Z-ONE(遊戯王5D's)

登録日:2010/12/04 Sat 11:50:29
更新日:2025/07/15 Tue 22:03:55NEW!
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「どんな気持ちですか?自分自身の神と戦うのは…」


Z-ONE(ゾーン)とは遊戯王5D'sラスボス
声:石川英郎


概要

鉄仮面を被った未来人。コードネームは「イリアステル滅四星 無限界帝Z-ONE」。ちなみに人名表記をするときは「ゾーン」とするのが普通。
初見では新手の機皇帝にしか見えないが、人間である。
ちなみに小野監督のTwitterによると遊星達の時代からだいたい200年ぐらい先の人間であるらしい。

ルチアーノプラシドホセら三皇帝の製作者であり、彼らからは「創造主」「我等が神」と呼ばれ崇められていた。
自身も「時の神」を自称する。
現在は神の居城「アーククレイドル」なる場所にいるようだが……?

活躍

登場

シェリーが両親の残したカード《Z-ONE(ゼット・ワン)》をセキュリティ本部で解析した際に、
自らが潜む異空間に飛ばされてきた遊星、シェリー、ブルーノと初接触し、彼らを現実世界に帰した。

その後プラシドVS遊星戦でクリアマインドの境地に達した遊星に、シューティング・スターの石版を与えた。
更にワープ装置「インフィニティ」から投げ出されたシェリーの元に「真実を知る者」としてシェリーの父であるルブラン博士の姿で現れ、
彼女に世界が破滅する未来とイリアステルが歴史改変をするに至った真実、遊星がアーククレイドルで死亡する姿を見せた。

決勝戦ではアポリアが遊星たちに見せる記憶に登場する。
シンクロ召喚によるモーメントの加速がもたらした発展、人の心に反応するモーメントに悪影響を与えだした人類を機皇帝を用いて抹殺しだしたネットワークの暴走、そして肥大化した負の感情がモーメントをマイナス回転させたことで世界規模の大災厄が起きて破滅した未来において、
機皇帝によって愛してくれる人、愛すべき人を殺され、モーメントの破滅的暴走で滅びた世界で愛さえもいらなくなったことに絶望するアポリアの前に二人の仲間、パラドックスとアンチノミーを連れて表れ、彼に手を差し伸べて生き残った者の使命として滅亡寸前の人類を救う仲間にする。
彼らの努力も虚しく人類を救う手段は見つからないままパラドックス、アンチノミーが死亡し、最後の仲間であるアポリアが死ぬ際には「わたしを一人にするのか……」と悲しんでいた。

なおアポリアに出会った時には右半身に義手・義足を着けていたが、研究が進むに連れアンモナイトの殻の様な機械に搭乗するようになった。
このアンモナイトは「モーメント・コア・フライホイール」、つまりアーククレイドルのコアそのもので、Z-ONE自身の生命維持装置でもある。
ホイールだけにライディング…もといフライングデュエルも可能。

彼らから見れば過去である現代で暗躍するその目的は過去改変によって破滅の未来を変えて人類と世界を救うことであり、そのためにライディングデュエルのエネルギーを利用してサーキットと呼ばれる術式を完成させ、空に浮かぶ島のような巨大建造物アーククレイドルをネオドミノシティ上空に召喚。
マイナスモーメントの力で地上のモーメントを神のカードや赤き竜の力で守られているもの以外は全て使用不能にし、大混乱の中でアーククレイドルをネオドミノシティに落とすことで、モーメントの開発された土地であり象徴であるネオドミノシティを派手に破壊することで、人々にモーメントの危険性を知らしめ、歴史の改変を目論む。


また、アンチノミーの記憶を封印して「謎のD・ホイーラー」としてわざとイリアステルと敵対させる様に仕向け、
遊星達にアクセルシンクロを授ける事でアポリアのやり方とは別の方法でアーククレイドルの出現を促進しようとしていた。

しかし、シグナーの進化を見てなおもネオドミノシティを崩壊させようとする計画を翻そうとはせず、最後の最後までシグナーたちを対立することになる。


なお、TF6によれば、記憶を封印したアンチノミーであるブルーノの存在を仲間であるアポリアの分身であるプラシドが素で知らなかったり、
彼が遊星に与えたシューティング・スターの石板にホセが驚いたりするのは、彼らの記憶にロックをかけていたかららしい。





