バードラモン

登録日:2025/02/01 Sat 03:34:57
更新日:2025/05/26 Mon 16:49:53
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その羽ばたきは天をも焦がす!


『バードラモン』とは、『デジタルモンスター』に登場するキャラクター。


【基本データ】

世代 成熟期
タイプ 巨鳥型
属性 ワクチン種
必殺技 メテオウィング
翼を羽ばたかせ、燃え盛る羽根を流星のように飛ばす技。
得意技 ファイアフラップ
炎の翼で敵を打ちすえる。
マッハグライド
急降下からの強烈な体当たり。

【概要】

初登場は『デジタルモンスター Ver.2』。
燃え盛る炎をその身に纏い、炎の翼で優雅に大空を舞う巨鳥の姿をしたデジモン。
その威容は不死鳥にも形容される。
メラモンと同じく、インターネットの防御壁「ファイアーウォール」から発生したデジモンの一種である。

名前の由来は恐らく“Bird(バード)”(鳥)+「ドラゴン(ドラモン)」。
ただ、バードラモンが所謂『ドラモン系』に含まれるかは、意見が分かれることが多い。
一応、口の部分は牙を剥き出したような形状になっており、「竜」と呼べないこともないか。
なお、公式イラストでは下顎部に肉垂(にくすい)の様な部位が見られるが、アニメなどでは描かれないことも多い。

決して好戦的な性格ではないが、襲い掛かる敵に対しては狂暴なまでに反撃を繰り出すという。
また、フォルダ大陸のバードラモンは、ファイル島のものより攻撃的な性格で、迂闊に近づくととても危険である。


【派生種】

◆セーバードラモン

闇の炎で光を貫く、漆黒の翼!
世代 成熟期
タイプ 巨鳥型
属性 ワクチン種
必殺技 ブラックセーバー
足のツメで空中から襲う技。
得意技 ナイトロアー
翼から闇色の炎に包まれた羽根を飛ばす技。
マッハシャドウ
勢いを付けての体当たり。
アンティコンフィージョン
闇色の炎を纏った、バードラモンの色違いデジモン。
漆黒の翼を羽ばたかせ、ダイナミックに大空を舞い、空中から敵に襲い掛かる。
敵に対しては凶暴なまでに反撃をくり返す気性の荒さで、並のデジモンでは近寄ることすら難しいという。

初登場はPSソフト『デジモンワールド』。
なお、上記のような設定だが、ワクチン種であることは留意。

名前の「セーバー」は恐らく、「サーベル」「剣士」等を意味する“Saber(セーバー)”。
その鋭い爪による攻撃を剣に見立てているのであろう。


メイルバードラモン

世代 成熟期
タイプ マシーン型
属性 データ種
必殺技 ナイトホーク
敵に気づかれずに接近し空爆を行う、メイルバードラモンの特性を最大限に活かした技。
プラズマキャノン
口から超高エネルギーのプラズマ弾を打ち出す技。
得意技 トライデントテール
三又に分かれた尾による攻撃。
クロスウォーズ』で登場した、バードラモンの名を冠する猛禽タイプの飛行型デジモン。

その動きは素早く、その眼光は鋭い。
上空で戦況をうかがい、一撃離脱戦法で敵に的確なダメージを与える支援攻撃を得意とする。
性格は冷静で計算が立ち、判断力にも優れているので、常に上空から戦況を分析し行動する。。

格闘能力も、遠距離攻撃手段も併せ持つため、総合的な戦闘力は高い。
グレイモン(XW)とデジクロスすることで、メタルグレイモン(XW)となる。
「『メイルグレイモン』じゃないんかい!!」とツッコんではいけない。


