登録日:2024/01/16 Tue 04:21:52
更新日:2025/04/17 Thu 17:06:07
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バンブーメモリーとは
日本の元
競走馬。
目次
【データ】
誕生:1985年5月14日
死亡:2014年8月7日
享年:29歳
父:モーニングフローリック
母:マドンナバンブー
母父:モバリッズ
調教師:武邦彦 (栗東)
主戦騎手:武豊
馬主:竹田辰一
生産者:バンブー牧場
産地:浦河町
セリ取引価格:-
獲得賞金:5億716万円 (中央)
通算成績:39戦8勝 [8-7-5-19]
主な勝鞍:89' 安田記念、90'スプリンターズS
主な受賞歴:89'最優秀スプリンター、90'最優秀スプリンター
【誕生】
1985年5月14日生まれの栗毛の牡馬。父はモーニングフローリック、母はマドンナバンブー。
半弟にマーチステークス(G3)を制したバンブーゲネシスがいる。
バンブーメモリーの父モーニングフローリックは
アメリカの競馬で重賞を一つ勝っただけの無名馬。
母のマドンナバンブーも現役時代の実績はなく、当時の主流から外れた血統であったため、バンブーメモリーの血統的な評価はあまり高くはなかった。
【戦歴】
1987年11月14日に京都競馬場の3歳新馬戦ダート1200mでデビュー。この時はスルーオペストに敗れ5着。
2戦目の二度目の新馬戦も敗れたものの、先頭とは差のない2着と調子を上げ、3戦目となる12月の未勝利戦で無事に初勝利を飾る。
生まれつき蹄が弱く、デビュー以降含めしばらくの間はダートを走っていたが、16戦目のレースとなる1989年4月の道頓堀ステークス、初の芝となる本レースにおいて大差勝ちを果たしたことから、芝の適性ありと判断され芝に転向。
OPレースのシルクロードステークス3着を経て、そのまま初の重賞及びGⅠレースとなる安田記念に挑戦。
OPレース未勝利、これまで積み上げた3勝もダートメインだったという前評から10番人気という低さだったものの、その認識を覆すかのようにレース後半で見事な末脚を発揮、2着のダイゴウシュールに1馬身半差をつけての勝利を達成。
初重賞勝利がGⅠレースという大記録を打ち立てることになる。
続いてGⅠの宝塚記念、GⅡの高松宮杯に挑むも、大井からの挑戦者
イナリワン、同期の強豪
メジロアルダンに敗れ、それぞれ5着と2着という結果に。
しかし、その後のスワンステークスでは見事勝利し重賞2勝目を達成した。
続くマイルCSでは同期のスターホースである
オグリキャップと遂に激突。
最終コーナー手前でバンブーが爆発的なスパートをかけ、対するオグリもやや遅れ気味ながらもゴール坂手前で最接近。
ほぼ同時としか思えないゴールインの先、写真判定によって僅かにオグリキャップがハナ差で前を行ったために惜しくも2着。
しかし、このギリギリの競い合いは、死闘と呼ばれる程に周囲を興奮に導いた熱戦となった。
続く
ジャパンカップでは
オグリキャップの連闘が物議をかもす中、こちらも連投で挑んだのにひっそりと13着と沈んでしまうも、それまでの功績から1989年度JRA最優秀スプリンターとして選出されるという栄誉を得た。
翌年以降も間に宝塚記念や天皇賞(秋)などを挟みつつも、主に短距離、マイルの重賞戦線に挑んでいき、同期の牝馬パッシングショットに敗れた1990年マイルCSでの2着等数多くの入着と共に、高松宮杯やスプリンターズステークスといったレースで勝利を重ねていく。
特にスプリンターズステークスについては、バンブーが出走した1990年にGⅠへ昇格しており、その初代王者となった記念すべき一戦ともなった。
翌年の京王杯スプリングCや安田記念では、
ダイイチルビーや
ダイタクヘリオスといった新世代の強豪に押されながら入着を果たすも、
実況の杉本清アナウンサーから初めて「私の夢」宣言をされた宝塚記念では最下位10着に沈んだ。
以降は調子を崩してしまい、三度目の挑戦となる1991年のマイルCSでダイタクヘリオスに敗れ8着。
世代交代の波には逆らえず、このレースを最後に競走馬を引退。
12月8日に阪神競馬場で引退式が行われ競走馬としての現役生活を終えた。
【引退後】
引退後は種牡馬入り。
種牡馬としては牝馬へあんまり興味を持たなかったという話もあったからなのか、産駒成績を見ても中央重賞馬の輩出が無くそれほど目立ったものは聞かないが、
地方重賞である荒尾ダービーや肥後菊賞(後の荒炎賞)を制したヨシノメモリー、中京盃を勝利したボナンザーメモリーなどがいる。
2005年には種牡馬も引退し、以降は故郷のバンブー牧場で余生を送った後、2014年8月7日に老衰によりこの世を去った。
【創作作品での登場】
バンブーだけに竹刀を担いだ暑苦しい体育会系風紀委員長のウマ娘。オグリキャップを強烈に
ライバル視している。夢鉢巻の意味が一発でわかった貴方は競馬通。
スピンオフの漫画『
ウマ娘 シンデレラグレイ』では17R第二章ラストで1コマだけそれらしき姿が確認され、第三章で本格的に登場した。安田記念を制し、秋にはマイルチャンピオンシップに狙いを定めている。
アプリでは当初サポートカードのみの実装だったが、ヤエノムテキの育成シナリオでは鉢巻をカチューシャに取り換えた原案と異なる新たな勝負服姿を披露。2022年8月10日の実装時や漫画でもこの姿で登場している。
【余談】
かの名騎手である武豊は「愛着を持ってしまうとレースで相手になった際に前を追えなくなってしまう」と語っていたそうなのだが、
そんな彼が唯一例外的に特別な愛情をかけていたのがバンブーメモリーだったとの逸話がある。
レース中は常に前に行きたがる落ち着きのない一面もあったそうで、武豊はこれについて、
「気性が悪いわけではなく、自分の脚が速いことを知っていて、それを見せたくてウズウズしている」とも語っていた。
追記・修正お願いします。
- 馬なり1ハロン劇場でヘリオスの世話焼いてた印象が強いなぁ -- 名無しさん (2024-01-17 23:36:26)
最終更新:2025年04月17日 17:06