プレート(ポケモン)

登録日:2022/02/15 Tue 01:04:28
更新日:2024/04/24 Wed 21:18:09
所要時間:約 19 分で読めます







プレートじゃねえか!!


いや プレートですよ これ

───プレートについて、イチョウ商会のウォロ


プレートとは、「ポケットモンスター」シリーズに登場するアイテム群である。


概要



タイプの数だけ存在しており、ポケモンに持たせる事でプレートに対応したタイプを持つ技の威力が1.2倍になる。
見た目は長方形の簡素な石板で、宿っているタイプに応じて様々な色をしている。
Pokémon LEGENDS アルセウス』での描写から、大きさは手のひらに収まる程度(例えるなら2000年代初期の携帯電話ほど)と非常に小さい。

効果自体は『しんぴのしずく』や『じしゃく』等のタイプ毎の威力上昇アイテムと変わらないが、幻のポケモンであるアルセウスに持たせると真価を発揮する。
特性「マルチタイプ」により、アルセウス自身と専用技「さばきのつぶて」のタイプが変化し、体色も変わりフォルムチェンジするのである。
これによりアルセウスは全てのタイプの技をタイプ一致で放つ事が可能で、「さばきのつぶて」自体の威力(100)にタイプ一致補正(1.5倍)とプレート補正(1.2倍)が掛け合わさって180もの威力を発揮できる。

ちなみに「なげつける」の威力は90。『こわもてプレート』の補正が乗ると108。


ゲーム内での扱い


あくまで幻のポケモンであるアルセウスとの連動要素であるため、本編でもピックアップされる事は極めて少ない。
フィールドに置かれていたり人から貰えたり市場で買えたりと、入手方法は世代毎にまちまち。
貴重品かと思えば、ちかつうろから同じタイプの物が各種1つずつ掘り起こせたりもする。発掘する際のグラフィックが教え技に必要な4色の欠片と少し似ているが関連は不明。


初登場作である『ダイヤモンド・パール』では裏側に文字を確認でき、合計8つの文章を読む事が出来た(後述)。当時はプレートの種類ではなく、拾った順番に対応していた*1
『プラチナ』ではこれらの文章をまとめて読む方法が一応存在するが、プレート取得時とは順番が異なっている。

第五世代以前はノーマルタイプを除いた16種類が存在したが、第六世代に入ってからは新規タイプであるフェアリータイプに対応した『せいれいプレート』が新登場している。

ソード・シールド』では使い手であるアルセウスがゲーム内に登場しない(データ自体が入ってない)事もあってか、『せいれいプレート』を除いてリストラの憂き目に遭っている。
『せいれいプレート』だけが続投したのは、プレート以外にタイプ専用の威力上昇アイテムがフェアリータイプには無かったためと思われる。

『LEGENDS アルセウス』では一転してアルセウスにまつわるキーアイテムとして扱われている。
ストーリーを進める中でヒスイの各地を治めるキング達から授かる事になり、プレートの収集も目的の一つとなっている。
「どうぐ」のシステムが存在しない本作では「たいせつなもの」として扱われており、裏側を調べる事で全てのプレートで文字を確認できる他、アルセウスに対してアイテムとして「使う」事でプレートに対応したタイプへと変換できる。
また、このシステムのためにアルセウスを元のタイプに戻せるノーマルタイプの『まっさらプレート』が新登場し、実に15年越しに全てのタイプのプレートが揃う事となった。
そして…

スカーレット・バイオレット』ではなんと通常入手できない
入手するには過去作からHOME経由でアルセウスを送り手持ちに加えた上で、マリナードタウンで競りを行う必要がある。
フェアリー技強化用の代替アイテムは当初は存在しなかったため、強化するならアルセウスは必須だった(DLC「碧の仮面」で「ようせいのハネ」が登場し解決)。


プレート一覧


入手場所に関してはヒスイ地方/シンオウ地方として表記していく。
また、『DPt』で読めた文章に関してはミオ図書館の本で登場する順番と取得時に読める順番を付記する。

まっさらプレート

対応タイプ:ノーマル
入手場所:レジギガスの捕獲後/なし
刻まれている文:3びきの ポケモンの ちから じかん くうかんを しばし とめる

「3びき」とは湖の三匹の事で、その力が合わさり形作られる「あかいくさり」がディアルガパルキアを止められる事を表した一文だろうか。
『まっさら』という意味深な名称と後述のひのたまプレート・だいちのプレートの記述から、このプレートは力を与えられる前の素の状態のプレートであると推察ができる。

