登録日:2026/08/11 Tue 15:33:00
更新日:2026/08/13 Thu 10:52:54
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アシカとは食肉目アシカ科の動物の総称である。
英語では
“sealion”と呼び、漢字では「海驢」、或いは「海馬」と書く。
現生種は16種類で狭義の意味ではカリフォルニアアシカ、ガラパゴスアシカ、絶滅したニホンアシカ等「
アシカ」と名が付く動物のみを指す。
しかし、広義の意味ではオットセイやトド、オタリア等も含むとされるため当項目ではそれらについても説明する。
概要
ややシャープな体型とヒレのようになった四肢を持つ海獣の一種で、哺乳類としては
シャチや
イルカ、
アザラシと並んで水族館の人気者となっている動物。
オスには首のまわりにゴワゴワの鬣のような毛が生え、これが英語名の由来となっている。
餌は主にイカやタコといった頭足類や魚類を食べる肉食性でアザラシと並ぶ上位の捕食者であるが、
天敵であるシャチや大型のサメに捕食されてしまう事も少なくない。
またオタリアなどの大型種は魚介類だけでなくペンギンを襲って捕食する事もあるなど、意外とアグレッシブかつ獰猛な一面も。
人間との関係
その食性故に漁師にとっては頭を悩ませる存在である。
何故ならせっかく網にかかった魚などを網ごと食い千切って奪い取ってしまう為であり、
しかも学習能力も高いが故に罠等を使った駆除や捕獲がしにくいのも厄介さに拍車をかける要因となってしまっている。
とりわけ北海道では長年トドによる深刻な被害に苦しめられてきたこともあり、
一昔前には自衛隊が出動し機銃掃射によって徹底的に駆除していた時代があった程である。
しかしそうした駆除をし過ぎた結果数を減らしてしまい、ニホンアシカに至っては絶滅してしまった。
その為現在ではトドの駆除は完全に禁止はされてないものの制限つきとなり、
むやみやたらと駆除はしないようになっているのが現状なのだ。
また、アザラシに比べると好奇心が旺盛な傾向にあり、野生の個体も潜水中のダイバー等に近づいてきたりするが、
その好奇心旺盛な習性故に事故も多く、アシカのいる船着き場に腰かけていた女の子が突然食いつかれて
海に引きずり込まれるといったケースもあり、迂闊に近づいてはいけないのは変わらないのだと覚えておこう。
その一方で上でも述べたように水族館では一変、イルカやシャチ等と並んで水族館のショーの人気者となっている。
体型の関係でアザラシよりも器用であり、先述した知能の高さも相まって輪投げをしたりボールを鼻先に乗せたりといった芸がよく知られているか。
アザラシとの違い
アシカ科とアザラシ科、セイウチ科は総称して「鰭脚類」と呼ばれるグループである。
いずれも海生哺乳類であり、アシカとアザラシの両種はたまに混同される事もある。
だがよく見ると結構違う点がある。
以下はその違いを挙げていく。
| 違いなど |
アシカ |
アザラシ |
| 陸での動き方 |
四肢を使う。 後肢を前に曲げて体の下に入れられるため、陸上で機敏に動ける。 |
腹ばいで体を引きずるように進む。 後肢は前に曲げられず、陸上では機動性が低い。 |
| 耳介 |
ある |
ない |
| 爪 |
ない |
ある |
| 泳ぎ方 |
前足を使う |
後ろ足を使う |
| 鳴き声とその頻度 |
「オウッオウッ」または「アオッアオッ」と聞こえる甲高い声でよく鳴く |
あまり鳴かないが「ヴォー」と聞こえる鼻を鳴らすかのような低い鳴き声 |
| 淡水性の種の有無 |
いない |
いる |
| 生まれたばかりの幼体 |
親とあまり変わらない |
真っ白でふわふわ |
| 水族館のショー |
