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摂津のきり丸

登録日:2023/01/07 Sat 02:23:00
更新日:2026/04/23 Thu 16:13:33
所要時間約 9 分で読めるんだよなぁ~


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チャリン……


アヒャアヒャ、小銭ぃ〜!


摂津(せっつ)のきり丸は、尼子騒兵衛による漫画『落第忍者乱太郎』および同作のTVアニメ化作品『忍たま乱太郎』に登場するキャラクター。

CV:田中真弓
演:林遼威

●目次

【プロフィール】

  • 年齢:10歳
  • 星座:牡羊座
  • 血液型:B型
  • 身長:140cm
  • 体重:34kg
  • 出身地:摂津国*1
  • 学年・クラス:一年は組
  • 所属委員会:図書委員会


【概要】

忍術学園一年は組の忍たま。
猪名寺乱太郎福富しんべヱら、仲間達と共に忍術の勉強に励む。

名前の由来は、性格が「錐」のように尖っているイメージでデザインされたから。アニメ版初期のエンディングでは「キリ丸」と表記されることがあったが、平仮名で「きり丸」が正しい。

なお「摂津」とは苗字ではなく、フルネームは「摂津(出身)のきり丸」という意味。
これは、多くの忍たまたちが故郷の地名(「猪名寺」や「加藤」)、あるいは実家の屋号(「福富」や「黒木」)などを識別のための仮姓として名乗っている*2一方で、家族も故郷も失ったきり丸には名乗るための仮姓すらないことを表している。


【人物】

◆性格

一人称は基本「おれ」だが、目上と話す時は「ぼく」を使う。
二人称はクラスメイトたちのことは下の名前を呼び捨てし、忍術学園の先生・先輩たちのことは苗字に「先生」「先輩」を付けて呼ぶ。ちなみに初期は気に入らない上級生を呼び捨てにすることがあったが、現在はちゃんと「先輩」を付けるようになった。
また乱太郎やしんべヱほど顕著ではないが、委員会活動などで上級生らと行動する機会が増えてからは尊敬語も使うようになってきている。
乱太郎からは時々「きりちゃん」の愛称で呼ばれている(初期はしんべヱもそう呼ぶことがあったが、次第に『きり丸』としか呼ばなくなった)。

後述の通り凄惨な過去を経験しているにも関わらず、普段はそれを感じさせないほどお調子者で明るく、作中のムードメーカー的な存在。以前は皮肉屋な一面も見られたが、作品が長期化するにつれて薄れてきている。
ただ、商売で培った故の口の上手さはあるものの、何かと一言多いためその度に拳骨を食らっている(山田先生曰く「(無駄遣いはしないくせに)無駄口は叩く!」)。

また、時としてシビアな言動を取ることもあるし、「錐」にちなんだ名前が示す通り子供にしては尖っており(特にアニメ初期)、天真爛漫なしんべヱと比べてかなり大人びている(とはいえ、ボケる時にはちゃんとコミカルにテンションを上げている)。控えめな乱太郎と異なり、マイペースなしんべヱには厳しい発言をすることも。

その他、原作では異性に対する関心がかなり低く、くノ一教室の存在を知ったクラスメイト全員(あのしんべヱですら)がテンション爆上げだったのとは対照的にきり丸は一人だけ興味を示さず、合同授業の際には土井先生と共に見学していたため一人だけ難を逃れる事となった。
(なお、アニメ版ではくノ一教室がある=忍術学園に女の子がいるとウキウキし、合同授業に参加し他の1年は組の生徒達同様酷い目に遭っているが)
ただ、全く関心が無いわけではなく、読者からラブレターを貰った際には嬉しそうにしていた。そしてそれを僻む乱太郎……

ドケチぶりについて

きり丸を最も特徴付ける点といえばお金が大好きで「ド」の付くほどケチでもあること。幼い頃からなけなしの金を稼いで生き抜いてきた経験から、しっかり者になったが金に対する執着心が強いのだ。
その為、一度掴んだものを手放したがらない困った癖を持ち、これゆえにじゃんけんをするとグーしか出せなくなる。
また、例えば何か人が集まりそうなイベントが学園内で起こると、(いつの間に調達したのか)弁当を売ったりチケット代を取ろうとしたりと便乗してひと稼ぎを企むが、これもまた教師陣によって阻止されてしまう。学園長からお使いなどを頼まれた際にもお駄賃を要求して怒られることも。