ひのたまプレート

対応タイプ:ほのお
入手場所:荒ぶるヒスイウインディを鎮める/ハードマウンテン
刻まれている文:プレートに あたえた ちから たおした きょじんたちの ちから

『DPt』でもあった一文。図書館の本では3番目、プレート取得時は2番目の文章。
「きょじん」なる存在の力がプレートに宿っている事が書かれており、プレートの文の中でも特に注目されて長い間考察されてきた。
この「きょじん」とはレジギガスの同族で、ノーマル以外のタイプをそれぞれ宿した17体が存在したが、アルセウスに倒されレジギガスを除く全員がプレートに封じられてしまった…というのがファンの間における定説である。
上述の『まっさらプレート』が登場した事で、プレートとそのタイプに対応した封じられているはずの巨人(レジギガス)が併存するという矛盾が発生しているようにも見える…が、後述のだいちのプレートの記述と合わせて考えると、まず宇宙の欠片であるプレート(まっさらプレート)が存在し、その後倒された巨人の力がプレートに封印され各種プレートに変化したのだろう。レジギガスが持つものは、中途半端に彼の力が封印されたもので、『スロースタート』で全力が出せないのも最初から全力を出すには力が足りないからという風にも解釈できる。
アニメではヒードランが取り込んだ事で、全長数十メートルはある巨大な火の玉ヒードランに変化させた。

しずくプレート

対応タイプ:みず
入手場所:イダイトウより授けられる/220ばんすいどう
刻まれている文:プレート にぎりしもの さまざまな すがたに へんげし ちからふるう

『DPt』でもあった一文。図書館の本では8番目、プレート取得時は8番目の文章。
後述する『プラチナ』で登場する哲学する山男はこの「にぎりしもの」が宇宙を作ったのではないかと目している。
アルセウスが持つプレートによってフォルムチェンジする『マルチタイプ』の性質を示唆している。

いかずちプレート

対応タイプ:でんき
入手場所:荒ぶるヒスイマルマインを鎮める/ナギサシティ
刻まれている文:あらぶる ぶんしん いかりの かみなりを はなつ

「あらぶるぶんしん」とはアルセウスの分身にして暴れ者ゆえ追放されたギラティナの事、「いかりのかみなり」はおそらくはキング達を狂わせた雷と解釈できる。

みどりのプレート

対応タイプ:くさ
入手場所:荒ぶるヒスイドレディアを鎮める/210ばんどうろ
刻まれている文:うまれてくる ポケモン プレートの ちから わけあたえられる

『DPt』でもあった一文。図書館の本では7番目、プレート取得時は7番目の文章。
推測の域を出ないが、プレートが宇宙誕生の際に作られたとする『だいちのプレート』の記述と併せて考えると、「まずプレートが先にあり、ポケモンはそのプレートから力を分け与えられて生まれる存在である。また、その分け与えられた力を表すのが『タイプ』である」と解釈できる。つまり、「うまれてくる ポケモン」はポケモン全てを指す表現となる。
タイプを一つも持たないポケモンが存在しないことを考えれば辻褄は合う。

つららのプレート

対応タイプ:こおり
入手場所:荒ぶるヒスイクレベースを鎮める/217ばんどうろ
刻まれている文:そのもの じかん くうかんの 2ひき ぶんしんとして よに はなつ

『DPt』でもあった一文。図書館の本では4番目、プレート取得時は3番目の文章。
アルセウスが自身の分身としてディアルガとパルキアを創造した事が書かれている。

こぶしのプレート

対応タイプ:かくとう
入手場所:クリア後にデンボクとの勝負に勝つ/215ばんどうろ
刻まれている文:せかいの うらがわ みだれるとき じくうのさけめ しょうじる

「せかいのうらがわ」=「やぶれたせかい」の乱れが時空の裂け目を生じさせるという、『LEGENDS アルセウス』の騒動にも関わっている重要な一文。

もうどくプレート

対応タイプ:どく
入手場所:オオニューラより授けられる/ノモセだいしつげん
刻まれている文:せかいの うらがわ じかん くうかんの ことわり ことなる

この世の裏側にあり、時間も空間も存在しない「やぶれたせかい」の性質が書き記されている。

だいちのプレート

対応タイプ:じめん
入手場所:ガチグマより授けられる/クロガネゲート
刻まれている文:うちゅう うまれしとき その かけら プレートとする

『DPt』でもあった一文。図書館の本では2番目、プレート取得時は1番目の文章。
宇宙誕生の際に作られたプレートの出自が記録されている。

あおぞらプレート

対応タイプ:ひこう
入手場所:ヒスイウォーグルより授けられる/ポケモンリーグ
刻まれている文:そのものの ちからの かけら たまに こめて だいちに うめる

そのもの=アルセウスが「ちからのかけら」を「たま」として大地に埋めた逸話。
アルセウス関係で玉…というと、分身のパルキアにも関わる「しらたま(だいしらたま)」やディアルガの「こんごうだま(だいこんごうだま)」、ギラティナの「はっきんだま(だいはっきんだま)」だろうか?

