ガンス(ペーパーマリオRPG)

登録日:2024/06/17 Mon 16:30:00
更新日:2025/05/09 Fri 13:14:34
所要時間約 6 ミニッツでリード可能だ




やはり ユーも チャンピオンに なって
ウハウハな ライフを おくりたいのか?

ガンス(Mr. Grubba)とは、ゲーム『ペーパーマリオRPG』に登場するキャラクターである。


概要

空に浮かぶ街、ウーロン街にある闘技場のプロモーターを務める青いガボン
帽子にスーツ、蝶ネクタイと丸グラサンでキメた洒落てるヤツ。
体色とクチビルのおかげでナマズに見えなくもない。

取っ付きやすい気さくな性格をしており、常にやや上から目線なルー語で喋る。
秘書にキノシコワがいるが、性格がきつく若干手を焼いている。彼女からは″社長″と呼ばれている様子。

かつてはリングで戦っており「テクニックのデパート」と言われる程の実力があったそうだ。
本人曰く身一つで格闘の世界に飛び込み、チャンピオンにまで登り詰めて、使い切れないほどの大金を稼いだとのこと。

本編での活躍

ウーロン街に訪れたマリオ達がチャンピオンベルト=スターストーンを手に入れるべく選手になろうとした際に出会う。
マリオのことは全く知らなかったようだが、彼の才能を一目で見抜き、ネームにインパクトがナッシングなマリオに「グレート・ゴンザレス」というリングネームを与えた。

闘技場でのバトルを盛り上げるためならば手段は選ばず、
毎試合ごとに選手へ戦い方を指定し、それに従う選手にのみ昇格戦の機会を与えたり、
試合前のマイクパフォーマンスでは場の熱気と選手の闘争心を盛り上げ……というか選手本人がそこまで言ってないレベルのキツい煽りに勝手に言い換えて相手に伝えたりしている。

それはもちろんマリオに対しても例外ではなく、試合ごとに以下のような指令が1つランダムに下されることになる。
  • 「アピールを 1回以上しろ」
  • 「5ターン以内に勝て」
  • 「(ジャンプ / ハンマー / アイテム / FP / 仲間チェンジ)を使うな」
  • 「3回まわって ニャンと鳴け」
  • etc...
前述の通りこれを破れば次の試合は格下戦になり、いつまで経ってもチャンピオンには近づけない。
リメイク版では条件を破ってもランキングが上がらないだけになった上、バトル中に条件を達成しているか否かが表示されるようになって分かりやすくなった。
また、ゴールド・ホーク戦では条件を何も課さないようになった。

そんな彼だが、その若々しい見た目に反しなんと60代と結構な年をとっているという。
参考までに60歳丁度のキノじいがこのゲームにはいる。

普通の人物ならせいぜいおとぎ話程度にしか知らないはずのスターストーンについても知っている描写があり、キノシコワに意味深な問いかけをしていた。
また、部屋にノック無しで入られるのを異様に嫌がり、特に何かの紙を見ている時は大慌てする。

彼には何か思惑があるのだろうか…?
そして、再び部屋の天井裏から会話を覗くと意味深な独り言を呟いていた…


















シークレットを しったからには
ユーたちには しんでもらおう



選手失踪事件の黒幕にして、ステージ3の大ボス。

実際の性格は利己的で冷酷。
自身の計画を悟らせないためには卑劣な手段も厭わない。
なお、ルー語は素。

チャンピオンベルトに取り付けられていたのは本物のスターストーンではなかったが、彼は本物の内の一つ──ゴールドスターを所持していた。
そして己の若さを維持するためにスターストーンを使った装置を作り上げ、選手を媒介にしてエネルギーを吸収していたのだ。

そのため、本性を探るor偶然見てしまった人物*1を容赦なく装置で吸収して始末したり監禁し、表向きは失踪扱いにしていった。
初代チャンピオンであるプリンス・マッシュはこの秘密を知った事でこの世から消され、2代目のゴールド・ホークも玉座から陥落した後は用済みとして消される予定だった。

スターストーンを狙ってチャンピオンの座に近づき、さらに謎の人物"X"からの指令を受けて調査を行うマリオには匿名の脅迫状を送って圧力をかけ、
さらに、ゴールド・ホークの妨害工作を黙認することで、間接的にマリオがチャンピオンにならぬよう嫌がらせ行為をさせていたものと思われる。

しかし、遂に計画を知られてしまった彼はリングへと逃げ込み、リングの下に隠されていた装置を起動。
装置の力で急激にパワーを得たことで巨大化し「マッチョガンス」として襲い掛かる。


戦闘


マァーッチョ!