こういった性分のせいで「くれ」「払う」などの言葉には拒絶反応を示すが、「あげる」「やる」「おかね」「ただ」「やすい」などの言葉には弱い。
たとえば悪党から「ただ(・・)じゃおかね(・・・)ぇ!」などと脅しをかけられると条件反射で喜んでしまうし、同様に、耳打ちをするために「耳を貸して」と言われると「すぐ返せよ」と必ず言ってから耳を寄せる。

一方、ケチではあるが稼ぐ為なら何をしても良いとまでは思っておらず、商売をするときも暴利を貪る真似はしないし、人の道に外れた商売を嫌っている節がある。
例として
  • 身売りされそうになった女の子を助ける為に弁当売りで稼ぐ
  • 無茶な税金のせいで金が無い人々に堀から取った魚を売った際の売り上げは僅か数枚の銭のみ
  • 大泥棒の弟子になろうとついて行った際、食い逃げができずにきちんとお代を置いてから去っている
のような場面も。

◆外見

大きなツリ目と八重歯が特徴で、乱太郎よりも背が少し高め。髪型に関しては、原作が長めの黒髪ストレートなのに対し、アニメでは少々クセのある藍色の髪で、長さは原作よりも多少短めとなっている。
また、アニメ版のみ黒いスカーフを身に着けている。

非常に整った顔立ちをしており、主役3人組の中では一番の美少年で女装も似合う。
その為、初期の頃から作中の「イケメン枠」として数えられており、土井先生や山田先生の息子である利吉さんと並び、きり丸もまた女児の初恋を奪ってきた初恋泥棒の一人として挙げられることもある。

しかし、お金を見つけたり金儲けのことを考えたり景気のいい話題を耳にしたりすると目が小銭*3になるという割と残念なイケメンでもある。
場合によっては恐ろしく目を光らせて激しくなり、1年生とは全く思えないほど大暴走することも……特に24期20話『学園長のブロマイドの段』のきり丸の異常な暴走っぷりは必見。

◆特技

銭が絡むと特に大いに発揮される。
例えば数キロ先や崖の上に落ちた小銭の音を聞き分けられ、その上驚異的なスピードでその場まで拾いに行くことができる。また、小銭の真贋を見極める力もあり、音や臭いなど微妙な違いからでもそれらを判別できる。
おまけに普通の算数は苦手だが、数字の末尾に「円」の単位を付けさえすれば8桁同士の四則演算を暗算できるという計算能力を発揮する。なのに会計委員ではないのは、無意識のレベル銭への執着ゆえに横領回避に要する精神負荷が強すぎるため。

加えて「天才アルバイター」を自称するだけあって、商売に関しては天才的な技量を持っているし、商業に関する知識も年齢の割には豊富。
入学前から矢や弾が飛び交う合戦場で弁当を売り歩いており、入学金として乱太郎の頭にぶっかけつつ支払った小銭の山はそうした経歴を積み重ねた賜物と言える。
第1話で初対面の乱太郎としんべヱもその胆力に仰天していた。しんべヱ「小銭を担いで運んで来るなんて逞しい……!」

ただ、品物の目利きが利くわけではないらしく、当時は金と同様の価値があるとされていた胡椒の粒を「コイの餌」と勘違いして捨ててしまう等、商業以外の知識に欠けるために損をするケースも少なくない。
小銭を見る目があっても物を見るそれはまだまだ半人前のようだ。

忍術は主人公三人組の中では最も優秀とされている。
が、は組の中ではワーストクラスであることに変わりはなく、乱太郎・しんべヱと同様補習授業の常連となっている。これはアルバイトに自由時間を割き過ぎて勉強が疎かになりがちだったり、授業中に先生の話を聞いていなかったりする時が多いことなどが原因。
また、ある程度離れた地点にいる人物の声や小声で話している情報を耳を伸ばして聞きに行く『聞き耳頭巾』*4や、小銭を望遠鏡に見立てて重要な情報を見逃さない『鵜の目鷹の目』というドケチ忍法なる特技も持っている。

◆女装

「この方が儲かるから」という理由から、授業で習った女装を利用して接客や売り子のバイトをこなしており、中の人の本気による色っぽい女声も集客に一役買っている。
それ故、普段から女装に対する抵抗が無く、山田先生に次いで披露する頻度は高い。