来歴

Z-ONEの正体については謎のままだったが、アンチノミーvs遊星のデュエル中に真実の一部が明かされる。
彼らがいた未来ではモーメントが人の欲望やシンクロ召喚に反応し暴走に陥ってしまうのではないかとの議論が起きており、
だからこそアンチノミー≒ジョニーはシンクロの本来の使い道の先導者になろうとしていた。
だが時すでに遅し、モーメントが暴走を始め機皇帝が人類に対して攻撃を始めてしまった。

崩壊をはじめた未来世界に絶望し、機皇帝に殺されそうになったジョニー。
すると突如伝説のDホイール「遊星号」が現れ謎キャノン砲で機皇帝を一撃で粉砕した。

Dホイールから降りてきた不動遊星とうり二つの人物……それがZ-ONEだった。
絶望を迎えた世界にあっても希望を捨てずに戦っているZ-ONEを見て、ジョニーは「アンチノミー」を名乗って彼の仲間になることを決めたのだった。
そしてパラドックスアポリアと出会い、世界を導くための秘密結社イリアステルを結成。
未来への希望を模索すべく研究に没頭するが、その後はアポリアの記憶通り、志半ばでZ-ONE以外の三人が逝ってしまい、遂には最後の人類となる。

故に彼の名はZ-ONE。Zとは最後のアルファベットであり、ONEは一。つまりは人類最後の一人を意味する。

現在のZ-ONEは肉体的には既に死んでいると言っても良く、全身の機械化と生命維持装置によってどうにか生き永らえている。
ややくぐもったような声も声帯がとっくに壊死して機械で代用しているためである。また、両手足も同じように崩れてしまっているが、それでも彼の瞳には強い意志と覚悟を感じさせる光が未だ灯し続いている*1

そして仲間たちの遺言を元にそれぞれの記憶を引き継いぎ若き姿を模したアンドロイドを作成し、
過去に送り込み歴史を改変することで、未来の悲劇を防ごうとしたのだ。

劇場版 遊☆戯☆王~超融合!時空を越えた絆~』に登場したパラドックスもやはり彼の差し金であり、
デュエルモンスターズそのものを消滅させるというやり方でアポリア達とは別の方法で未来改変を試みていた事が、Z-ONE本人の口から語られている。

VSアポリア

アンチノミー戦後、アーククレイドル深部の瓦礫の中にて遊星たちを待ち構えていたZ-ONEは、シンクロが世界を崩壊させるに至ると遊星たちに再度話し、全ての決着をつけるためにデュエルに臨もうとする。

しかしシグナーたちとのデュエルで希望を得たアポリアが現れ、アンチノミーの記憶を奪い本心から遊星たちの仲間になるように仕向けたことを指摘。
Z-ONEも本当は多大な犠牲が出る方法ではなく遊星たちの進化によって未来が変わることを望んでいたのではないかと言われる。
だがこれに対しても希望など幻想にすぎないと切り捨てフライホイールに巨大な腕部を接続し、Z-ONEvsアポリアでデュエルを行う。
Z-ONEの繰り出す神「時械神メタイオン」の効果を知るアポリアは自らのデッキを破壊することでドローカードをコントロールすることであと一歩で勝利を掴みかけるが、Z-ONEの操る神は1体だけではなかった。
アポリアの知らない神である「時械神ラツィオン」で墓地のカードを戻されてしまったアポリアは34分の1の可能性に賭けるも、敗北する。

「現実には常に僅かな可能性がある……」

「だからこそ人はその可能性に賭けようとする……」

「かつての私がそうだったように……」

「しかし、現実は残酷なのです」


そして、アポリアが遺した力で強化された遊星号を駆る不動遊星と、Z-ONEの間で、天空を舞台にしたライディングデュエルが始まる。

アンモナイト型装置が遊星号と似たような形をしていることや、
これまででも仮面の下の目とマーカーらしきものが映る場面があった事、瓦礫の中に佇むシーンが一期OPで瓦礫の上に座る遊星の姿と重なること、
何より「自らの心の闇」という歴代主人公共通のテーマがある事からZ-ONE=破滅した世界の不動遊星という予想が強まっていたが……。

その正体

ネオドミノシティ上空での遊星との最終決戦時、仲間との絆の象徴であるブラックフェザー・ドラゴンとレッド・デーモンズ・ドラゴン、さらにブラック・ローズ・ドラゴンを並べた遊星の猛攻を受け、アーククレイドルの壁に激突する。

