ディクシーコング

登録日:2024/07/27 Sat 00:31:00
更新日:2025/04/23 Wed 19:41:14
所要時間:約 5 分で読めます





ディディーにチャンスを与えてあげて。私も彼と一緒に行くつもりよ!


ディクシーコングとは、ドンキーコングシリーズに登場するキャラクターである。

CV:
笹島かほる(『スーパーマリオスタジアム ミラクルベースボール』以降)
ベッキー(アニメ版『ドンキーコング』)

【概要】


スーパードンキーコング2』で初登場したディディーコングのガールフレンド。
同作ではドンキーコングが敵のクルール軍団に捕まっているので、それに代わるプレイアブルキャラとして登場した。
続編『スーパードンキーコング3 謎のクレミス島』では実質ヒロインを務めている。

ディディーと同じ体格*1で、ピンク色のベレー帽とベスト、黄色いポニーテールが特徴の女の子。このポニーテールがディクシーの最大の武器であり、これを自由自在に操ることで多種多様な行動を可能にしている。
お馴染みのローリングアタックもこのポニーテールによるスピンアタックになり、タル等を運ぶ際も手ではなくポニーテールで掴んで運ぶ。

そして何より便利なのが空中で回転することにより落下時間を緩やかにする ポニーテールスピン で、これを使うことで遠くへ飛んだり、安全な着地地点へ降りることが出来る。害悪として悪名高いナインテールと違ってどれだけ回転しても目を回す素振りは一切なく、デメリットの無い技となっている。
まるでミリア=レイジとか山岸由花子の『ラブ・デラックス』かのような髪の操り具合であるが、どういう原理なのかは一切不明。

【主な活躍】


スーパードンキーコング2

先述した通り、初登場作品。プレイアブルキャラで2P担当。

ドンキーがキャプテンクルールに誘拐され、身代金としてバナナを要求された中、自分がドンキーを助けに行くと言い出したディディーだが、クランキーコングから「お前にはまだ早い」と反対されてしまう。
そんな中、ディディーにチャンスを与えるよう要望したのがディクシーであり、そのうえ自分も付いていくと言い出したこともあってか、これには他ならぬディディーも驚いたという*2。そんなこんなで本作ではディディーと一緒に冒険をすることになる。

ディディーと比較すると、移動時やロープアクション時の移動速度が控えめで、ローリングジャンプのタイミングが難しく、タルなどを運ぶ際に頭上に抱えるという差異がある。
素のスペックとしてはディディーの方が優秀だが、一方でポニーテールによる滞空技が非常に便利で「どろどろクロコジャンプ」のような足場がほとんどないステージでは非常に頼りになる。キャプテンクルール戦においてもディクシーがいるかいないかだけで難易度が激変する。
また2人揃っている状態で協力アクション「チームアップ」が可能。相方を肩車で担ぎ投げ飛ばすことで、遠くへの移動や敵への攻撃に用いられる。2人とも身軽なためか、アクションの性能差はない。
一方で本作ではドンキーやディンキーのようなパワーアタッカーが存在しないので、2人がかりでのチームアップを用いる等しないと大型の敵を倒すのに一工夫いる。クラッバにモンキーパンチをぶちこもうにもディディー共々返り討ちに遭ってしまう。

待機中は座り込んで紙パックのジュースを飲んだり、風船ガムを膨らませたりする。また「はちみつパーク クレムランド」における壁際のハチミツにへばりつくところでは、ちゃっかりハチミツを食べるシーンが見られる。
ディディーに負けず劣らず芸達者なようで、クリアボーナスを取った時は青いギターの演奏を披露している。
なお、ギターで演奏される曲のフレーズは、作曲者繋がりかバトルトードのトラウマバイク面のテーマを彷彿とさせるコード進行…というよりほぼそのまんまだったりする。

ちなみに前回は操作キャラをバトンタッチで交代していたドンキー&ディディーであったが、本作ではディディーからディクシーに代わる際、ディクシーはディディーを後ろから蹴り上げる形で交代を要求してくる。まるで「おい、そこ代われ」とでも言わんばかりの仕草から察するに、ディディーはディクシーの尻に敷かれているのかもしれない。