【関連種】

◆ガルダモン

地と風の名のもとに、空を司る翼の守護神!
世代 完全体
タイプ 鳥人型
属性 ワクチン種
必殺技 シャドーウィング
超速で真空刃を繰り出し、敵を切り刻む技。
あまりの速さのため、その正体を視認することはできず、黒い鳥の形をした影のみを認識できるという。
アニメでは巨大な鳥の形をした炎を生み出す技として描かれた。
グレートスピリッツ
(X抗体のみ)自然への愛の象徴である巨大な彫刻柱。
戦いの際はそれを投擲したりして、攻撃に転用する。
得意技 クリムゾンクロー
イーグルクロー
大空を自在に舞うことのできる翼と、巨大な鉤爪を持つ腕、鳥そのものの形状ではあるが逞しい脚を備えた、鳥人型デジモン。
正義と秩序を重んじ、自然を愛する大地と風の守護神でもある。
肩と太もも部分にはデジ文字で「デジモン」と刻まれている。
なお、体色や名前の由来、またバードラモン→ホウオウモンの間に充てられることが多い事から炎属性のように思われがちだが、
実はガルダモン自身や技には特に炎の要素はない

鳥型デジモンの中でも、知性と戦闘能力の高い選ばれしデジモンのみ進化すると言われ崇拝されている。
デジタルワールドの秩序が乱れると、どこからともなく現れ、乱れの根源を正し平穏に導くと考えられている。
また、同じ志を持つ勇者レオモンとは無二の親友でもある。

名前の由来は、インド神話における神の一柱「ガルーダ」。
…なのだが、姿にインド要素はなく、頭部の羽飾りなど、どちらかと言えばネイティブアメリカン風な出で立ち。
当然、カルダモンではない。

X抗体を得ると、更にネイティブアメリカン味が増す。

自然とのさらなる結びつきを望む崇高な精神修行の結果、正義と悪とを見通す眼力を会得した。
その能力は、遥か遠方の邪悪な存在をも見逃すことはなく、悪に対しては上空より超速で大地へ急降下して鉄槌をくだす。
自然への愛の象徴である巨大な彫刻柱「グレートスピリット」を軽々と振り回すその怪力をもって、
自然を守る為、他のデジモンの為には鬼神となって戦う。


◆ピヨモン

ゆらめく幻惑を呼ぶ魔法の炎。相手の動きを封じ込める!
世代 成長期
タイプ ヒナ鳥型
属性 ワクチン種
必殺技 マジカルファイアー
幻影の炎を放つ技。
ただ、媒体によっては実体のある炎として描かれる場合もある。
得意技 ピヨリンアタック
ダッシュついばみ
ヒナ鳥型デジモン。
鳥でありつつ、翼の部分が腕のように発達しているため、器用に動かして物を掴んだりする事ができる。
普段は地上で生活しているが、危険が迫ると空を飛んで逃げる。
…が、上記の発達が仇となり、空を飛ぶ事自体は苦手。
その飛行能力はパタモンと同程度なので、パタモンをライバル視している。

性格は好奇心旺盛で、タネモンの頭の部分をついばむのが好きだという。
なお、初登場はVer.4であり、タネモンは当時の進化元である。そんなやつをついばんでいいのだろうか…。
そのせいでかは知らないが、現在ではピョコモンから進化することがメジャーとなった。
そっちの葉っぱ(花?)はついばまないであげて欲しいものである。
しかし、なんでそんなに植物からヒナ鳥になりたがるのであろう。

将来は大空を意のままに飛び回るバードラモンになるのが夢。
逆に、空を飛べないコカトリモンにはなりたくないらしい。
だが、上述したように初登場はVer.4なので、当時はクワガーモンに進化するしか空を飛ぶ方法はなかった。
そもそも、バードラモンはこのVer.には登場しておらず、初登場したVer.2ではエレキモンからのみの進化だった
ちなみにピヨモンに真面目にトレーニングを積ませて進化させるとモノクロモンになってしまう。
『デジモンワールド』では、逆にコカトリモン以外は全員飛べるメンツな上、その中にバードラモンも入っている。
また、コカトリモンからでもホウオウモンになれる可能性がある。
良かったね、ピヨモン。
デジモンペンデュラム Ver.4 ウィンドガーディアンズ』でも、バードラモンへの進化ルートはあるが、それ以外はブイドラモン等、またしても飛べない奴らばっかり。
キウイモンという、鳥でありながら飛べない奴には絶対に進化しないのだけは良かったのかもしれない…。