その時の衝撃で割れていく鉄仮面。
その下に表れたのは皺だらけの皮膚、

そして、遊星と全く同じマーカーだった。

数々の困難を乗り越え英雄とまで言われるようになった不動遊星…その顔がそこにはあった。







だが、彼は不動遊星本人では無かった

本来の彼は、遥か未来の世界に存在した名もなき科学者であった。
人類の破滅に進む原因がモーメントの暴走―人の心にある事を突き止めたが、
もはや世界の崩壊は始まってしまい自分の力ではどうする事も出来ない状況に陥っていた。
そんな時に彼はかつて世界を救った伝説の英雄「不動遊星」を思い出した。

そこで、自らを伝説の英雄・遊星そのものに変貌させ、正しい心の在り方「クリアマインド」を伝えて未来の人々を破滅から救えるのではないかと思い、

遊星に関するあらゆるデータを集め、そのデータから幻の遊星の人格を構築し、自らに移植。
更に外見も麻酔無しで遊星そのものに整形した。よくあの髪型再現できたな

なお、声までは変わっていなかったがこれがメタ的な事情によるものか、落雷で改造がそこまで間に合わなかったのかは不明。
ただ石川氏の演じる回想シーンの遊星は未来世界の人々がついていくのも納得するレベルで宮下氏の演技そのものである。役者のすごさが分かるシーンなので必聴。

こうしてZ-ONEは遊星そのものとなり、未来世界でまだ生きている人々を救いながら、正しきシンクロ召喚の力で機皇帝に立ち向かい、人々に希望を取り戻し、同時に少しずつ正しき心を人々に伝え始めるようになり、互いを思いやり支え合う心を取り戻した人々は機皇帝から攻撃されなくなっていった。

が、全ての人々に正しき心を取り戻す時間は既になかった。
例えZ-ONEの周りの人々がクリアマインドの境地に至っても、それより遥かに多い人間はいまだ欲望と負の感情に囚われていた。
モーメントは暴走しマイナス回転を始め、世界規模での破滅的大災厄が発生。Z-ONEが救った人々も天変地異に巻き込まれて全滅し、世界のほぼ全ての生命が命を失い、自身も重傷を負った。
その時の人々の断末魔「助けてくれえええええ遊星えええええ!!」は、リアルの地震が起きるたびに遊戯王スレで書き込まれる定例文と化した。



―――そして、誰も救えなかったという絶望から彼は何かを犠牲にしなければ何かも救えないと考えるようになり、最終的にネオドミノシティを抹消しようと結論づけたのである―――。

最期

全ての時械神を操り圧倒的な力を見せ付けた彼だったが、絶望を前にしても遊星は挫けなかった。
遊星は
「お前の言う未来とは本当に輝かしいものなのか!?」
たとえモーメントが歴史から消えても、人の心が欲望や誘惑に囚われるならば何も変わらない!
とZ-ONEに訴える。モーメントが、シンクロ召喚があったから滅びたのではなく、それを暴走させた人の負の心が世界を滅ぼしたのであり、それを変えなければ何を消し去っても意味はない、と。

そしてZ-ONEという最大の試練を前にして遊星はさらなる進化、真の境地にたどり着いたのである。

その新たなる境地「オーバー・トップクリアマインド」……それにより召喚された「シューティング・クェーサー・ドラゴン」はZ-ONEが存在した時代、彼が辿った歴史のデータには存在しなかった力だった*2

サンダイオンと相討ちに時械神を全滅させ、シューティング・クェーサー・ドラゴンが破壊された時の効果で特殊召喚されたシューティング・スタードラゴンでZ-ONEに大打撃を与える。

「確かに未来がお前の言う通りなら、俺達に待っているのは絶望かもしれない。しかしゾーン…… たとえ世界を救う為でも、人々の未来を奪う権利は誰にもない!」
「未来を変える可能性は、生きる人々、一人一人の手に平等にある!何故お前はそれを信じようとしない!?」

そんな遊星にZ-ONEは血を吐くような思いで答える。

「────私にそんな時間は残されていない!!!」


Z-ONEは初めから強硬策を押し進めたわけではない。
遊星たちに力を授けたのも、アンチノミーの記憶を封印し彼らの本当の仲間にしたのも、彼らなら人々の心を、未来を変えてくれるかもしれないと希望を持っていたからである。