なお、リンクリーコングの学校に行くと「ポニーテールのエレガントなふりまわしかた」の復習をするセリフがあるので、ディクシーの冒険スタイルはリンクリーから伝授されたものと推測される。


スーパードンキーコング3 謎のクレミス島

続編となる本作でもプレイアブルキャラとして登場し、こちらでは1P担当。

クレミス島に行くと書き置きを残していつまで経っても帰ってこないドンキーとディディーを心配し、1人クレミス島を訪れる。

本作ではドンキーに代わるパワーアタッカーとなるディンキーコングと共に冒険することになる。これにより、前作よりも幾分か敵を倒しやすくなっている。
相変わらずポニーテールスピンが非常に便利で、ディンキーでないと行けない場所も実はディクシーで進めてしまうように、ディンキーの活躍の場面を食ってしまってさえいる。「コインドーザーのもり」とかに至ってはディクシーを使わないだけで難易度が激変するレベル。
当たり判定もディンキーより小さいため水中ステージでは有利な方だが、ミニゲームにおけるアイテムの収集の際はディンキーの方が取りやすい。また、ローリングアタックの性能が落ちているので、攻撃面においてはディンキーに任せた方が良い。

本作のチームアップは操作キャラによって性能が変わり、ディンキーがディクシーを投げた場合は前作とほぼ同じ。
逆にディクシーがディンキーを投げると、投げる方向によってアクションが変わる(この時ディクシーの歩行スピードやジャンプ力は大幅に下がる)。
上に投げると勢いをつけて地面に落下して、ひび割れの床を割って穴を空けたり、地中のアイテムを掘り出す。
壁に投げつけて跳ね返ったディンキーに乗ることで、玉乗りのように移動する「ローリングプレイ」が行える(鋼鉄製タンクのように複数の敵を一網打尽にはできない)。

待機モーションではジュースを飲む仕草はしなくなったが、風船ガムは健在で、交代を要求する際は風船ガムを割る合図を取る。

本作はスーパードンキーコングシリーズでは初となる劇中でセリフが用意されている作品であり、黒幕であるバロンクルール相手に真っ向から立ち向かう勇敢さや、バロンクルールが憤っている中で彼の作った潜水艦を凄いと賞賛する能天気ぶりを見せている。
最終的には彼女の活躍もあって、無事にドンキーとディディーを救出。バロンクルールが封印していたバナナクイーンを解放することによって、クレミス島の平和を取り戻したのだった。

結果的にキャプテンクルール/バロンクルールの敗因はディクシーを野放しにしてしまったことにあると言える。

ドンキーコング トロピカルフリーズ

『スーパードンキーコング3』の次回作である『ドンキーコング64』には登場しなかったため、何気にドンキーと共に冒険する機会は一度もなかったりしたが、Wii U/Switch版の『ドンキーコング トロピカルフリーズ』にてようやく共演を果たした。
一方で1Pがドンキー/ファンキーコング、2Pがディディー/ディクシー/クランキーと決められているため、ディディーとコンビを組んで冒険することは不可能になっている。

本作ではポニーテールジャンプで少し上まで飛ぶことが出来たり、水中で流れに逆らうことが出来る。滞空が出来ないものの、それでも空中での移動に関しては非常に便利な能力である。ちなみに旧作では飛行時にポニーテールと一緒に全身を回転させていたが、本作からはポニーテールのみが回転するモーションに変更された。旧来モーションのままではドンキーも一緒に回る羽目になるから仕方ない。
また、ディディーのピーナッツ・ポップガンと同様の性能を持つ、ガムボールを弾丸として撃ち出す「バブルガム・ポップガン」という銃も新たに装備している。
本人はガムを食べて風船を作る描写はなく、待機モーションではエアギターや柔軟体操を披露する。

コミック版


ウホウホドンキーくん

コロコロコミックで連載されたギャグ漫画である本作では役回りこそ原作準拠であるが、人物像が勝ち気でコミカルなギャグキャラとなっている。

スーパードンキーコング2編で初登場し、本編通りディディーと冒険することになる。道中での彼女の役回りは基本的にボケキャラで、その度にディディー(時には敵キャラ達が)ツッコミを入れるというもの。ドンキーとはまた違った女の子らしいボケも見どころの一つ。とはいえそのボケ行動が突破口になることもあった。