ふしぎのプレート

対応タイプ:エスパー
入手場所:アヤシシより授けられる/ズイのいせき
刻まれている文:うちゅう うまれるまえ そのもの ひとり こきゅうする

『DPt』でもあった一文。図書館の本では1番目、プレート取得時は6番目の文章。
どうやらアルセウスは宇宙誕生の前から存在していたようだ。

たまむしプレート

対応タイプ:むし
入手場所:荒ぶるバサギリを鎮める/ハクタイのもり
刻まれている文:うちゅう うまれた ばしょ そのものの はじまりの ばしょ

アルセウスにとっての「はじまりのばしょ」、恐らくは「始まりの間」を示唆している。

がんせきプレート

対応タイプ:いわ
入手場所:黒曜の原野にいるオヤブンのビークインを撃破する/テンガンざん
刻まれている文:そのもの プレートの ちから あつめし ふえのねいろを きく

全てのプレートが集うことで「てんかいのふえ」が誕生する事を仄めかしている。
『DPt』で「てんかいのふえ」が配布もされず、手に入らなかった理由がついに明かされた。

もののけプレート

対応タイプ:ゴースト
入手場所:ウォロとの勝負に勝つ/ふれあいひろばの遺跡
刻まれている文:そのものの あらぶる ぶんしん せかいの うらがわを あたえられる

ギラティナに追放先として「やぶれたせかい」が与えられた話と思われる。

りゅうのプレート

対応タイプ:ドラゴン
入手場所:UMA三匹の捕獲後/ハクタイシティ
刻まれている文:そのもの じかん くうかんを つなぐ 3びきの ポケモンをも うみだす

『DPt』でもあった一文。図書館の本では5番目、プレート取得時は4番目の文章。
アルセウスが湖の三匹をも創造した事が分かる。

こわもてプレート

対応タイプ:あく
入手場所:クレセリアの捕獲後/もりのようかん
刻まれている文:2ひきに もの 3びきに こころ いのり うませ せかい かたちづくる

『DPt』でもあった一文。図書館の本では6番目、プレート取得時は5番目の文章。
ディアルガ・パルキアと湖の三匹による創世の神話と思われる。

こうてつプレート

対応タイプ:はがね
入手場所:ヒードランの捕獲後/こうてつじま
刻まれている文:せかいの うらがわに みちるもの いぶく ものの すがたを かえる

「やぶれたせかい」の性質が「いぶくもの=ギラティナ」の姿を変化させてしまった事が窺える文章。
恐らくは「やぶれたせかい」に適応したオリジンフォルムを指していると考えられるが、そうなると真の姿という扱いなのに後付けの形態という事に…。
もっとも、「オリジン」や「アナザー」の呼称、および「真の姿」という解釈自体が人間によるものと言ってしまえばそれまでであるが。

せいれいプレート

対応タイプ:フェアリー
入手場所:コギトからまな板として入手/地下大洞窟の化石掘り(BDSPのみ)
刻まれている文:そのもの あらゆるところに いる そのもの あらゆるところに いない

神話としてはいるようでいないアルセウスの存在の不確かさが記されている。
プレートの中では対戦で最も使われている実用性の高い一枚。

なお、まな板として使っていたコギト曰く「切った食材の味が良くなった」らしい。


+ 全能なるプレート(ネタバレ注意)

レジェンドプレート

対応タイプ:すべて
入手場所:分身のアルセウスと共に授けられる
刻まれている文:そのもの あらゆる うちゅうで ポケモンと ひとを みる

『LEGENDS アルセウス』で登場した、すべてのポケモンと出会いアルセウスとの最後の激戦を制した者に授けられる19番目のプレート
「まっさらプレート」と同じ白色で、このプレートのみ例外的に特有の刻印が彫られている。
万物の力が宿っており、アルセウスに使用する事であらゆるタイプの力を得られる。

