土井半助

登録日:2023/04/23 Sun 15:02:00
更新日:2025/04/20 Sun 17:22:37
所要時間:教えたはずだ。約 11 分で読めると。





利用できるものは何でも利用するのが忍者だ!




土井(どい) 半助(はんすけ)は、漫画『落第忍者乱太郎』およびTVアニメ『忍たま乱太郎』に登場するキャラクター。
声優関俊彦、野島健児(19歳の頃)。
実写映画版の俳優は三浦貴大(第1作)、内博貴(第2作)。


●目次




【プロフィール】

  • 年齢:25歳
  • 星座:射手座
  • 血液型:O型
  • 身長:175cm
  • 出身地:瀬戸内・福原*1


【概要】

忍術学園一年は組の教科担当教師。
火薬や兵法に精通していることから*2、火薬委員会の顧問も勤めている。

彼の担当は教科、すなわち座学がメインであるが、内容によっては実技担当の山田伝蔵と共同で授業を行う場合もある。

トラブルメーカー揃いの一年は組や学園長の突然の思いつきには山田共々振り回される毎日であり心労が絶えないものの、教え子たちのことは常に大切に思っている。

その整った顔立ちや乱太郎達主役にとって担任かつ「頼れるお兄さん」的存在であることから、アニメ版放送初期より多くの女性視聴者のハートを鷲掴みにした初恋相手と位置づけられており、現在もなお根強い人気を誇るキャラクターの一人でもある。


【人物】

苗字は作者の知人から付けられた。モデルは浄土宗の開祖・法然上人とされている。

元は福原地方の権力者の家に生を享けた若君だったが、幼少期に家を滅ぼされ天涯孤独の身となった。その後は仏門に入り忍術・兵法の修得や修行に励み、忍の道を志す。
19歳、忍務に失敗し逃亡を図っていた所を、偶然家族旅行に来ていた山田一家に助けられ、暫く世話になる。
利吉の兄代わりとなっていたりしていた。山田先生の奥さんは利吉に様々なことを教えている彼に対して、先生に向いているのではないかと…言っていた。
その後の詳細な経緯は不明だが忍術学園に教師として就任し現在に至る。
以上の経歴は原作第50巻およびアニメ『おかえりなさいの段』(第20シリーズ90話)で初めて明かされた。
なお、DVD初回特典ブックレットにて「当時の土井は抜け忍として追われていた」と作者より説明されている。

土井半助と名乗ってはいるが、「半助」は忍術学園で教師をやり始めたころに山田先生から貰った名前で、本当の名前は不明…ということがアニメ版(尼子先生プロット回)にて明らかになった。
当時の土井は抜け忍であったために名を名乗れず、周囲からは「若い人」と呼ばれていた。
名の由来は中途半端の半助平の助「半人前だから半助」である。

一人称は「私」で、アニメ版では初期のみ「俺」と言うこともあった。

生徒や教職員からは「土井先生」と呼ばれているが、山田からはプライベートや素の時では時々「半助」と呼ばれることがある。

彼がいない場面で難しい忍術用語などが登場した時に、画面に割り込んだり背景を突き破るような演出で登場し用語解説を行う役割が多い。

ちなみに独身で彼女はいない。


外見

キャラクターソング『忍たまファミリーご紹介の段』*3によると「学園一のハンサム」
身長も175cmと、舞台設定のモデルとなった室町時代末期の成人男性平均身長(156~157cm)と比較するとかなりの長身である。

同じく顔立ちの整ったきり丸や山田利吉などと並んで、(上級生など他の美男子キャラが少なかった)初期から登場しているキャラクター群を代表する「イケメン枠」の一人であり、主に女性視聴者から高い支持を得ている。人呼んで「初恋の人」「初恋泥棒」「初恋キラー」など。
当然のことながら、女装を披露した際はかなりの美人である。

容姿こそ端正だが、髪は枝毛が多く酷く傷んでいる他、原作では洗濯をする暇と替えの服を持っていないため私服が常に汚れている*4など、身だしなみはあまり清潔とは言えない。


性格

成績不振の一年は組と学園長による突然の思いつきが主な悩みの種。ストレスを蓄積させるあまり神経性胃炎を慢性的に引き起こしており、生徒によるトラブルに直面するたび胃をキリキリと言わせている。

物覚えの悪い生徒(特に乱太郎、きり丸しんべヱ)が原因で、連日のように補習授業や追試に追われている。おまけに過去に授業で教えたはずの内容も生徒に忘れられていることも多く、余計授業が大幅に遅れる原因となっている。
前述した「学園長の思いつき」によって授業がお流れになるパターンも進行に支障を来す要因の一つとなっている。