ボールバランス、逆立ち、輪投げなど多彩な芸が可能。 陸上で動けるため人間と一緒にステージを移動できる。 |
陸上での機動性が低く、芸は限定的。 水中パフォーマンスは得意だがショー向きではない。 |
| 記憶力 |
餌を用いた訓練で芸を覚え、複数の行動を連続して実行できることから記憶保持能力が高いとされる。 |
記憶力はあるが、ショーで複雑な連続行動を行う例は少ない。 |
| 学習しやすさ・社会性 |
社会性が高く、群れで協調行動を行う。 学習能力が高く、複雑な芸を覚えられる。水族館ショーが多い。 |
学習は可能だが、陸上機動性が低いためショーでの芸は限定的。 社会性は種によって差が大きい。 |
| ヒゲ |
円柱状で滑らかでアザラシと比較するとノイズが多いが触毛を動かす能力が非常に発達しており、水流・物体の動きを高精度で感知して暗い水中でも獲物の位置を把握できる。 ショーでは視覚+学習が主だが、ヒゲも補助的に使う。 |
波状で渦の周波数を抽出するノイズ低減構造をしており、毛根のまわりには多くの神経が集中して水中で生じるわずかな振動も捉え視界が限られる暗い海の中でエサとなる魚の動きや位置を感じ取り、獲物を捕らえている。 |
こう見ると結構違うという事がわかるだろうか。
とはいえ、多くの似た動物の事例のように例外もあるのであくまで目安程度であるが。
主な種類
アメリカ沿岸に生息している種でオスは最大で2.7mもの巨体に成長するがメスはそれよりも小さい。
全国各地の動物園や水族館で飼育されており、アシカと名が付く種に限定した場合、水族館のショーで出てくるのは大体この種と覚えればよい。
北太平洋からアフリカ南岸、オーストラリアと比較的広い海域に生息している仲間で
アシカに似ているが比較すると体格は小柄。
実は名前が名付けられた背景には比較的複雑なものがあり、元々アイヌ語で
オンネプと呼ばれていたのが中国に伝わって音訳され、更にその陰茎が「膃肭臍」という精力剤として重宝されていたのだが、
それが日本でも流通する事となった際に日本の読み方である「オントツセイ」が変化、オットセイになった…とされている。
本来は海生哺乳類だが他のアシカの仲間に比べて淡水への適応力もあるらしく、野生下では川などの淡水域まで遡上したり、
水族館によっては淡水で飼育している所もあるとか。
南米の沿岸地域に生息しているアシカの仲間。
狭義のアシカに似ているが、比較するとより毛深く、尚且つ体格も大柄という違いがある。
とりわけオスには文字通りの鬣も生える為、アシカの仲間の英語名らしい特徴を備えていると言っても過言ではない。
名前はギリシャ語で「小さい耳」を意味する言葉から。
こちらも水族館でよく見かける種類である。
シャチが浜辺に乗り上げて捕食してるのは大体はこの種類。
アシカ科最大種でオスは3.3m、体重1tもの巨体になる。
鳴き声もアシカやオットセイのそれとは違い、「グォー」という地の底から響くような低い声である。
日本各地の水族館で飼育されているが中でもおたる水族館で飼育されているのが有名。
同水族館は海に面した飼育施設の為、荒天や高潮の後は度々野生の個体が入り込んでくるといい、
日課である飼育個体の頭数を数えたら「あれ?増えてない?」なんて事もよくあったとか。
名前はアイヌ語でなめし皮を意味する「トント」という言葉から…とされるが諸説ある。
ところでトドという名前で見た目がセイウチでないキャラは極めて少ない
日本近海に広く生息していた固有のアシカで、1950年代に絶滅したと考えられている種。
体長はオスで約2.3〜2.5m、メスで1.6〜1.8mと、カリフォルニアアシカよりやや小柄。
日本海側(島根半島・隠岐・竹島など)に大規模な繁殖地を持ち、浅瀬や岩礁に群れで上陸して密集する習性があった。
この群れ行動は、古代の地名(「トド島」「ワニ島」など)や伝承に痕跡を残し、