と言っても使っただけでは見た目に変化はなく、ノーマルタイプのアルセウスのままである。
これが真価を発揮するのはポケモンとの戦闘時。
アルセウスが「さばきのつぶて」を使用すると、目の前のポケモンに弱点を突けるタイプへと自動でフォルムチェンジした上で技を放てる。
「さばきのつぶて」自体もアルセウスのタイプを参照して変化する技なので、すなわち相手ポケモンに対してタイプ一致で確実に抜群を取れるようになるという「テクスチャー」や『へんげんじざい』や『リベロ』も真っ青の超絶チートアイテムなのだ。*2
最後の最後、全ての試練を突破したプレイヤーだからこそ許される性能だろう。
『LEGENDS アルセウス』のやり込み要素、無天連戦(ポケモン)はこのアイテムありきのバランス調整になっている。

ただ「さばきのつぶて」自体は本家と異なりPPが5しかなく、ポイントアップ等のPPを底上げするアイテムも『LEGENDS アルセウス』にはないため、持久力に乏しい点には留意したい。
6匹フルメンバーとのトレーナー戦はクリア後だとノボリくらいしかないため気にする必要は殆ど無いが、無天連戦では自動回復がない連戦でPPは獲得ポイントを消費して任意で回復する必要があるため使いどころが重要。
なお、「みかづきのいのり」*3も同じように無天連戦ありきのバランス調整で、こちらは攻撃技ではないためかPPが10となっている。


ここまでアイテムとしての性能ばかりを語ってきたが、分身のアルセウスと共に授けられているというのもとんでもない事である。
万物の力が宿っているような反則的な代物を分身に対して持たせる事が出来るのだから、時空の裂け目の遙か向こうにある宇宙でそびえ立つアルセウスの本体は一体どれほどの力を秘めているのだろうか…。

また、プレートに刻まれている文章でも「あらゆる宇宙を観測する」というスケールが違いすぎる新設定が判明している。
自身が放つ光によって並行世界にまで影響を与えるネクロズマが登場してからは「あくまで一つの世界・宇宙における神」という評価を受けることもあったアルセウスだが、これにより単一世界を越えた全並行世界にまで及ぶスケールの大きさを獲得した。


総じて、アルセウスの規格外さを印象付ける"レジェンド"の名を冠するに相応しいアイテムに仕上がっている。


なお、対人戦がない『LEGENDS アルセウス』だから登場できたアイテムであり、アルセウスを連れてくることが可能な次作『スカーレット・バイオレット』では対人戦の復活と同時に再び姿を消した。


アニポケでの扱い



出典:ポケットモンスター 神とよばれし アルセウス、1話『サトシとゴウ!シンオウフェスにゴー!!』、
2022年1月21日から配信開始。OLM、テレビ東京、MEDIANET、ShoPro、
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon

アルセウス 超克の時空へ』では長方形の板ではなく棺のような形をしている。
本作では「命の源」とも呼ばれており、全てのプレートが揃っている状態のアルセウスは不死身だという。
プレートに対応したタイプの攻撃を無力化する事も可能で、劇中ではシンオウ三龍の連撃を尽く封じていた。
また、地面のプレートを元手にのプレートでまとめ上げ、のプレートで増強した「命の宝玉」なる宝物が造られており、この力によって荒廃した土地を緑豊かなものに再生している。(これにより、でんきを半減できるタイプのプレートが全て出払ってしまっていたため、サトシのピカチュウの攻撃を軽減できないという弱点が発生していた)
プレートの数は当時のタイプの種類に合わせて全部で16個ある。

光輪の超魔神』では、フーパをフォルムチェンジさせるために必要な「いましめのつぼ」が地面のプレートの力で作られたという設定になっている。そのため、本作の前売り券で配布されたアルセウスは「さばきのつぶて」の他「ブラストバーン」「ハイドロカノン」「だいちのちから」を習得していた。
作中では壊れた「いましめのつぼ」を新たに作成するためにこれらと同タイプのポケモンを集めプレートの力の代わりとした。

神とよばれし アルセウス』ではギンガ団が『ひのたまプレート』を入手していた。
これにヒードランの力を合わせる事で時空に穴を空けようとしていたのである。
また前述の通りヒードランが取り込んだことで暴走形態になった。
また第4話でアルセウスが披露したプレートは『LEGENDS アルセウス』に合わせて数が18個になっている。
なおこの第4話は『LEGENDS アルセウス』の発売と同時配信だったため、プレートの数が増えていたことは視聴者を驚愕させた。