スーパードンキーコング3編では本編開始前に平和ボケして遊び惚けているディディーと喧嘩した挙句に辛辣な言葉をぶつけてしまい、言い過ぎたことを謝る為に彼の家に行くとドンキーとクレミス島に行くという殴り書き*3をしていなくなってしまい、津波が起きるレベルの胸騒ぎがしたことから彼らを探しに行くことに。

当初はファンキーコングが同行するつもりだった(実は2編でも最初は同行しようとしていた)が、ディンキーコングの赤ちゃんながらも凄まじいパワーをディクシーが気に入ったことで本編通り彼をパートナーに選んで冒険に出た。その時背中に思いっきりおしっこをぶっかけられたが。

ちなみにディンキーも当然ながらボケ役なので、ボケ役2匹によるツッコミ役不在のカオスな展開になることも多い。一応、そのステージのゲストキャラやエリーやファンキー等の仲間達、バナナバードが一時的にツッコミに入ることもあったが、基本的にその担当は敵であるクレムリン軍団が勤めていた。

【余談】


初代『スーパードンキーコング』ではドンキー・ディディー共に基本の移動操作そのものに差はなく、後方側キャラの動きの追従に不自然な描写は少なかったのだが、『2』『3』でのディクシーのポニーテールスピンは流石にそうも行かず、ディディーやディンキーはジャンプポーズを維持したまま空中浮遊でついてくるといういささかシュールな描写となっている。
もっとも、それを言い出すとチームアップで投げた側が投げられた側の着地点に移動するのも不自然ではあるが…。

女性キャラながらディディーと同様に下半身をはいてないため、『2』『3』発売当時の4コマではそれに着目したネタも散見された。
体格がディディーに近いせいもあって種族共々よく誤解されるが、尻尾は生えていない。
登場初期の頃は両膝にピンク色のバンダナを付けていたが、『ディディーコングレーシングDS』(日本未発売)辺りから削除されている。

如何にも大乱闘スマッシュブラザーズシリーズでも活用できそうなホバリング能力を持っているディクシーだが、現在まで参戦は実現しておらず、辛うじてフィギュア・シール・スピリットなどといった形で出ているのみである。
アイスクライマーのようにディディーとのタッグで同一キャラ枠として参戦するという案もあったそうだが、残念ながら没になっている。
ただし、『DX』ではディディーを差し置いて収集フィギュアに採用されているため、シリーズへの出演自体はディクシーのほうが先だったりする。

上述のスマブラシリーズの他にも外部作品の出演にはあまり恵まれておらず、レア社との権利関係を整理しコングファミリーが正式に組み入れられたマリオシリーズに於いても、『スーパーマリオスタジアム ミラクルベースボール』やその続編の『ファミリーベースボール』、『マリオバスケ3on3』で隠しキャラとして登場していた程度。
マリオカート ツアー』では2020年に久々にプレイアブルキャラとして参戦(マリカシリーズでは初参戦)したものの、『マリオカート8デラックス』の追加パス第6弾(最終弾)ではキノピーチに取って代わられたような形でハブられてしまい、参戦を果たせなかった。
このせいで海外ではキノピーチにヘイトを向けるディクシーファンもチラホラ…
2度にわたり主役を務めたキャラとしては少々扱いの悪さが目立っている気がする。スマブラでの参戦が実現していればまた違った未来が待っていた…かもしれない。

原語版のみだが「ドンキーコング64」に出て来るタイニーコングの姉という設定がある。



追記・修正は風船ガムを割ってからお願いします。

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最終更新:2025年04月23日 19:41

*1 ただしチンパンジーのディディーに対し、ディクシーはゴリラである。

*2 冒頭のセリフはあらすじに記載されているセリフからの引用。

*3 ディクシーはボクシンググローブを付けて殴りながら書くなんておかしなことするわね!とボケていたが、当然意味は違う。