どぎつい見た目の伝子さんと違い元々顔が整っている為、メインキャラの中でも特に女装のクオリティが高く、下手すると美少女にも見える程の外見である。
特に劇場版第一弾の冒頭で登場した際の女装姿が可愛い事で有名で、本人の演技も相まって乱太郎でもきり丸から種明かしをされないと気付けない程だった。*5
(なお女装姿の方に初恋を奪われたという人もいるとかいないとか……)。

また、アニメオリジナルエピソードでは学園の食堂に野菜を卸している業者に一目惚れされたり、とある城で女中に扮した際には家老の一人に自身の孫の嫁にならないかと持ち掛けられたりしたこともある。


【生い立ち】


加藤村か……。堀にかこまれてたおかげで助かったよなぁ。

ああいう堀があったら……
おれの村も焼かれずに済んだろうに。

幼少期に戦で故郷の村を焼かれ、家と家族を喪っている
以来、天涯孤独の身となるも、合戦場での弁当売りなどで必死に奉公(アルバイト)を重ね、自ら入学金を工面して忍術学園へ入学した。
入学後も学費や生活費を稼ぐべく学業の傍らアルバイトに専念。ひたすら銭のため、自分のために生きる男。
このようにぶっちゃければ商人向きだが、何故忍者を目指すことにしたのか、どのように忍術学園の存在を知ったのかは不明。

なお、きり丸の過去については原作第2巻で山田先生によって初めて言及されている。
また、つどい設定*6によると父母以外に兄がいたとされている。


【関連人物】

●猪名寺乱太郎
●福富しんべヱ
ご存じ「忍たま三人組」の相方にして大親友。教室でも三人並んで座っているし、忍たま長屋(生徒寮)での同室でもある。
二人とは入学金を払ったタイミングがたまたま一緒だったことがきっかけで知り合い、以降も授業や放課後など学園生活の大半を一緒に過ごしている。また、バイトを掛け持ちし過ぎた時には手伝ってもらってもいる。

上記に挙げたケチの流儀にもあるように一にも二にもお金が大好きなきり丸だが、そのために友達を売ったり利用したりするような卑怯な真似は絶対にしない。そのためきり丸が金持ちのしんベヱにたかることは無く、乱太郎・しんべヱがバイトの手伝いをするのも彼らの好意ありきである。きり丸自身ドケチとしてのプライドがあり、金で買えないものも世の中に存在する真理をちゃんと理解している故と思われる。
しんべヱとは生育環境や性格の違いからたまに喧嘩になることもあるが、いずれにおいても乱太郎たちが仲裁を買って出ることで無事仲直りしている。本来、育った環境も考え方も大きく異なる三人だが、同情したり見下したりせずに互いを尊重し合っており、非常に良好な関係を築いている。
ただ、きり丸の金目の物に対する執着にはさすがの乱太郎も恐れを抱いたことがあり、学園長の友人から宝ものを貰う為に一緒に来ていた忍者をしれっと陥れていたのを見て「友だちやめようかな」と零していた。

なお、本来の主人公である乱太郎よりも外見が主役っぽく(?)強烈な個性をいくつも持っていることから、作品をよく知らない人や物心のつく前になんとなくアニメを観ていた人の中には、しばしば「きり丸が『乱太郎(or主人公)』だと思っていた」という乱太郎涙目の勘違いをしていたという人が結構多くいるらしい*7。漫画家の曽山一寿氏も、初めてアニメを観た時にそのような誤解をしていたと述懐している(理由は『主人公っぽい顔してたから』)。

●土井半助
一年は組の教科担当。
原作者曰く、きり丸にとって土井は「親でもあり、兄でもあり、師匠でもある関係」とのこと。

きり丸には帰る家がないため、長期休暇による帰省中は土井が住む長屋に居候させてもらう……まではまだいいとして、自身が大量に抱えてきたアルバイトを無理矢理手伝わせている(おかげで土井は洗濯や子守の腕前が上達した)。
孤児の自分に手を差し伸べてくれた土井のことをきり丸はもちろん慕っており、長期休暇直前に学園長からの急な仕事で土井が帰れなくなってしまった際には表面上は普通に振る舞っていたが、実際は小銭を落としたことに気づかない程落ち込んでいた
(最終的には事情を知った伝蔵と利吉が土井の仕事を手伝ったことで予定通り一緒に帰宅できた)