ポケットモンスターSPECIALでの扱い


第9章にて、話の中核を握る16枚のアイテムとして登場する。
形状はゲームと同様の長方形で、サイズは掌大。
効果もゲームと同様だが、ポケモンに持たせた場合の威力の上昇はすさまじく、一般的なわざを使わせただけで地形を破壊するほど。

古代において人々がアルセウスの力を制御するために、タイプを自由にコントロールする源を形にしたものがプレートであり、元々はアルセウスの体の一部であった。
文字が刻まれている設定はないわけではないが、作中では特に触れられていない。*4

第9章開始時点ではロケット団の手に3枚が落ち、残りの13枚はジョウト地方の各地に散らばっていた。
プレートを集めようとするロケット団の陰謀を知ったシルバーは、紆余曲折を経て16枚のプレートを回収する。
しかし、アポロは全てのプレートを奪いアルセウスを支配下に置く。
さらに、シンオウ伝説の3体を創造させる力まで行使させたが…。


対戦でのプレート


はっきり言って空気
GSルール禁止級ありのルールでアルセウスをゴースト・はがね・フェアリー等の強タイプに変化させるために使われるが、それ以外では殆ど採用されない。

設定面で大きな存在感を見せるプレートだが、ポケモン対戦での持ち物としての存在感はかなり希薄である。
「デメリットなしで特定のタイプの技威力を1.2倍にする」という効果は一見使い勝手が良さそうだが、非常に大きな壁となっているのが『いのちのたま』の存在。
プレートが特定のタイプの技だけを1.2倍にするのに対し、『いのちのたま』はあらゆるタイプの技を1.3倍にできてしまうため、強化倍率でも強化範囲でも負けている。
『いのちのたま』はその分攻撃の度にHPを1/10削るデメリットがあるが、先制攻撃が可能な素早いポケモンであれば影響は薄い。特性『マジックガード』や『ちからずく』ならデメリットを無視することまでできてしまう。

すると「あまり素早さが高くない」かつ「特定のタイプの攻撃を多用し、サブウエポンの重要性が低い」というポケモンが採用先として考えられる。
しかし、1匹のポケモンが同じタイプの攻撃技を複数持つことは稀であり、「特定のタイプの攻撃を多用するポケモン」は概ね「1つの技をひたすら撃っているポケモン」と同義である。
1つの攻撃をブンブン振り回してるだけで強いのであれば、1つの技しか出せない代わりに1.5倍のダメージを叩き出せる『こだわりハチマキ』か『こだわりメガネ』で十分である。

総合すると、「あまり素早さが高くなく、特定のタイプの攻撃を多用してサブウエポンの重要性が低く、しかし主力タイプの攻撃を2種類以上使う」という非常に限られた条件のポケモンくらいしかプレートの採用先はない。
そんな限定的なポケモンいるのか?…と思いきやいる所にはいるもので、有名な採用先としてはメタグロスがいる。
これは主力技の「コメットパンチ」と先制技の「バレットパンチ」の2つのはがね技を『こうてつプレート』で強化するというコンセプトであった。
また、特性『フェアリースキン』でフェアリータイプとなった「ハイパーボイス」と「でんこうせっか」を『せいれいプレート』で強化するニンフィアも存在した。
逆に言えばプレートが実戦級の存在感を見せたのはそれくらいであり、基本的には他の火力強化アイテムの後塵を拝しているのが実情である。


なお、デメリットがなく使い捨てでもなく、作品によっては早期に入手できることから、対戦での不遇ぶりに反して旅パではかなり便利な持ち物である。
また原則火力強化アイテム以外採用しない役割論理においては一転して重宝されている。


関連アイテム


  • カセット
ゲノセクトに用意された専用アイテム
『ブレイズカセット』『イナズマカセット』『アクアカセット』『フリーズカセット』の四種類があり、持たせたカセットに応じて専用技「テクノバスター」のタイプを変更できる。
装着したカセットは例によってモロバレル上に肝心の「テクノバスター」の威力が85しかなく、ゲノセクト自身も「かみなり」「ふぶき」「だいもんじ」等のより強力で持ち物も埋めない技を覚えたため、当時はネタアイテム扱いだった。
後に第六世代で技の威力が120と大幅に上昇し、かなり使い勝手が良くなっている。