山田ほどではないが、覚えが悪かったりトラブルの種を蒔く生徒には「教えたはずだ教えたはずだ!」と怒りを爆発させることもしばしばで、初期ではゲンコツや尻叩きなど体罰も行う場面も多く見られた。それらを除けば激昂する山田や学園長など他の教職員を宥める立場にいることが多い。

それでもは組の生徒たちのことは心から大事に思っており、よく彼らを「一年は組の良い子たち」と呼んで教師としての愛情を注いでいる。その愛情は生徒たちにもきちんと伝わっているらしく、彼らもまた土井を大事な先生として深く慕っている。

事実、一年い組教科担当の安藤夏之丞がは組の出来の悪さを小馬鹿にしてきた時には怒りを顕にしつつ反論しており、大事な教え子を侮辱する言動を決して許さない強い信念が窺える。

基本的に真面目なのだが稀にボケをかますこともあり、例えばきり丸達が訳合りの稗田八方斎を土井の家に連れ込んだ際に彼の名前を「冷えた麻婆豆腐」と呼び間違えたことがある。八方斎の呼び間違えは乱太郎らがよくやるネタだが、麻婆豆腐呼びは実は彼がルーツだったりする。

ちくわやかまぼこなどの練り物が大の苦手*5。食堂のランチで出される度にきり丸にこっそり与えているが、食堂のおばちゃんにバレては大目玉を食らっているためその時は仕方なく食べている。
苦手になった理由として「ちくわを喉に詰まらせて死んだ人の話がトラウマになっている」と本人が語っているが、乱太郎達曰く毎回違う練り物の話になっているため本当の理由は不明。
一方でカオス回として知られるアニメ第13期第1話『ハンサムな…の段』では、乱太郎達の夢の中で山盛りのちくわを美味しそうに頬張っていた*6
飲み物は炭酸飲料の方が好みの模様。


特技

忍術学園の教師陣の中では20代半ばと若年にして忍者としての総合的な実力はかなり高い。

そんな中、手裏剣投げは苦手であると語っているのだが、なぜかチョーク、出席簿、黒板消しなどの文房具は百発百中で標的に命中させることができる。
一応苦無や刀などは所持している上、敵の強さに応じて武器として使うこともあるが、本人は得意のチョーク投げにこだわっているようだ。
※手裏剣術の中には乱定剣(らんじょうけん)という技が存在し、緊急時に本来武器ではない物でも敵に投げ付け危機を脱する手段として成立する。文房具投げもふざけているように見えて立派な忍術なのである。

山田と異なり女装には消極的だが、彼に巻き込まれる形で女装姿を披露するパターンが多い。女装時は基本的に「半子」と呼ばれる。
だが、明らかに見た目に難有りの山田扮する「伝子」と比べると元々美形であることからよく似合っている。団蔵の父や学園長、ヘムヘムもその容姿を賞賛していたほど。

休暇の間、きり丸のアルバイトを手伝わされてきた経験から洗濯や子守の腕前が上達した。

この他にも、下級生が残した意味不明な文章や伝言を独特の解釈で解読してみせたり、聖徳太子のように複数人の生徒が同時に喋った言葉を的確に聞き分けたりなどの特技も持っており、事件解決に役立っている。

兵法にも通じている。

土井半助は生徒思いの優しい先生であるが、これは山田一家と出会い、忍術学園で生徒たちを教え、今までの生徒や教師たちとの交流、
今の一年は組との交流で育った、成り立っている人格であり、制御がかかっている状態である。
培った実力を出すことはなく(出したら出したで大変)知っている兵法もそこまで使うことはない。

そんな土井半助を名乗っている彼の制御が外れてしまった状態はどんなのかというと、『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』参照。原作小説もあるが彼の違った一面を見ることができる。


【関連人物】

●摂津のきり丸
教え子の一人。幼少期に戦で家族と帰る家を亡くし天涯孤独となった経緯から、長期休暇などは土井が保護者代理として彼を町長屋の自宅に居候させている。

きり丸が同居するようになって以来、毎回一人で捌ききれない量のアルバイト(内職や子守)を手伝わされており、休暇中ですら休む暇がない苦労人と化してしまっている。

きり丸を同居人として招いた理由について『土井先生ときり丸の段』では「自分と同じような育ち方をしているから」という主旨の発言を残している。きり丸を家に招くまでは長屋の部屋は非常に汚かった。