bgmは闘技場らしくヘビーな曲調だが、所々緊迫したシリアスなフレーズが挟まれる、彼のプロモーターとしての華やかな表の顔と利己的な本性を持つ裏の顔が表された一曲。
背後のモニターはノイズ(砂嵐状態)になっており恐怖を感じる。リメイク版では背景が暗くなっている。



全体像はドガボンと似通っている。鬣が逆立ち体色も若々しいオレンジ色に変化。スターストーンの凄まじい力が端的に表されている。

計画が計画なだけに協力者はおらず一人で挑んでくるが、その実力はゴールド・ホークを遥かに凌ぐ。
マッチョとは呼ばれているが、言うほど筋肉は無い。攻防共にそこそこなのも頷ける。
しかし「テクニックのデパート」と言うのは伊達ではなく様々なバフを使いこなす。
行動パターンは行動回数増加→(バフ技+直接攻撃)×3のローテーション。

  • シェー左腕と左足を上げ、右腕を胸元に置くポーズ:行動回数増加*2
  • コロンビア両腕を頭の横で上に曲げるポーズ:攻撃力+3
  • 両腕を後ろで組んだ後両腕を頭の横で上に曲げるポーズ:防御力+3
  • スタン・ハンセン?右腕を突き上げるポーズ:ダッシュジャンプからのヒップドロップ

なかなかやるなゴンザレスくん、さすがはミーがしょうらいせいを見込んだユーだよ!!
しかしまだまだバトルこれからだ!ミーもそろそろシリアスなファイトをさせてもらおう!!
テクニックのデパートと呼ばれるほどバラエティにとんだミーのテクニックをユーにお見せしよう!

体力を半分以下に減らすとマシンの出力を上げてもっと巨大化し、更に行動パターンが増加する。

  • 拳を突き合わせる:攻撃力+4
  • ウルトラマン両腕を直角に曲げたポーズ:ヨケヨケ状態
  • 左腕を突き上げるポーズ:スライドパンチ(後衛にも当たる)
  • 両腕を突き上げるポーズ:後ろを向いてからヒップドロップ

攻撃力バフをされると威力7、8の打撃が飛んでくる。しかも技によっては全体に。
なぜかこの後の4面ボス5面ボス、6面ボスをも上回るHP60ものタフネスを持っている。
素の防御力は0で仲間や複数パーツなどもない単体ボスなので通常ならHPの高さの割にあっさり倒せるが、防御力アップやヨケヨケなんかをされると戦闘が長引くので油断ならない。

攻守共にスキのない強敵だが、実は状態異常耐性がガバガバで、一撃系以外はだいたい効いてしまう。
眠り状態ももちろん効くため、ネムラセフミィは特に有効。効けば敵の攻め手を止めつつ体勢を立て直せる。
また、カチカチ(防御バフ)にはアイテムの「ふにゃふにゃくん」、ツヨツヨ(攻撃バフ)にはミニミニでそれぞれ逆のデバフを当てて対抗できる。
そして何よりバフ技こそ多彩なものの、攻撃そのものは直接攻撃しかないのでビリビリ状態とスーパーガードが効果覿面。
極めればスーパーガードのみで完封可能。

また、ペーパーマリオRPGでは同じバフの重ねがけをしてもターンが伸びないので、相手が同じバフを続けて使った場合は無駄行動になる。
4ターンごとの行動回数増加以外のバフは完全ランダムなので、回数アップ以外のバフが2種類しかない前半だとよく発生する。


更にギリギリまで体力を減らすと、寄る年波の影響か徐々にバテ始めて待機中も息を荒げ、HPを0にすると


むごふぉ!


倒された後は元に戻り、駆け付けたキノシコワに真実*3を話しダウン。
幸いキノシチョフはスターストーンの力で奇跡的に蘇ったものの、ガンス自身はこれ以降一切現れなくなる。恐らく社会的に死んだのだろうが、そんな人が集まるゴロツキタウンにもいない辺り…

だが彼の名付けたリングネームは消えることなく、チビヨッシーやウーロン街の住民には最後までゴンザレス呼びされ続けていた。
ただしボムへいのゴールドマン一家やキノピオのマダム・ローズ等含めマリオ=グレート・ゴンザレスである事を周知しているのはウーロン街にいた者達だけであり、
事情を知らないクッパやピカリー神殿の神官ポワンはゴンザレスの名前を聞いても混乱するだけだった。

ガンス失脚後のプロモーターの座はキノシコワが引き継いだ模様。
そもそも彼女が闘技場で秘書として働くようになったのは、弟が失踪した事件の真相を探るためだったそうだが、
全てが明らかとなり無事に弟も戻ってきた現在は闘技場を更に盛り立てるため熱心に仕事をしているようだ。