  • メモリ
アルセウスを模して製作されたじんこうポケモン・シルヴァディに用意されたプレートに相当するアイテム。
技マシンのディスクと殆ど同じ見た目をしている。
ノーマルを除いた17枚が存在し、特性『ARシステム』により持たせたメモリに応じてシルヴァディ自身と専用技「マルチアタック」のタイプが変化する。
…のだが、プレートと異なり威力上昇の効果はなく、専用アイテムなのでシルヴァディのタイプ変換以外には効果を発揮せず、更に「マルチアタック」の威力が90しかない事もあって対戦では殆ど使われてこなかった。
後に第八世代では技の威力が変更され、オリジナルの「さばきのつぶて」を超える120に急上昇したため、メモリの利用価値も上がった。

  • Zクリスタル
第七世代で登場したアイテム。
プレートと同じくタイプの数だけ存在し、ポケモンに持たせてZリングで使う事でZワザを放てる。
特定のポケモン専用のZクリスタルも存在しており、対応したポケモンに持たせて使えば専用のZワザを発動可能。
また更なる特異性として、アルセウスに持たせるとZクリスタルのタイプに応じてアルセウスのタイプが変化する
プレート以外では初めての現象であり、これによってタイプ一致でZワザが使える。
ただし「さばきのつぶて」はあくまでプレートを参照してタイプ変化する技のために『ノーマルZ』でしか使えず、『フェアリーZ』に至っては『せいれいプレート』持ち「さばきのつぶて」以外でフェアリータイプの技を覚えないためにそもそも発動不可能となっている。

  • テラスタルオーブ
第九世代で登場したアイテム。
モンスターボールのような球状の見た目をしていて、パルデア地方固有のテラスタルエネルギーを内蔵している。
ポケモンに対して使用する事で全身を結晶化させる「テラスタル」という現象を引き起こし、そのポケモンのタイプを「テラスタイプ」へと変化させる。
テラスタイプはタイプの数だけ存在する上に後から変更させる事も可能で、全てのポケモンを任意のタイプに変える事が出来る
使い勝手はだいぶ異なるものの、ある意味全てのポケモンを対象に実装されたマルチタイプのような機能であり、プレイヤーからはプレート及びアルセウスとの関連性が疑われている。
またアルセウスに対して使用した場合は、プレートを持っているか否かに関わらずタイプが上書きされる。


余談


  • 『プラチナ』でアルセウスのデータがある状態でクロガネ炭鉱へ行くと、哲学しているという山男が現れる*5。彼の話を聴いた後でミオ図書館へ行くと、プレートの全文が書かれた「プレートからよみとくシンオウのはじまり」という本が寄贈される。プレート取得時の順番と本に記載された順番が異なるが、これが何を意味するのかは不明。

  • HG・SS』ではアルセウスをアルフの遺跡へ連れていくとシント遺跡へ行く事ができ、考古学者でもあるシロナはアルセウスとアンノーンに関連があると目しているが、プレートの裏に書かれた文章を主人公がスラスラ読んでいることから、記されているのは現代で使われている文字=アンノーン文字ではない、と思われる。

  • ガチグマライドで手に入る「ふるいポエム」にはプレートに文字を刻んだことを語るものもあり、筆者はポエムの作者と同一人物と思われる。だとするとシントからヒスイに渡った古代シンオウ人の関係者ということになる。
    なお、シント遺跡はタウンマップではジョウト地方の北方*6にあり、かつてシンオウ地方から移住した人々が故郷を想って遺跡を建造したとシロナは考えていた。
    そのため、シンオウ地方とジョウ地方の文化が融合した*7ことからシント遺跡と名付けられたと考えられていたが、ポエムの内容から「シント」の地名は別の意味を持っていたようである。



追記・修正は全てのプレートを揃えてからお願いします。

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最終更新:2024年04月24日 21:18

*1 9つ目からは最初の文章に戻る。また、文章が読めるのはマップ上で手に入れた場合のみで、ちかうつうろの化石掘りで手に入れた場合は表示されない。

*2 本作のめざめるパワーと似た効果。ただしあちらは使用者がアンノーンしかいない為、差別化はされている

*3 クレセリアの専用技。HPと状態異常回復に加え煙幕状態(回避率アップ)というシリーズ屈指のぶっ壊れ技。

*4 ヤナギが文章の一部を読み上げるシーンはあるものの、それがプレートに刻まれていると言及してはいない

*5 シント遺跡には同一人物と思われる山男がいる

*6 フスベシティの更に北方に吹き出しの形で示される。

*7 シント遺跡の柱の特徴は槍の柱と似ている。