チェインガン(AC)

登録日:2025/03/03 Mon 21:39:58
更新日:2025/03/06 Thu 20:19:02
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チェインガンは、フロム・ソフトウェアのメカアクションゲーム「ARMORED COREシリーズ」に登場する兵装群である。


概要

初代から登場しており、いずれのシリーズでも背部に装備される武器カテゴリの一つ。
シリーズによらず
  • 単発火力・射撃精度は低め
  • 連射能力が高い
  • 弾速は遅め
  • ロックオンサイトは小さめ*1
  • 射撃時に構えが必要
といったほぼ共通の特徴がある。
良く似た特徴を持つマシンガンと比較すると、近距離戦で真価を発揮する武器である点は共通。装備負荷やロックオンサイトの狭さ、構えが必要なキャノンである点などが劣っている一方、単発火力やDPSで勝っており、おおむね装備負荷や取り回しと引き換えに火力を手に入れた武器という立ち位置だった。
なお、表記については初代がチェーンガン、2以降はチェインガンになっている。実在の兵器としてはチェーンガンが一般的だが、本項目では基本的にチェインガンで統一する。


現実世界のチェーンガン

チェーンガンは、単銃身・砲身かつ外部動力をチェーンによって伝達することで駆動する機関銃・砲。チェーンに遊底が連結されておりガス圧や反動に依らずに動作するため、不発弾が生じても自動的に排出され不発による弾詰まりが発生しない。またチェーンの速度を調節することで発射速度を変更できるというメリットもある。
一方で複数の銃身・砲を束ねたガトリング砲と比べて連射速度が遅く、加熱しやすいというデメリットがある。
主な搭載先はヘリコプターだが、主力戦車や歩兵戦闘車、装甲戦闘車といった車両にも搭載されている。
上記のメリットがゲームで再現しにくいためか、ゲーム内では後述のように謎カテゴリと言われるような見た目・特徴をしている。

なおチェーンガンとガトリングガンの混同はACに限った話ではないが、一説には原因は映画『プレデター』で、ガトリングガンを「迫力が無い」という理由で半ば意図的にチェーンガンと誤訳させたためと言われる。


各世代の特筆すべきチェインガン

初代シリーズ(初代ACPPMOA)

  • WC-CN35
初代ACで登場した、記念すべき初のチェインガン。ポリゴンが荒く砲身の数は残念ながら確認できず。
武器としてはマシンガンより単発火力とDPSが高く、ロックオンサイトの広さや装備負荷で劣るという典型的なチェインガンであった。しかし弾速に劣るため対戦では使いにくく、弾代が高いためミッションでも使いたくないという残念な武器となっている。


2系(AC2AA)

  • EWC-CNG4000
2で登場したチェインガン。
最大の特徴はその外観。砲身を6つ束ねておりどうみてもガトリング砲である。
射撃と同時に砲身が回転するなどビジュアル面は非常に優れているのだが…。
性能面としては微妙なDPS、遅い弾速、重すぎる重量といったデメリットが大きく対戦では活躍できず。2の対戦ではそもそも四脚とタンクが微妙であり、AAでは↓のパーツが強力だったことも向かい風。ミッションでは使えなくもないが弾代が高いのが難点。2系ではマシンガンが弱いため、連射武器というくくりでは決して弱いほうではないのだが…。

  • ZWC-CN/500
AAで登場したチェインガン。こちらは砲身を3つ束ねており、やはりガトリング砲といった外観。
軽量型チェインガンという説明通り、EWC-CNG4000よりも重量が軽く、通称もそのまま「軽チェイン」。単発火力は低いもののリロード時間がEWC-CNG4000の半分になっておりDPSはこちらが上。弾発熱量も勝っているので攻撃性能は非常に高く、軽量級相手なら数発当てるだけでも十分な威力、重量級相手なら連続した命中と熱暴走が狙えるという、対戦でも選択肢に入る良武器となっている。


3系(AC3SL)