余談

前作には同じ青いガボンであるドガボンがいる。
3面の最終ボスであることや、素のステータス(攻撃4防御0)と実質のHP(しんぞう(HP50)と本体(HP10)の合計HPが60)も同じ。
しかし、彼が復讐のために悪になり最終的に仲直りするのに対し、
ガンスは私欲のために暗躍し最終的に社会的に死ぬと、対照的な最後を迎えている。

上記の通り本性は褒められたものではないが、格闘技を学んだファイターとしての矜持は紛れもなく本物であり、戦闘中にもゴンザレスを鼓舞し、
敗れた後も「ナイスファイトだ」と素直に認める辺り根は純粋悪では無かったのだろう。

ゴロツキタウン地下の情報屋スゴローから聞ける話によれば、実は元々はそこまで実力は無かったらしく、その過去から察するにスターストーンの力でチャンピオンになれた*4ものと考えられる。
偶然にもスターストーンに出会ってしまったことで人生が狂ってしまったと見れなくもない。
なお前述の装置を作り上げるために彼がまとめたスターストーンの研究データは、2部リーグ控室の隠し部屋に置かれている。
作中においてガンスと同じくスターストーンを自力で一つ入手していたメガバッテンすらそのような科学的な利用法を考案していたような様子が無いことを考えると、
皮肉にもガンスは格闘家としての才能は無くとも科学者としての才能には恵まれていたのかもしれない。*5

一応とどめを刺されたわけではないのでウーロン街の騒動以降も生存しているはずだが、ステージ3クリア以降は作中に姿を現すことはなく、
クリア後にクリスチーヌから語られるエピローグにも他の生き残った悪役達と違って全く登場しない。
なまじ現役・プロモーター両時代でかなり名を挙げた以上、仮にゴロツキタウンに行っても東エリアはおろか地下街でさえ居場所を得られない可能性もあるだろう。
やったことがやったことなので、警察機関があるのならそこに連行された…のかもしれない。
作中では彼の顛末についてキノシコワの口から「ガンスはもう(闘技場から)いなくなった」と語られるのみで、他に言及してくれるキャラはウーロン街にすら存在しない。

以下リメイク版のネタバレにつき反転
リメイク版でキノシチョフことプリンス・マッシュの恐るべき強さが明らかになり、一体どうやって吸収できたんだor吸収した上であの程度なのかとプレイヤーからツッコミを受けた。
恐らくスターストーンの力でねじ伏せたと思われるが…マッチョガンスでもバフ込みで1~2ダメージを通すのがやっとである。


漫画版

スーパーマリオくん』では特に悪事を企むことなく、普通にプロモーターとして働いている。ルー語ではなく英語交じりの関西弁で話す。
マリオには原作以上に厳しい条件*6を課して苦しめたが、これはスターストーンを託すに値する人物かを試す試練であると説明している。
なおチャンピオンベルトに付いている星形の宝石は、原作ではスターストーンにそっくりなだけの別物だったが、こちらでは本物のスターストーンへと設定が変更されている。

ゴールド・ホークを倒した後は約束通りスターストーンを渡そうとするが、スターストーンを落とした拍子に漏れだした『眠っていた力を目覚めさせるガス』を浴びてしまい意図せず暴走する(マッチョガンスになる)ことに。
原作とは違い理性が無く暴れ回っていたが蝶ネクタイの部分が弱点であると暴かれ、そこを攻撃されたことで元に戻った。

戦闘の途中でマリオを探していたクッパを図らずもぶっ飛ばしていたことが34巻で判明した。

これらの設定の変更により完全にマリオの味方側の立場になっており、カゲの女王戦では他キャラクターと一緒にマリオに声援を送り、後日談に当たる話では次の冒険に向けてルイージを勇気づけるというマリオの作戦に協力していた。
立場の変化により原作より出番に恵まれた一方で原作でのキーパーソンだったキノシコワは漫画本編では一切登場せず、32巻の目次に小さく描かれているだけという扱いになってしまった*7



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  • マリオシリーズキャラクター項目
最終更新:2025年05月09日 13:14

*1 マイケルやプロッツといったマリオが2部リーグにいた時に良くしてくれた選手仲間達。

*2 マッチョガンスとマジョリンのみが掛けられる、彼ら専用の状態強化。

*3 吸収した選手はもうこの世にはいないということ。キノシコワの弟であるキノシチョフも例外ではない。

*4 初代チャンピオンがガンスではなくプリンス・マッシュであることから推察するに、ウーロン街とは別の闘技場でチャンピオンになった様子

*5 彼が使用していたスターストーンで肉体増強技「ムキムキボディ」が習得できることも、これを裏付ける

*6 「攻撃をするな」、「手も足も使わず相手を倒せ」等

*7 同巻の目次には同じく本編未登場に終わったフランクリ、プニ族のオババもいる。