『
因幡の白兎』や『出雲国風土記』の「ワニ」記述の背景としても重要視されている。
現在確認されている剥製は世界で約15〜20体で、そのうち半数以上が島根県内に現存する。
アシカやその仲間に関するあれこれ
おたる水族館でかつて飼われていたトドで同水族館の象徴。
なんと元は野生の個体であり、1997年に大きな傷を負った状態で
敷地内に迷い込んできた所を保護され、そのまま飼育が開始されたという異色の経歴の持ち主。
治療の甲斐あって傷が癒えて以降は飼育されているトドたちのボスとなり、
2016年に死亡するまで20頭もの子孫を残している。
北海道は小樽市にある水族館。
敷地が海に面しており、海獣の飼育エリアはそれを活かした作りとなっていて、
トドやアザラシに餌やりをする事が可能となっている。
しかしその作り故か高潮の後に野生のトドが入り込んでくることがあり、
上述したガンタロウも元々は傷を負った状態で敷地に入ってきた個体であったという。
- The Terrible Sea Lion
2014年9月に“Wondermark”というサイトで公開された1ページ漫画のタイトル。
作者は“David Malki !”氏。
“I don't mind most sea animals,but SEALIONS? I could do without SEALIONS”と主観を述べた女性の元にアシカが現れ、時間や場所も問わず執拗に質問をしたり根拠を求めたりする風刺漫画。
この漫画の内容から、「なんらかの主張をした相手に、執拗に質問をしたり根拠を求めたりするロジハラ行為」のことをシーライオニングと呼ぶようになった。
しかしながら、シーライオニングの真の問題点は質問をする行為そのものではなく、『対話を断ち切る』ことにある。
そのため、ある問題について説明を求めたり弁護するだけの人物に「それはシーライオニングだ」とレッテルを貼り対話を終わらせる行為も、それはそれで問題を孕んでいる可能性があるため、気を付けねばならない。
……いずれにせよ、何もしていないアシカにとってはいい迷惑でしかないだろうが。
アシカやその仲間がモチーフになっているキャラクターなど
なお、トドの説明でも触れたが、名前に“トド”が入っていてもセイウチのような長い牙を持つキャラ等は極めて多い。
伝承
| キャラ名 |
作品名 |
備考 |
| 海禿 |
日本(新潟県)の伝承 |
正体は当時生息していたニホンアシカという説がある。 |
| 浜幽霊 |
石川県輪島市の伝承 |
夜、誰もいない海岸で聞こえる「オーイ、オーイ」という呼び声。正体はアシカの鳴き声という説がある。 |
特撮
漫画
アニメ
ゲーム
余談
何度も述べた通り、よくアザラシと比較される動物だが、海に適応する為の進化の方向や祖先は異なるのではないかとも言われている。
栃木県の銀行の足利銀行では一時期、実写のアシカそのものをCMキャラクターとして起用していた時期がある。
追記・修正はボールを鼻に乗せたり輪投げをしてからお願いします。
- 少佐「地獄をつくるぞ」 -- 名無しさん (2026-08-11 16:43:08)
- 島根にはリャンコ大王というアシカがいたそうな(ソースは鷹の爪団) -- 名無しさん (2026-08-11 17:22:46)
- トドのキャラが紹介されてるならドラクエのトドマンも入るよな。上位種に「シーライオン」ってのがいるし -- 名無しさん (2026-08-12 07:52:37)
- トドってアシカだったんだ。そのためトドの駆除は~とか説明なしに言われてたから、アシカ絶滅の反省を生かしてトド(別の生き物)の駆除を控えてるのかと思った -- 名無しさん (2026-08-12 20:57:49)
最終更新:2026年08月13日 10:52