◆ピョコモン

世代 幼年期Ⅱ
タイプ 球根型
属性 なし
必殺技 シャボンフラワー
頭に大きな花を咲かせた球根型デジモン。
好奇心旺盛で、ちょこまかと動く姿は非常に可愛らしい。
群れをなして生活する習性があり、群れによっては数匹から数百匹にもなるという。
根のような触手を器用に動かすことで移動することができ、短い距離だがフワフワと空に浮かび上がることができる。

ニョキモン共々、『デジモンペンデュラム Ver.4』で初登場し、そこでピヨモンとルートが繋がった。


◆ニョキモン

世代 幼年期Ⅰ
タイプ 種子型
属性 なし
必殺技 シードクラッカー
攻撃力は無いが、弾ける種子を飛ばす。
これで相手が驚いている間に、さっさと逃げてしまうという。
体の表面を透明な体組織に覆われた種子型の幼年期デジモン。
性格はいたって穏やかで、臆病な面も持っている。
ボタモン種が草体化した姿と考えられており、透明な表皮の中にはボタモンの変種らしき本体が確認できる。
そのため植物系のデジモンだけではなく、竜系等のデジモンへの進化の可能性を秘めている。
…という、バードラモンが“ドラモン”である理由付けがなされているとかなんとか。


◆ホウオウモン

世代 究極体
タイプ 聖獣型
属性 ワクチン種
バードラモン系譜の究極体として充てられることが多いデジモン。
詳細は該当項目にて。


【関連作品でのバードラモン】

最初期から登場し、アニメでも味方サイドで活躍したデジモンだが、意外とその出番は多くはなかったりする。
やはり、アニメの印象が強すぎるのと、炎の身体が描写的に難しいからであろうか・・・?
「火の鳥」「不死鳥」という映え要素のあるデジモンなので、今後の活躍に期待したいところではある。

携帯機『デジタルモンスター Ver.2』

記念すべき初登場。
派生種がまだいないため進化ルートは整っておらず、進化前の成長期はエレキモンで進化後の完全体はスカルグレイモン
…と、今の感覚で見ると違和感あるルートとなっている。
そのルートとは、まずツノモンをエレキモンに進化させて、お世話ミスが2回以下、トレーニングが15回以下と非常に複雑なものとなっている。
というのも、エレキモンはバードラモン以外にもエンジェモン、ユキダルモンホエーモンべジーモンに進化する設定だった。
そのため、その中ではエンジェモンに次いで強いバードラモンはかなり難易度が高くなってしまったものだと思われる。

ちなみに、Ver.2の成熟期の例に漏れず、ファンからの公募で決まったデジモン…ということになっている。
が、いずれも公募ハガキの絵と、実際のデザインは似ても似つかぬ姿であった。(このあたりはホエーモンの項目の余談も参照。)

週刊少年ジャンプで紹介されたハガキは「ウイングモン」という、鋭い爪を持つ鳥型のデジモン。
ただ、イラストで設定された必殺技は羽を飛ばして突き刺す「ウイングレプリクスシュート」であり、渡辺けんじ氏も「羽を飛ばす必殺技が超クール!」とコメントを寄せている。
もしかすると、これが燃える羽根を飛ばす『メテオウィング』に繋がった可能性もある…だろうか?
一方、Vジャンプで紹介されたハガキは、翼が生えた黄色い東洋龍の姿をした、焼き鳥とテレビが好きな庶民派「ダークドラモン*1
こちらからは竜の要素と“ドラモン”と言う名前を採った…と考えれば、ギリギリ公募の要素も残っている…のかもしれない。
ある程度、事前にデザインの方向性が決まっていて、応募してきたイラストの中から近いものを選んでいただけの可能性も十二分にある。


PSソフト『デジモンワールド

育成可能デジモンの一体として登場。
敵としてのみだが、セーバードラモンも初登場した。

だが、プレイヤーの印象に残っているのはやはり街でのバードラモンであろう。
グレートキャニオンの屋上に巣を作っているバードラモンとのバトルに勝つと、彼*2が街に参加する。

