映画 忍たま乱太郎

登録日:2025/2/19 Wen 14:55:00
更新日:2025/03/17 Mon 17:33:41
所要時間:約 10 分で読めるの段






勇気100%の『忍たま乱太郎』が、この夏映画になって登場だ!



【概要】

『映画 忍たま乱太郎』は、NHKの人気TVアニメ『忍たま乱太郎』の劇場版第一作。

初公開は1996年6月29日。

総監督:芝山努
監督・絵コンテ:小山常夫
脚本:浦沢義雄
音楽:馬飼野康二
キャラクターデザイン:藤森雅也

主題歌∶光GENJI SUPER5『勇気100%』

同時上映は『はむこ参る!』と『トイレの花子さん』。

内容は忍たまらしい、テンポの良い軽快なストーリーのドタバタコメディ。
後の劇場版で見られる、息を呑むような戦闘やシリアスさはほとんどない(全くない訳ではない)。
上映時間も47分と短めなので、小さな良い子たちにも気軽におすすめできるのが魅力。
出てくる武器や鉱石などの緻密な時代考証も健在。

ちなみに、公開時は観客の8割が女性客だったらしい。

また、この作品を題材としたアクションゲーム「忍たま乱太郎すぺしゃる」がスーパーファミコンで発売されたが、この手のキャラゲーの例に漏れず評価はクソゲーである



【あらすじ】

とある城内。利吉は城主より、明(みん)から取り寄せた巻物がドクタケ忍者隊に奪われたため、取り返して欲しいと依頼を受けていた。
その巻物には、軽身剤(けいしんざい)という薬の製法が書かれているという。
一方、しんべヱは大貿易商の父と共に、港で輸入される硝石が届くのを待っていた。
しんべヱはクラスメイトの団蔵と、団蔵の父であり馬借の飛蔵とその仲間と共に、硝石を忍術学園に届ける運搬に同行するが…



【登場人物】

忍術学園

◯一年は組

猪名寺乱太郎
主人公その1。
しんべヱから団蔵がドクタケ忍者隊に攫われたと聞き、は組の仲間たちと共に助けにいく。
まだ上級生たちも殆どテレビに出ていなかった時期なので、最前線で走ったり登ったりするのはもちろん、人質を取られて選択を強いられたりするのも彼自身。コメディ映画で良かった。

摂津のきり丸
主人公その2。
乱太郎が忍術学園にいく途中、道でアイスを売っていた時に遭遇した。のだか、なんと女装姿で登場(初の映画で)。本人曰く、この格好の方が売れるらしい。
本作でも変わらず切羽詰まる状況にも関わらず、銭に向けてひた走る。

福富しんべヱ
主人公その3。
団蔵と共に、忍術学園に届ける硝石の運搬に同行していたところを、ドクタケ忍者隊に襲われる。
本作では割としっかりしており、ドクタケ忍者隊に捕まらないように立ち回ったり、団蔵が攫われたと勘違いした時は、仲間の危機を伝えるため忍術学園に向けて走る。途中で力尽きてくノ一の食料を盗み食いするが。

■加藤団蔵
本作の準主人公。
馬借であり父親の飛蔵と硝石の運搬をしていたところを、ドクタケ忍者隊に襲われる。
しかし、彼は隠れてドクタケ忍者隊についていき、ドクタケ忍者隊のアジトに潜り込む。
仲間のピンチに馬で駆けつけた姿は最高にかっこいい。

その他
他の一年は組の出番は少なめだが、クラスの強い絆を見せてくれる。また、終盤でも地味に活躍。

◯くノ一教室

山本シナ先生と野外授業している最中に、ご飯を盗み食いするしんべヱに遭遇。ユキちゃん、トモミちゃん、おシゲちゃんはもっと怒っていいんじゃないかな。
終盤、体術で他の忍術学園の仲間と共にドクタケ忍者隊と戦う。

◯先生たち

土井半助
きり丸のアルバイトの手伝いで、暴れ回るイノシシに振り回されながら登場。自分よりもイノシシの心配をされた彼は、もっと怒っていいと思う。
話の展開で中盤から女装するのだが、何故かストーリーが終わるまで女装したまま。
本作でも見事なチョーク攻撃を披露し、利吉と背中合わせで決める姿は多くの子どもがときめいただろう(女装姿だが)。

山田伝蔵
土井先生と共に団蔵を救出するため、女装してドクタケ城に忍び込む。
今回も女装の特技を活かし、忍術学園の勝利に貢献する。

■山本シナ
始めは老婆の姿で登場したが、しんべヱの知らせを聞くと若い姿で馬に乗り、しんべヱは腰に掴ませて走る。しんべヱ、羨ましい。

■大川平次渦正
忍術学園の学園長。
本作では後の劇場版で見られる、知的なシリアスさはない。
が、ギャグとは言え、彼が前線に出て生身で戦った劇場版は今のところ本作のみ。



ドクタケ忍者隊

■稗田八方斎
ドクタケ忍者隊の首領。
基本的にコメディな悪役だが、要所要所で狡猾な面も見せる。
また、本作では割としっかり悪役もしており、最悪死人が出るところであった。コメディ映画で良かった。

■風鬼
ドクタケ忍者隊の1人で、八方斎の腹心的存在。
劇中で鉄砲の優れた腕を披露。


●その他

■山田利吉
山田伝蔵の一人息子で、フリーの忍者。
彼自身は別の依頼を受けてドクタケ忍者隊のアジトに忍び込み、団蔵を救出にきた土井先生たちに遭遇する。
土井先生との活躍が多く、劇場版第3作の名台詞を聞いた後に本作を見たらニヤニヤするかも。

■兵庫第三協栄丸
海賊の頭なのに、船酔いしてしまう海賊。今のところ、劇場版忍たまで唯一の登場。
ドクタケの出城にあるフランキを盗む予定のところに、らんきりしんと遭遇。
乱太郎、きり丸、しんべヱがドクタケ城に忍び込むのを囮目的で手伝う。

■加藤飛蔵
団蔵の父親であり、馬借の親方。
硝石の運搬の最中にドクタケ忍者隊の襲撃を受け、眠らされて硝石を奪われてしまう。



【登場したアイテム】

硝石
黒色火薬の原料で、日本ではほとんど取れないからタイや中国から輸入している…というのを劇中でしんべヱが説明した
しんべヱの父が忍術学園の教材用に輸入した石であり、ドクタケが飛蔵たちから盗んだもの。

フランキ
南蛮の大砲。ドクタケが輸入し、新しい出城に設置している。
軽身剤の存在を知らなかった土井先生と山田先生は、最初大砲の黒色火薬のために硝石を盗んだと推測した。

軽身剤
ドクタケが盗んだ秘伝書に書いてある薬であり、飲むと空を飛ぶと言われている。ドクタケが硝石を盗んだのも、この薬のため。
この薬で空飛ぶ忍者隊を作り、最強の軍事力を手にするのがドクタケの目的である。



【余談】

1997年の大晦日に午前7時から午後17時にかけて10時間、当時人気のNHK教育の子供番組を集めた特番が放送されたが、
他の番組は再放送や再編集が大半だった中、忍たま枠はこの映画が一本丸々ノーカットで放送されるという豪華仕様となっていた。
また、特番全体のホスト役としてらんきりしんの着ぐるみが新規アフレコで起用されていた。

まだ上級生などの人気キャラが出揃っていなかったこともあってか本作の知名度は低く、一部メディアでは次回作関連のニュースに「ついに映画化」と記されており本作の存在がなかったかのように扱われていることがある。




次回作→


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最終更新:2025年03月17日 17:33