だが、Z-ONEの命はもう尽き果てる寸前であり、それを見守り見届けることが出来る時間は無かった。
滅びてしまった未来のたった一人の最後の人間として、救えなかった人々のためにも、自分に後を託して志半ばに亡くなった仲間たちのためにも、曖昧な可能性に賭けるわけにはいかず、絶望の未来が変わることを確信する前に死ぬことはできなかったのだ。


「見るがいい、遊星!これが私の力だ!!私の嘆きだ!!」
希望を求めるからこそ、誰よりも深い絶望と嘆きとして立ちはだかるZ-ONEは最後の時械神「究極時械神セフィロン」を召喚し、攻撃力20000となった神の一撃でシューティング・スター・ドラゴンを破壊する。

しかし、遊星は自分の未来を、仲間たちの未来を諦めなかった。

「俺はまだ自分の未来を諦めた訳じゃない!罠カード、オープン!!集いし願い!」
「集いし願いはシューティング・スター・ドラゴンがバトルで破壊された時、バトルダメージを無効にして、墓地に眠る素材となる、モンスターを除外する事で、スターダスト・ドラゴンをシンクロ召喚する!
「レベル7のパワー・ツール・ドラゴンにレベル1のターボ・シンクロンをチューニング!集いし願いが、新たに輝く星となる!光差す道となれ!シンクロ召喚!!飛翔せよ!スターダスト・ドラゴン!!」

そして壮絶な死闘は、集いし願いの効果と仲間たちの絆で強化されたスターダスト・ドラゴンの攻撃で遊星の勝利で終わる。

生命維持装置が止まっていく中で、Z-ONEは遊星に本心を打ち明ける。

「私の命はもう限界でした…本当は私も、君達が変える未来を見届けたかった……」
「ただ…私にはその時間がなかった……」

自分がやってきたことは間違いだったのかと問うZ-ONEに遊星は答える。

「お前は自分の未来を切り拓こうとして来ただけだ。お前の与えてくれた警告は今に生きる人々の胸に深く刻まれた。俺達がそれを忘れない限り、きっと未来は変えられる!」

その言葉に遊星と、人々と、未来に再び希望を見出だした彼は、
アーククレイドルを止める為に犠牲になろうとした遊星の前に飛び出し、彼を後方に投げ返すと、自ら旧モーメントへ突撃。


貴方には新たな未来が託された。貴方は生きなければならない!








アポリア…アンチノミー…パラドックス…




すぐに私も行きます……






これで……やっと……




先に逝った仲間たちを思いながら、長すぎた戦いの日々に幕を下ろしたのだった………。

Z-ONEという男

彼の正体が明かされた当初、「遊星の偽者」ならまだしも「究極のコスプレ」「コスプレ野郎」「産地偽装蟹」「カニカマ」「遊星(笑)」「遊星ジジイバージョン」等と言って恒例の[[ネタキャラ]]扱い嘲る視聴者もいた。

だが、その驚異の実力と、自らの存在を捨ててでも未来を守る信念、これまでのラスボスらしからぬ仲間との絆、そして今までのラスボスとは違い「世界を守るため童実野シティを消す」という悪意ではなく正義の心と言える思い。「遊星によって希望を見つけ、彼に未来を託しこの世から去る」という最期、それらによってZ-ONEは『遊星の偽者』の一言で片付けられない存在となった。

遊星が自己犠牲の塊であるように、Z-ONEも最期は自分を犠牲にしてネオドミノシティを救っている。
「不動遊星」としての始まり方が違うだけでZ-ONEもまた「不動遊星」だったのだ。

とりもなおさずこの事実は、シェリーが見せられた「アーククレイドルで遊星が死ぬ」という未来が正しかったことを意味していた。
Z-ONEという形で世界を救おうとあがき続けた「不動遊星」が、もう一人の自分に未来を託して死んだという事実によって。


遊星「お前の与えてくれた警告は、今を生きる人々の胸に深く刻まれた。
俺達がそれを忘れない限り、きっと未来は変えられる!」


Z-ONE達が未来を救おうとしなければ、遊星がオーバートップクリアマインドに至ることはなく、未来に新たな可能性は生まれなかった。言うまでもないがその後の悲劇を過去の人間が知ることもなかっただろう。
当初に想定した形と違ったとは言え、彼らは確かに未来を救ったのだ。