「俺の仕事は運送屋だ。何でも運ぶぜ。」
「…と言っても、あんたらが運ぶものと言えばその体だけ…。それなら…」
「俺があんたらを体ごと運ぶってのは悪くないと思わないか?フフ…」

有料ではあるが、今まで足を運んだことのある地点にワープできるのは大変にありがたい。
きっと、この「バードラ運送」に世話にならなかったプレイヤーはいなかったはずである。

「今、この島に居る人間はアンタぐらいだからな」という何気に重要な台詞を言うキャラである。
それを聞いた主人公も「今ってことは以前に誰か居たのか?」と疑問に思っている。

なお、本作のシステムを踏襲した『デジモンワールド Re:Digitize』においても、バードラ運送は健在であった。


PSソフト『デジモンワールド デジタルカードバトル』

キャラクターとしては登場しないが、カードではピヨモン、バードラモン、セーバードラモン(&ホウオウモン)と、関連種含めてすべて登場している*3
セーバードラモンのみ暗黒属性で、あとは火炎属性。

バードラモンはHPや攻撃力こそ低めだが、必要進化Pが30と軽く、×攻撃の特殊効果が「先制」。
援護効果も「(デメリットや条件なしで)先制を付与」と速攻に特化した性能になっている。
ピヨモンも×攻撃の特殊効果が「先制」だが能力は控えめ、と同じような傾向である。
また、こちらは援護効果が「全攻撃力+200」と使用タイミングを選ばず便利に使える1枚。
総じて、初心者にもお勧めしやすいカードであろう。

一方、セーバードラモンは暗黒属性のレベルⅣ。
性能としては、バードラモンと同様の傾向で、×攻撃の特殊効果も「先制」。
必要進化POWも30と暗黒属性の中では進化しやすい方だが、高コストな代わりに高ステータスがウリの暗黒属性カードの中ではやや見劣りしがちなのが残念。
援護効果は「自分も相手も×攻撃になる」というもの。
「〇/△カウンター」を無駄射ちさせたり、有用でないタイミングで「自爆」を使わせたり…と刺さる場面もあるが、使い場所は限られるか。


アニメ『デジモンアドベンチャー

選ばれし子供達の一人、武之内 空のパートナーとして登場。
進化ルートはピョコモン → ピヨモン → バードラモン → ガルダモン
作中での活躍は空の項目も参照のこと。

戦闘においても活躍はするが、特筆すべきはカブテリモンと並び、子供達の貴重な空中戦力兼、移動手段であった事であろう。
バードラモン時は足に捕まり、ガルダモン時は手で抱えられることが多かった。

続編であるtri.ラスエボ、リブート作のアドコロでも、空のパートナーを務める。


PSソフト『デジモンワールド デジタルカードアリーナ

本作では、バードラモン、ガルダモンがキャラクターとして登場。
空も登場し、彼女のパートナーとしての立ち位置でもある。

カードとしても、バードラモンらも全て続投。
ステータスがやや調整されたが、大きな変化はない。
ただ、セーバードラモンに関しては、「×カウンター」持ちのレベルⅢであるムーチョモンと組み合わせてメインストーリーラスボスアポカリモンへ自爆カウンターをお見舞いすることが可能になったのは大きいか。

加えて、ガルダモンもカードとして登場。火炎属性のレベル完。
バードラモンを純粋強化したようなステータスで、✕特殊効果はやっぱり「先制」。
必要進化POWも30とレベル完の中ではお手軽、と初心者でも使いやすい1枚に仕上がっている。

また、シルフィ―モンのカードと合成することでヴァルキリモンのカードが特殊合成できる。


アニメ『デジモンゴーストゲーム』

第20話「炎ノ監獄」において、ダークリザモンとのコンビでセーバードラモンが登場(CV:高塚正也)。
活躍に関しては、ダークリザモンの項目を参照。

また、第65話「黒ノ決死圏」でも、デジタルワールドに帰還したセーバードラモンが再登場した。



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最終更新:2025年05月26日 16:49

*1 1文字目は濁点以外隠れているため、正確には違う可能性がある

*2 デジモンに雌雄はないが、一人称は「俺」である。

*3 当時はガルダモンは存在していない