自宅の隣に住むおばちゃんからは「親子」*7、大家さんからは「歳の離れた兄弟」と勘違いされている。

●山田伝蔵
「人物」で触れたように、山田とは忍術学園就任以前からの付き合いである。また、土井にとっては同じ教室を受け持つ同僚以前に命の恩人でもあり、教師としての道を示してくれた存在であることがわかる。ただし「伝子さん」には遠慮している。
上記の通り、職務中は原則「土井先生」呼びが基本だが、プライベートや素の時に「半助」呼びされるのもこのためと思われる。

山田家に命を助けられた縁で息子・利吉とも交友関係が深く、兄弟のような仲を見せることもある。

●安藤夏之丞
声 - 徳丸完(第1期 - 第18期第69話)→小形満(第18期第83話 - )
一年い組の教科担当教師。忍術学園の教師としては古参かつ年長者に位置する。親父ギャグが趣味。

嫌味な性格で、い組の生徒が優等生揃いであることを鼻にかけている。さらに成績不振のは組(話によってはろ組も)をしばしば馬鹿にした発言をするため、同じ教科担当の土井とは犬猿の仲(ただし常に険悪な関係というわけでもなく普通に会話を交わす場合もある)。
しかし、は組がい組よりも実戦経験が豊富である事実やそれによって培った実力については認めている節があり、一概には組の全てを否定しているわけではない。また、は組とは対照的に教科は優秀でも実戦で力を発揮できない自らの教え子が悩みの種となっているなど、クラスの実態としては対極的でも教え子に対する思いの本質は土井と幾らか共通する部分もある。
その他、は組の生徒と土井が楽しそうにしている光景を羨むことがあったり、教員としては組の生徒を気遣うなど、近年では嫌味なだけではなく思いやりのある一面も強調して描かれるようになった。

●諸泉尊奈門
声 - 島田敏(第16期、第18期44話)→代永翼(第18期 - )
タソガレドキ城に仕える忍者。実力はそこそこだが若さ故に経験不足が目立ち失敗も多い。
先述した土井のチョークなどによる「乱定剣」に敗れて以来、彼を一方的にライバル視している。

●大家
声 - 五島慎
土井ときり丸が住む町長屋の大家で本名は不明。
土井が忍者かつ学園の教師であることは(本人が隠しているため)知らないようだが、長期間留守にしていることを理由に無断で他人に土井の借家を貸し出してしまったりなど困った性格。
貸主という立場であるため土井は家賃の支払いの件などで何かと頭が上がらない存在である。

●隣のおばちゃん
声 - 大塚瑞恵(第6期)→はやみけい*8(第9期 - )
土井の住む長屋の隣室に住む中年女性。本名不明。
大家さんと同様、土井にとって頭が上がらない人物の一人で、よく土井の下へ苦情を言いに訪れる。
原作では地獄耳のため土井が忍者であることがご近所に唯一知られてしまう。また、アニメでもその描写がなされたもののストーリーが改変されたため彼女も土井が忍者であることに気付いていないことにされている。


【余談】

  • 「外見」でも言及した通り、そのハンサムな容姿や生徒思いの優しい性格などから非常に根強い人気を誇るキャラクターであり、アニメ公式サイトが2011年に実施したキャラクター人気投票では、「忍術学園グループ」部門1位、さらに総合1位に輝いた。
  • NARUTO‐ナルト‐』に登場するうみのイルカとは、「主人公に忍術を教える教師」「中の人が同じ」など複数の共通点を持っている。
  • 生い立ちのモデルとされている法然上人は、原作者・尼子騒兵衛氏の母校・佛教大学の宗派(浄土宗)の開祖である。




乱太郎、きり丸、しんべヱ!きちんと追記・修正できるまで補習授業だ!!

そんな~~!


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  • 女装すると美人
  • 公式美形
  • 公式イケメン
  • 結構暗い過去持ち
  • 半子
  • 美男
  • 残念なイケメン
  • 抜け忍
  • 若い人
  • お姉さま方に人気
  • 教えたはずだ!
  • 初恋泥棒
最終更新:2025年04月20日 17:22

*1 現在の神戸市。

*2 ただし火矢を作る際に火薬の調合を間違えてしまうことが多い。

*3 原作者・尼子騒兵衛が作詞に携わっている。

*4 単身赴任の山田は、息子の利吉を通して自宅の妻に洗濯してもらっている。

*5 原作者の嗜好がモデルとなっている。

*6 この他にもガチで美人な伝子さんが出てきたり、食堂のおばちゃんがお残しを許したりと、現実ではありえないような光景が見られた。

*7 室町~戦国時代当時、25歳にして10歳の子供がいることは珍しくなかった

*8 当初は「速水圭」名義。