北米版

シリーズが途中で打ち切られたため、
(何故か)アルカディアムーブメントの介入によって過去の改変は失敗し、一人寂しく憤死
というラストのカッコ良さがまるで嘘みたいにやっつけ感溢れる終わり方になっている。Z-ONE涙目。前髪おじさんの勇気が未来を救うと信じて…
そんな状況でゾーンの背景など語られるわけもなく、ただのヴィラン扱いである。
そして人々はシンクロとモーメントが暴走した果てを知らぬまま、破滅の未来へ……。

漫画版

フィール版にはイリアステルやモーメントの設定がないため未登場だが、
最終話で儀式を完遂した遊星に対し、究極神が願いを叶える権利を与えた際、その一例として提示した中に「未来王となった遊星」という形でその姿が描かれていた。

彦久保氏によれば「究極神に遊星が願った内容によっては、フィール版遊星がアニメ版で登場した三人の遊星の誰かだったかも知れない」
という構想の元にフィール版の設定を組み上げたらしく、氏の中ではZ-ONEも「不動遊星の在り得たかもしれない姿」とされているようだ。

もしあの遊星がこの道を選んだのであれば、Z-ONEはまさに正真正銘の「不動遊星」だったのだろうか。

また、モーメント・コア・フライホイールも、色違いの機種が5000年前の回想シーンに登場。
当時のレクス・ゴドウィンと、究極神の人柱とされたイシュ・キック・ゴドウィンが搭乗していた。

IF展開

『TF6』ではシグナーを倒し、アーククレイドル落下を成功させるシナリオもある。

使用デッキ

彼が使用するデッキは、強力な効果を持つ文字通りの「大型モンスター」(石板サイズのカード)で占められた【時械神】。

手札から使えるトラップ《女帝の冠》《女教皇の錫杖》《愚者の裁定》で身を守りながら、
リリース軽減効果を持つサポートカードで時械神を並べ、アタック時効果によるバウンス&バーンを中心とする戦術を用いる。

アポリアに「君のエースモンスター」と呼ばれた時械神メタイオンは、
戦闘を行うと相手モンスターを全てバウンスし、さらにその数×300ポイントのダメージを与え、加えて戦闘、魔法、トラップでは破壊されず、戦闘ダメージも受けないという、どこぞの鬼畜モグラもビックリなユベルの上位効果を持つ。

ただしスタンバイフェイズにはデッキに戻る

と同時にこんなのが10体いることが明かされたのだった。

ちなみにメタイオンは原作効果に加え、サイドラ条件によるリリース軽減効果を内蔵してOCG化されている。
それに加えタッグフォースでは全ての時械神がOCG化されており、対策しなければほぼ詰む。2018にすべて襲来したが。
まさにラスボスの貫録である。

ただ、戦術をよく見直すと、シンクロモンスターこそ使わないものの「戦力の中核となる大型」「それらをサポートする低レベルモンスター&魔法・罠カード」を駆使した戦い方は完全に遊星そのものである。

時械神達の由来はセフィロトの樹の各部を守護する天使。
罠の名前はアルカナの名を冠している。

使用カード(カッコ内は元ネタ)

◆効果モンスター
時械神メタイオン(メタトロン)
※時械神ラツィオン(ラツィエル)
※時械神ザフィオン(ザフキエル)
※時械神サディオン(ザドキエル)
※時械神カミオン(カマエル)
※時械神ミチオン(ミカエル)
※時械神ハイロン(ハニエル)
※時械神ラフィオン(ラファエル)
※時械神ガブリオン(ガブリエル)
※時械神サンダイオン(サンダルフォン)
※究極時械神セフィロン(セフィロトの樹)
※時械天使
※時械巫女

◆罠カード
※虚無械アイン(アインとは無であり、0と表記される)
※無限械アイン・ソフ(アイン・ソフとは無限であり、00と表記される)
※無限光アイン・ソフ・オウル(000と表記される。オーズではない)
※愚者の裁定(コンマイアルカナの愚者)
※魔術師の至言(アルカナの魔術師)
※女教皇の錫杖(アルカナの女教皇)
※女帝の冠(アルカナの女帝)

デュエルリンクス

2023年3月にて、レイドデュエルとキャラゲットのイベントが実装された。
レイドデュエル報酬は一番尖った時械神であるサンダイオンとミチオン。もうちょっと段階踏んでもよくない?

