で特殊召喚した場合、このカードがフィールド上に存在する限り、全ての相手モンスターの攻撃力は300ポイントダウンする。
自分のターンのスタンバイフェイズ時、表側表示のこのカードを墓地に送る事で「アルティメット・インセクト LV5」1体を手札またはデッキから特殊召喚する(召喚・特殊召喚・リバースしたターンを除く)。
LV3。大きくなった幼虫。上記の通りLV1の状態で自分スタンバイフェイズを迎えるとレベルアップできる。
レベルアップで出すと相手モンスターの攻撃力を300下げる効果を持つ。
レベルアップしても元々の攻撃力が1400と低く、攻撃力ダウンも300程度=実質攻撃力1700では心許ないためレベルアップで出す必要性は無い。
だが、低攻撃力からリクルーターの《共鳴虫》や《ドラゴンフライ》で特殊召喚でき、そのまま生き残れば次の自分のターンでレベルアップが可能。
その場合相手の攻撃をいなしつつ実質攻撃力2800のモンスターをノーコストで出せる。これは当時はかなり強力な戦術だった。
《アルティメット・インセクト LV5》
星5/風属性/昆虫族/攻2300/守 900
「アルティメット・インセクト LV3」の効果で特殊召喚した場合、このカードがフィールド上に存在する限り、全ての相手モンスターの攻撃力は500ポイントダウンする。
自分のターンのスタンバイフェイズ時、表側表示のこのカードを墓地に送る事で「アルティメット・インセクト LV7」1体を手札またはデッキから特殊召喚する(召喚・特殊召喚・リバースしたターンを除く)。
LV5。蛹。上記の通りLV3の状態で(ry
レベルアップで出すと相手モンスターの攻撃力を500下げる効果を持つ。
実質攻撃力2800と最上級モンスター並の数値となり《
人造人間-サイコ・ショッカー》や
帝など当時主流の上級アタッカーを一方的に戦闘破壊できるようになる。
登場はこのカードより少し後だが《
森の番人グリーン・バブーン》や《
冥府の使者ゴーズ》が相手でも怖くない。
リクルーターには非対応だが昆虫族なので《代打バッター》で手札から特殊召喚できる。
この場合弱体化効果は使えなくなってしまうものの、そのまま生き残れば次の自分のターンでレベルアップできるのはLV3と同じ。
《アルティメット・インセクト LV7》
星7/風属性/昆虫族/攻2600/守1200
「アルティメット・インセクト LV5」の効果で特殊召喚した場合、このカードが自分フィールド上に存在する限り、全ての相手モンスターの攻撃力・守備力は700ポイントダウンする。
LV7。羽化して成虫に。上記の通りLV5の(ry
レベルアップで出すと相手モンスターの攻撃力・守備力を700下げる効果を持つ。
これで実質攻撃力3300となり通常召喚できるモンスターの大半に戦闘で勝てるようになるが、当時は既にモンスターの攻守より効果を重要視していた時代。
最上級モンスターはあまり採用されずLV5とLV7で倒せるモンスターの総数はそう変わらなかったため、「正直レベルアップする意味は薄い」という評価だった。
それでも当時では貴重なマトモに扱える昆虫族の大型モンスター。
レベルアップによる墓地肥やしで《デビルドーザー》の特殊召喚コストを稼ぐ動きもできたので【昆虫族】デッキでの採用率は低くなかった。
弱体化効果を諦めればこのカード自身も《代打バッター》で出せたため手札事故の要因にはなりにくかったという利点もある。
現代の【昆虫族】デッキで彼らを使う場合は「相手を弱体化させる昆虫族モンスター」という特長を上手く活かしたい所。
例えば《究極変異態・インセクト女王》と並べると強固な耐性を得る事ができ、あちらの弱点である戦闘面を弱体化効果でフォローできる。
攻撃力が上がると耐性が消えてしまう
【ビートルーパー】のエースモンスター《大騎甲虫インヴィンシブル・アトラス》との相性も悪くない。
他には《スケイルモース》や《
No.3 地獄蝉王ローカスト・キング》など妨害効果を持つ昆虫族と並べると意外な強さを発揮できるかもしれない。
【アルティメットワンフー】
アルティメット・インセクトで弱体化した相手モンスターを《王虎ワンフー》で破壊するデッキ。
決まると相手はモンスターの召喚すらままならなくなる強烈なコンボデッキである。
当初はアルティメット・インセクトは持ってきやすいが《王虎ワンフー》の方がサーチできないという問題を抱えていた。
現代では《
スモール・ワールド》や《メルフィー・キャシィ》などでサーチ可能だが、同時に《強者の苦痛》などより扱いやすい弱体化カードも増えている。
そのためアルティメット・インセクトと併用する必要性が下落してしまい、こちらにとっては苦しい立場にある。
余談
上記で触れた「アルティメットレアのアルティメット・インセクト」だが、当時の海外版では字レアのカードにもアルティメットレア仕様が存在していた。
そのため海外では全てのレベルの「UltimateInsect」にUltimate Rareが存在していたりする。
- 昔のゲームだと風属性デッキを組んでみると以外とお世話になるシリーズだった。まあハーピィ混合したりしちゃうんだが…… -- 名無しさん (2023-12-17 14:17:09)
- 書いてあるけどリクルーターからlv3引っ張ってきて返しのターンで5に進化て流れが強かったわね… -- 名無しさん (2023-12-17 14:42:06)
- アルティメットワンフーは昆虫型と獣型があったり意外と構築幅が広かった記憶。レベルモンスターの中では使い方を研究されていた方ではないだろうか。 -- 名無しさん (2023-12-17 14:52:29)
- 同じ風属性繋がりレベルモンスターでアムドと一緒に組んだデッキとか作った思い出(シナジーは知らん) -- 名無しさん (2023-12-17 15:07:17)
- ↑どちらもドラゴンフライで低レベルにアクセスできるし、アルティメットインセクトで攻撃力を下げるとアームドドラゴンで効果破壊できる範囲が広がるからシナジーはある。 -- 名無しさん (2023-12-17 15:23:39)
- ↑さらに言えばレベルサポートも共用できるもんね。そりゃガチでやるなら難しいかもだけどゲーム内とかで組むと結構面白いよな -- 名無しさん (2023-12-17 18:49:15)
- ターミナルで羽蛾が使うのは記事にもある通りだけど、キッチリ召喚セリフも専用のものが用意されてるんだよなぁ -- 名無しさん (2023-12-17 20:04:10)
- マスターデュエルの過去環境対戦で愛用している。当時のテーマデッキの中では結構安定感があるのが強み -- 名無しさん (2023-12-18 00:21:30)
- レベルアップ!で固有効果使えなくなるのは地味に欠点 -- 名無しさん (2023-12-18 00:42:18)
- 後は漆黒の魔王と暗黒のミミックでコンプリートかよ -- 名無しさん (2023-12-19 21:55:14)
- ↑ミミックはともなく魔王は荒れそう…。 -- 名無しさん (2023-12-27 18:52:58)
- 当時基準と現代基準で考察を分けた方がいいな。このカードの場合だとほとんど当時基準だから問題ないけど -- 名無しさん (2023-12-27 18:59:36)
最終更新:2024年11月06日 19:53