映画版『ドクタケ忍者隊最強の軍師』では、坂東へ出張中だと聞かされていた土井が実は行方も生死も不明だということを知ってしまって以降は目に見えて元気を無くし、終いには請け負ったアルバイトを全てキャンセルするという事態にまで発展した程、きり丸の中で土井の存在は大きいものとなっている。

●トモミ
くの一教室の生徒で空手の達人。
初登場時から入学したての忍たまたちをからかってやろうと、同級生のユキやおシゲちゃんたちと共に「くの一の術」にハメる。
トモミの標的にされたきり丸も完全にしてやられてしまい、以降は手ごわい天敵となる……が、時々協力したり親しくすることもあるなど徐々に関係は良好になりつつある(?)。

●中在家長次
六年ろ組の先輩で、所属している図書委員会の委員長。超絶小声+無口な長次の発言の通訳は大抵きり丸が担当している。
また、長次もきり丸のことをたびたび気にかけている様子が見られ、同じ六年生の潮江文次郎・七松小平太とともにきり丸のアルバイトを手伝ったり、きり丸とコンビを組んで出場したサバイバルオリエンテーリングでは、優勝した時の副賞である半年間学費免除を自分の分をきり丸に譲って1年間学費免除にしてあげたりしたことも。

なお、長次は本気でキレて暴れ始めると(武闘派揃いの)六年生総掛かりでも止められないと作中で語られており、平時の温厚かつ物静かな様子とは正反対の情報を耳にした際のきり丸は驚愕していた。

●潮江文次郎
●七松小平太
文次郎は六年い組、小平太は六年ろ組の先輩。
長次と合わせて「鍛錬組」とされており、アニメでは年に1度のペースできり丸との交流(通称「アルバイトシリーズ」)が描かれている。
2人は良かれと思ってきり丸のアルバイトを手伝う場面もあるが、マイペース暴君な小平太とやや不器用な一面がある文次郎にきり丸が振り回されることも。
ちなみに上述の「キレた長次はやばい」という情報を齎したのもこの2人だが、少なくともその話で長次の堪忍袋の緒を切れさせた原因は文次郎と小平太である。

●日銭屋おりん
声 - 佳川紘子(第1期)→滝沢ロコ(第15期 - )
通称「おりん婆さん」。「日銭屋」とは室町時代の高利貸しのこと。原作では一回限りの登場だが、アニメではきり丸の「ドケチの師匠」として何度か登場している。

きり丸を遥かに上回る超ドケチな性格で、飼い猫の「銭丸」には他所の家のご飯を食べるように躾けている。また、家に転がり込んできたものは何でもネコババしてしまうという悪癖がある。
更には、診察に来てくれた忍術学園の校医の新野洋一になぜか銭を払わせた上、患者を呼び込んでさらに銭を巻き上げるという暴挙に出たことも。


【余談】

  • 声を担当する田中氏は、当初しんべヱ役のオーディションに参加していた。
    最終的にきり丸役に抜擢されたが、一方しんべヱを演じる一龍斎氏は、元々きり丸役のオーディションに参加していたという。
    結果次第では、きり丸としんべヱの声が逆になったキャスティングも実現していたかもしれない。




追記・修正してください

イヤだ!

追記・修正させてあげる(・・・)


は〜いやりまぁ〜す♪


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最終更新:2026年04月23日 16:13

*1 現在の大阪府北西部と兵庫県南東部。

*2 当時の庶民は苗字を名乗ることを許されていなかった。

*3 時代が反映されており、現代の五円玉のような黄土色の丸い硬貨に四角い穴が開いているタイプ。シーンによっては明確に永楽通宝と書かれている場合もある。

*4 この際「大きな声では言えないが……」と話しているところに「小さな声では聞こえない」と耳を伸ばすのがお約束。『ドクタケ忍者隊〜』では耳を伸ばす前にソナーのように声の出どころを探る描写もある。

*5 当時の視聴者の中にもきり丸だと気付かなかったという人もいた程。

*6 原作者である尼子騒兵衛氏がファンとの交流会の中で語ったとされる裏設定の通称。

*7 名前と外見のいずれかを入れ違いで認識していたパターン(『見た目が乱太郎→きり丸、見た目がきり丸→乱太郎』、)や、名前を間違えて覚えていたパターン(『乱丸』など)、名前も外見も正しいが単純に「きり丸=主人公」だと思っていたパターンなどがある。さらにしんべヱも加わって3者が混在してしまったケースも見受けられる。