『5D's』のラスボスであるためか、対戦時の掛け合いも非常に豊富。アポリアだけでなく、絶望から立ち直ったアンチノミーやパラドックスも彼の説得を試みている。なんなら当時実装されている5D'sキャラ全員にある。
他にも、遊星エミュをしているキャラであることから、スターダスト・ドラゴンやシューティング・スター・ドラゴンを使うと専用のボイスを喋ってくれる。
後者の場合、Z-ONE自身はシグナーではない為赤き竜の痣が集うシーンが省かれている他、
「集いし夢の結晶が~」を言うパターンと「クリアマインド」から始まり「集いし夢の結晶が~」を言わないパターンが存在している。

レイドデュエル相手としては、割と倒しやすい部類。
まず、ボーナスはエースもしくは赤き竜系統。赤き竜系統は5倍ダメージであるほか、シューティング・クェーサー・ドラゴンは6倍。
出しやすさとダメージ効率を考えると、シューティング・スター・ドラゴンを用いた専用デッキを用意した方がいいか。

時械神はデッキにほとんど入っておらず、基本的に機械族や天使族が多くて名前も似ているヴァイロンがメイン。高レベルになるとライフを戻すサディオンが壁として出て来ることがあるが、時間制限のあるレイドデュエルではこれで確実に1ターン浪費するハメになるのが厳しい。ジャンク・アーチャーで除外するか、レインボー・ヴェールや鬼動武者などで強引に突破するのも視野に入れたい。

元々「シューティング・スター・ロード」*3によって容易にシューティング・スター・ドラゴンを呼び出せるため、巨大化&ロケット・ヘルモス・キャノン&ガーディアンの力を使えば20万くらいなら初回撃破も十分可能
クェーサーは出現時点では未実装だったが、ライディングデュエルのスキルによってかなり楽に呼び出せる。というか、レベル2000でもなければ出す間に死ぬ。

なお、4月1日にクェーサーとセフィロンはミニパックで実装された。
エースであるセフィロンは初期スキルによってデッキに入れられるのはいつものことだが、その条件としてレベル10モンスターのみのデッキでなければならない。その為、そのスキルを使う場合は必須カードとなる時械巫女を抜かなければならなくなってしまっている。
種族は指定されていないため、列車モンスターやトラップモンスター&ウリアなどでも可。

ちなみに肝心の時械神は同じミニパックでガブリオン、ラツィオン、ハイロン、サディオンが収録。いずれもR・Nなので入手はしやすく、SR以上のメタイオン、ザフィオン、カミオン、ラフィオンは全てレベルアップ報酬になっている。このため時械神デッキは(ゾーンのレベルアップまでは別のデッキが必要だが)イメージに反して結構組みやすく、「虚無と無限と無限光」によりアイン・ソフ・オウルを比較的楽に用意できるため回すのもそこそこ楽。

余談

散々Z-ONE=未来世界の遊星ではないか? と思わせぶりな伏線が張られている件は、製作サイドが「彼の正体を不動遊星そのものにするかどうかギリギリまで迷った」ためらしい。
ネタにされがちな148話の「未来のあなた自身なのです」という発言も148話の脚本を書いている時点ではまだ、Z-ONE=未来世界の遊星本人という可能性があった名残である。



Z-ONE「wiki篭り、貴方は神に選ばれました。この"追記"、"修正"を託します」

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最終更新:2025年07月15日 22:03

*1 なお生命維持装置の正体は「モウヤンのカレー」や「治療の神ディアン・ケト」などの遊戯王OCGの回復カードが詰め込まれた機体下部の半透明の水色のカプセルらしい。

*2 本来の歴史における遊星のデルタアクセルシンクロモンスター「コズミック・ブレイザー・ドラゴン」は密かに犠牲になったと思ったら、未来のOCGで日の目を見た

*3 条件は厳しいが、開始時に墓地にジャンク・コンバーターが置かれ、スターダスト・ドラゴンがいればフォーミュラ・シンクロンをシンクロ召喚扱いで場に出せる。さらに、フォーミュラ・シンクロンを場に出した時、任意でデッキトップに3種のシンクロンを追加できるため、確定3回攻撃できる。