  • CWC-CNG-300
3で登場したチェインガン。やはり見た目はガトリング砲そのもので、6本の砲身を束ねている。射撃時に砲身が回転するのは当然として、射撃音も重々しくなっており素敵性能は非常に高い。
火力に優れた連射武器という特徴が非常に強く、DPSは連射武器どころか全ての武器の中でも上位に入る。キャノンでありまともに運用できるのが四脚かタンクに限定される、ロックオンサイトが狭い、弾速が遅いといった弱点をカバーできれば敵機をあっという間にハチの巣にできる。アリーナはもちろんミッションでも敵ACに困ったら持ち出そう。一方で対戦となると前述の弱点が足を引っ張り活躍は難しい。
CPUはロックオンサイトの狭い武器でもきっちりとロックしてくるため、この武器の火力を余すところなく発揮できる。
アリーナの中位ランカーであるサイプレスやトップランカーのエースに空中から連射され、なすすべなく大破に追い込まれたプレイヤーも多いのではないだろうか。両者とも強化人間でありフロートや中量二脚であるにもかかわらず構え無しで発射してくる上、機動力や滞空能力も高く、前述の弱点を見事にカバーしている。
少々強すぎたためかSLのアリーナでは強化人間のCPUで使用者はいなくなり、四脚とタンクの真人間のみとなった。おまけにどちらのACも武器腕を装備しており、大きな弱点を抱えているため印象に残りにくくなっている。
ミッションでは相変わらず強化人間のサイプレスが登場するが、ゲームバランスのためか連射速度が落ちておりAPも低いので脅威ではない。


N系(NXNBFFLR)

NXにてマガジンの再装填が導入、もちろん現実のチェーンガンにそのような機構はない。ビジュアルも3・SLの流用なのでさらに謎カテゴリとなった。
NXではDPSの低下、マガジン再装填の導入、ロックオンサイトの縮小、装備時消費ENの増加、強力なライバルであるマシンガン「CR-WH79M2」(所謂ガトマシ)の登場等によってカテゴリまるごと微妙になってしまった。
特に「CR-WH79M2」の登場は痛く、ロックオンサイトの広さに加えてDPSでも負けており、火力の高い連射武器という特徴が失われてしまった。
NB以降DPSは向上したものの、ゲームシステムとマッチしておらず立場は相変わらず微妙。


4系(AC4fA)

回転式多砲身機関砲は「ガトリングキャノン」として独立したため、ようやくシリーズ初の現実的な単砲身式チェインガンが登場した。

  • CG-R500
AC4で一旦途絶えたチェインだったが『fA』で復活登場したチェインガン。
収納時の見た目は長い銃身とバナナマガジンのお陰で大鎌のようであり、ビジュアルは良好。想定搭載機である新標準機ランセルの武装は中世の兵士を意識した見た目となっており、騎士剣・大鎌がモチーフ。
性能としては汎用性がある…と言えば聞こえは良いが特徴らしい特徴が無いとも言える。マシンガンの重量が増した結果、決して重い武器ではなくなったものの、代わりにDPSや対PA性能も優れているとは言えなくなってしまった。
特にレギュレーション1.20以降、マシンガンが大幅に強化されていった結果、前述の性能ではむしろマシンガンに劣るようになってしまい、現状では射撃精度と弾速が少しだけ優れている連射武器という残念な立ち位置になってしまった。
ランセルの主力武器として見れば決して悪い武器ではなく、ミッションでは使いやすい類。マシンガンやスラッグガンといった強力なライバルに対して、射程が長いことを生かした中距離戦武器としての運用なら差別化はできる。

因みにV.I.の拡張パーツという形で本体であるTYPE-LANCELを差し置いて立体化されている。

  • XCG-B050
『fA』で登場した四連装のチェインガン。それぞれは単砲身でありこちらもチェインガンというくくりで恐らく正しい。
こちらは単発火力がマシンガンに負けているものの四連装で補っており、対PA性能では勝っているため、近距離で敵のPAを剥ぐための兵装として一定の価値が生まれている。
一度に大量発射する連射武器として見ればチェインというより、4で断絶したフィンガーの系譜に近いのかもしれない。
ミッションではあのフラジールが使用してくるので印象に残りやすい。一瞬でPAを剥がされたり、その状態で突然APをごっそり奪われる原因である。
なお、フラジールの主兵装という先入観から意外に思われる事もあるが↑のローゼンチェインと比べて少し重かったりする。
こちらも立体化されている。


Ⅴ系(ACVACVD)

残念ながらリストラされてしまった。ガトリングガンやオートキャノンとの差別化が難しかったのだろうか。
一応設定画の段階では、大型ヘリのF21Cシリーズに3基のチェインガンが装備されている。


Ⅵ系(ACⅥ)

残念ながら復活ならず。背部武装のガトリングキャノンは『fA』以来久々に復活する形で実装されただけに残念な結果となった。









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最終更新:2025年03月06日 20:19

*1 全武器と比較した場合。キャノンは基本的にロックオンサイトがNDかSPのため、キャノンというくくりではむしろ広い方。